ヴァリアー編
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イタリア。
「そろそろスクアーロが戻ります。」
「これで完成するね、ボンゴレリングが…………。」
レッスン開始!
病院にて。
『はぁ……』
恭弥に勝ってからと言うもの、あたしの口からは何度も何度もため息が出ていた。
「どーした?」
『家光さん…………あたし、あんな事しちゃって良かったんでしょうか……?恭弥のプライド傷付けただけなんじゃ………』
あたしがそう言うと、家光さんは温かい手をあたしの頭に乗せた。
「檸檬、大丈夫だ。きっと彼は誰よりも強くなるさ。」
『ホントに、そう思います?』
「可愛い檸檬に嘘は付かないさ。」
そう言われると、何だか可笑しくて。
思わず軽く吹き出した。
『ありがとうございます。ちょっと元気出ました。』
「そっか、良かった良かった。じゃ、バジル頼むぜ。」
『はいっ!』
家光さんは、ツナとその守護者の修業を見に行くそうだ。
あたしに薬草を渡して、病室を出て行った。
『(もうすぐ……会えるんだなぁ。)』
再会を思うと、心が弾む。
でも、
同時にツナ達への罪悪感を感じる。
ツナ達にとって、
ヴァリアーが来る事は、喜ばしい事じゃない。
それでも、
あたしは会いたい。
会えたら嬉しい。
『どうすればいいんだろう……』
手が、震えた。
それから、薬草をすりつぶしてミキサーにかけて、適当にジュースにしてみた。
『(あとは、バジルが起きてくれればいいんだけど。)』
ベッドサイドの椅子に座って、窓から空を見る。
やっぱり、憎らしいぐらい青かった。
---
------
------------
「2日以内にこの絶壁を登れるようにしろ。それだけの基礎体力は最低条件だ。」
「そ、そんな滅茶苦茶な特訓ってあるかよ!!」
「滅茶苦茶じゃねーぞ。これは、初代ボスがしたという、由緒ある修業だぞ。」
リボーンの話によると、初代もグローブを使って戦ったらしい。
んで、俺にも初代と同じ修業をさせるって言うんだけど………
「既に筋肉痛でボロボロだぞ!?こんなのもたないって!!」
そしたらリボーンは、俺に銃を向けて。
「その為の死ぬ気弾だぞ。」
撃たれた瞬間後悔したのは、
「もっと休みたかったなぁ………」
って事。
「死ぬ気で休む!!」
とりあえず、これが続くらしい。
---
------
------------
何となくだけど、分かってたよ。
檸檬が特別な“何か”だって。
だけど、
マフィア、ねぇ……
いまいち実感が沸かない。
見た事ないし。
何してるか知らないし。
とりあえず、目の前にいる金髪男はマフィアなんだろうけど。
ま、僕がやる事は1つ。
この男を咬み殺して、彼が知ってる檸檬の事を吐かせる事。
って事で、戦ってるワケだけど…
「甘いね。死になよ。」
ガッ、
次の瞬間僕のトンファーが、彼の鞭に止められた。
「お前はまだ井の中の蛙だ。こんなレベルで満足してもらっちゃ困る。」
何を言い出すかと思えば…
「もっと強くなってもらうぜ、恭弥。」
檸檬と同じ事。
---『あたしに追い付いて、追い越してよ♪』
言われなくても、そうするよ。
だけど、
「やだ。」
こいつに言われるのは気に食わないな。
「なっ!」
ガッ、
「てっ、てめーなぁ!」
「(直撃を避けた…?)」
変な奴。
まぁ、暇つぶしにはなるね。
---
------
------------
「武。」
「ん?」
「この日が来ちまった以上、父ちゃんは持つ剣技の全てを叩き込むつもりだ。」
いつもより真面目な声でオヤジが言うから、少しだけ緊張した。
「父ちゃんの剣は………お前の野球と同じよ。」
ゆっくりと振り向いたオヤジは、急に竹刀を振り上げて攻めて来た。
「“ごっこ”じゃねぇんだ!!!」
その気迫に押されて、そのまま倒れ込む。
オヤジの変わりっぷりに、とにかく驚きっぱなしだった。
---
------
-------------
「コロネロ師匠。」
「何だコラ!」
