日常編
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「うわ!死む~~~!」
「ランボ、座ってゲームしろって」
『ツナ、もっと手加減してあげなよぉ』
こんばんは、檸檬です。只今、ランボちゃんとツナのゲーム合戦を見てます。
ツナはやり慣れてるからとっても上手いけど、ランボちゃんも随分上手。
だけどまだ、ツナには適わないみたいで。
「くらえ!」
「やめて!ごめんなさい!」
そんな声を外で聞いていたハルが、
「(ツナさん…虐待してる…)」
とか思ってるなんて、全然知らなかった。
---
------
-----------
翌日。
久しぶりの休日で、恭弥からの呼び出しもなく平和に過ごしていた檸檬。
「ただいま~っ」
『お帰りツナ』
外はまだ暑いようで、ツナの額には汗が滲んでいた。
『何か飲む?ジュースとかあるけど』
「それがさぁ、さっき道に100円玉が落ちてて、自販機で買って飲んで来たんだ」
『ラッキーじゃん♪良かったねぇ』
あたしはテレビを見続ける。
ツナはスナック菓子を持ってあたしの隣に座った。
「そーだ。母さんに買い物頼まれてんだった。後で行かなくちゃ」
『あ!じゃぁあたしも行くっ!!』
「えっ?いいよ、檸檬忙しくない?」
『今日はフリーなんですっ!』
檸檬がにっこり笑うと、ツナは顔を赤くする。
「ありがとう、檸檬」
『いーえ』
それからしばらく2人でテレビを見ていたら、昼過ぎになった。
「ツっ君~、そろそろ行って来てくれない?」
「はーい」
『ちょっと待って!あたしも一応お財布持ってく』
「分かった」
檸檬は急いで自分の部屋に駆けて行く。
そして、10秒もかからないうちに戻って来た。
『じゃぁ、行こっか!』
「うん」
「じゃぁ母さん、行って来る。」
「行ってらっしゃ~い。檸檬ちゃんも、気を付けてね」
『はい、ご心配ありがとうございますっ』
檸檬とツナが外に一歩出ると、真夏の太陽が燦々と降り注いで来た。
「う~~~あぢち」
『ホント、夏って感じだねぇー』
檸檬は白いハットを深くかぶった。
薄いピンクのノースリーブに良く似合う。
勿論下は、デニムの短いキュロット。
「(可愛いなぁ、檸檬)」
陽光の暑さも加担して、ツナの頬は赤くなるばかり。
それを見た檸檬は、『(ツナ、可愛い)』とか思っていた。
すると、
「すみません、ちょっと道をお尋ねしたいんじゃが」
「はあ」
『どうぞ』
「ここら辺に……「ひぎゃあぁあ!!!」
ツナは大絶叫して逃げて行った。
無理もない。
だって、コレは流石にあたしでも引くって!
ドン引きだって!
『あ、あの……』
良く見てみると、ハルに似ているような…?
「はひっ!」
やっぱり。
『何してるの?』
「はひーーーっ!!」
ハルも叫びながら逃げて行った。
何だったんだろう……。
とにかく、あたしはツナの後を追わなくちゃいけない。
『まったくもう、置いてくなんて酷いよ。“俊足”発動っと』
風を切るように早く。
ツナに追いつけるように。
『(あ~っ、涼しいかも……)』
“俊足”のスピードで走れば、涼しくなる事が判明。
けど、能力は使い過ぎると体への負担が大きい。
『解除っ』
ちょうどツナに追い付いたし、あたしは走るのをやめた。
「檸檬!ご、ごめん!置いてっちゃって」
『ホントホント。酷いなぁ、ツナ』
檸檬はぷーっと膨れて、ツナを軽く睨んだ。
そんな檸檬の表情も可愛いと思ってしまうツナだった。
=============
お買い物を済ませたあたしとツナは、公園の前に差し掛かった。
公園からは、子供達が騒ぐ声が聞こえる。
「元気だよなー、子供達は」
『いーなー、あたしもアレで遊びたいっ!』
「は!?」
檸檬の言葉に驚くツナは、その視線を辿る。
その先には…
「何じゃありゃ!!?」
『面白いと思わない??』
はしゃぐ檸檬に、ツナは聞き返す。
「今日、変なもんばっか見ると思わない……?もう俺帰るよ……」
『ツナ?あー…あのおばあさんはねぇ…「ツナさんっ!」
「『え!?』」
驚いて振り向く檸檬とツナ。
すると、なまはげがこけて首が取れ、中からハルが出て来た。
「な、何やってんだ、ハルのヤツ…?」
「お前らも共犯だな!」
「え?」
『は?』
そのままハルと一緒に警察署まで同行しちゃったあたし達。
「今日は作り物の包丁という事で注意だけにするが、2度とこんな事無いようにしてくれたまえよ!」
「すみませんでした」
「(何で俺まで…)」
『(ハル、どうしたんだろう?)』
何か元気ない。
大丈夫かな?
