日常編
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「あづ~~~…な~んもやる気しねーーー。ダウン……」
自室で1人で寝っ転がっているツナは、突然呼び掛けられる。
「ツナ!!」
「ん?」
「武っちと隼人も来るって!」
「何の話ですか!?」
見ると、夏の小学生の恰好をしているリボーンが、くじを1つもって立っていた。
「何だよ、これ…」
「今夜墓地でやる肝試しのペアを決めるくじだぞ」
「肝試し~~!!?」
最初は無理だ、と断ったツナ。
しかし…
京子やハル、檸檬が来ると知って、行けるかもと言い出した。
リボーンはニッと笑って部屋を出て行った。
=================
そして、夜9時。
1人自転車で現れたツナ。
「みんな本当に来てんのかな?うわー、すでに不気味だ~~~……」
震えながらも自転車を降りる。と、
「バブ」
「ぎゃあああ!!」
リボーンが顔の下からライトを当てながら突然登場。
「こ…コラ!おどかすなよ、リボーン!!」
「もう皆始めてるぞ。ツナのペアもお待ちかねだぞ」
「え?」
ギュッ
突然手を握られたツナ。
少しドキドキするものの…
「ランボ!?」
がっかりしまくる。
そして、リボーンは何処かに行ってしまった。
「どーすんだよ…ランボだし…」
とりあえず震えるランボをあやして、ツナが歩き出そうとしたその時。
『ツナぁ~~~っ!!!』
「うわぁぁぁぁぁっ!!!!」
またまた突然後ろから抱きつかれたツナ。
思わず絶叫する。
「(こ、今度は誰~~!??)」
恐る恐る振り向くと…
「檸檬!!」
『遅いよー…何してたの…?』
抱きついていたのは、怯え切った檸檬だった。
「なっ、何して…!」
檸檬があまりに密着するので、ドキドキの種類が変わったツナ。
『知らなかったの?あたしとツナとランボちゃん、3人チームだよ。もう怖くて怖くて…』
震えながら話す檸檬。
「あ、あのさ!とりあえず…(離れてくれないと心臓が持たない!!)」
『あ、ごめんね!歩きにくいよね!』
ツナの念が通じたのか、檸檬はパッと離れた。
「と、とりあえず走り出そうよ。矢印があるみたいだし」
『そうだね、早く終わらせたいもんね…』
檸檬はツナの手をしっかり握り、ランボもツナの手をしっかり握り、3人は走り出した。
早く終わる事を願って。
しばらく走ると…
「アレは!」
『前のペア!?』
獄寺とイーピンの姿が見えた。
「獄寺君!!」
ツナが呼び掛けると…
「はい、何スか~~?」
振り向いた獄寺はのっぺらぼう。
「『でたああああ!!!』」
尻餅をつく3人。
檸檬は再びツナに抱きつく。
「わっ、檸檬!!」
ツナが照れていると…
「よっしゃ」
「『へ?』」
本物の獄寺が登場。
のっぺらぼうだったのは、イーピンの後ろ姿だった。
「2人とも何してんの~~!!?」
『隼人のバカっ!本当に吃驚したんだからっ!』
「あれ?リボーンさんに聞かなかったんスか?10代目達以外はみんな脅かす側に回ってるって」
「『何それええええ!!!!』」
「俺達以外はみんな待ち伏せてんの~~!?」
「そっす!じゃ、失礼します!」
『ツナぁ、あたし……もうダメ……』
「檸檬!そんな事言わないでよ!大丈夫だから、ちゃんとみんな友達だから、どんなかっこしてても友達だから!」
半ば自分に言い聞かせるように話すツナ。
それでも檸檬は怯えていた。
『あ、』
「な、何?」
『ランボちゃん、気ぃ失ってる…』
「なっ、マジかよ!!(うらやまし~……)」
ランボを抱えつつ、歩き出すツナと檸檬。
もうとても走る気にはなれなかった。
すると…
カラン、コロン、
「『え?』」
「べーーー」
『えっと……(京子、だよね??)』
「むしろ可愛い…」
傘のお化けを演じている京子を見て、ツナと檸檬は癒しをもらった。
そしてその横から出てきたのは…
「泣く子はいねがーーー!!」
「こいつ、またナマハゲ…」