俺は今、切り立った崖の上で師匠と2人で仰向けで寝転がっている。
「いつトレーニングが始まるのだ?」
「もう始まってるぜコラ。体を鍛えるのをやめるトレーニングがな。」
師匠はサラッとそう言った。
「何を言っているのだ!?それでは強くなれんぞ!!」
「普通はな。だが、お前の場合パワーはもう充分だぜ。」
コロネロ師匠の言葉がいまいち良く分からん。
「お前に必要なのは、もっと別のもんだぜ。寝てろコラ!」
「う、うむ……。」
だが今は、師匠の言う事を信じようと思う。
俺自身がそれを選んだのだからな………。
---
------
-------------
「ん………」
『あっ!』
病院にて。
檸檬がバジルの額にあるタオルを変えたその時、彼は目を覚ました。
『バジルっ!良かった!久しぶりっ!!』
チュッ、
「わっ!檸檬殿っ!///」
途端に顔を真っ赤にさせるバジル。
檸檬はお構い無しに抱きつく。
『本当に良かった、バジル。』
「あ、あの……」
『ご、ごめん!苦しいよね!』
慌てて離れる檸檬。バジルはゆっくりと起き上がる。
『起きても大丈夫なの?』
「えぇ、眠り過ぎてしまったようです。」
『これ、飲んで。家光さんから貰った薬草で作ったの。』
「ありがとうございます。」
にこりと笑うバジルを見て、檸檬はホッとする。
薬草ジュースを飲みながら、バジルは聞いた。
「檸檬殿、大丈夫ですか?」
『え?』
空の向こうを見続けている檸檬は、我に返ったようにバジルの方に向き直った。
『な、何が?』
「今回の事は、檸檬殿にとっては凄くつらいのだと………親方様より聞きました。」
バジルは、少し探るように檸檬を見た。
檸檬は哀しそうに俯いている。
『バジル………あたしね、ヴァリアーの皆も好きなの。』
「檸檬殿………」
『ツナ達にとっては敵なんだろうけど、あたしにとっては……大切な、仲間なの。』
膝の上でキュッと拳になる檸檬の両手。
バジルは、その上からふわっと自分の手を重ねた。
『バジ……「檸檬殿。」
檸檬の言葉は優しく遮られる。
「あまり、無理をしないで下さい。」
「檸檬殿の悲しみや苦しみが、どれ程のものかは測りかねます。ですが、その時は“悲しい、苦しい”と伝えて欲しいのです。」
『バジル………』
「少なくとも拙者は、檸檬殿がヴァリアーを好いているからと言って、檸檬殿を嫌いになったりしませんよ。」
そう言って優しく微笑むバジルに、檸檬の視界は滲んで来る。
「檸檬殿っ!??」
『ご……め…………あたしっ………』
心を落ち着かせて、脳に命令する。
『(涙を止めて。)』
重ねられたバジルの手が、とてもとても優しくて。
『ありがとう、バジル。』
あたしもまた、笑う事が出来た。
「あっ!」
バジルが突然声を上げた。
『どしたの?』
「実は、拙者は沢田殿の修業を手伝わなくてはいけないんです。」
『そっか……じゃぁあたし、様子見て来るよ!』
「えっ?でも……」
『いーの!ちょっとツナに会いたくなっちゃった♪それに、バジルはもうちょっと休んでた方がいいから。』
「す、すみません。檸檬殿。」
『ううん。じゃ、安静にしててね。』
「はい。」
バジルに手を振って、あたしは病室を出た。
---
------
-------------
「そーいやまだ、指輪持ってる人全員聞いてないぞ。」
「残ってんのは“霧”と“雷”を持つ奴だな。」
「じき分かる。半分期待してろ。」
「半分って何だよ!」
あのバジルって子かな……でも怪我してたし………
あっ!
それとも、檸檬かな?
「檸檬はちげーぞ。」
「ええ!?」
急に考えを読まれて吃驚した。
リボーンの方を向くと、深刻な顔をしていた。
「り、リボーン?」
「今回は、檸檬を頼りには出来ねーぞ。」
「え…?」
リボーンはそれっきり、檸檬に関して何も言わなかった。
と、その時。
「ツナさーん!!」
「ん?」
何だか聞き覚えのある声……
振り向くと、
「ハル!!?」
ロープで崖の下まで降りようとして、降りられなくなったらしい。
まったく~~~!!