どうやらハルは怒っている模様。
でも、足を挫いてるという事で、ツナが背負って帰る事になった。
「いいですって!降ろして下さい!」
「降ろすとお前、地面を這い出すだろ!?そうすると俺がすげーひでーヤツにみたいに見られんの!!」
歩道橋の上で、ツナとハルは言い合っている。
『ハル、どうしたの?いつもなら、“ツナさんに背負われるなんて幸せです~っ!”とか言うんじゃない?』
あたしがそう言うと、ハルは少し黙った。
「………檸檬ちゃん」
『何?』
「昨日ツナさんは何をしてたんですか!?ランボちゃんをどんな風に虐めてたんですか!?」
「『はぁ!!?』」
その時、
「おんぶ♪おんぶ♪おんぶっぶ~~♪」
『ランボちゃんだ』
どこからかランボちゃんが走って来た。
「ツナ、今日も昨日のゲームやる?」
「あー、夜な」
そんなツナとランボちゃんの会話を聞いたハルは、
「虐待の事、ゲームと称してるんですか!!」
とか叫んでる。
これにはツナも頭上に疑問符を浮かべざるを得ない。
その時、
「何だこれ?」
『え?』
ランボちゃんがハルの大きなリュックに目を付けた。
すると、歩く振動により、リュックの口が少し弛んだ。
ボローン
「ぐぴゃっ!」
出て来たのは、さっきのなまはげの首。
「おばけ~~~!!」
ランボちゃんは泣き叫んで、歩道橋の手すりの外に飛び出した。
『ランボちゃんっ!』
あたしは咄嗟に片手で手すりに掴まり、ランボちゃんの後を追う。
『あっぶなー……』
あたしは何とかランボちゃんをキャッチした。
片手で手すりにぶら下がったままだから、まだ完全に大丈夫とは言えないけど。
『(ちょっとキツい高さだけど、飛び降りれるよね)』
あたしが飛び下りようと手を放した瞬間、
「檸檬ちゃん!何やってるんですかっ!!」
グイッ
『え?』
ハルがあたしの手を掴み、
「うぎゃ!」
そのままツナも巻き込まれ、
「んなーーー!!」
「はひーーー!!」
『えーーーっ!?』
下から順番に、ランボちゃん、あたし、ハル、と歩道橋からぶら下がってしまった。
支えているのは勿論ツナ。
しかも、ハルのリュックの紐の力のみで。
『(どーしてこーなるのーー!!?)』
ハルが掴んだからだよ!あたし、普通に飛び降りれたのにっ!
