日常編
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おはようございます!檸檬です!
今、ツナとランボちゃんがゲームをしているのを見ています。
『ツナもランボちゃんも、すっごく上手だねぇ』
「へへっ、そんな事無いよ」
「ツナには勝つもんね!」
『何かさ、ホントの兄弟みたい』
「え"…」
ツナは少し嫌そうにした。
そんな顔してても、実はランボちゃんの面倒をちゃんと見ちゃってるから可愛い。
すると、洗濯をしていた奈々さんがツナを呼んだ。
「ツナ、ちょっといい?そこのハンガー取ってくれない?」
「ん」
『あ、いいよ。あたしが取るから』
「ありがと、檸檬」
あたしは奈々さんにハンガーを渡した。
すると今度はリボーンがやって来て、
「ツナ、ちょっといいか?」
「ん?」
「敵のアジトに乗り込んでくれない?」
「それちょっとじゃねーだろ!!!」
ツナの鋭いツッコミが響き渡る。
あたしも首をかしげた。
『敵って?』
「ライバルファミリーだ。同じクラスにボスは2人いらねーからな」
あぁ…あいつらか。
「打倒、トマゾファミリー!!」
「今更かよ!!」
『おーっ!』
「乗っちゃうの!!?」
楽しくなって来たあたし。ツナがリボーンに呆れていると、家のチャイムが鳴った。
「10代目!聞きましたよ!」
「よ。」
「獄寺君!山本!」
『2人とも、おはよう。』
いつものようにホっペにキスをする。
「なっ……!と、とにかく!今日こそトマゾを壊滅してやりましょー!」
「内藤ん家遊びに行くんだってな。檸檬も行くのか?」
『うん!行くよ!』
久しぶりの戦闘任務だし。
楽しみ~。
「(すでに食い違ってるー!!)」
ツナが呆れ果てていたのに、あたしは気付かなかった。
と、いうワケで、あたしとツナ、隼人、武、リボーン、そしてランボちゃんとイーピンちゃん、ハルの8人で、トマゾファミリーのアジトに向かった。
だが、その道の途中…
ピロリロリ…
『ん?』
「どした?檸檬」
『携帯が鳴ってる…………恭弥だ』
その瞬間、一瞬にしてあたしに視線が集まる。
『え?何…?』
「檸檬!早く出て!お願い!!(変な疑いかけられたら俺が殺される!)」
通話ボタンを押す。
『もしもし』
「檸檬、並盛広場に今すぐ来て」
『えっ、ちょっ、恭弥!?』
ツーツー…
『えーーーー!!!!???』
「……どうしたんですか?檸檬ちゃん」
『今すぐ来い、だって』
あたしはちょっと迷った。これからトマゾを潰しに行くのに…けど……
「檸檬、どーするの?」
「行かなくてもいんじゃねーのか?」
「雲雀は強ぇーからな!」
「トマゾの方は俺達だけでも大丈夫だぞ」
『ごめんっ!ちょっと行って来る!すぐ帰って来るから!』
あたしは反対方向に駆け出した。
もしも恭弥が大変な目にあってたら…
そんな事あるはず無いのに、そんな事を考えてしまう自分がいた。
だからちょっと、急いでみたり。
『(集中して…広場はあっちだから……)』
目を閉じて、目を開けて。
ボンゴレで身に付けた、俊足を発動させる。
風より速く、屋根より高く、広場へひとっとび。
『お待たせっ!』
キュキュキュキュ…
ちょっとしたブレーキ音が、辺りに響く。
「ワォ、早かったね」
広場の真ん中あたりに、恭弥は立っていた。
==========
驚いたのは本当だよ。
だって、連絡を入れてすぐにやって来たから。
地面に残った黒い摩擦が物語ってる。檸檬の速さを。
それなのに、息は上がってない。一体どうなってるんだか。
ま、そんな檸檬だから僕は気に入ってるんだけどね。
『何かあったの?』
「もうすぐ分かるよ」
今日は、また鬱陶しい群れがやって来る。
僕に咬み殺される為に。
でも、それだけじゃつまらない。
だから檸檬を呼んでみた。
檸檬はとても綺麗に戦うし、僕も思いっきり楽しめる。
そんな事を考えていたら、広場の四方八方から、たくさんの不良がやって来た。
これだけいれば勝てる、そう思ってるんだろう。
『あぁ、こーゆー事なの』
檸檬の声は僕だけに聞こえたみたいだった。
「そうだよ。檸檬もどう?」
『……ご一緒しよっかな♪』
そう言って檸檬が見せた笑みは、普段と違った。
獲物を目の前にして、絶対為留めるという自信に満ち溢れた笑み。
そんな表情でも可愛いのには変わりなくて、僕も思わず笑みをこぼした。
「誰から咬み殺せばいいの?」
ゆっくりとトンファーを構える。
別に、こんな奴らどうでもいい。
ただ、僕は檸檬の戦う姿も好きだから、見る為には一緒に殺るよ。
「まとめてかかれぇ!!」
やっぱり…面倒だな。
確かにいつもより量が多いけど、大した事無い。
普通にかかろうとした僕の後ろで、檸檬は呟いた。
『“CRAZY DANCER”……』
何だろう。
後で聞いてみようか。
そう思ったけど、聞くまでもなかった。
檸檬の動きは、いつもより華麗だった。
踊っているようにしか見えない。
自分の踊りの動きを邪魔する障害物を、払っているような感じだった。
「ふぅん……」
檸檬、やっぱり君は不思議だよ。
どうして僕の興味をそんなに引くの?
