未来編序章
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リング争奪戦が終わって、
やっと平穏が戻って来た。
そんなある日の事だった。
コンビニ強盗
『おはよう、ツナ♪』
「檸檬、おはよう。」
いつもと変わらない朝。
テレビに目をやりつつ座る檸檬。
『コンビニ強盗…?』
「昨晩、近くで起きたんだぞ。」
『リボーン!』
いつの間にか自分の隣に座っているリボーンに、檸檬は少し驚いた。
「ちゃおっス。」
『おはよ♪』
挨拶をし、再びテレビに目をやると、監視カメラの映像が公開されていた。
『あれ………?』
「ん?どしたの?」
『んーん、何でもない。多分…気のせい。』
口ではそう言ったものの、檸檬の表情は何処か暗かった。
「『いってきまーす!』」
「いってらっしゃい、ツー君、檸檬ちゃん。」
奈々に手を振り、2人は家を出た。
「よっ!」
「おはよーございます!」
『隼人!武!』
「おはよう。獄寺君、山本。」
普段と変わらないその光景を、電柱の影から見つめる者がいた。
その人物は、檸檬を見つめて呟く。
「もうすぐ…もうすぐだよ、檸檬………」
『………………え?』
何かの気配を感じ、咄嗟に振り向く檸檬。
しかし、そこには誰もいない。
「どしたの、檸檬。」
『何でもない、気のせい気のせい♪』
「ったく、何なんだよ。」
「まーまー、こんな事もあるって!」
4人は、真直ぐ並中へ。
学校に着いた檸檬は、真っ先に応接室へ。
『おはよう!恭弥!』
「うん。」
隣に座って、ぐーっと背伸びをする。
雲雀は珍しく、応接室のパソコンでテレビを見ていた。
『何見てるの?』
「事件だよ。僕の並盛でコンビニ強盗だって。」
監視カメラの映像を、拡大して解析する雲雀。
ところが、その隣に座る檸檬の表情は、
みるみるうちに青ざめて。
「……ぇ………ねぇ、檸檬?」
『えっ!?あ、何!?』
「顔、真っ青だけど。」
『あ、あれ?気のせいだよ、気のせい!ちょっとあたしお腹痛いからトイレ行って来る。』
立ち上がって駆け出そうとする檸檬の手を、
雲雀は咄嗟に握った。
『恭弥…?』
「檸檬…隠し事は、やめてよね。」
その言葉を聞いた途端、檸檬は少しだけ眉を寄せた。
そして、哀しげに笑って答えた。
『明日……出来れば話すから…。』
「……分かった。」
彼は、
そのうち後悔する事になる。
“あの時聞いておけば良かった”
と。
『(何で…?何でなの!?)』
応接室を出た檸檬は、内心混乱していた。
監視カメラに映っていたのは、見覚えのある顔。
世界的に有名な犯罪者、
“Beetle”
『何で、アイツが………?』
その日、檸檬が学校に行っている間にも、コンビニ強盗は多発していた。
犯人はわざと監視カメラに自分の顔を映し、
まるで、
見つけて欲しいかのように。
「『ただいま。』」
「お帰り、2人とも。」
学校から帰った檸檬は、午後のニュースで再び体を震わせた。
その様子を見て、ツナが問いかける。
「ねぇ檸檬、やっぱり……何か変だよ?」
『ツナ………あ、あたし……………!』
「檸檬……??」
震える体、
潤む瞳、
握られた拳、
全てが不自然さをかもし出す。
『あ、あたし………!!』
突然立ち上がる檸檬を見て、リボーンが叫んだ。
「檸檬を止めろ、ツナ!!」
「へ?」
次の瞬間、
檸檬は沢田家全員の視界から消えた。
「檸檬っ!?」
「死ぬ気で追え。」
「は!?」
ズカン、
「復活ーーーー!!!死ぬ気で檸檬を追い掛ける!!!」
---
------
------------
夜の闇の中を駆け抜けながら、考える。
アイツが関わっている以上、これはあたしだけの問題。
あたしが片付けなくちゃいけない。
『Beetle………!!』
この街にだけは、
手を出させない!!