あ~~っ!!早く何とかしないとツナに負担が……。
とりあえず…
『(“剛腕”発動!)』
頑張ってランボちゃんを上に投げる。
「わっ!ランボ!」
ツナの声が聞こえた。
「檸檬!ナイスコントロール!!」
どうやら無事に歩道橋の上に乗った模様。
『(良かった~)』
「やばっ、これ以上力入んないよ!わわっ!!」
「そ、そんな~~~!!」
『(まずい…あたしとハル、2人分かかってるし……よしっ!)』
「はひ!?檸檬ちゃん!!?」
「何だよ、どした!?ハル」
「檸檬ちゃん、何してるんですか!?」
『ハル、お願い。あたしを放して』
「えっ!?」
「なっ!?」
あたしはハルに掴まれている手首を思いっきり動かした。
あたしが上手く着地すれば、ツナの負担も減るし、ハルの体力も保たれる。
「何言ってるんですか、檸檬ちゃん!!絶対絶対放しませんよ!!」
『だから!大丈夫だから、ね?』
「嫌です~~~!!」
言い合っている間も、あたしは手首を動かし続ける。
ハルの手が滑るように。
「何やってんだよ、檸檬!」
「檸檬ちゃん!落ちる時は一緒ですっ!!」
『えっ!?それはダメ!(あたし1人じゃハルを助けながら落ちるとか無理だよ!)』
「落ちたら死ぬんだぞ!!」
『あたしは大丈夫!信じてよ、2人ともっ!それに、2人が助かる確率が増えるんだもん。お願いハル、放して!』
あたしのこの言葉に、ツナは切れたようだった。
「いい加減にしろよ!いくら檸檬がすごくても、人間なんだから!自分から落ちる必要なんてないんだ!ふざけるなよ!!」
「ツナさん…」
『ツナ…』
その瞬間、遠くで銃声が聞こえた。
あぁ、そうだったのね…
ツナを試したんだ、リボーン…
撃たれたのは勿論死ぬ気弾。
だが、次の瞬間リュックの紐が限界を迎える。
「きゃああ!!」
「待てい!」
ハルがやっと手を放した。
クルッ、
スタッ
『……っと!ふー』
あたしは車道に降り立った。
ズキン、
『あ、あれ??』
何だろう、右足が…痛む??
ふと横を見ると、トラックが走って来た。
慌てて歩道に戻る。
だが、移動中にも少し足が痛んだ。
『もしかして…「痛めたな」
言葉を遮られてそちらを向くと、そこにはリボーンが。
『あちゃー、ミスっちゃった』
ペロッと舌を出す。
リボーンはため息を付いた。
「檸檬、無理し過ぎだぞ」
『……はぁい、分かりました。以後気を付けます』
そうだ!
『ツナとハルは?!』
「大丈夫よ」
『ビア姉さん!』
「あのトラックの荷台に落ちたわ。仲直りもしたみたいだし」
「なかなかお似合いのカップルだな」
何はともあれ、2人とも無事でよかった。
あたしも…無理は控えないといけないのかも。
「ランボ、座ってゲームしろって」
『ツナ、もっと手加減してあげなよぉ』
こんばんは、檸檬です。只今、ランボちゃんとツナのゲーム合戦を見てます。
ツナはやり慣れてるからとっても上手いけど、ランボちゃんも随分上手。
だけどまだ、ツナには適わないみたいで。
「くらえ!」
「やめて!ごめんなさい!」
そんな声を外で聞いていたハルが、
「(ツナさん…虐待してる…)」
とか思ってるなんて、全然知らなかった。
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翌日。
久しぶりの休日で、恭弥からの呼び出しもなく平和に過ごしていた檸檬。
「ただいま~っ」
『お帰りツナ』
外はまだ暑いようで、ツナの額には汗が滲んでいた。
『何か飲む?ジュースとかあるけど』
「それがさぁ、さっき道に100円玉が落ちてて、自販機で買って飲んで来たんだ」
『ラッキーじゃん♪良かったねぇ』
あたしはテレビを見続ける。
ツナはスナック菓子を持ってあたしの隣に座った。
「そーだ。母さんに買い物頼まれてんだった。後で行かなくちゃ」
『あ!じゃぁあたしも行くっ!!』
「えっ?いいよ、檸檬忙しくない?」
『今日はフリーなんですっ!』
檸檬がにっこり笑うと、ツナは顔を赤くする。
「ありがとう、檸檬」
『いーえ』
それからしばらく2人でテレビを見ていたら、昼過ぎになった。
「ツっ君~、そろそろ行って来てくれない?」
「はーい」
『ちょっと待って!あたしも一応お財布持ってく』
「分かった」
檸檬は急いで自分の部屋に駆けて行く。
そして、10秒もかからないうちに戻って来た。
『じゃぁ、行こっか!』
「うん」
「じゃぁ母さん、行って来る。」
「行ってらっしゃ~い。檸檬ちゃんも、気を付けてね」
『はい、ご心配ありがとうございますっ』
檸檬とツナが外に一歩出ると、真夏の太陽が燦々と降り注いで来た。
「う~~~あぢち」
『ホント、夏って感じだねぇー』
檸檬は白いハットを深くかぶった。
薄いピンクのノースリーブに良く似合う。
勿論下は、デニムの短いキュロット。
「(可愛いなぁ、檸檬)」
陽光の暑さも加担して、ツナの頬は赤くなるばかり。
それを見た檸檬は、『(ツナ、可愛い)』とか思っていた。
すると、
「すみません、ちょっと道をお尋ねしたいんじゃが」
「はあ」
『どうぞ』
「ここら辺に……「ひぎゃあぁあ!!!」
ツナは大絶叫して逃げて行った。
無理もない。
だって、コレは流石にあたしでも引くって!
