日常編
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『ふぁ~あ』
快晴!なんと素晴らしい!!
「何言ってんの、檸檬」
『え!?き、聞こえてた!?』
「うん」
我ながらおっさんくさいと思ったその台詞…まさか聞かれていたなんて。
只今応接室で風紀委員のお仕事中。
夏休みに入ると、色々とこんがらがって来るんで。
とりあえず今日は校則を破りそうな生徒のピックアップをしてます。
『なーんかさぁ、飽きて来た』
「まだあるよ」
『分かってるーっ』
同じ事をやり続けるのは疲れるモノで、あたしはソファに背中を預ける。
ソファは、あたしの重みに少し沈んだ。
『ちょっと休憩したいー』
「してていいよ」
僕はもう慣れたからね、
そう言う恭弥は何かしっかり者だなぁ、なんて思った。
『ここのソファ、眠くなるんだよねぇ』
「ふぅん」
あたしは恭弥に背を向けて、ソファに顔を埋めた。
だって、一応寝顔を見られるのはちょっと恥ずかしいから。
すると…
「ねぇ、何でそっぽ向くの?」
『へ?』
恭弥から意外な質問。
『ね、寝顔…「今更じゃない?」
こないだだって屋上で一緒に寝たし、
僕が入院した時も側で寝てたし、
お正月には看病だってした。
そんな事をつらつら並べる恭弥。
『分かったよ、普通に寝ればいいんでしょ』
あたしはため息をついて天井に顔を向けた。
……夢を、見てしまった。
怖い夢。
あの頃の夢。
あたしはひとりぼっちで、
何にも出来なくて、
ただただ泣いていて、
お父さんに殴られた。
お母さんに睨まれた。
---生き残るには…
---護る為には…
---「「強くなれ」」
痛い、痛いよ。
怖いよ。苦しいよ。辛いよ。
消えたいよ。
こんな世界は、いらない。
『……すけて……』
「檸檬?」
うっすら開いた口から漏れた、救いを求める言葉。
僕がそっちを見ると、檸檬はこないだと同じ名を口にした。
『ディーノ……』
檸檬を起こす事は出来なかった。
何でアイツの名前を呼ぶの?
忘れもしない、金髪の彼。
一番初めにあたしをギュッと抱きしめてくれた人。
あぁ人間は、こんなにあったかいんだって、
そこで初めて知る事が出来た。
震える声でお礼を言えば、「笑って言うもんだ」って文句を言う。
悔しいから笑ってやった。
誰にも見せた事のないような、満面の笑みを。
『………あり、がと』
ムカついた。
分かってたから。
このお礼は僕じゃなくて、
あの金髪の彼に言ってるものだって、分かってたから。
そんなに彼の存在は大きいの?
『うー…』
目をこすりつつ起き上がる檸檬。
何故かぼーっとしている。
「どしたの?」
『……ヤな夢見た』
一言返して、檸檬はまたぼーっとする。
今度は両手で顔をおおって。
「檸檬?」
『いつになったら……あたし、解放されるんだろ』
檸檬は笑った。
哀しく、哀しく。
さっきまでムカついてたけど、関係ない。
昔、檸檬に手を差し伸べたのが彼だった、ってだけの話。
今は、僕がいる。僕が一番近い。
「檸檬、」
『何………………!!?』
優しく優しく抱き寄せる。
「泣いてもいいよ、僕の前なら」
他の奴の前ではダメだけど。
『ありがとう……』
今度は、僕に言ってくれた。
『あ』
「何?」
『そろそろイタリアから資料が届くかも』
「資料?何の?」
『あたし』
意味分かんないよ。
『クラスでね、昔の事について調べる事になって…大急ぎでイタリアから資料送ってもらう事になったんだ』
「へぇ、僕にも見せてよ」
『なっ、何で?!』
「興味あるから」
『面白い事なんて、何も無いよ?(ってか、任務とか喧嘩とかばっかりだし……)』
「いいから」
『わ、分かった……』
別にそんなに隠す事もないかなって、思った。
それから、恭弥と仕事を終わらせて、あたしは家路についた。
『たっだいま~っ!』
あれ?返事が無い。
ひょいっとキッチンを覗いてみると…
『京子!!』
「あ、檸檬ちゃん、お帰り。お邪魔してます」
『何で!?ツナは!?』
「さっき2階ですごい物音がして、ツナ君は様子を見に…」
あたしはそれを聞いてため息をついた。
『まったく、客人を待たせるなんて……』
あたしも階段を上がろうとしたその時。
ドンッ!
『きゃっ!』
何かがぶつかった。
『痛たたたぁ………』
「檸檬ちゃん、大丈夫?」
『うん、あたしは平気……ぇえ!?』
吃驚した。
だって、目の前に可愛い男の子がいるんだもんっ!!