「こんなトコで何やってんだよ!!」
「修業してるって聞いて、差し入れに来たんです!!」
「あ、ありがと………」
何か調子狂うなぁ~~。
でも、
何だか一瞬だけヴァリアーが来る緊迫感から逃れられた気がした。
「そーだ!途中で獄寺さん見たんですが、あんな修業で大丈夫ですか?」
「え?獄寺君も此処に!?」
「何か、傷だらけのボロボロでしたよ?」
「ボ、ボロボロ~~!?」
ハルの話を聞いたリボーンが、問いかける。
「周りに誰かいなかったか?」
「1人でしたけど………」
「1人って………獄寺君、家庭教師どうしたんだろ……。」
---
------
-------------
ツナのトコに行く途中。
ドガガガガッ!!!
『えっ!?』
物凄い爆発音がした。
爆発って事は……
隼人だよね?
ツナにはリボーンが付いてるけど、隼人には誰が付いてるんだろう?
それがちょっと気になって、あたしはそっちに行ってみる事にした。
「全然ダメだ………くっそー!」
『(隼人だ……)』
ダイナマイトのせいで、辺りは焼け野原になっていた。
「誰の力も借りねーで、ぜってー強くなってやる!!」
え?
何言ってるの?
リボーンが言ってたのに。
皆にちゃんと家庭教師つけるって言ってたのに。
何で?
あたしは超五感を発動させる。
周りに誰かいないのか。
---「あんのバカ……」
『(いた!!)』
その声は、確かにシャマルさんだった。
その頃、獄寺の所に行こうとするツナ。
「待ちやがれ。お前はそんな事してる場合じゃねーぞ。」
「そーはいかないよ!!獄寺君、無茶するから!!」
Tシャツを着て、走り出した。
『(シャマルさん……一体どうして?)』
しっかりと隼人の事を見てるのに、
何でアドバイスしないの?
その時、
ついに隼人が自分のダイナマイトの餌食になった。
ドガガガンッ!!!!
『隼人っ!!』
真っ黒い煙に、辺りは包まれた。
「そろそろスクアーロが戻ります。」
「これで完成するね、ボンゴレリングが…………。」
レッスン開始!
病院にて。
『はぁ……』
恭弥に勝ってからと言うもの、あたしの口からは何度も何度もため息が出ていた。
「どーした?」
『家光さん…………あたし、あんな事しちゃって良かったんでしょうか……?恭弥のプライド傷付けただけなんじゃ………』
あたしがそう言うと、家光さんは温かい手をあたしの頭に乗せた。
「檸檬、大丈夫だ。きっと彼は誰よりも強くなるさ。」
『ホントに、そう思います?』
「可愛い檸檬に嘘は付かないさ。」
そう言われると、何だか可笑しくて。
思わず軽く吹き出した。
『ありがとうございます。ちょっと元気出ました。』
「そっか、良かった良かった。じゃ、バジル頼むぜ。」
『はいっ!』
家光さんは、ツナとその守護者の修業を見に行くそうだ。
あたしに薬草を渡して、病室を出て行った。
『(もうすぐ……会えるんだなぁ。)』
再会を思うと、心が弾む。
でも、
同時にツナ達への罪悪感を感じる。
ツナ達にとって、
ヴァリアーが来る事は、喜ばしい事じゃない。
それでも、
あたしは会いたい。
会えたら嬉しい。
『どうすればいいんだろう……』
手が、震えた。
それから、薬草をすりつぶしてミキサーにかけて、適当にジュースにしてみた。
『(あとは、バジルが起きてくれればいいんだけど。)』
ベッドサイドの椅子に座って、窓から空を見る。
やっぱり、憎らしいぐらい青かった。
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「2日以内にこの絶壁を登れるようにしろ。それだけの基礎体力は最低条件だ。」
「そ、そんな滅茶苦茶な特訓ってあるかよ!!」
「滅茶苦茶じゃねーぞ。これは、初代ボスがしたという、由緒ある修業だぞ。」
リボーンの話によると、初代もグローブを使って戦ったらしい。
んで、俺にも初代と同じ修業をさせるって言うんだけど………
「既に筋肉痛でボロボロだぞ!?こんなのもたないって!!」
そしたらリボーンは、俺に銃を向けて。