ドン引きだって!
『あ、あの……』
良く見てみると、ハルに似ているような…?
「はひっ!」
やっぱり。
『何してるの?』
「はひーーーっ!!」
ハルも叫びながら逃げて行った。
何だったんだろう……。
とにかく、あたしはツナの後を追わなくちゃいけない。
『まったくもう、置いてくなんて酷いよ。“俊足”発動っと』
風を切るように早く。
ツナに追いつけるように。
『(あ~っ、涼しいかも……)』
“俊足”のスピードで走れば、涼しくなる事が判明。
けど、能力は使い過ぎると体への負担が大きい。
『解除っ』
ちょうどツナに追い付いたし、あたしは走るのをやめた。
「檸檬!ご、ごめん!置いてっちゃって」
『ホントホント。酷いなぁ、ツナ』
檸檬はぷーっと膨れて、ツナを軽く睨んだ。
そんな檸檬の表情も可愛いと思ってしまうツナだった。
=============
お買い物を済ませたあたしとツナは、公園の前に差し掛かった。
公園からは、子供達が騒ぐ声が聞こえる。
「元気だよなー、子供達は」
『いーなー、あたしもアレで遊びたいっ!』
「は!?」
檸檬の言葉に驚くツナは、その視線を辿る。
その先には…
「何じゃありゃ!!?」
『面白いと思わない??』
はしゃぐ檸檬に、ツナは聞き返す。
「今日、変なもんばっか見ると思わない……?もう俺帰るよ……」
『ツナ?あー…あのおばあさんはねぇ…「ツナさんっ!」
「『え!?』」
驚いて振り向く檸檬とツナ。
すると、なまはげがこけて首が取れ、中からハルが出て来た。
「な、何やってんだ、ハルのヤツ…?」
「お前らも共犯だな!」
「え?」
『は?』
そのままハルと一緒に警察署まで同行しちゃったあたし達。
「今日は作り物の包丁という事で注意だけにするが、2度とこんな事無いようにしてくれたまえよ!」
「すみませんでした」
「(何で俺まで…)」
『(ハル、どうしたんだろう?)』
何か元気ない。
大丈夫かな?
どうやらハルは怒っている模様。
でも、足を挫いてるという事で、ツナが背負って帰る事になった。
「いいですって!降ろして下さい!」
「降ろすとお前、地面を這い出すだろ!?そうすると俺がすげーひでーヤツにみたいに見られんの!!」
歩道橋の上で、ツナとハルは言い合っている。
『ハル、どうしたの?いつもなら、“ツナさんに背負われるなんて幸せです~っ!”とか言うんじゃない?』
あたしがそう言うと、ハルは少し黙った。
「………檸檬ちゃん」
『何?』
「昨日ツナさんは何をしてたんですか!?ランボちゃんをどんな風に虐めてたんですか!?」
「『はぁ!!?』」
その時、
「おんぶ♪おんぶ♪おんぶっぶ~~♪」
『ランボちゃんだ』
どこからかランボちゃんが走って来た。
「ツナ、今日も昨日のゲームやる?」
「あー、夜な」
そんなツナとランボちゃんの会話を聞いたハルは、
「虐待の事、ゲームと称してるんですか!!」
とか叫んでる。
これにはツナも頭上に疑問符を浮かべざるを得ない。
その時、
「何だこれ?」
『え?』
ランボちゃんがハルの大きなリュックに目を付けた。
すると、歩く振動により、リュックの口が少し弛んだ。
ボローン
「ぐぴゃっ!」
出て来たのは、さっきのなまはげの首。
「おばけ~~~!!」
ランボちゃんは泣き叫んで、歩道橋の手すりの外に飛び出した。
『ランボちゃんっ!』
あたしは咄嗟に片手で手すりに掴まり、ランボちゃんの後を追う。
『あっぶなー……』
あたしは何とかランボちゃんをキャッチした。
片手で手すりにぶら下がったままだから、まだ完全に大丈夫とは言えないけど。
『(ちょっとキツい高さだけど、飛び降りれるよね)』
あたしが飛び下りようと手を放した瞬間、
「檸檬ちゃん!何やってるんですかっ!!」
グイッ
『え?』
ハルがあたしの手を掴み、
「うぎゃ!」
そのままツナも巻き込まれ、
「んなーーー!!」
「はひーーー!!」
『えーーーっ!?』
下から順番に、ランボちゃん、あたし、ハル、と歩道橋からぶら下がってしまった。
支えているのは勿論ツナ。
しかも、ハルのリュックの紐の力のみで。
『(どーしてこーなるのーー!!?)』
ハルが掴んだからだよ!あたし、普通に飛び降りれたのにっ!
