日常編
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前回、大型客船に乗ってマフィアランドに行くことになったツナと奈々。
色々ごたごたがあったが、リボーン達と合流して結局皆で楽しむ事に。
『ここが…マフィアランド!』
「最高にステキねーっ!!」
「じゃ、沢田ちゃん!檸檬ちゃん!俺、レンコとデートだから。あとでね~っ!!」
ロンシャンが去った。
『あーっ!せいせいしたっ!』
「えぇ~っ!?(檸檬が黒い!!?)」
『あんな五月蝿いやつらがいたらさ、楽しめないよねっ♪』
そう言ってぐーっと背伸びをする檸檬。
「(よっぽど嫌いなんだな…トマゾファミリーが)」
ツナは苦笑い。
と、そこに…
「リボーンさん、今回は記者会見は……?」
「断るぞ」
「え"?お前、そんな有名なの?」
『当たり前じゃん。リボーンは超一流の殺し屋だからね』
「そーだぞ。ホテルの上を見てみろ」
ツナが見上げると、そこにはリボーンの顔をかたどったバルーンが。
「のわーーーっ!!」
絶叫するツナを、更なるサプライズが襲った。
「あ、あなたはもしや……!!」
『へ?』
「「「雨宮檸檬さんではありませんか!!?」」」
口を揃えて檸檬に詰め寄る記者達。
『そうですけど…何か?』
「是非、インタビューに答えていただきたい!」
「雨宮さんへのインタビューは、長い間ボンゴレの9代目が禁止してらしたので……」
「お願いします!!」
「(うそぉ~っ!!?)」
困惑するツナ。
『え~っとぉ……』
リボーンの方をちらっと見る檸檬。リボーンは言った。
「答えてやればいいだろ。一回くらいはやっておくモンだぞ。」
『う、うん。分かった…』
檸檬は記者達の方に向き直った。
『受けます、インタビュー。お手柔らかにお願いしますね?』
やんわりと微笑んだ檸檬にそんなことを言われては、記者達の心臓がもたない。
「「「は、ははは、はいっ!!」」」
「(檸檬、すげー…)」
ぼーっとその光景を見ているツナ。檸檬はどこかに連れて行かれてしまった。
「いいのかよ?」
ツナはひそひそとリボーンに耳打ちする。
「大丈夫だぞ。記者達は初めて檸檬にインタビューするからな、逆に緊張してるはずだ」
「ってか、何で檸檬が……?」
「知らねぇのか?檸檬はボンゴレ9代目が最近育て上げた“超一流のマフィア”と言われているんだぞ」
「何だってーーー!!?檸檬が!?」
「あぁ、故に檸檬を配下に置こうとするファミリーも多い。それでも檸檬に手出しを出来ねーのは、檸檬がボンゴレ9代目直属だからなんだぞ」
「そ、そーだったんだ…」
呆然とするツナ。
「檸檬はアメリカで戦い方を覚え、ボンゴレに入ってから更に戦闘センスを磨いた。ありとあらゆる面で優れているんだ。ただ攻撃を避けるプロってワケじゃないんだぞ」
「そ、そんな凄いのに……どうして俺なんかのトコに??」
「それにはな、それなりの理由があるんだ」
リボーンは帽子を深くかぶった。首をかしげるツナ。
「9代目は、檸檬の心に植え付けられた傷の深さを知った。そして俺に連絡したんだ。“檸檬に人の温かさを教えてやって欲しい”ってな」
そう、檸檬は本当の意味での親愛や友愛を知らない。
言葉として知識は持っているが、それがどんなものなのか、把握しきれていない。
ただ、生き残る為だけに生きて来た、1人の戦闘マシーンだったから。
「実際、ディーノ達と出会って少しずつ変わったらしいんだが、“欠け”は完全に補えなかったようでな。無理に笑う事も覚えちまった。だから、喜びだけでなく悲しみも分かち合えるような、そんな人間関係を築いて欲しい、そう依頼されたんだ」
「なっ、依頼だって!?」