『きゃーっ!!』
あたしはその子をすかさず抱きしめた。
「なっ!」
途端に真っ赤になるその子。
ん?この感じどっかで…
『まさかっ!』
「はっ、早く放しやがれ!檸檬!」
隼人だ…。間違い無く隼人だ……。
あたしが呆然としていると、ツナが登場。
「あっ!おかえり、檸檬。じゃなくて!!」
「ツナ君、この子知り合い?ランボ君のお友達?」
京子は全く気付かない。
「てめー、ふざけてんじゃねぇ!!兄貴もろともぶっとば…『はいはい、そこまで~』
あたしは隼人が暴れないよう、更に強く抱きしめた。途端に隼人は真っ赤になる。
「ばっ……!檸檬!放せっつってんだろ!!」
暴れまくる隼人。
どうやら自分が縮んだことに気が付いていないらしい。
可愛い。(笑)
『ふふっ』
「笑ってんじゃねぇ!早く放せっ!!」
「ちょっ、あっちで話し合わない?ね?」
ツナが隼人をなだめていると…
「あっ!10代目!!電信柱に怪しい奴が!!」
『「はあ?」』
ツナもあたしも首をかしげる。
「何言い出すの?何にもいないよ……?」
「な!!見えないんスか!?」
ツナの答えに、戸惑う隼人。
『(なーんか引っ掛かるなぁ……)』
あたしがグルグル考えていると、京子が隼人に言った。
「あれはチュンチュンスズメさんだよ。」
「バカにしてんのかてめーは!!本当にぶっとばすぞ!」
『ちょっと!暴れないでよ!』
「檸檬!おめーは大体いつまで抱きついてるつもりだっ!」
『うーん………ずっと?』
「バッ…バカ言ってんじゃねぇ!何で疑問系なんだよ!!ってか、檸檬もアイツらが見えねーのか!?」
『アイツら…?』
隼人があまりにも真剣に言うから、あたしは精神を集中させた。
『(しょーがない)』
ツナに隼人を預け、窓際に立ち、目を閉じた。
『(超五感……発動!)』
超五感、あたしがイタリアで身に付けた能力の1つ。
全ての感覚の力を限界まで引き出す。
風の中から微かに聞こえて来た声………。
---「あのチビ、こちらを指差してますよ。」
---「ヒヒッ、バカ言うな。この光学迷彩が見えるはずがない」
『(光学迷彩??)』
---「ではとっとと済ませましょう。ボンゴレ10代目の暗殺を」
『なっ!!』
「どしたの?檸檬ちゃん」
『京子!何でもないよ』
見えないけど、聞こえた。
外からうちの中を見てる奴らがいる。そして…
ツナの暗殺を目論んでるんだ………。
あたしは拳ををギュッと握った。
快晴!なんと素晴らしい!!
「何言ってんの、檸檬」
『え!?き、聞こえてた!?』
「うん」
我ながらおっさんくさいと思ったその台詞…まさか聞かれていたなんて。
只今応接室で風紀委員のお仕事中。
夏休みに入ると、色々とこんがらがって来るんで。
とりあえず今日は校則を破りそうな生徒のピックアップをしてます。
『なーんかさぁ、飽きて来た』
「まだあるよ」
『分かってるーっ』
同じ事をやり続けるのは疲れるモノで、あたしはソファに背中を預ける。
ソファは、あたしの重みに少し沈んだ。
『ちょっと休憩したいー』
「してていいよ」
僕はもう慣れたからね、
そう言う恭弥は何かしっかり者だなぁ、なんて思った。
『ここのソファ、眠くなるんだよねぇ』
「ふぅん」
あたしは恭弥に背を向けて、ソファに顔を埋めた。
だって、一応寝顔を見られるのはちょっと恥ずかしいから。
すると…
「ねぇ、何でそっぽ向くの?」
『へ?』
恭弥から意外な質問。
『ね、寝顔…「今更じゃない?」
こないだだって屋上で一緒に寝たし、
僕が入院した時も側で寝てたし、
お正月には看病だってした。
そんな事をつらつら並べる恭弥。
『分かったよ、普通に寝ればいいんでしょ』
あたしはため息をついて天井に顔を向けた。
……夢を、見てしまった。
怖い夢。
あの頃の夢。
あたしはひとりぼっちで、
何にも出来なくて、
ただただ泣いていて、
お父さんに殴られた。
お母さんに睨まれた。
---生き残るには…
---護る為には…
---「「強くなれ」」
痛い、痛いよ。
怖いよ。苦しいよ。辛いよ。
消えたいよ。
こんな世界は、いらない。
『……すけて……』
「檸檬?」
うっすら開いた口から漏れた、救いを求める言葉。
僕がそっちを見ると、檸檬はこないだと同じ名を口にした。
『ディーノ……』
檸檬を起こす事は出来なかった。
何でアイツの名前を呼ぶの?
忘れもしない、金髪の彼。
一番初めにあたしをギュッと抱きしめてくれた人。
あぁ人間は、こんなにあったかいんだって、
そこで初めて知る事が出来た。
震える声でお礼を言えば、「笑って言うもんだ」って文句を言う。
悔しいから笑ってやった。
誰にも見せた事のないような、満面の笑みを。
『………あり、がと』
ムカついた。
分かってたから。
このお礼は僕じゃなくて、
あの金髪の彼に言ってるものだって、分かってたから。
そんなに彼の存在は大きいの?
