日常編
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「ちゃおっス」
『おはよう、リボーン』
朝起きて、歯を磨いていたら、リボーンが後ろに立っていた。
『ほーひはほ?(どーしたの?)』
「動物園に行ってもらうぞ。これがチケットだ」
『はんへ?(何で?)』
「ツナにもペットが欲しいと思ってな、動物園で選んでもらおうと思ったんだ。全員の時間が合わねーから、時間の合うヤツ同士で行ってもらうぞ」
ガラガラ…
ペッ
うがいをして、口を拭く。
『……で、あたしは誰と行くの?』
「獄寺だ」
『隼人かぁ、オッケー♪』
「獄寺も早起きだからな、すぐに行っていいぞ」
『はーい』
あたしはお気に入りのキャミソールに薄い上着を着て、短いデニムのキュロットを穿いて、外に飛び出した。
あれ?
隼人の家ってどっちだったっけ??
「あっちだぞ」
後ろにリボーンが立っていた。
『あはは……ありがと、リボーン』
苦笑いをしてからリボーンの頬にキスをして、あたしは再び走り出した。
確か、隼人の家ってマンションだったよね。
目を閉じて、一瞬だけ集中する。
次に目を開ければ、能力発動。
『(---俊足---)』
隼人の気配があるマンションを察知して、そこの屋上に降り立った。
ピーンポーン
「……はい」
あ、ちゃんと返事してる。
なんか可愛いっ。
『あたしだよ、あたし』
あ、これだと詐欺みたいかも…。
『檸檬だよっ!』
「檸檬!!?」
隼人の家の中から、ドタバタという音がした。
そんなに焦る事ないのに。
---
-------
いつもみたいに朝日で目が覚めて、テレビ付けてぼーっと見てたら、何故かチャイムが鳴った。
「(こんな時間に…誰だ?)」
怪しく思いつつも返事をする。
すると…
『あたしだよ、あたし。檸檬だよっ!』
まさか、と思った。
「檸檬!!?」
急いで着替えた。
結構だらしないジャージ着てたからな。
まさか檸檬がうちに来るなんて、
全然思ってなかったから、俺はいつもより緊張した。
ガチャ、
ドアを開ける。
『おはよう!隼人!』
ちゅ、
「おっ…おぅ」
いい加減慣れねーといけねー。
そう思いつつ赤くなっちまう俺。
情けねぇ…。
「こんな朝早く、何か用か?」
『うん!あのね、動物園に行こう!』
「はぁっ!?」
ちょっと待てよ、それって…
デートなのか!!?
檸檬と?俺が?
「マジかよ…」
『うん、ホントだよ?リボーンにチケット貰ったの。他のみんなは時間の都合が合わないから、あたしと隼人で行く事になって……』
すげぇ、あり得ねぇ。
ますます緊張して来た。
『隼人、そのカッコで行くの?』
「変か…?」
『ううん!カッコいいよ♪』
笑顔でそんな事言うんじゃねーよ。
こっちがどんな気持ちでお前の目の前に立ってるか、分かんねーだろ。
とりあえず俺達は動物園に向かった。
「電車賃は…」
『適当に買っちゃえば?』
「足りなかったらどーすんだよ!」
『向こうで精算する!』
ビッと人差し指を立てながら言う檸檬に、呆然とした。
どうやら、乗り越し精算機は適当に買っても大丈夫な時の為にあると思ってるらしい。
「バカかおめーは、だったら何の為にここに料金表があんだよ。」
『あ、そっか』
檸檬ってホント、アホなのか何なのか分かんねぇ。
『電車で遠出なんて、始めてだなぁ』
「そうか?」
『あたしはそうなの!任務の時はタクシーか自分の足かどっちかだったもん』
確かに、檸檬は走るの速ぇよな。
『ねぇねぇ、隼人。動物園に着いたらさ、何見よっか。やっぱりコアラだよね!』
「あァ!?パンダだろ」
『そうなの!?隼人のオススメはパンダなんだ!』
嬉しそうにはしゃぐ檸檬。
何つーか…すんげぇ可愛い。
俺は今どんな顔してんだろーか。
もしかしたら俺の考えてる事は全部檸檬に分かってるんじゃないだろーか。
『でもさぁ、ツナってパンダ的なキャラじゃないよね?』
…………は?