『(思いっきりハルじゃん)』
むしろ笑いが込み上げて来そうな感じ。
しかし、それは束の間の楽しさで。
ツンツン、
「へ?」
『ん?』
「どろん」
『きゃあああああ!!!!』
「ほぎゃーーー!!!」
ぐちゃぐちゃに加工された顔は、もはや誰のモノかも分からず、とにかく恐怖心を煽る。
「ホントに出たーー!!!」
『知り合いなんじゃないのーー!!?』
「あんな知り合いいて欲しくないよっ!」
ひたすら走る。
そして…
「『迷った…』」
墓地の冷たい風がツナと檸檬を襲う。
『ツナぁ…怖いよぉ』
「ってか、ランボいないし…」
『え!?も、戻るの!?』
檸檬はもう泣きそうになっている。
「(か、可愛い…じゃなくて!)」
涙目の檸檬にツナはたじたじ。
しかも怖さのあまり、再び密着度が増している。
「にしても、檸檬ってお化け苦手だったの?」
『だって…人間じゃないんだもん』
「そっか、そうだよね」
ツナは苦笑いをした。
『……ツナ、ごめんね』
「え?!な、何で?」
檸檬は必死に涙を堪えながら言う。
『だってあたし…ツナを護らなくちゃいけないのに…こんなの怖いなんて、情けないよね』
「そ、そんな事ないよ!」
慌てて否定するツナに、檸檬は少し驚く。
「ってか、むしろ男なのに怖がってる俺の方が情けないっていうか……とにかく檸檬が怖がっちゃいけないなんて言う決まりはないし、その……」
言葉を詰まらせるツナを見て、檸檬はふっと笑った。
『ありがとう』
「へ?!」
『ツナってやっぱり優しいね』
それが、ツナのカッコ良さだと思うよ。
あったかいカッコ良さ。
「あ、ありがと」
『ちょっと大丈夫になったよ。ランボちゃん、探しに行こう』
「うん」
再び歩き出したツナと檸檬。
そこに…
「やれやれ…こっちだ、ボンゴレ」
「『大人ランボ(ちゃん)!!』」
良かった、と駆け寄るツナに対し、檸檬は少し違和感を覚えた。
『(雰囲気が……変??)』
「さっさと行こう。向こうでみんなお待ちかねだ」
「う、うん!行こう、檸檬」
『ま、待ってよ…』
大人ランボに付いて行くと、そこには大きな門があった。
「こんな所に門なんてあったっけ?」
『な、無かったと思う…』
すると、大人ランボの口角が少し上がった。
それを見逃さなかった檸檬。
『や、やっぱり変だよ!このランボちゃん!!』
「はぁ?!」
と、その時…
「やれやれ、墓地って事は肝だめしですか?若きボンゴレ」
「またランボ~~!!?」
本当のランボが現れた。
「誰ですか、そいつは。ランボは俺ですよ」
「え?」
すると…
ガシッ
『え?』
偽者ランボが檸檬の手を掴んだ。
「邪魔をするな、順番に殺してやる」
『えっ!?』
震え上がる檸檬。ツナは咄嗟に一歩下がる。
直後に門が開いて、その中に引きずり込まれる檸檬。
『いっ…いっ……嫌ああああ!!!』
「檸檬っ!」
「この門の向こうは死後の世界!さぁ、入り込め!あの女の仲間は全て殺す!」
「あの女って…ビアンキ!?ってことは、この人はロメオ~~~!!?」
『ツナぁ~~~っ!!ランボちゃ~~~んっ!!助けてーーー!!』
泣叫ぶ檸檬。
「幽霊はちょっと……」
ランボは一歩下がる。
ツナも、足がすくんで動けない。
「(檸檬を……助けなくちゃ!!)」
さっきの言葉が蘇る。
---『こんなの怖いなんて、情けないよね』
「………いんだ」
「若きボンゴレ??」
「そんな事、ないんだ!俺がしっかりしなくちゃダメなんだっ!!」
『ツナぁーっ!ランボちゃーんっ!!』
「早く入れっ!」
『嫌あああ!!!』
もう檸檬の足は門の中に入りかけている。そこに、ツナは突っ込んで行った。
「檸檬を放せーっ!」
『ツナ……』
檸檬の手をしっかり握ったツナは、その場に踏み止まる。
それを見た大人ランボも、「やれやれ」と言いつつ加勢した。
「くっ!」
ロメオは3人分の力に負け始めている。
と、その時、
「ツナ、檸檬、邪魔よ!!」
「『え!?』」
墓地の向こうから走って来たのは、ビアンキだった。