「その為の死ぬ気弾だぞ。」
撃たれた瞬間後悔したのは、
「もっと休みたかったなぁ………」
って事。
「死ぬ気で休む!!」
とりあえず、これが続くらしい。
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何となくだけど、分かってたよ。
檸檬が特別な“何か”だって。
だけど、
マフィア、ねぇ……
いまいち実感が沸かない。
見た事ないし。
何してるか知らないし。
とりあえず、目の前にいる金髪男はマフィアなんだろうけど。
ま、僕がやる事は1つ。
この男を咬み殺して、彼が知ってる檸檬の事を吐かせる事。
って事で、戦ってるワケだけど…
「甘いね。死になよ。」
ガッ、
次の瞬間僕のトンファーが、彼の鞭に止められた。
「お前はまだ井の中の蛙だ。こんなレベルで満足してもらっちゃ困る。」
何を言い出すかと思えば…
「もっと強くなってもらうぜ、恭弥。」
檸檬と同じ事。
---『あたしに追い付いて、追い越してよ♪』
言われなくても、そうするよ。
だけど、
「やだ。」
こいつに言われるのは気に食わないな。
「なっ!」
ガッ、
「てっ、てめーなぁ!」
「(直撃を避けた…?)」
変な奴。
まぁ、暇つぶしにはなるね。
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「武。」
「ん?」
「この日が来ちまった以上、父ちゃんは持つ剣技の全てを叩き込むつもりだ。」
いつもより真面目な声でオヤジが言うから、少しだけ緊張した。
「父ちゃんの剣は………お前の野球と同じよ。」
ゆっくりと振り向いたオヤジは、急に竹刀を振り上げて攻めて来た。
「“ごっこ”じゃねぇんだ!!!」
その気迫に押されて、そのまま倒れ込む。
オヤジの変わりっぷりに、とにかく驚きっぱなしだった。
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「コロネロ師匠。」
「何だコラ!」
俺は今、切り立った崖の上で師匠と2人で仰向けで寝転がっている。
「いつトレーニングが始まるのだ?」
「もう始まってるぜコラ。体を鍛えるのをやめるトレーニングがな。」
師匠はサラッとそう言った。
「何を言っているのだ!?それでは強くなれんぞ!!」
「普通はな。だが、お前の場合パワーはもう充分だぜ。」
コロネロ師匠の言葉がいまいち良く分からん。
「お前に必要なのは、もっと別のもんだぜ。寝てろコラ!」
「う、うむ……。」
だが今は、師匠の言う事を信じようと思う。
俺自身がそれを選んだのだからな………。
---
------
-------------
「ん………」
『あっ!』
病院にて。
檸檬がバジルの額にあるタオルを変えたその時、彼は目を覚ました。
『バジルっ!良かった!久しぶりっ!!』
チュッ、
「わっ!檸檬殿っ!///」
途端に顔を真っ赤にさせるバジル。
檸檬はお構い無しに抱きつく。
『本当に良かった、バジル。』
「あ、あの……」
『ご、ごめん!苦しいよね!』
慌てて離れる檸檬。バジルはゆっくりと起き上がる。
『起きても大丈夫なの?』
「えぇ、眠り過ぎてしまったようです。」
『これ、飲んで。家光さんから貰った薬草で作ったの。』
「ありがとうございます。」
にこりと笑うバジルを見て、檸檬はホッとする。
薬草ジュースを飲みながら、バジルは聞いた。
「檸檬殿、大丈夫ですか?」
『え?』
空の向こうを見続けている檸檬は、我に返ったようにバジルの方に向き直った。
『な、何が?』
「今回の事は、檸檬殿にとっては凄くつらいのだと………親方様より聞きました。」
バジルは、少し探るように檸檬を見た。
檸檬は哀しそうに俯いている。
『バジル………あたしね、ヴァリアーの皆も好きなの。』
「檸檬殿………」
『ツナ達にとっては敵なんだろうけど、あたしにとっては……大切な、仲間なの。』
膝の上でキュッと拳になる檸檬の両手。
バジルは、その上からふわっと自分の手を重ねた。
『バジ……「檸檬殿。」