「檸檬…」
『何?』
「今日、何しに行くんだ?」
『言ってなかったっけ?ツナに相応しいペットを探しに』
何だ、そうか。
それで檸檬は、こんなに楽しそうなのか…。
俺と2人だから、とか、そーゆー理由じゃねーんだな。
「(ま、檸檬にそんな事期待した俺がバカだったな)」
しばらくして、動物園に着いた。
『わーっ!見て見て、孔雀だよ、孔雀!初めて見た!!』
『うわーっ!ラマって可愛いね~』
『ねぇねぇ隼人、あたし乗馬体験したい!!』
檸檬のはしゃぎようったら半端ねぇ。
そこらのガキに負けず劣らずって感じだ。
「乗馬…?」
『この先の馬広場でやってるみたいなの。行こうよ、隼人~…』
腕を掴まれて上目遣い…
っんとに、こいつは…!
「わ、わーったよ…」
これで無自覚なのが怖いぜ…
とにかく、檸檬に引っ張られて馬広場へ。
『隼人もやる?乗馬』
「俺は別に…」
『え~っ、やろーよー』
「(うっ…)しょーがねーな」
『やったーっ!!隼人大好きっ!』
ちゅ、
「おまっ……人前で!」
『あ、ごめん!』
謝る気ゼロだな、こいつ。
まぁ別に謝って欲しいワケじゃねーからいいけどよ…。
我が儘を聞いてくれたお礼だ、と言って檸檬が金を払った。
後で返すか。
『きゃーっ!!可愛い~っ!』
目の前に入る白い馬を見て、興奮する檸檬。
係員に手渡されたニンジンを馬の口元へ運ぶ。
パクッ
『食べた食べたーっ!』
「(そりゃ食べるだろ)」
今日の檸檬は何だかアホだ。
いや、そんな事より、今日の俺の方が問題あるんじゃねーんだろーか。
アホな事ばかりやってる檸檬を見る度に、心臓が跳ね上がる。
檸檬の笑顔を見る度に、頭が熱くなる。
今日の俺は、重症だ。
ぱっかぱっか…
『隼人ーっ!』
「……おぅ」
恥ずかしくねーのかよ。
人いるんだぞ、視線集まってるんだぞ。
檸檬は確実に人目を引いてる。
ただでさえ目立つのに、あんなカッコしてるからだ。
10代目のペットを探すんじゃなかったのか?
主旨変わってねーか?
馬広場を何周かして、俺達は馬から降りた。
『楽しかった~』
「…あぁ」
とりあえず合意しておく。
「ペット、探さねーのかよ」
『あっ!そうそう、探さなきゃね』
檸檬はマップを見た。
『隼人は何処に行きたい?ツナのペット、何がいいと思う?』
「10代目らしい……強いヤツ」
『強い!?ツナが!?』
「なっ、弱いってのかよ!!」
俺が怒鳴ると、檸檬は唸りながら考え始めた。
『ううん、ただあたしは考えたのは…穏やかな広い感じ』
「(穏やかで広い、か……)とりあえず、探しに行くか」
『はーい♪』
俺達は歩き始めた。
辿り着いた先は、ライオンの所。
『迫力あるなー』
檸檬はライオンをまじまじと見た。
俺は側に立っていた。
すると、
ドンッ
何かがぶつかった。
「(何だァ?)」
俺はとりあえず無視した。
「おいっ!!肩にぶつかっといて挨拶ねーのか!コラ、ガキィ!!」
向こうから絡んで来た。
と、同時にライオンの檻の方から檸檬がやって来る。
『隼人?』
「あれ?あのコ可愛いじゃん」
「俺ゲット!」
「何言ってんだよ、俺が遊ぶんだよ」
「てめーら、何言ってやがる…」
無視しておけば、勝手な事言いやがって…
檸檬には指1本触れさせねぇよ!