前みたいに、数を数える事などしない。
きっと、檸檬の中では音楽が流れてるんだろう。
『ダカーポ一回、か』
不良がみんな地面に伸びてから、檸檬はそう言った。
「何それ」
『え?あぁ、こっちの話♪』
「歌でも唱ってたの?」
『まぁね。洋楽のアップテンポなやつ。ぴったりだったからそのリズムに合わせて踊ってた』
そう言って恥ずかしそうに笑った。さっきとは明らかに違う。
「ねぇ…」
『ん?』
「“CRAZY DANCER”って、何?」
檸檬は一瞬固まった。
『聞こえてた?』
「当たり前でしょ」
『あちゃー…』
ばれないと思ってたのになぁ、とため息をつく檸檬。
『アメリカでの通り名でね、今日は人数が多かったから久しぶりにあの頃の感覚を思い起こしてみたの。しばらく使わないと能力落ちちゃうから』
「ふぅん」
『……言わないでね』
「何で?」
僕が聞き返すと、檸檬は少し俯いた。
『向こうであたし…凄く酷い事してたから。物凄い重傷負わせたり、お金の為だけに喧嘩したり。だから…この通り名はあんまり好きじゃないんだ』
つらそうに笑う檸檬。
僕は檸檬の頭をそっと撫でた。
「心配いらないよ」
『恭弥…』
「その生活があったから、今檸檬は僕とここにいられるんでしょ?」
『……うんっ』
檸檬は僕にぎゅっと抱きついた。僕は軽く抱きしめ返す。
『恭弥、大好きっ!』
「当然だよ」
『ふふっ』
檸檬は僕に簡単にすり寄って来る。
僕が檸檬に触れる時とは全然違う。
「檸檬が風紀に入ってくれて、本当に助かってるよ」
『ホント!?』
「うん」
『ありがとうっ!』
褒められて、少し赤くなりつつ抱きしめていた腕をほどく檸檬。
その表情も可愛くて、僕も笑い返す。
すると檸檬はもう少し赤くなって、『王子様フェイス…』と呟く。
「意味わかんないよ」
『あははっ、ごめんね♪』
ペロッと舌を出して、軽く首を引っ込める。
今日、檸檬に会えて良かった。
『あっ!あたし行かなくちゃ!』
「何所に?」
『えっと…なんて言ったらいいんだろう…』
敵?ライバル?
目障りな人達??
『クラスメイトの家!』
「ふぅん」
あ、恭弥ってばちょっと不機嫌になった?
しょーがないなー。
『明日、恭弥にお弁当作って来るから!』
「……行っていいよ」
あれ、扱い易くなってる??
あ、別にあたしは恭弥を利用しようとか思ってないんだけどね、
なんか素直になってると言うか…。
その調子でもっといろんな人と関ればいいのに。勿体無い。
恭弥、本当は優しいんだから、もっといろんな人がそれを分かってくれたらいいな。
って、そんな事考えてる場合じゃない!!
ツナ達が大変だっていうのに!