「檸檬の任務は、家庭教師補佐だけじゃない。仲間を作って、関わりを知る事なんだ」
「そ、そっか…」
リボーンは途端に水着に着替え始めた。
「だからな、ツナの役割は重要なんだぞ。9代目はツナを信頼してるからな」
「んなっ…!!」
「ちなみに、お前はまだ遊べないぞ」
「へ?」
「到着の報告をしなくちゃいけないんだ。代表者はツナだからな」
何も言えないツナは、渋々案内所に向かった。
その頃檸檬は、広い豪華な部屋に通され、紅茶とお菓子を出されていた。
「では、インタビューを始めてよろしいですか?」
『は、はい』
記者達の気迫は物凄い。正直圧倒される。
リボーン達は今頃何してるんだろ…
もしかして遊んでるのかな、いいなぁ。
「簡単なプロフィールをお願いします」
『はい。えっと、名前は雨宮檸檬。今年で14になります。えっと、ボンゴレファミリー9代目直属の部下です。身長は158センチ、体重は40キロ代前半にキープさせています。血液型はAB型、現在は日本に住んでます』
サラサラとメモする記者達を見て、あたしは感心した。
『(すごいなぁ…話すスピードに追い付いてる。)』
出された紅茶を少し飲んだ。
『おいしいっ!』
「「「!!?」」」
記者の視線が集まった。あたしは慌ててカップを置く。
『あ、ごめんなさい!あまりに美味しかったので…。』
「い、いえ!お気に召されたようで、光栄です」
『はぁ…』
何だろ、この…
お姫さまみたいな扱いは……。
逆にちょっとやりづらいんですけど。
「あの、自然に受け答えして下さって構いませんよ。丁寧語でなくても良いですし」
『そ、そうですか?』
じゃあ、そうしよ。
「では、本日はどなたといらっしゃったんですか?」
『あ、あのね、今日はリボーンに招待されて来たの。前に9代目にココの素晴らしさを聞かされてて…すっごく憧れてたからとっても嬉しくて!ボンゴレ10代目と一緒に来たんだよ♪』
「ボンゴレ10代目と!!?」
『うんっ!』
良かった…緊張とけたよ…。
ホッとしたら、笑みがこぼれた。
『あの、あなた方も大変ですね。あたしなんかのインタビューなんて置いといて、リゾート楽しめばいいのに』
「(な、なんてお優しい…!!)我々はこれが仕事ですから。それに、雨宮檸檬さんから貴重なお話が聞けて、とても嬉しいんです」
1人の記者の言葉に、他の記者も頷く。
そっか、こういう幸せもあるんだなぁ。
『素敵ですね』
「「「?」」」
優しく微笑み、檸檬は言う。
『あたしがインタビューに答えて、それであなた方が喜んでくれるなら、いくらでもお答えしますよ』
その場にいた全員が、檸檬を女神だと思ったとか。
「ところで、リボーンさんと言えば、今回はインタビューは断られてしまいましたが、この島にはアルコバレーノがもう1人いるんですよ」
『えっ!?それって…!!』
「ご存知ですか?元イタリア海軍潜水奇襲部隊COMSUBINの、コロネロさんです。」
『コロネロ!!?』
名前だけ聞いた事がある。
『会ってみたーいっ!!何所に行けば会えるの!?』
檸檬のはしゃぎように驚く記者達。だが、無邪気に笑う檸檬がコロネロに会いたいと言うのだ。答えないワケにはいかない。
「う、裏マフィアランドです」
『裏??』
知らなかった。
そんなトコがあったんだぁ。
『じゃああたし、そっち行ってみます!インタビュー終わっていいですか?』
「は、はい!どうもありがとうございました!」
『こちらこそ、紅茶とお菓子、美味しかったです!じゃ、行って来まーす!』
檸檬はビューッと走り出した。
後に残された記者達は、初めて檸檬の凄さを実感した。
「あれが…超一流マフィア・雨宮檸檬の俊足…」
行かなくちゃ。
早く会いたいなぁ。
どのくらい可愛いコなんだろう?
どんな恰好してるんだろう?