「果てろ」
ダイナマイトを投げ付けた。
『ちょっ、隼人!?何してんの!!』
「行くぞ、こっちだ檸檬!」
俺は檸檬の手を握り、走り出した。
走って、走って、
走って…
『隼人ー、どこまで行くの?』
俺が息を切らし始めたってのに、檸檬はけろっとして走り続けていた。
やっぱすげぇよ、こいつ。
「ちょっとうぜえヤツらがいたから遠ざかっただけだ」
『そう』
檸檬は近くのベンチに座った。
『なーんか疲れちゃった~。はしゃいだせいかなぁ?』
「(そうだろーな)」
ぐーっと背伸びをする檸檬。
『ねぇ、隼人』
「あ?」
『今日、楽しかった?』
「何だよ、急に」
『いーから』
俺の事をジッと見つめる檸檬。
「そりゃあ……まぁな」
『そう!良かった!あたしだけ勝手にはしゃいで楽しんでたらどうしようって思ってたの』
そう言って檸檬はいつもみたいに笑った。
バーカ、檸檬がいたから楽しかったんだよ。
『あーっ!』
「なっ、何だよ!」
『隼人が笑ったぁ!』
「はぁっ!!?」
俺は気が付かないうちに笑っていたらしい。
『(可愛いなぁ)』
檸檬がそう思ってたなんて、俺は知る由もない。
と、その時。
「お客さまにお知らせします。先程の爆発により檻が半壊し、ライオンが逃げ出しました。大変危険です。速やかに園外に避難して下さい」
そんな放送が流れた。
『隼人…これってさっきの……』
「みてーだな」
仕方ねぇ、行くか。
俺は走り出そうとした。
が、檸檬が付いて来る気配がしねぇ。
「檸檬…?」
檸檬は、目を閉じていた。
『隼人、北北西に約200メートル。ツナの声が聞こえた…』
「なっ……!!」
俺は言われた通りの場所へ向かう。
檸檬も一緒に。
すると、そこには本当に10代目(と笹川兄妹)がいた。
そしてその側にはライオンが。
俺はダイナマイトを投げた。
ドガン!
「ええ!?」
「ったく、動物園ってのはうるせーぜ。捕まえりゃいーんだろ?」
「獄寺君!!」
『自分で責任は取らなくちゃ』
「檸檬!」
『あっ!やっほー、ツナ♪』
檸檬は10代目に手を振っていた。
2人の時間は終わり、か。
ま、仕方ねーか。
今度は、いつか俺から誘って……なんて、な。
その後、姉貴が目の前に現れて、俺の意識はなくなった。
ってか、ライオンも食材にする気かよ……。
---
------
-------------
隼人が倒れた後、ツナと京子だけでなく、ハル、フゥ太君、ランボちゃん、武と合流した。
ツナは完全に京子とデートだと思っていたらしい。
「私はツナ君のイメージはハムスターやリスかなって」
「(やっぱりーーー!!)」
「でも…実際のツナ君ってもっと……頼りになる感じだよね」
「え?」
「じゃぁ…とりあえずライオンに決定だな」
「いらない!いらない!うおっ、乗ってるーー!!」
何はともあれ、
京子に褒められて良かったじゃん、ツナ。
「(大体獄寺君がライオンの檻壊すからーっ!!)」
『ねぇ京子、帰りにケーキ食べてかない?』
「賛成!檸檬ちゃんと食べに行くの、初めてだよね」
『ハルもどう?』
「行きます!ビアンキさんはどうですか?」
「それじゃあ、行こうかしら」
こうして、動物園の後女4人でケーキを食べに行きました。
『おはよう、リボーン』
朝起きて、歯を磨いていたら、リボーンが後ろに立っていた。
『ほーひはほ?(どーしたの?)』
「動物園に行ってもらうぞ。これがチケットだ」
『はんへ?(何で?)』
「ツナにもペットが欲しいと思ってな、動物園で選んでもらおうと思ったんだ。全員の時間が合わねーから、時間の合うヤツ同士で行ってもらうぞ」
ガラガラ…
ペッ
うがいをして、口を拭く。
『……で、あたしは誰と行くの?』
「獄寺だ」
『隼人かぁ、オッケー♪』
「獄寺も早起きだからな、すぐに行っていいぞ」
『はーい』
あたしはお気に入りのキャミソールに薄い上着を着て、短いデニムのキュロットを穿いて、外に飛び出した。
あれ?
