番外編
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大人骸
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『あれっ?骸だ!』
「久しぶりですね、檸檬。」
『髑髏に実体化してるの?』
「はい。」
檸檬はふと、骸の後ろ髪が長く伸びているのに気がついた。
骸が復習者の牢獄から未だ出られていない事は知っていたし、髪が伸びるのも当たり前の事。
『随分伸びたねー、骸のも。』
「おや、檸檬もですか?」
『うん♪』
聞き返された檸檬はクルリとその場で一回転し、肩より少し長くなった後ろ髪を見せた。
結んであるソレは、リボンのようにふわりと空中に浮く。
『でも長いと大変なんだよねー、今日も寝癖が……』
苦笑しながら檸檬は続ける。
『あたしよりもーっと長いアロちゃんとか、どうなんだろーね。特製トリートメントしてるとか言ってたけど……あたしもやろっかなー。』
「必要ありませんよ。」
『え…?』
「檸檬は、綺麗ですから。」
微笑と共に投げかけられた言葉に、檸檬は少し目を見開き、照れくさそうに笑う。
『あはは、そっかな…?』
「以前のショートカットも好きでしたが、長いのも似合っていますよ。」
『ホント!?良かったぁ……ありがと骸♪』
喜びいっぱいにお礼を言ってから、檸檬はハッとする。
『そーだ!骸、ちょっと後ろ向いて?』
「どうかしましたか?」
『いーからいーから!』
肩を押されるがまま、骸は体の向きを反転させる。
と、檸檬の指が自分の髪の毛を軽く整えているのを感じた。
そして……
『はいっ、出来たよ!』
「これは…」
『伸びたんなら結ばなくちゃ!あたしのゴム貸してあげるからさ♪』
伸ばされたままだった骸の髪は、後ろで綺麗に1つに纏められていた。
驚く骸に、檸檬は言う。
『お揃いみたいだね!骸っ♪』
「檸檬…」
『おろしたままでもカッコいいけど、結んだ方がビシッと決まるよ。』
ニコリと笑う檸檬を、骸はスッと抱き寄せた。
『骸っ…!?』
「ありがとうございます、檸檬。」
『あ、うん…』
頭を撫でられるその優しい感触に、ほんのりと赤面する檸檬。
「では、僕は戻ります。」
『え?もう…?』
「あまり長くはいられませんから…それに、もういいんです。」
さらさらと、霧のように姿を消しながら、骸はまた微笑を見せた。
「檸檬、君と……話せましたから…」
『骸っ……!』
呼びかけようとした次の瞬間、倒れ込んで来たのは髑髏だった。
『あたしも、嬉しかったよ…』
気を失っている髑髏を支えながら、檸檬は呟いた。
『また、来てね……骸。』
fin.
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『あれっ?骸だ!』
「久しぶりですね、檸檬。」
『髑髏に実体化してるの?』
「はい。」
檸檬はふと、骸の後ろ髪が長く伸びているのに気がついた。
骸が復習者の牢獄から未だ出られていない事は知っていたし、髪が伸びるのも当たり前の事。
『随分伸びたねー、骸のも。』
「おや、檸檬もですか?」
『うん♪』
聞き返された檸檬はクルリとその場で一回転し、肩より少し長くなった後ろ髪を見せた。
結んであるソレは、リボンのようにふわりと空中に浮く。
『でも長いと大変なんだよねー、今日も寝癖が……』
苦笑しながら檸檬は続ける。
『あたしよりもーっと長いアロちゃんとか、どうなんだろーね。特製トリートメントしてるとか言ってたけど……あたしもやろっかなー。』
「必要ありませんよ。」
『え…?』
「檸檬は、綺麗ですから。」
微笑と共に投げかけられた言葉に、檸檬は少し目を見開き、照れくさそうに笑う。
『あはは、そっかな…?』
「以前のショートカットも好きでしたが、長いのも似合っていますよ。」
『ホント!?良かったぁ……ありがと骸♪』
喜びいっぱいにお礼を言ってから、檸檬はハッとする。
『そーだ!骸、ちょっと後ろ向いて?』
「どうかしましたか?」
『いーからいーから!』
肩を押されるがまま、骸は体の向きを反転させる。
と、檸檬の指が自分の髪の毛を軽く整えているのを感じた。
そして……
『はいっ、出来たよ!』
「これは…」
『伸びたんなら結ばなくちゃ!あたしのゴム貸してあげるからさ♪』
伸ばされたままだった骸の髪は、後ろで綺麗に1つに纏められていた。
驚く骸に、檸檬は言う。
『お揃いみたいだね!骸っ♪』
「檸檬…」
『おろしたままでもカッコいいけど、結んだ方がビシッと決まるよ。』
ニコリと笑う檸檬を、骸はスッと抱き寄せた。
『骸っ…!?』
「ありがとうございます、檸檬。」
『あ、うん…』
頭を撫でられるその優しい感触に、ほんのりと赤面する檸檬。
「では、僕は戻ります。」
『え?もう…?』
「あまり長くはいられませんから…それに、もういいんです。」
さらさらと、霧のように姿を消しながら、骸はまた微笑を見せた。
「檸檬、君と……話せましたから…」
『骸っ……!』
呼びかけようとした次の瞬間、倒れ込んで来たのは髑髏だった。
『あたしも、嬉しかったよ…』
気を失っている髑髏を支えながら、檸檬は呟いた。
『また、来てね……骸。』
fin.