『(裏って事は、このフェンスの向こうだよね?)』
あたしは遊園地の奥にあるフェンスを飛び越えた。
スタッ
『ふーっ』
キョロキョロと辺りを見回すと、聞き覚えのある声が聞こえて来た。
「うわああ!!」
『(この声………っ!!)』
そちらに行ってみると…
『ツナ!!(やっぱり!)』
「え?檸檬!?」
溺れながらもあたしを確認したツナ。
「助けるなよ」
後ろから聞こえて来た声は…
『リボーン!』
「ちゃおっス」
って事は、その隣にいるのは…
「誰だコラ!」
『コロネロ!!?』
どでかいライフルを向けられる。
『あたし、ボンゴレの雨宮檸檬!!あなたに会いに来たんだよ!』
コロネロにぎゅーっと抱きついた。
「な、何だコイツは!」
「檸檬は俺の家庭教師補佐だぞ」
『よろしくーっ!』
あー、やっぱり可愛いなぁ…
「は、放せコラ!」
「情けねーなコロネロ。ファンの扱い方も知らねーのか」
「う、うるせぇぞ、黙ってろコラ!」
『(抱き心地最高っ♪もうちょっとこうしてよーっと)』
檸檬はコロネロを抱きしめて放さない。
頭を撫でたり、頬をすり寄せたり、とにかく止まらない。
リボーンはそれを面白そうに見ていた。
『ねぇねぇっ、コロネロはどーして此処に来たの?』
「マフィア審査に落ちた奴を特訓して、再審査に受からせる為だ。」
『マフィア審査??』
それって、もしかして…
「ツナは落ちたんだぞ」
『えぇーっ!!?』
リボーンの言葉に、吃驚してがっかりした。
ツナはまだまだマフィアっぽくなってないようだ。
「分かったらいい加減放せ、コラ!!」
『えっと……それは無理』
檸檬はイヒヒッと笑った。
『だってあたし、可愛いコ大好きなんだもんっ!コロネロも大好きっ♪』
それに、マフィアランドにいる間しか、コロネロと遊ぶ事は出来ないから……せめて今だけ。
「(みんな絶対俺の事忘れてるーーー!!!)」
海の渦の中でサメに追われているツナ。
「も、もう無理!!」
頑張って陸に這い上がる。だが…
「逃げるんじゃねーコラ!」
「倒して来いマヌケ!」
アルコバレーノ ×2の指導……というか攻撃はキツく、ツナはいつもの2倍ぼろぼろになった。
『ツナ!大丈夫!?』
「檸檬…」
ツナに駆け寄って傷に薬を塗る檸檬。
『大変だけど、頑張って!そうすればきっと、後で楽しく遊べるから!』
そう言ってにっこり笑う檸檬を見て、ツナはぐっと拳を握った。
しかし…
「これだけやれば大分鍛えられたはずだぞ」
『え?』
「「俺達が!!」」
「アホーーー!!!」
一気にどん底に叩き付けられたツナでした。
これには檸檬もフォローの仕様がなく、唖然としている。
その時。
ガタンゴトン…
「電車!?」
「また修業者が来たな」
ドアが開いて降りて来たのは…
「ピースピース!!沢田ちゃーん!」
「『ロンシャン!!?』」
思わぬ来訪者に、驚くツナと檸檬。
「あれ?檸檬ちゃんもいる。失格になっちゃったのーー??」
『違うわよ!あたしはコロネロに会いに来たの!』
「ってか、何でロンシャンまで?」
「新しい彼女のレンコっていたでしょ?あの子カルカッサファミリーってののスパイだったみたいで、騙されて身ぐるみ全部剥がされちったーー!」
「はあ!?あの子がスパイ!!?」
その時、アナウンスが流れた。
「敵襲!敵襲!みなさん避難所へ避難して下さい!」
「その話、嘘じゃねーよーだぜコラ!」
「カルカッサファミリーにマフィアランドの場所を察知されたな。」
『カルカッサファミリー、数多くのマフィアの中でも特に麻薬の密売に手を掛けてる最低のマフィア…』
檸檬のつぶやきを聞き、驚くツナ。
「あり得ないだろ!マフィアがマフィアランドに攻めて来るって!!」
「全部のファミリーじゃねーからな。カルカッサファミリーは檸檬の言った通り麻薬が大好きなマフィアでな、俺達見たいに麻薬に手を出さないヤツらを面白く思ってねーんだ」