隼人の家ってどっちだったっけ??
「あっちだぞ」
後ろにリボーンが立っていた。
『あはは……ありがと、リボーン』
苦笑いをしてからリボーンの頬にキスをして、あたしは再び走り出した。
確か、隼人の家ってマンションだったよね。
目を閉じて、一瞬だけ集中する。
次に目を開ければ、能力発動。
『(---俊足---)』
隼人の気配があるマンションを察知して、そこの屋上に降り立った。
ピーンポーン
「……はい」
あ、ちゃんと返事してる。
なんか可愛いっ。
『あたしだよ、あたし』
あ、これだと詐欺みたいかも…。
『檸檬だよっ!』
「檸檬!!?」
隼人の家の中から、ドタバタという音がした。
そんなに焦る事ないのに。
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いつもみたいに朝日で目が覚めて、テレビ付けてぼーっと見てたら、何故かチャイムが鳴った。
「(こんな時間に…誰だ?)」
怪しく思いつつも返事をする。
すると…
『あたしだよ、あたし。檸檬だよっ!』
まさか、と思った。
「檸檬!!?」
急いで着替えた。
結構だらしないジャージ着てたからな。
まさか檸檬がうちに来るなんて、
全然思ってなかったから、俺はいつもより緊張した。
ガチャ、
ドアを開ける。
『おはよう!隼人!』
ちゅ、
「おっ…おぅ」
いい加減慣れねーといけねー。
そう思いつつ赤くなっちまう俺。
情けねぇ…。
「こんな朝早く、何か用か?」
『うん!あのね、動物園に行こう!』
「はぁっ!?」
ちょっと待てよ、それって…
デートなのか!!?
檸檬と?俺が?
「マジかよ…」
『うん、ホントだよ?リボーンにチケット貰ったの。他のみんなは時間の都合が合わないから、あたしと隼人で行く事になって……』
すげぇ、あり得ねぇ。
ますます緊張して来た。
『隼人、そのカッコで行くの?』
「変か…?」
『ううん!カッコいいよ♪』
笑顔でそんな事言うんじゃねーよ。
こっちがどんな気持ちでお前の目の前に立ってるか、分かんねーだろ。
とりあえず俺達は動物園に向かった。
「電車賃は…」
『適当に買っちゃえば?』
「足りなかったらどーすんだよ!」
『向こうで精算する!』
ビッと人差し指を立てながら言う檸檬に、呆然とした。
どうやら、乗り越し精算機は適当に買っても大丈夫な時の為にあると思ってるらしい。
「バカかおめーは、だったら何の為にここに料金表があんだよ。」
『あ、そっか』
檸檬ってホント、アホなのか何なのか分かんねぇ。
『電車で遠出なんて、始めてだなぁ』
「そうか?」
『あたしはそうなの!任務の時はタクシーか自分の足かどっちかだったもん』
確かに、檸檬は走るの速ぇよな。
『ねぇねぇ、隼人。動物園に着いたらさ、何見よっか。やっぱりコアラだよね!』
「あァ!?パンダだろ」
『そうなの!?隼人のオススメはパンダなんだ!』
嬉しそうにはしゃぐ檸檬。
何つーか…すんげぇ可愛い。
俺は今どんな顔してんだろーか。
もしかしたら俺の考えてる事は全部檸檬に分かってるんじゃないだろーか。
『でもさぁ、ツナってパンダ的なキャラじゃないよね?』
…………は?
