番外編
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『Mafia Dream』番外編
(フラン)
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「あー、貴女があの有名なダークさんですかー。」
初めて檸檬さんに会った日、ミーはそんな事を言った。
そしたら、当の本人は目を丸くしただけで、怒ったのは隣にいた堕王子。
「てめっ…!このバカガエル!!檸檬に謝r…」
『ベル、落ち着いて。後輩いじめは良くないよ?』
「はぁ!?だってコイツが…」
『いいじゃない、本当の事だよ?』
笑顔1つでベル先輩を宥めた檸檬さんは、ミーの方を向いても同じように微笑んで。
『そーよ、ダークはあたし。カッコいい通り名でしょっ♪』
「そーですねー。」
ミーが適当に打った相槌にも更に微笑。
ふわりと髪をなびかせて、『じゃあまた』と去ってしまった。
堕王子が慌てたように後を追いかける。
あんな姿珍しいなーと思った。
「変な人ですねー。」
「あら、誰が?」
「雨宮センパイですー。あ、そう呼んだら“長いだろうから呼び捨てでいい”って。でも一応敬称はつけてますー。」
「檸檬らしいわねぇ…」
ルッスーリアセンパイはそう言って笑い、「変って、それだけ?」と尋ねる。
「ずっと笑ってるんですー、ダークって呼んでみたらもっと笑いましたー。」
「え…!?」
「通り名って、そんなに嬉しいモンですかー?ミーには分かりませんのでー…」
「フラン、分からなかった?」
「え。」
「その瞬間の檸檬の手、見た?」
見るワケないじゃないですか、そんなトコ。
そう返したらルッスーリアさんは言いました。
“強がりは、あの子の悪いクセなの”と。
あぁ、そうなんですか。
けどミーには分かりませんよ。
そーやって笑って我慢する必要性が。
嫌なら嫌って言えばいいじゃないですか。
「………やっぱり、変な人なんですかねー…」
呟きながら、廊下を歩く。
謝るつもりは特にありません。
だって、嫌って言わないんなら、謝られたくないってことじゃないですか?
『あっ…えと、フラン!』
「あ。」
向こうからパタパタ走って来たのは、今まさに思いを馳せていた人。
嫌だって、言いに来たんですか?
それならもっと、早く言ってくれれば良かったのに。
おかげでミーは堕王子に目をつけられた感じですー。
『あのね、さっきの呼び名……』
「嫌なんですかー?」
『ううん、違うの。ただ、ボスとベルの前では使わないでって言うの忘れてたから……』
「……何言ってるんですかー?」
ミーには、意味が分かりません。
嫌なんじゃないですか?
呼ばれたくないんですよね?
だったら…言うべき言葉が違いませんか??
『フランが使いたいなら、構わないよ。だけど、ボスとベルが不機嫌になっちゃうのは困るから…』
「何で自分の痛みは隠すんですか?」
『えっ…?』
「嫌なんですよね?」
『………フランも嫌でしょう?ダークって呼びたいのに、それを拒絶されたら。』
あぁ、そっか。
こーゆー人なんだ、檸檬さんって。
「…すみません。」
『えぇ!?な、何で?あー…あたし、失敗しちゃったかなぁ……』
「失敗…?」
『謝られたくなかったのよ、だってフランは悪い事してないもの。だから謝られちゃったら、それはあたしの失敗。』
「…………ぷ。」
『へ?』
「面白いセンパイですー。」
そう言ったら、檸檬さんはまた笑顔を見せた。
あ、分かりました。
こっちが、本物の笑顔なんですねー。
(………惚れましたー)
(あのカエル、針千本けってー)
(わーん、怖いです檸檬さーん←嘘泣き)
(てめー!檸檬に触んな!!)
(ちょ、ちょっとベル!?)
fin.
(フラン)
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「あー、貴女があの有名なダークさんですかー。」
初めて檸檬さんに会った日、ミーはそんな事を言った。
そしたら、当の本人は目を丸くしただけで、怒ったのは隣にいた堕王子。
「てめっ…!このバカガエル!!檸檬に謝r…」
『ベル、落ち着いて。後輩いじめは良くないよ?』
「はぁ!?だってコイツが…」
『いいじゃない、本当の事だよ?』
笑顔1つでベル先輩を宥めた檸檬さんは、ミーの方を向いても同じように微笑んで。
『そーよ、ダークはあたし。カッコいい通り名でしょっ♪』
「そーですねー。」
ミーが適当に打った相槌にも更に微笑。
ふわりと髪をなびかせて、『じゃあまた』と去ってしまった。
堕王子が慌てたように後を追いかける。
あんな姿珍しいなーと思った。
「変な人ですねー。」
「あら、誰が?」
「雨宮センパイですー。あ、そう呼んだら“長いだろうから呼び捨てでいい”って。でも一応敬称はつけてますー。」
「檸檬らしいわねぇ…」
ルッスーリアセンパイはそう言って笑い、「変って、それだけ?」と尋ねる。
「ずっと笑ってるんですー、ダークって呼んでみたらもっと笑いましたー。」
「え…!?」
「通り名って、そんなに嬉しいモンですかー?ミーには分かりませんのでー…」
「フラン、分からなかった?」
「え。」
「その瞬間の檸檬の手、見た?」
見るワケないじゃないですか、そんなトコ。
そう返したらルッスーリアさんは言いました。
“強がりは、あの子の悪いクセなの”と。
あぁ、そうなんですか。
けどミーには分かりませんよ。
そーやって笑って我慢する必要性が。
嫌なら嫌って言えばいいじゃないですか。
「………やっぱり、変な人なんですかねー…」
呟きながら、廊下を歩く。
謝るつもりは特にありません。
だって、嫌って言わないんなら、謝られたくないってことじゃないですか?
『あっ…えと、フラン!』
「あ。」
向こうからパタパタ走って来たのは、今まさに思いを馳せていた人。
嫌だって、言いに来たんですか?
それならもっと、早く言ってくれれば良かったのに。
おかげでミーは堕王子に目をつけられた感じですー。
『あのね、さっきの呼び名……』
「嫌なんですかー?」
『ううん、違うの。ただ、ボスとベルの前では使わないでって言うの忘れてたから……』
「……何言ってるんですかー?」
ミーには、意味が分かりません。
嫌なんじゃないですか?
呼ばれたくないんですよね?
だったら…言うべき言葉が違いませんか??
『フランが使いたいなら、構わないよ。だけど、ボスとベルが不機嫌になっちゃうのは困るから…』
「何で自分の痛みは隠すんですか?」
『えっ…?』
「嫌なんですよね?」
『………フランも嫌でしょう?ダークって呼びたいのに、それを拒絶されたら。』
あぁ、そっか。
こーゆー人なんだ、檸檬さんって。
「…すみません。」
『えぇ!?な、何で?あー…あたし、失敗しちゃったかなぁ……』
「失敗…?」
『謝られたくなかったのよ、だってフランは悪い事してないもの。だから謝られちゃったら、それはあたしの失敗。』
「…………ぷ。」
『へ?』
「面白いセンパイですー。」
そう言ったら、檸檬さんはまた笑顔を見せた。
あ、分かりました。
こっちが、本物の笑顔なんですねー。
(………惚れましたー)
(あのカエル、針千本けってー)
(わーん、怖いです檸檬さーん←嘘泣き)
(てめー!檸檬に触んな!!)
(ちょ、ちょっとベル!?)
fin.