「『ビアンキ(姉さん)!』」
「ムカつくのよ、その顔!」
ツナと檸檬は咄嗟に屈んだ。
「ポイズンクッキング3ーー!!!」
ロメオとランボの顔に、ポイズンクッキングがぶち当てられた。
どささっと倒れる2人。
「滅しなさい」
ボシュウウウウ……
幽霊のロメオは消えて行った。
「き、消えた…」
『良かったぁ…』
いつの間にか、檸檬が引きずり込まれそうになっていた門は消え、辺りには皆が集まって来ていた。
「大丈夫か?」
「叫び声が聞こえたんだけど…。」
「続きをやりましょ」
ビアンキは無理矢理みんなを持ち場に戻す。
後に聞いた話では、ビアンキはわざわざ降霊師に頼んでロメオを呼んだらしい。
ちなみに、巻き添えを食らった大人ランボは、数日間寝込んでいたそうだ。
帰宅後…
「あ~、怖かったぁ」
ため息をつきながらジュースを飲むツナ。
そこに、檸檬がやって来る。
『あ、ツナ』
「檸檬……えっと、俺が言うのも変だけど、その…大丈夫?」
『うん、もう平気』
照れくさいのか、檸檬は少し顔を赤らめた。
『ツナ、あのね、』
「ん?」
『さっきは、ありがとう』
「えっ?」
檸檬の頬と同じように、ツナの頬も赤くなった。
『カッコ良かったよ、ホントに……じゃ、それだけっ!』
「えっ!あ、あのっ…」
『おやすみっ!』
檸檬はリビングをあとにした。
残されたツナは、閉められたドアをただただ見つめていたと言う…。
================
おまけ
「どしたんだ?ツナ」
「へっ!?リ、リボーン!」
急にリビングに現れたリボーンに、驚きを隠せないツナ。
「顔が真っ赤だぞ」
「な、何でもないよ!」
ツナは忘れていた。
リボーンが読心術を使えるという事を。
「ま、家庭教師として勇気を出したのは誉めてやるぞ」
「はぁ!?な、何言ってんだよっ!何でもないって!」
「その言葉は赤い顔を元に戻してから言え」
「う、うるさいっ!」
そんな言い合いはつゆ知らず、部屋でリボーンが一緒に寝てくれるのを待っている檸檬なのでした。
自室で1人で寝っ転がっているツナは、突然呼び掛けられる。
「ツナ!!」
「ん?」
「武っちと隼人も来るって!」
「何の話ですか!?」
見ると、夏の小学生の恰好をしているリボーンが、くじを1つもって立っていた。
「何だよ、これ…」
「今夜墓地でやる肝試しのペアを決めるくじだぞ」
「肝試し~~!!?」
最初は無理だ、と断ったツナ。
しかし…
京子やハル、檸檬が来ると知って、行けるかもと言い出した。
リボーンはニッと笑って部屋を出て行った。
=================
そして、夜9時。
1人自転車で現れたツナ。
「みんな本当に来てんのかな?うわー、すでに不気味だ~~~……」
震えながらも自転車を降りる。と、
「バブ」
「ぎゃあああ!!」
リボーンが顔の下からライトを当てながら突然登場。
「こ…コラ!おどかすなよ、リボーン!!」
「もう皆始めてるぞ。ツナのペアもお待ちかねだぞ」
「え?」
ギュッ
突然手を握られたツナ。
少しドキドキするものの…
「ランボ!?」
がっかりしまくる。
そして、リボーンは何処かに行ってしまった。
「どーすんだよ…ランボだし…」
とりあえず震えるランボをあやして、ツナが歩き出そうとしたその時。
『ツナぁ~~~っ!!!』
「うわぁぁぁぁぁっ!!!!」
またまた突然後ろから抱きつかれたツナ。
思わず絶叫する。
「(こ、今度は誰~~!??)」
恐る恐る振り向くと…
「檸檬!!」
『遅いよー…何してたの…?』
抱きついていたのは、怯え切った檸檬だった。
「なっ、何して…!」
檸檬があまりに密着するので、ドキドキの種類が変わったツナ。
『知らなかったの?あたしとツナとランボちゃん、3人チームだよ。もう怖くて怖くて…』
震えながら話す檸檬。
「あ、あのさ!とりあえず…(離れてくれないと心臓が持たない!!)」
『あ、ごめんね!歩きにくいよね!』
ツナの念が通じたのか、檸檬はパッと離れた。