「檸檬…」
『何?』
「今日、何しに行くんだ?」
『言ってなかったっけ?ツナに相応しいペットを探しに』
何だ、そうか。
それで檸檬は、こんなに楽しそうなのか…。
俺と2人だから、とか、そーゆー理由じゃねーんだな。
「(ま、檸檬にそんな事期待した俺がバカだったな)」
しばらくして、動物園に着いた。
『わーっ!見て見て、孔雀だよ、孔雀!初めて見た!!』
『うわーっ!ラマって可愛いね~』
『ねぇねぇ隼人、あたし乗馬体験したい!!』
檸檬のはしゃぎようったら半端ねぇ。
そこらのガキに負けず劣らずって感じだ。
「乗馬…?」
『この先の馬広場でやってるみたいなの。行こうよ、隼人~…』
腕を掴まれて上目遣い…
っんとに、こいつは…!
「わ、わーったよ…」
これで無自覚なのが怖いぜ…
とにかく、檸檬に引っ張られて馬広場へ。
『隼人もやる?乗馬』
「俺は別に…」
『え~っ、やろーよー』
「(うっ…)しょーがねーな」
『やったーっ!!隼人大好きっ!』
ちゅ、
「おまっ……人前で!」
『あ、ごめん!』
謝る気ゼロだな、こいつ。
まぁ別に謝って欲しいワケじゃねーからいいけどよ…。
我が儘を聞いてくれたお礼だ、と言って檸檬が金を払った。
後で返すか。
『きゃーっ!!可愛い~っ!』
目の前に入る白い馬を見て、興奮する檸檬。
係員に手渡されたニンジンを馬の口元へ運ぶ。
パクッ
『食べた食べたーっ!』
「(そりゃ食べるだろ)」
今日の檸檬は何だかアホだ。
いや、そんな事より、今日の俺の方が問題あるんじゃねーんだろーか。
アホな事ばかりやってる檸檬を見る度に、心臓が跳ね上がる。
檸檬の笑顔を見る度に、頭が熱くなる。
今日の俺は、重症だ。
ぱっかぱっか…
『隼人ーっ!』
「……おぅ」
恥ずかしくねーのかよ。
人いるんだぞ、視線集まってるんだぞ。
檸檬は確実に人目を引いてる。
ただでさえ目立つのに、あんなカッコしてるからだ。
10代目のペットを探すんじゃなかったのか?
主旨変わってねーか?
馬広場を何周かして、俺達は馬から降りた。
『楽しかった~』
「…あぁ」
とりあえず合意しておく。
「ペット、探さねーのかよ」
『あっ!そうそう、探さなきゃね』
檸檬はマップを見た。
『隼人は何処に行きたい?ツナのペット、何がいいと思う?』
「10代目らしい……強いヤツ」
『強い!?ツナが!?』
「なっ、弱いってのかよ!!」
俺が怒鳴ると、檸檬は唸りながら考え始めた。
『ううん、ただあたしは考えたのは…穏やかな広い感じ』
「(穏やかで広い、か……)とりあえず、探しに行くか」
『はーい♪』
俺達は歩き始めた。
辿り着いた先は、ライオンの所。
『迫力あるなー』
檸檬はライオンをまじまじと見た。
俺は側に立っていた。
すると、
ドンッ
何かがぶつかった。
「(何だァ?)」
俺はとりあえず無視した。
「おいっ!!肩にぶつかっといて挨拶ねーのか!コラ、ガキィ!!」
向こうから絡んで来た。
と、同時にライオンの檻の方から檸檬がやって来る。
『隼人?』
「あれ?あのコ可愛いじゃん」
「俺ゲット!」
「何言ってんだよ、俺が遊ぶんだよ」
「てめーら、何言ってやがる…」
無視しておけば、勝手な事言いやがって…
檸檬には指1本触れさせねぇよ!