檸檬の言葉は優しく遮られる。
「あまり、無理をしないで下さい。」
「檸檬殿の悲しみや苦しみが、どれ程のものかは測りかねます。ですが、その時は“悲しい、苦しい”と伝えて欲しいのです。」
『バジル………』
「少なくとも拙者は、檸檬殿がヴァリアーを好いているからと言って、檸檬殿を嫌いになったりしませんよ。」
そう言って優しく微笑むバジルに、檸檬の視界は滲んで来る。
「檸檬殿っ!??」
『ご……め…………あたしっ………』
心を落ち着かせて、脳に命令する。
『(涙を止めて。)』
重ねられたバジルの手が、とてもとても優しくて。
『ありがとう、バジル。』
あたしもまた、笑う事が出来た。
「あっ!」
バジルが突然声を上げた。
『どしたの?』
「実は、拙者は沢田殿の修業を手伝わなくてはいけないんです。」
『そっか……じゃぁあたし、様子見て来るよ!』
「えっ?でも……」
『いーの!ちょっとツナに会いたくなっちゃった♪それに、バジルはもうちょっと休んでた方がいいから。』
「す、すみません。檸檬殿。」
『ううん。じゃ、安静にしててね。』
「はい。」
バジルに手を振って、あたしは病室を出た。
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「そーいやまだ、指輪持ってる人全員聞いてないぞ。」
「残ってんのは“霧”と“雷”を持つ奴だな。」
「じき分かる。半分期待してろ。」
「半分って何だよ!」
あのバジルって子かな……でも怪我してたし………
あっ!
それとも、檸檬かな?
「檸檬はちげーぞ。」
「ええ!?」
急に考えを読まれて吃驚した。
リボーンの方を向くと、深刻な顔をしていた。
「り、リボーン?」
「今回は、檸檬を頼りには出来ねーぞ。」
「え…?」
リボーンはそれっきり、檸檬に関して何も言わなかった。
と、その時。
「ツナさーん!!」
「ん?」
何だか聞き覚えのある声……
振り向くと、
「ハル!!?」
ロープで崖の下まで降りようとして、降りられなくなったらしい。
まったく~~~!!
「こんなトコで何やってんだよ!!」
「修業してるって聞いて、差し入れに来たんです!!」
「あ、ありがと………」
何か調子狂うなぁ~~。
でも、
何だか一瞬だけヴァリアーが来る緊迫感から逃れられた気がした。
「そーだ!途中で獄寺さん見たんですが、あんな修業で大丈夫ですか?」
「え?獄寺君も此処に!?」
「何か、傷だらけのボロボロでしたよ?」
「ボ、ボロボロ~~!?」
ハルの話を聞いたリボーンが、問いかける。
「周りに誰かいなかったか?」
「1人でしたけど………」
「1人って………獄寺君、家庭教師どうしたんだろ……。」
---
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ツナのトコに行く途中。
ドガガガガッ!!!
『えっ!?』
物凄い爆発音がした。
爆発って事は……
隼人だよね?
ツナにはリボーンが付いてるけど、隼人には誰が付いてるんだろう?
それがちょっと気になって、あたしはそっちに行ってみる事にした。
「全然ダメだ………くっそー!」
『(隼人だ……)』
ダイナマイトのせいで、辺りは焼け野原になっていた。
「誰の力も借りねーで、ぜってー強くなってやる!!」
え?
何言ってるの?
リボーンが言ってたのに。
皆にちゃんと家庭教師つけるって言ってたのに。
何で?
あたしは超五感を発動させる。
周りに誰かいないのか。
---「あんのバカ……」
『(いた!!)』
その声は、確かにシャマルさんだった。
その頃、獄寺の所に行こうとするツナ。
「待ちやがれ。お前はそんな事してる場合じゃねーぞ。」
「そーはいかないよ!!獄寺君、無茶するから!!」
Tシャツを着て、走り出した。
『(シャマルさん……一体どうして?)』
しっかりと隼人の事を見てるのに、
何でアドバイスしないの?
その時、
ついに隼人が自分のダイナマイトの餌食になった。
ドガガガンッ!!!!
『隼人っ!!』
真っ黒い煙に、辺りは包まれた。