「って事は…抗争がおっぱじまんのかよ!!」
「ってより、戦争だな」
途端に青ざめるツナ。ふと、檸檬が何かに気付く。
『リボーン、コロネロ、おしゃぶりが……』
「あぁ、光ってる。知り合いだぜ。」
「こんな下らねー事すんのは………」
「「スカルしかいねーな」」
色々ごたごたがあったが、リボーン達と合流して結局皆で楽しむ事に。
『ここが…マフィアランド!』
「最高にステキねーっ!!」
「じゃ、沢田ちゃん!檸檬ちゃん!俺、レンコとデートだから。あとでね~っ!!」
ロンシャンが去った。
『あーっ!せいせいしたっ!』
「えぇ~っ!?(檸檬が黒い!!?)」
『あんな五月蝿いやつらがいたらさ、楽しめないよねっ♪』
そう言ってぐーっと背伸びをする檸檬。
「(よっぽど嫌いなんだな…トマゾファミリーが)」
ツナは苦笑い。
と、そこに…
「リボーンさん、今回は記者会見は……?」
「断るぞ」
「え"?お前、そんな有名なの?」
『当たり前じゃん。リボーンは超一流の殺し屋だからね』
「そーだぞ。ホテルの上を見てみろ」
ツナが見上げると、そこにはリボーンの顔をかたどったバルーンが。
「のわーーーっ!!」
絶叫するツナを、更なるサプライズが襲った。
「あ、あなたはもしや……!!」
『へ?』
「「「雨宮檸檬さんではありませんか!!?」」」
口を揃えて檸檬に詰め寄る記者達。
『そうですけど…何か?』
「是非、インタビューに答えていただきたい!」
「雨宮さんへのインタビューは、長い間ボンゴレの9代目が禁止してらしたので……」
「お願いします!!」
「(うそぉ~っ!!?)」
困惑するツナ。
『え~っとぉ……』
リボーンの方をちらっと見る檸檬。リボーンは言った。
「答えてやればいいだろ。一回くらいはやっておくモンだぞ。」
『う、うん。分かった…』
檸檬は記者達の方に向き直った。
『受けます、インタビュー。お手柔らかにお願いしますね?』
やんわりと微笑んだ檸檬にそんなことを言われては、記者達の心臓がもたない。
「「「は、ははは、はいっ!!」」」
「(檸檬、すげー…)」
ぼーっとその光景を見ているツナ。檸檬はどこかに連れて行かれてしまった。
「いいのかよ?」
ツナはひそひそとリボーンに耳打ちする。
「大丈夫だぞ。記者達は初めて檸檬にインタビューするからな、逆に緊張してるはずだ」
「ってか、何で檸檬が……?」
「知らねぇのか?檸檬はボンゴレ9代目が最近育て上げた“超一流のマフィア”と言われているんだぞ」
「何だってーーー!!?檸檬が!?」
「あぁ、故に檸檬を配下に置こうとするファミリーも多い。それでも檸檬に手出しを出来ねーのは、檸檬がボンゴレ9代目直属だからなんだぞ」
「そ、そーだったんだ…」
呆然とするツナ。
「檸檬はアメリカで戦い方を覚え、ボンゴレに入ってから更に戦闘センスを磨いた。ありとあらゆる面で優れているんだ。ただ攻撃を避けるプロってワケじゃないんだぞ」
「そ、そんな凄いのに……どうして俺なんかのトコに??」
「それにはな、それなりの理由があるんだ」
リボーンは帽子を深くかぶった。首をかしげるツナ。
「9代目は、檸檬の心に植え付けられた傷の深さを知った。そして俺に連絡したんだ。“檸檬に人の温かさを教えてやって欲しい”ってな」
そう、檸檬は本当の意味での親愛や友愛を知らない。
言葉として知識は持っているが、それがどんなものなのか、把握しきれていない。
ただ、生き残る為だけに生きて来た、1人の戦闘マシーンだったから。
「実際、ディーノ達と出会って少しずつ変わったらしいんだが、“欠け”は完全に補えなかったようでな。無理に笑う事も覚えちまった。だから、喜びだけでなく悲しみも分かち合えるような、そんな人間関係を築いて欲しい、そう依頼されたんだ」