「果てろ」
ダイナマイトを投げ付けた。
『ちょっ、隼人!?何してんの!!』
「行くぞ、こっちだ檸檬!」
俺は檸檬の手を握り、走り出した。
走って、走って、
走って…
『隼人ー、どこまで行くの?』
俺が息を切らし始めたってのに、檸檬はけろっとして走り続けていた。
やっぱすげぇよ、こいつ。
「ちょっとうぜえヤツらがいたから遠ざかっただけだ」
『そう』
檸檬は近くのベンチに座った。
『なーんか疲れちゃった~。はしゃいだせいかなぁ?』
「(そうだろーな)」
ぐーっと背伸びをする檸檬。
『ねぇ、隼人』
「あ?」
『今日、楽しかった?』
「何だよ、急に」
『いーから』
俺の事をジッと見つめる檸檬。
「そりゃあ……まぁな」
『そう!良かった!あたしだけ勝手にはしゃいで楽しんでたらどうしようって思ってたの』
そう言って檸檬はいつもみたいに笑った。
バーカ、檸檬がいたから楽しかったんだよ。
『あーっ!』
「なっ、何だよ!」
『隼人が笑ったぁ!』
「はぁっ!!?」
俺は気が付かないうちに笑っていたらしい。
『(可愛いなぁ)』
檸檬がそう思ってたなんて、俺は知る由もない。
と、その時。
「お客さまにお知らせします。先程の爆発により檻が半壊し、ライオンが逃げ出しました。大変危険です。速やかに園外に避難して下さい」
そんな放送が流れた。
『隼人…これってさっきの……』
「みてーだな」
仕方ねぇ、行くか。
俺は走り出そうとした。
が、檸檬が付いて来る気配がしねぇ。
「檸檬…?」
檸檬は、目を閉じていた。
『隼人、北北西に約200メートル。ツナの声が聞こえた…』
「なっ……!!」
俺は言われた通りの場所へ向かう。
檸檬も一緒に。
すると、そこには本当に10代目(と笹川兄妹)がいた。
そしてその側にはライオンが。
俺はダイナマイトを投げた。
ドガン!
「ええ!?」
「ったく、動物園ってのはうるせーぜ。捕まえりゃいーんだろ?」
「獄寺君!!」
『自分で責任は取らなくちゃ』
「檸檬!」
『あっ!やっほー、ツナ♪』
檸檬は10代目に手を振っていた。
2人の時間は終わり、か。
ま、仕方ねーか。
今度は、いつか俺から誘って……なんて、な。
その後、姉貴が目の前に現れて、俺の意識はなくなった。
ってか、ライオンも食材にする気かよ……。
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隼人が倒れた後、ツナと京子だけでなく、ハル、フゥ太君、ランボちゃん、武と合流した。
ツナは完全に京子とデートだと思っていたらしい。
「私はツナ君のイメージはハムスターやリスかなって」
「(やっぱりーーー!!)」
「でも…実際のツナ君ってもっと……頼りになる感じだよね」
「え?」
「じゃぁ…とりあえずライオンに決定だな」
「いらない!いらない!うおっ、乗ってるーー!!」
何はともあれ、
京子に褒められて良かったじゃん、ツナ。
「(大体獄寺君がライオンの檻壊すからーっ!!)」
『ねぇ京子、帰りにケーキ食べてかない?』
「賛成!檸檬ちゃんと食べに行くの、初めてだよね」
『ハルもどう?』
「行きます!ビアンキさんはどうですか?」
「それじゃあ、行こうかしら」
こうして、動物園の後女4人でケーキを食べに行きました。