あたしは急いでロンシャン家に向かった。
「ワォ、消えたみたいだね」
大即行モードになったあたしを見て、恭弥がそう呟いたのは、聞こえなかった。
============
その頃。
「徹底的に破壊するぞ」
「ひいーーーっ!!!ココ危険!!」
トマゾファミリー内藤家の母屋を破壊し始めたリボーンと獄寺に、ツナは悲鳴を上げた。
何故かロンシャンと共に逃げる。
『あらーっ、始まっちゃってたかぁ』
何なのコレ。
庭ではファミリー同士で争ってるし、
母屋はぼろぼろだし、ツナ達見えないし。
『あ!いた!!』
ツナは何故かロンシャンと一緒にいて、風車を持った女の子(そう言えばいつもマングスタの後ろにいた)に狙われていた。
『あれ?』
彼女が狙っているのは、明らかにロンシャンの方。
『(ついに下剋上??)』
そう思うと、笑いが込み上げて来た。あのコだったら友達になってみたいなぁ。
最終的には、ランボちゃんまでもが手榴弾を投げて庭を破壊する始末。
『これで、壊滅だね』
ボンゴレをバカにした罰だよ。
あたしを救ってくれたボンゴレを。
「勝利だ」
ぼろぼろになったトマゾのアジトの真ん中で、リボーンがカッコよくキメていた。
その夜…
「沢田ちゃーん!しばらく泊めてくんない?」
「はがっ!」
『イヤよ』
玄関に入って来たトマゾの4人組を、仁王立ちで止まらせる檸檬。
「檸檬!!」
『あんたたちの泊まる部屋なんて無い。どうしてもって言うなら、お金貸してあげるからホテルにでも行って』
「いいの!?檸檬ちゃん!」
『返済は1.1倍で。トマゾファミリーに今ココで連絡入れて。ボンゴレにお金を借りたからって。いい?』
「わかった!わかった!任せてよ!」
こうして、檸檬のイタリアのバンクにあるお金が増えましたとさ。
『(トマゾと同じ屋根の下なんて、絶対いや)』
「(檸檬怖ぇーっ!!)」
『さぁて、もうあたしは寝よーっと!』
ベッドに入りながら、あの風車の女の子は泊めても良かったかな、と思う檸檬でした。
今、ツナとランボちゃんがゲームをしているのを見ています。
『ツナもランボちゃんも、すっごく上手だねぇ』
「へへっ、そんな事無いよ」
「ツナには勝つもんね!」
『何かさ、ホントの兄弟みたい』
「え"…」
ツナは少し嫌そうにした。
そんな顔してても、実はランボちゃんの面倒をちゃんと見ちゃってるから可愛い。
すると、洗濯をしていた奈々さんがツナを呼んだ。
「ツナ、ちょっといい?そこのハンガー取ってくれない?」
「ん」
『あ、いいよ。あたしが取るから』
「ありがと、檸檬」
あたしは奈々さんにハンガーを渡した。
すると今度はリボーンがやって来て、
「ツナ、ちょっといいか?」
「ん?」
「敵のアジトに乗り込んでくれない?」
「それちょっとじゃねーだろ!!!」
ツナの鋭いツッコミが響き渡る。
あたしも首をかしげた。
『敵って?』
「ライバルファミリーだ。同じクラスにボスは2人いらねーからな」
あぁ…あいつらか。
「打倒、トマゾファミリー!!」
「今更かよ!!」
『おーっ!』
「乗っちゃうの!!?」
楽しくなって来たあたし。ツナがリボーンに呆れていると、家のチャイムが鳴った。
「10代目!聞きましたよ!」
「よ。」
「獄寺君!山本!」
『2人とも、おはよう。』
いつものようにホっペにキスをする。
「なっ……!と、とにかく!今日こそトマゾを壊滅してやりましょー!」
「内藤ん家遊びに行くんだってな。檸檬も行くのか?」
『うん!行くよ!』