「なっ、依頼だって!?」
「檸檬の任務は、家庭教師補佐だけじゃない。仲間を作って、関わりを知る事なんだ」
「そ、そっか…」
リボーンは途端に水着に着替え始めた。
「だからな、ツナの役割は重要なんだぞ。9代目はツナを信頼してるからな」
「んなっ…!!」
「ちなみに、お前はまだ遊べないぞ」
「へ?」
「到着の報告をしなくちゃいけないんだ。代表者はツナだからな」
何も言えないツナは、渋々案内所に向かった。
その頃檸檬は、広い豪華な部屋に通され、紅茶とお菓子を出されていた。
「では、インタビューを始めてよろしいですか?」
『は、はい』
記者達の気迫は物凄い。正直圧倒される。
リボーン達は今頃何してるんだろ…
もしかして遊んでるのかな、いいなぁ。
「簡単なプロフィールをお願いします」
『はい。えっと、名前は雨宮檸檬。今年で14になります。えっと、ボンゴレファミリー9代目直属の部下です。身長は158センチ、体重は40キロ代前半にキープさせています。血液型はAB型、現在は日本に住んでます』
サラサラとメモする記者達を見て、あたしは感心した。
『(すごいなぁ…話すスピードに追い付いてる。)』
出された紅茶を少し飲んだ。
『おいしいっ!』
「「「!!?」」」
記者の視線が集まった。あたしは慌ててカップを置く。
『あ、ごめんなさい!あまりに美味しかったので…。』
「い、いえ!お気に召されたようで、光栄です」
『はぁ…』
何だろ、この…
お姫さまみたいな扱いは……。
逆にちょっとやりづらいんですけど。
「あの、自然に受け答えして下さって構いませんよ。丁寧語でなくても良いですし」
『そ、そうですか?』
じゃあ、そうしよ。
「では、本日はどなたといらっしゃったんですか?」
『あ、あのね、今日はリボーンに招待されて来たの。前に9代目にココの素晴らしさを聞かされてて…すっごく憧れてたからとっても嬉しくて!ボンゴレ10代目と一緒に来たんだよ♪』
「ボンゴレ10代目と!!?」
『うんっ!』
良かった…緊張とけたよ…。
ホッとしたら、笑みがこぼれた。
『あの、あなた方も大変ですね。あたしなんかのインタビューなんて置いといて、リゾート楽しめばいいのに』
「(な、なんてお優しい…!!)我々はこれが仕事ですから。それに、雨宮檸檬さんから貴重なお話が聞けて、とても嬉しいんです」
1人の記者の言葉に、他の記者も頷く。
そっか、こういう幸せもあるんだなぁ。
『素敵ですね』
「「「?」」」
優しく微笑み、檸檬は言う。
『あたしがインタビューに答えて、それであなた方が喜んでくれるなら、いくらでもお答えしますよ』
その場にいた全員が、檸檬を女神だと思ったとか。
「ところで、リボーンさんと言えば、今回はインタビューは断られてしまいましたが、この島にはアルコバレーノがもう1人いるんですよ」
『えっ!?それって…!!』
「ご存知ですか?元イタリア海軍潜水奇襲部隊COMSUBINの、コロネロさんです。」
『コロネロ!!?』
名前だけ聞いた事がある。
『会ってみたーいっ!!何所に行けば会えるの!?』
檸檬のはしゃぎように驚く記者達。だが、無邪気に笑う檸檬がコロネロに会いたいと言うのだ。答えないワケにはいかない。
「う、裏マフィアランドです」
『裏??』
知らなかった。
そんなトコがあったんだぁ。
『じゃああたし、そっち行ってみます!インタビュー終わっていいですか?』
「は、はい!どうもありがとうございました!」
『こちらこそ、紅茶とお菓子、美味しかったです!じゃ、行って来まーす!』
檸檬はビューッと走り出した。
後に残された記者達は、初めて檸檬の凄さを実感した。
「あれが…超一流マフィア・雨宮檸檬の俊足…」
行かなくちゃ。
早く会いたいなぁ。
どのくらい可愛いコなんだろう?
どんな恰好してるんだろう?