『うー…』
目をこすりつつ起き上がる檸檬。
何故かぼーっとしている。
「どしたの?」
『……ヤな夢見た』
一言返して、檸檬はまたぼーっとする。
今度は両手で顔をおおって。
「檸檬?」
『いつになったら……あたし、解放されるんだろ』
檸檬は笑った。
哀しく、哀しく。
さっきまでムカついてたけど、関係ない。
昔、檸檬に手を差し伸べたのが彼だった、ってだけの話。
今は、僕がいる。僕が一番近い。
「檸檬、」
『何………………!!?』
優しく優しく抱き寄せる。
「泣いてもいいよ、僕の前なら」
他の奴の前ではダメだけど。
『ありがとう……』
今度は、僕に言ってくれた。
『あ』
「何?」
『そろそろイタリアから資料が届くかも』
「資料?何の?」
『あたし』
意味分かんないよ。
『クラスでね、昔の事について調べる事になって…大急ぎでイタリアから資料送ってもらう事になったんだ』
「へぇ、僕にも見せてよ」
『なっ、何で?!』
「興味あるから」
『面白い事なんて、何も無いよ?(ってか、任務とか喧嘩とかばっかりだし……)』
「いいから」
『わ、分かった……』
別にそんなに隠す事もないかなって、思った。
それから、恭弥と仕事を終わらせて、あたしは家路についた。
『たっだいま~っ!』
あれ?返事が無い。
ひょいっとキッチンを覗いてみると…
『京子!!』
「あ、檸檬ちゃん、お帰り。お邪魔してます」
『何で!?ツナは!?』
「さっき2階ですごい物音がして、ツナ君は様子を見に…」
あたしはそれを聞いてため息をついた。
『まったく、客人を待たせるなんて……』
あたしも階段を上がろうとしたその時。
ドンッ!
『きゃっ!』
何かがぶつかった。
『痛たたたぁ………』
「檸檬ちゃん、大丈夫?」
『うん、あたしは平気……ぇえ!?』
吃驚した。
だって、目の前に可愛い男の子がいるんだもんっ!!
『きゃーっ!!』
あたしはその子をすかさず抱きしめた。
「なっ!」
途端に真っ赤になるその子。
ん?この感じどっかで…
『まさかっ!』
「はっ、早く放しやがれ!檸檬!」
隼人だ…。間違い無く隼人だ……。
あたしが呆然としていると、ツナが登場。
「あっ!おかえり、檸檬。じゃなくて!!」
「ツナ君、この子知り合い?ランボ君のお友達?」
京子は全く気付かない。
「てめー、ふざけてんじゃねぇ!!兄貴もろともぶっとば…『はいはい、そこまで~』
あたしは隼人が暴れないよう、更に強く抱きしめた。途端に隼人は真っ赤になる。
「ばっ……!檸檬!放せっつってんだろ!!」
暴れまくる隼人。
どうやら自分が縮んだことに気が付いていないらしい。
可愛い。(笑)
『ふふっ』
「笑ってんじゃねぇ!早く放せっ!!」
「ちょっ、あっちで話し合わない?ね?」
ツナが隼人をなだめていると…
「あっ!10代目!!電信柱に怪しい奴が!!」
『「はあ?」』
ツナもあたしも首をかしげる。
「何言い出すの?何にもいないよ……?」
「な!!見えないんスか!?」
ツナの答えに、戸惑う隼人。
『(なーんか引っ掛かるなぁ……)』
あたしがグルグル考えていると、京子が隼人に言った。
「あれはチュンチュンスズメさんだよ。」
「バカにしてんのかてめーは!!本当にぶっとばすぞ!」
『ちょっと!暴れないでよ!』
「檸檬!おめーは大体いつまで抱きついてるつもりだっ!」
『うーん………ずっと?』
「バッ…バカ言ってんじゃねぇ!何で疑問系なんだよ!!ってか、檸檬もアイツらが見えねーのか!?」
『アイツら…?』
隼人があまりにも真剣に言うから、あたしは精神を集中させた。
『(しょーがない)』
ツナに隼人を預け、窓際に立ち、目を閉じた。
『(超五感……発動!)』
超五感、あたしがイタリアで身に付けた能力の1つ。
全ての感覚の力を限界まで引き出す。
風の中から微かに聞こえて来た声………。
---「あのチビ、こちらを指差してますよ。」
---「ヒヒッ、バカ言うな。この光学迷彩が見えるはずがない」
『(光学迷彩??)』
---「ではとっとと済ませましょう。ボンゴレ10代目の暗殺を」
『なっ!!』
「どしたの?檸檬ちゃん」
『京子!何でもないよ』
見えないけど、聞こえた。
外からうちの中を見てる奴らがいる。そして…
ツナの暗殺を目論んでるんだ………。
あたしは拳ををギュッと握った。