久しぶりの戦闘任務だし。
楽しみ~。
「(すでに食い違ってるー!!)」
ツナが呆れ果てていたのに、あたしは気付かなかった。
と、いうワケで、あたしとツナ、隼人、武、リボーン、そしてランボちゃんとイーピンちゃん、ハルの8人で、トマゾファミリーのアジトに向かった。
だが、その道の途中…
ピロリロリ…
『ん?』
「どした?檸檬」
『携帯が鳴ってる…………恭弥だ』
その瞬間、一瞬にしてあたしに視線が集まる。
『え?何…?』
「檸檬!早く出て!お願い!!(変な疑いかけられたら俺が殺される!)」
通話ボタンを押す。
『もしもし』
「檸檬、並盛広場に今すぐ来て」
『えっ、ちょっ、恭弥!?』
ツーツー…
『えーーーー!!!!???』
「……どうしたんですか?檸檬ちゃん」
『今すぐ来い、だって』
あたしはちょっと迷った。これからトマゾを潰しに行くのに…けど……
「檸檬、どーするの?」
「行かなくてもいんじゃねーのか?」
「雲雀は強ぇーからな!」
「トマゾの方は俺達だけでも大丈夫だぞ」
『ごめんっ!ちょっと行って来る!すぐ帰って来るから!』
あたしは反対方向に駆け出した。
もしも恭弥が大変な目にあってたら…
そんな事あるはず無いのに、そんな事を考えてしまう自分がいた。
だからちょっと、急いでみたり。
『(集中して…広場はあっちだから……)』
目を閉じて、目を開けて。
ボンゴレで身に付けた、俊足を発動させる。
風より速く、屋根より高く、広場へひとっとび。
『お待たせっ!』
キュキュキュキュ…
ちょっとしたブレーキ音が、辺りに響く。
「ワォ、早かったね」
広場の真ん中あたりに、恭弥は立っていた。
==========
驚いたのは本当だよ。
だって、連絡を入れてすぐにやって来たから。
地面に残った黒い摩擦が物語ってる。檸檬の速さを。
それなのに、息は上がってない。一体どうなってるんだか。
ま、そんな檸檬だから僕は気に入ってるんだけどね。
『何かあったの?』
「もうすぐ分かるよ」
今日は、また鬱陶しい群れがやって来る。
僕に咬み殺される為に。
でも、それだけじゃつまらない。
だから檸檬を呼んでみた。
檸檬はとても綺麗に戦うし、僕も思いっきり楽しめる。
そんな事を考えていたら、広場の四方八方から、たくさんの不良がやって来た。
これだけいれば勝てる、そう思ってるんだろう。
『あぁ、こーゆー事なの』
檸檬の声は僕だけに聞こえたみたいだった。
「そうだよ。檸檬もどう?」
『……ご一緒しよっかな♪』
そう言って檸檬が見せた笑みは、普段と違った。
獲物を目の前にして、絶対為留めるという自信に満ち溢れた笑み。
そんな表情でも可愛いのには変わりなくて、僕も思わず笑みをこぼした。
「誰から咬み殺せばいいの?」
ゆっくりとトンファーを構える。
別に、こんな奴らどうでもいい。
ただ、僕は檸檬の戦う姿も好きだから、見る為には一緒に殺るよ。
「まとめてかかれぇ!!」
やっぱり…面倒だな。
確かにいつもより量が多いけど、大した事無い。
普通にかかろうとした僕の後ろで、檸檬は呟いた。
『“CRAZY DANCER”……』
何だろう。
後で聞いてみようか。
そう思ったけど、聞くまでもなかった。
檸檬の動きは、いつもより華麗だった。
踊っているようにしか見えない。
自分の踊りの動きを邪魔する障害物を、払っているような感じだった。
「ふぅん……」
檸檬、やっぱり君は不思議だよ。
どうして僕の興味をそんなに引くの?