あ~~っ!!早く何とかしないとツナに負担が……。
とりあえず…
『(“剛腕”発動!)』
頑張ってランボちゃんを上に投げる。
「わっ!ランボ!」
ツナの声が聞こえた。
「檸檬!ナイスコントロール!!」
どうやら無事に歩道橋の上に乗った模様。
『(良かった~)』
「やばっ、これ以上力入んないよ!わわっ!!」
「そ、そんな~~~!!」
『(まずい…あたしとハル、2人分かかってるし……よしっ!)』
「はひ!?檸檬ちゃん!!?」
「何だよ、どした!?ハル」
「檸檬ちゃん、何してるんですか!?」
『ハル、お願い。あたしを放して』
「えっ!?」
「なっ!?」
あたしはハルに掴まれている手首を思いっきり動かした。
あたしが上手く着地すれば、ツナの負担も減るし、ハルの体力も保たれる。
「何言ってるんですか、檸檬ちゃん!!絶対絶対放しませんよ!!」
『だから!大丈夫だから、ね?』
「嫌です~~~!!」
言い合っている間も、あたしは手首を動かし続ける。
ハルの手が滑るように。
「何やってんだよ、檸檬!」
「檸檬ちゃん!落ちる時は一緒ですっ!!」
『えっ!?それはダメ!(あたし1人じゃハルを助けながら落ちるとか無理だよ!)』
「落ちたら死ぬんだぞ!!」
『あたしは大丈夫!信じてよ、2人ともっ!それに、2人が助かる確率が増えるんだもん。お願いハル、放して!』
あたしのこの言葉に、ツナは切れたようだった。
「いい加減にしろよ!いくら檸檬がすごくても、人間なんだから!自分から落ちる必要なんてないんだ!ふざけるなよ!!」
「ツナさん…」
『ツナ…』
その瞬間、遠くで銃声が聞こえた。
あぁ、そうだったのね…
ツナを試したんだ、リボーン…
撃たれたのは勿論死ぬ気弾。
だが、次の瞬間リュックの紐が限界を迎える。
「きゃああ!!」
「待てい!」
ハルがやっと手を放した。
クルッ、
スタッ
『……っと!ふー』
あたしは車道に降り立った。
ズキン、
『あ、あれ??』
何だろう、右足が…痛む??
ふと横を見ると、トラックが走って来た。
慌てて歩道に戻る。
だが、移動中にも少し足が痛んだ。
『もしかして…「痛めたな」
言葉を遮られてそちらを向くと、そこにはリボーンが。
『あちゃー、ミスっちゃった』
ペロッと舌を出す。
リボーンはため息を付いた。
「檸檬、無理し過ぎだぞ」
『……はぁい、分かりました。以後気を付けます』
そうだ!
『ツナとハルは?!』
「大丈夫よ」
『ビア姉さん!』
「あのトラックの荷台に落ちたわ。仲直りもしたみたいだし」
「なかなかお似合いのカップルだな」
何はともあれ、2人とも無事でよかった。
あたしも…無理は控えないといけないのかも。