「と、とりあえず走り出そうよ。矢印があるみたいだし」
『そうだね、早く終わらせたいもんね…』
檸檬はツナの手をしっかり握り、ランボもツナの手をしっかり握り、3人は走り出した。
早く終わる事を願って。
しばらく走ると…
「アレは!」
『前のペア!?』
獄寺とイーピンの姿が見えた。
「獄寺君!!」
ツナが呼び掛けると…
「はい、何スか~~?」
振り向いた獄寺はのっぺらぼう。
「『でたああああ!!!』」
尻餅をつく3人。
檸檬は再びツナに抱きつく。
「わっ、檸檬!!」
ツナが照れていると…
「よっしゃ」
「『へ?』」
本物の獄寺が登場。
のっぺらぼうだったのは、イーピンの後ろ姿だった。
「2人とも何してんの~~!!?」
『隼人のバカっ!本当に吃驚したんだからっ!』
「あれ?リボーンさんに聞かなかったんスか?10代目達以外はみんな脅かす側に回ってるって」
「『何それええええ!!!!』」
「俺達以外はみんな待ち伏せてんの~~!?」
「そっす!じゃ、失礼します!」
『ツナぁ、あたし……もうダメ……』
「檸檬!そんな事言わないでよ!大丈夫だから、ちゃんとみんな友達だから、どんなかっこしてても友達だから!」
半ば自分に言い聞かせるように話すツナ。
それでも檸檬は怯えていた。
『あ、』
「な、何?」
『ランボちゃん、気ぃ失ってる…』
「なっ、マジかよ!!(うらやまし~……)」
ランボを抱えつつ、歩き出すツナと檸檬。
もうとても走る気にはなれなかった。
すると…
カラン、コロン、
「『え?』」
「べーーー」
『えっと……(京子、だよね??)』
「むしろ可愛い…」
傘のお化けを演じている京子を見て、ツナと檸檬は癒しをもらった。
そしてその横から出てきたのは…
「泣く子はいねがーーー!!」
「こいつ、またナマハゲ…」
『(思いっきりハルじゃん)』
むしろ笑いが込み上げて来そうな感じ。
しかし、それは束の間の楽しさで。
ツンツン、
「へ?」
『ん?』
「どろん」
『きゃあああああ!!!!』
「ほぎゃーーー!!!」
ぐちゃぐちゃに加工された顔は、もはや誰のモノかも分からず、とにかく恐怖心を煽る。
「ホントに出たーー!!!」
『知り合いなんじゃないのーー!!?』
「あんな知り合いいて欲しくないよっ!」
ひたすら走る。
そして…
「『迷った…』」
墓地の冷たい風がツナと檸檬を襲う。
『ツナぁ…怖いよぉ』
「ってか、ランボいないし…」
『え!?も、戻るの!?』
檸檬はもう泣きそうになっている。
「(か、可愛い…じゃなくて!)」
涙目の檸檬にツナはたじたじ。
しかも怖さのあまり、再び密着度が増している。
「にしても、檸檬ってお化け苦手だったの?」
『だって…人間じゃないんだもん』
「そっか、そうだよね」
ツナは苦笑いをした。
『……ツナ、ごめんね』
「え?!な、何で?」
檸檬は必死に涙を堪えながら言う。
『だってあたし…ツナを護らなくちゃいけないのに…こんなの怖いなんて、情けないよね』
「そ、そんな事ないよ!」
慌てて否定するツナに、檸檬は少し驚く。
「ってか、むしろ男なのに怖がってる俺の方が情けないっていうか……とにかく檸檬が怖がっちゃいけないなんて言う決まりはないし、その……」
言葉を詰まらせるツナを見て、檸檬はふっと笑った。
『ありがとう』
「へ?!」
『ツナってやっぱり優しいね』
それが、ツナのカッコ良さだと思うよ。
あったかいカッコ良さ。
「あ、ありがと」
『ちょっと大丈夫になったよ。ランボちゃん、探しに行こう』
「うん」
再び歩き出したツナと檸檬。
そこに…
「やれやれ…こっちだ、ボンゴレ」
「『大人ランボ(ちゃん)!!』」
良かった、と駆け寄るツナに対し、檸檬は少し違和感を覚えた。
『(雰囲気が……変??)』
「さっさと行こう。向こうでみんなお待ちかねだ」
「う、うん!行こう、檸檬」
『ま、待ってよ…』
大人ランボに付いて行くと、そこには大きな門があった。
「こんな所に門なんてあったっけ?」