「待てーーー!!!」
『ツナ!!?』
あぁ…死ぬ気弾か……。
ツナに追い掛けさせたって事は…
リボーンにはあたしの思考回路は読まれたみたいね。
適わないなぁ、まったく。
けど、
死ぬ気ツナ相手なら、逃げ切れる。
「檸檬ーー!!!」
追い掛けて来るツナの後ろに、
俊足で回り込んだ。
『ごめんね、ツナ………。』
トンッ、
「がっ……」
倒れ込むツナをそのまま屋根に寝かせて、あたしはまた走り出す。
一刻も早く、アイツの元へ。
『(超五感、発動!)』
狙われてるのはコンビニばかり。
だったら、まだ被害にあってないコンビニに焦点をおけばいい。
『(南東に……250メートル!!)』
昔から、
昔からそうだったね、アンタは。
人のお金ばっか横取りして。
そんな生き方が許されるとでも?
あたしがいつまでもアンタに勝てないとでも?
思い出すと、ちょっと怖い。
だけど、
今こそ、立ち向かう時なんだ。
リベンジをする、時なんだ。
『(いた……!)』
屋根の上から見つけた。
今にもコンビニに踏み込もうとするアイツを。
覚悟を決めて、
荒い息を整えて、
アイツに向かって飛び出す。
『待ちなさい!!あたしは此所よ!!!』
ソイツは、足を止めてあたしの方に振り返った。
あぁ、
見るだけで憎たらしい顔。
今も昔もこれからも、
あたしはアンタが大嫌いよ。
『…お父さん………!』
あたしが睨み付けているのにも関わらず、
お父さんはにやりと笑う。
「やはり来たか……檸檬。」
その笑みはどう見ても、
あたしとの再会を喜んでいる笑みじゃない。
むしろ、
いい獲物を見つけた時の獣みたい。
『こんなトコで、何してんのよ。』
「お前を迎えに来た。」
『必要ないよ。あたしは此所で生きていく。』
口では強く言っても、
体が恐怖を覚えてる。
コイツに殴られた痛みを。
「震えているぞ?檸檬。怖いんじゃないのか?」
『うるさい!!あたしは………』
コイツとは、
絶対いつか戦うと思ってた。
絶対今度は勝とうって決めてた。
だから…
『あたしは、アンタを倒す。』
それは、コンビニの裏での出来事。
住民が寝静まった夜の出来事。
そして、
彼女にとっての悲劇の幕開け。
やっと平穏が戻って来た。
そんなある日の事だった。
コンビニ強盗
『おはよう、ツナ♪』
「檸檬、おはよう。」
いつもと変わらない朝。
テレビに目をやりつつ座る檸檬。
『コンビニ強盗…?』
「昨晩、近くで起きたんだぞ。」
『リボーン!』
いつの間にか自分の隣に座っているリボーンに、檸檬は少し驚いた。
「ちゃおっス。」
『おはよ♪』
挨拶をし、再びテレビに目をやると、監視カメラの映像が公開されていた。
『あれ………?』
「ん?どしたの?」
『んーん、何でもない。多分…気のせい。』
口ではそう言ったものの、檸檬の表情は何処か暗かった。
「『いってきまーす!』」
「いってらっしゃい、ツー君、檸檬ちゃん。」
奈々に手を振り、2人は家を出た。
「よっ!」
「おはよーございます!」
『隼人!武!』
「おはよう。獄寺君、山本。」
普段と変わらないその光景を、電柱の影から見つめる者がいた。
その人物は、檸檬を見つめて呟く。
「もうすぐ…もうすぐだよ、檸檬………」
『………………え?』
何かの気配を感じ、咄嗟に振り向く檸檬。
しかし、そこには誰もいない。
「どしたの、檸檬。」
『何でもない、気のせい気のせい♪』
「ったく、何なんだよ。」
「まーまー、こんな事もあるって!」
4人は、真直ぐ並中へ。
学校に着いた檸檬は、真っ先に応接室へ。
『おはよう!恭弥!』
「うん。」
隣に座って、ぐーっと背伸びをする。
雲雀は珍しく、応接室のパソコンでテレビを見ていた。
『何見てるの?』
「事件だよ。僕の並盛でコンビニ強盗だって。」
監視カメラの映像を、拡大して解析する雲雀。
ところが、その隣に座る檸檬の表情は、
みるみるうちに青ざめて。
「……ぇ………ねぇ、檸檬?」
『えっ!?あ、何!?』
「顔、真っ青だけど。」
『あ、あれ?気のせいだよ、気のせい!ちょっとあたしお腹痛いからトイレ行って来る。』