『(裏って事は、このフェンスの向こうだよね?)』
あたしは遊園地の奥にあるフェンスを飛び越えた。
スタッ
『ふーっ』
キョロキョロと辺りを見回すと、聞き覚えのある声が聞こえて来た。
「うわああ!!」
『(この声………っ!!)』
そちらに行ってみると…
『ツナ!!(やっぱり!)』
「え?檸檬!?」
溺れながらもあたしを確認したツナ。
「助けるなよ」
後ろから聞こえて来た声は…
『リボーン!』
「ちゃおっス」
って事は、その隣にいるのは…
「誰だコラ!」
『コロネロ!!?』
どでかいライフルを向けられる。
『あたし、ボンゴレの雨宮檸檬!!あなたに会いに来たんだよ!』
コロネロにぎゅーっと抱きついた。
「な、何だコイツは!」
「檸檬は俺の家庭教師補佐だぞ」
『よろしくーっ!』
あー、やっぱり可愛いなぁ…
「は、放せコラ!」
「情けねーなコロネロ。ファンの扱い方も知らねーのか」
「う、うるせぇぞ、黙ってろコラ!」
『(抱き心地最高っ♪もうちょっとこうしてよーっと)』
檸檬はコロネロを抱きしめて放さない。
頭を撫でたり、頬をすり寄せたり、とにかく止まらない。
リボーンはそれを面白そうに見ていた。
『ねぇねぇっ、コロネロはどーして此処に来たの?』
「マフィア審査に落ちた奴を特訓して、再審査に受からせる為だ。」
『マフィア審査??』
それって、もしかして…
「ツナは落ちたんだぞ」
『えぇーっ!!?』
リボーンの言葉に、吃驚してがっかりした。
ツナはまだまだマフィアっぽくなってないようだ。
「分かったらいい加減放せ、コラ!!」
『えっと……それは無理』
檸檬はイヒヒッと笑った。
『だってあたし、可愛いコ大好きなんだもんっ!コロネロも大好きっ♪』
それに、マフィアランドにいる間しか、コロネロと遊ぶ事は出来ないから……せめて今だけ。
「(みんな絶対俺の事忘れてるーーー!!!)」
海の渦の中でサメに追われているツナ。
「も、もう無理!!」
頑張って陸に這い上がる。だが…
「逃げるんじゃねーコラ!」
「倒して来いマヌケ!」
アルコバレーノ ×2の指導……というか攻撃はキツく、ツナはいつもの2倍ぼろぼろになった。
『ツナ!大丈夫!?』
「檸檬…」
ツナに駆け寄って傷に薬を塗る檸檬。
『大変だけど、頑張って!そうすればきっと、後で楽しく遊べるから!』
そう言ってにっこり笑う檸檬を見て、ツナはぐっと拳を握った。
しかし…
「これだけやれば大分鍛えられたはずだぞ」
『え?』
「「俺達が!!」」
「アホーーー!!!」
一気にどん底に叩き付けられたツナでした。
これには檸檬もフォローの仕様がなく、唖然としている。
その時。
ガタンゴトン…
「電車!?」
「また修業者が来たな」
ドアが開いて降りて来たのは…
「ピースピース!!沢田ちゃーん!」
「『ロンシャン!!?』」
思わぬ来訪者に、驚くツナと檸檬。
「あれ?檸檬ちゃんもいる。失格になっちゃったのーー??」
『違うわよ!あたしはコロネロに会いに来たの!』
「ってか、何でロンシャンまで?」
「新しい彼女のレンコっていたでしょ?あの子カルカッサファミリーってののスパイだったみたいで、騙されて身ぐるみ全部剥がされちったーー!」
「はあ!?あの子がスパイ!!?」
その時、アナウンスが流れた。
「敵襲!敵襲!みなさん避難所へ避難して下さい!」
「その話、嘘じゃねーよーだぜコラ!」
「カルカッサファミリーにマフィアランドの場所を察知されたな。」
『カルカッサファミリー、数多くのマフィアの中でも特に麻薬の密売に手を掛けてる最低のマフィア…』
檸檬のつぶやきを聞き、驚くツナ。
「あり得ないだろ!マフィアがマフィアランドに攻めて来るって!!」
「全部のファミリーじゃねーからな。カルカッサファミリーは檸檬の言った通り麻薬が大好きなマフィアでな、俺達見たいに麻薬に手を出さないヤツらを面白く思ってねーんだ」
「って事は…抗争がおっぱじまんのかよ!!」
「ってより、戦争だな」
途端に青ざめるツナ。ふと、檸檬が何かに気付く。
『リボーン、コロネロ、おしゃぶりが……』
「あぁ、光ってる。知り合いだぜ。」
「こんな下らねー事すんのは………」
「「スカルしかいねーな」」