『な、無かったと思う…』
すると、大人ランボの口角が少し上がった。
それを見逃さなかった檸檬。
『や、やっぱり変だよ!このランボちゃん!!』
「はぁ?!」
と、その時…
「やれやれ、墓地って事は肝だめしですか?若きボンゴレ」
「またランボ~~!!?」
本当のランボが現れた。
「誰ですか、そいつは。ランボは俺ですよ」
「え?」
すると…
ガシッ
『え?』
偽者ランボが檸檬の手を掴んだ。
「邪魔をするな、順番に殺してやる」
『えっ!?』
震え上がる檸檬。ツナは咄嗟に一歩下がる。
直後に門が開いて、その中に引きずり込まれる檸檬。
『いっ…いっ……嫌ああああ!!!』
「檸檬っ!」
「この門の向こうは死後の世界!さぁ、入り込め!あの女の仲間は全て殺す!」
「あの女って…ビアンキ!?ってことは、この人はロメオ~~~!!?」
『ツナぁ~~~っ!!ランボちゃ~~~んっ!!助けてーーー!!』
泣叫ぶ檸檬。
「幽霊はちょっと……」
ランボは一歩下がる。
ツナも、足がすくんで動けない。
「(檸檬を……助けなくちゃ!!)」
さっきの言葉が蘇る。
---『こんなの怖いなんて、情けないよね』
「………いんだ」
「若きボンゴレ??」
「そんな事、ないんだ!俺がしっかりしなくちゃダメなんだっ!!」
『ツナぁーっ!ランボちゃーんっ!!』
「早く入れっ!」
『嫌あああ!!!』
もう檸檬の足は門の中に入りかけている。そこに、ツナは突っ込んで行った。
「檸檬を放せーっ!」
『ツナ……』
檸檬の手をしっかり握ったツナは、その場に踏み止まる。
それを見た大人ランボも、「やれやれ」と言いつつ加勢した。
「くっ!」
ロメオは3人分の力に負け始めている。
と、その時、
「ツナ、檸檬、邪魔よ!!」
「『え!?』」
墓地の向こうから走って来たのは、ビアンキだった。
「『ビアンキ(姉さん)!』」
「ムカつくのよ、その顔!」
ツナと檸檬は咄嗟に屈んだ。
「ポイズンクッキング3ーー!!!」
ロメオとランボの顔に、ポイズンクッキングがぶち当てられた。
どささっと倒れる2人。
「滅しなさい」
ボシュウウウウ……
幽霊のロメオは消えて行った。
「き、消えた…」
『良かったぁ…』
いつの間にか、檸檬が引きずり込まれそうになっていた門は消え、辺りには皆が集まって来ていた。
「大丈夫か?」
「叫び声が聞こえたんだけど…。」
「続きをやりましょ」
ビアンキは無理矢理みんなを持ち場に戻す。
後に聞いた話では、ビアンキはわざわざ降霊師に頼んでロメオを呼んだらしい。
ちなみに、巻き添えを食らった大人ランボは、数日間寝込んでいたそうだ。
帰宅後…
「あ~、怖かったぁ」
ため息をつきながらジュースを飲むツナ。
そこに、檸檬がやって来る。
『あ、ツナ』
「檸檬……えっと、俺が言うのも変だけど、その…大丈夫?」
『うん、もう平気』
照れくさいのか、檸檬は少し顔を赤らめた。
『ツナ、あのね、』
「ん?」
『さっきは、ありがとう』
「えっ?」
檸檬の頬と同じように、ツナの頬も赤くなった。
『カッコ良かったよ、ホントに……じゃ、それだけっ!』
「えっ!あ、あのっ…」
『おやすみっ!』
檸檬はリビングをあとにした。
残されたツナは、閉められたドアをただただ見つめていたと言う…。
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おまけ
「どしたんだ?ツナ」
「へっ!?リ、リボーン!」
急にリビングに現れたリボーンに、驚きを隠せないツナ。
「顔が真っ赤だぞ」
「な、何でもないよ!」
ツナは忘れていた。
リボーンが読心術を使えるという事を。
「ま、家庭教師として勇気を出したのは誉めてやるぞ」
「はぁ!?な、何言ってんだよっ!何でもないって!」
「その言葉は赤い顔を元に戻してから言え」
「う、うるさいっ!」
そんな言い合いはつゆ知らず、部屋でリボーンが一緒に寝てくれるのを待っている檸檬なのでした。