立ち上がって駆け出そうとする檸檬の手を、
雲雀は咄嗟に握った。
『恭弥…?』
「檸檬…隠し事は、やめてよね。」
その言葉を聞いた途端、檸檬は少しだけ眉を寄せた。
そして、哀しげに笑って答えた。
『明日……出来れば話すから…。』
「……分かった。」
彼は、
そのうち後悔する事になる。
“あの時聞いておけば良かった”
と。
『(何で…?何でなの!?)』
応接室を出た檸檬は、内心混乱していた。
監視カメラに映っていたのは、見覚えのある顔。
世界的に有名な犯罪者、
“Beetle”
『何で、アイツが………?』
その日、檸檬が学校に行っている間にも、コンビニ強盗は多発していた。
犯人はわざと監視カメラに自分の顔を映し、
まるで、
見つけて欲しいかのように。
「『ただいま。』」
「お帰り、2人とも。」
学校から帰った檸檬は、午後のニュースで再び体を震わせた。
その様子を見て、ツナが問いかける。
「ねぇ檸檬、やっぱり……何か変だよ?」
『ツナ………あ、あたし……………!』
「檸檬……??」
震える体、
潤む瞳、
握られた拳、
全てが不自然さをかもし出す。
『あ、あたし………!!』
突然立ち上がる檸檬を見て、リボーンが叫んだ。
「檸檬を止めろ、ツナ!!」
「へ?」
次の瞬間、
檸檬は沢田家全員の視界から消えた。
「檸檬っ!?」
「死ぬ気で追え。」
「は!?」
ズカン、
「復活ーーーー!!!死ぬ気で檸檬を追い掛ける!!!」
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夜の闇の中を駆け抜けながら、考える。
アイツが関わっている以上、これはあたしだけの問題。
あたしが片付けなくちゃいけない。
『Beetle………!!』
この街にだけは、
手を出させない!!
「待てーーー!!!」
『ツナ!!?』
あぁ…死ぬ気弾か……。
ツナに追い掛けさせたって事は…
リボーンにはあたしの思考回路は読まれたみたいね。
適わないなぁ、まったく。
けど、
死ぬ気ツナ相手なら、逃げ切れる。
「檸檬ーー!!!」
追い掛けて来るツナの後ろに、
俊足で回り込んだ。
『ごめんね、ツナ………。』
トンッ、
「がっ……」
倒れ込むツナをそのまま屋根に寝かせて、あたしはまた走り出す。
一刻も早く、アイツの元へ。
『(超五感、発動!)』
狙われてるのはコンビニばかり。
だったら、まだ被害にあってないコンビニに焦点をおけばいい。
『(南東に……250メートル!!)』
昔から、
昔からそうだったね、アンタは。
人のお金ばっか横取りして。
そんな生き方が許されるとでも?
あたしがいつまでもアンタに勝てないとでも?
思い出すと、ちょっと怖い。
だけど、
今こそ、立ち向かう時なんだ。
リベンジをする、時なんだ。
『(いた……!)』
屋根の上から見つけた。
今にもコンビニに踏み込もうとするアイツを。
覚悟を決めて、
荒い息を整えて、
アイツに向かって飛び出す。
『待ちなさい!!あたしは此所よ!!!』
ソイツは、足を止めてあたしの方に振り返った。
あぁ、
見るだけで憎たらしい顔。
今も昔もこれからも、
あたしはアンタが大嫌いよ。
『…お父さん………!』
あたしが睨み付けているのにも関わらず、
お父さんはにやりと笑う。
「やはり来たか……檸檬。」
その笑みはどう見ても、
あたしとの再会を喜んでいる笑みじゃない。
むしろ、
いい獲物を見つけた時の獣みたい。
『こんなトコで、何してんのよ。』
「お前を迎えに来た。」
『必要ないよ。あたしは此所で生きていく。』
口では強く言っても、
体が恐怖を覚えてる。
コイツに殴られた痛みを。
「震えているぞ?檸檬。怖いんじゃないのか?」
『うるさい!!あたしは………』
コイツとは、
絶対いつか戦うと思ってた。
絶対今度は勝とうって決めてた。
だから…
『あたしは、アンタを倒す。』
それは、コンビニの裏での出来事。
住民が寝静まった夜の出来事。
そして、
彼女にとっての悲劇の幕開け。