前みたいに、数を数える事などしない。
きっと、檸檬の中では音楽が流れてるんだろう。
『ダカーポ一回、か』
不良がみんな地面に伸びてから、檸檬はそう言った。
「何それ」
『え?あぁ、こっちの話♪』
「歌でも唱ってたの?」
『まぁね。洋楽のアップテンポなやつ。ぴったりだったからそのリズムに合わせて踊ってた』
そう言って恥ずかしそうに笑った。さっきとは明らかに違う。
「ねぇ…」
『ん?』
「“CRAZY DANCER”って、何?」
檸檬は一瞬固まった。
『聞こえてた?』
「当たり前でしょ」
『あちゃー…』
ばれないと思ってたのになぁ、とため息をつく檸檬。
『アメリカでの通り名でね、今日は人数が多かったから久しぶりにあの頃の感覚を思い起こしてみたの。しばらく使わないと能力落ちちゃうから』
「ふぅん」
『……言わないでね』
「何で?」
僕が聞き返すと、檸檬は少し俯いた。
『向こうであたし…凄く酷い事してたから。物凄い重傷負わせたり、お金の為だけに喧嘩したり。だから…この通り名はあんまり好きじゃないんだ』
つらそうに笑う檸檬。
僕は檸檬の頭をそっと撫でた。
「心配いらないよ」
『恭弥…』
「その生活があったから、今檸檬は僕とここにいられるんでしょ?」
『……うんっ』
檸檬は僕にぎゅっと抱きついた。僕は軽く抱きしめ返す。
『恭弥、大好きっ!』
「当然だよ」
『ふふっ』
檸檬は僕に簡単にすり寄って来る。
僕が檸檬に触れる時とは全然違う。
「檸檬が風紀に入ってくれて、本当に助かってるよ」
『ホント!?』
「うん」
『ありがとうっ!』
褒められて、少し赤くなりつつ抱きしめていた腕をほどく檸檬。
その表情も可愛くて、僕も笑い返す。
すると檸檬はもう少し赤くなって、『王子様フェイス…』と呟く。
「意味わかんないよ」
『あははっ、ごめんね♪』
ペロッと舌を出して、軽く首を引っ込める。
今日、檸檬に会えて良かった。
『あっ!あたし行かなくちゃ!』
「何所に?」
『えっと…なんて言ったらいいんだろう…』
敵?ライバル?
目障りな人達??
『クラスメイトの家!』
「ふぅん」
あ、恭弥ってばちょっと不機嫌になった?
しょーがないなー。
『明日、恭弥にお弁当作って来るから!』
「……行っていいよ」
あれ、扱い易くなってる??
あ、別にあたしは恭弥を利用しようとか思ってないんだけどね、
なんか素直になってると言うか…。
その調子でもっといろんな人と関ればいいのに。勿体無い。
恭弥、本当は優しいんだから、もっといろんな人がそれを分かってくれたらいいな。
って、そんな事考えてる場合じゃない!!
ツナ達が大変だっていうのに!
あたしは急いでロンシャン家に向かった。
「ワォ、消えたみたいだね」
大即行モードになったあたしを見て、恭弥がそう呟いたのは、聞こえなかった。
============
その頃。
「徹底的に破壊するぞ」
「ひいーーーっ!!!ココ危険!!」
トマゾファミリー内藤家の母屋を破壊し始めたリボーンと獄寺に、ツナは悲鳴を上げた。
何故かロンシャンと共に逃げる。
『あらーっ、始まっちゃってたかぁ』
何なのコレ。
庭ではファミリー同士で争ってるし、
母屋はぼろぼろだし、ツナ達見えないし。
『あ!いた!!』
ツナは何故かロンシャンと一緒にいて、風車を持った女の子(そう言えばいつもマングスタの後ろにいた)に狙われていた。
『あれ?』
彼女が狙っているのは、明らかにロンシャンの方。
『(ついに下剋上??)』
そう思うと、笑いが込み上げて来た。あのコだったら友達になってみたいなぁ。
最終的には、ランボちゃんまでもが手榴弾を投げて庭を破壊する始末。
『これで、壊滅だね』
ボンゴレをバカにした罰だよ。
あたしを救ってくれたボンゴレを。
「勝利だ」
ぼろぼろになったトマゾのアジトの真ん中で、リボーンがカッコよくキメていた。
その夜…
「沢田ちゃーん!しばらく泊めてくんない?」
「はがっ!」
『イヤよ』
玄関に入って来たトマゾの4人組を、仁王立ちで止まらせる檸檬。
「檸檬!!」
『あんたたちの泊まる部屋なんて無い。どうしてもって言うなら、お金貸してあげるからホテルにでも行って』
「いいの!?檸檬ちゃん!」
『返済は1.1倍で。トマゾファミリーに今ココで連絡入れて。ボンゴレにお金を借りたからって。いい?』
「わかった!わかった!任せてよ!」
こうして、檸檬のイタリアのバンクにあるお金が増えましたとさ。
『(トマゾと同じ屋根の下なんて、絶対いや)』
「(檸檬怖ぇーっ!!)」
『さぁて、もうあたしは寝よーっと!』
ベッドに入りながら、あの風車の女の子は泊めても良かったかな、と思う檸檬でした。