未来編②
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バチバチッとどこからともなく光の球が無数にはじける。
その現象に違和感を抱いた次の瞬間、ボンゴレ・ミルフィオーレの面々は戦う動きが止まってしまうほどに驚愕した。
半透明の巨人、GHOSTの出現によって。
GHOST
白蘭と瓜二つの様相だが、目の下のあざが逆の位置にあった。
やや青ざめたブルーベルの表情に、ザンザスと骸は疑問を持つ。
「(GHOST…?)」
「(味方までが動揺している…?)」
「だがヤツはミルフィオーレであり敵だ!見ろ、マーレリングだ!!」
「雷の真6弔花……」
「ししっ、ってことなら……先手必勝♪」
嵐の炎を纏わせたベルのナイフは……全てGHOSTの身体を通り抜けた。
幻覚かと疑うボンゴレ勢だったが、骸とフランがそれを否定する。
しかし、レヴィと雷エイのSUPER・LEVI・VOLTAも、同様に受け流されダメージにはならなかった。
それを見て桔梗だけが奇妙に思う。
「(炎を受け流すだと?聞いていた話と違うが…一体……)」
いずれにせよ、ダメージを与える術を編み出そうと、バジルがある提案をした。
「複合属性の炎なら聞くかも知れません!獄寺殿、笹川殿、匣コンビネーションです!!」
「だがあの技はコントロールに難があるぞ!」
「奴はのんびり歩いてるんだ。試してみる価値はあるぜ。」
「…よし分かった!」
了平が我流を、獄寺が瓜を、バジルがアルフィンを開匣する。
GHOSTに向かって走り出す瓜に向け、我流の活性弾とアルフィンのドルフィンエッジが放たれた。
「「「大炎嵐空牙!!!」」」
活性化した瓜は晴・雨・嵐の炎を纏いながらGHOSTへと突進する。
ザクロと桔梗も凄まじい威力をを察知し、安否を危惧した。
ギョキャアアア…
衝突音と、風圧が周囲にいる全員を襲う。
「当たったのか!?」
「わからねえっ…」
次の瞬間、彼らの視界に映ったのは、光に包まれるGHOSTと……
黒こげになって飛ばされる瓜の姿。
「瓜ィイ!!」
「待て!何か来るぞ!!」
「(炎が…なびく……まさか、始まったのか!?)」
桔梗が予感は的中し、GHOSTを包む光の中から無数の光線が放射線状に出現する。
「避けるびょん!」
犬と千種、ルッスーリアが避けたその先、視界が悪くなっていたブルーベルが反応を遅らせた。
そんな彼女にGHOSTから発せられた光線が当たり……
ズギュルッ…
一瞬にしてその身体は干からびてしまった。
「なにっ…!」
「味方を!」
この無差別兵器のような所業こそが、桔梗が聞いていたGHOSTの覚醒だった。
ザンザスが放つ憤怒の炎による銃撃も、まるで餌のように吸収してしまう。
更に…
「リングの炎が……」
「何もしてねーのにダダ漏れだぜ!これじゃスタミナ全部持ってかれちまう!」
「リングはつけてちゃヤバいわ!匣兵器もダメ!炎が効かないのよ!!」
炎…すなわち生命エネルギーを吸い尽くすのがGHOSTの覚醒。
よって、全身匣兵器と化した修羅開匣状態のザクロ・桔梗は、最も危険な状況にあった。
「こうなったら敵も味方もねぇ……全滅だ!!!」
---
------
-------------
一方、莫大な量の炎の流れは、檸檬の第六感もキャッチしていた。
『(これは……何が起こってるの?)』
炎の劇的な放出や変動は、それだけ大きな波長となって檸檬の脳に押し寄せる。
それは距離の遠近に関係なく、波長の乱れとして脳に負荷をかけるのだ。
『(恭弥……大丈夫、よね…)』
過る不安を振り払った檸檬は、前方の蜜柑の様子の変化に気付いた。
正しくは、蜜柑の匣兵器、ピグの様子であるが。
「ガァ…」
「ピグ…?」
蜜柑のオリジナル匣であるピグは、今でこそ“炎変換プログラム”と“チャージ式肥大化プログラム”を搭載されている戦闘用の匣だが、
元々は現在“マー”と呼ばれている方と同じ、蜜柑の五感をサポートするためのレーダーを搭載している匣だった。
書き換えられたそのレーダー機能が、強い炎の影響で反応しているようだ。
「(まさかGHOSTの力で……ということは、そろそろ白蘭が動くのね。)」
それは、蜜柑にとって謎に包まれた興味の対象であった。
雇われてからこれまで一度たりとも、白蘭本人が戦闘するところを見たことがなかったからである。
恐ろしいほどの実力があることは、直感で分かった。
人心掌握だけでは、ミルフィオーレほどの規模の組織をまとめあげ、増して反抗心を抱くブラックスペルを黙らせ続けることなど為しえなかっただろう。
「悪いわね、姉さん。急ぐ理由が出来たわ。」
『奇遇だね、あたしもだよ。』
そう返した檸檬は、セレネの尾羽を一枚手に取る。
チョイスの時のこともあり、蜜柑は警戒心を強めた。
『行くよ、セレネ。』
「コアッ!」
一方の蜜柑は二丁拳銃を匣に戻したきり、再び開けようとはしない。
「ピグ、いいわね。」
「ガアッ!」
炎の影響によるバグから立ち直ったピグは、一声鳴いて蜜柑の前に立った。
『お利口だけど、そのポジショニングは無駄だよ。』
手に取ったセレネの尾羽に、自らの雲の波動を乗せる檸檬。
途端に、蜜柑とピグを無数の尾羽が囲む。
「これはチョイスで見たわ。」
『じゃあ攻略できる?』
挑発的な言葉と共に、ナイフのように鋭利な無数の尾羽が蜜柑とピグを襲う。
しかし蜜柑は一切動じることなく、緩く口角を上げて呟いた。
「C to ”F”。」
---
-------
------------
M・Mに示された方向へと駆け抜けてきたクロームは、巨大な光を見つけた。
「何?あれ…」
その正体を知らぬ彼女に、炎を吸い尽くす光線が迫る。
と、その時。
「ここは危険です。」
「……え…」
誰かが彼女の腕を引き、ぎゅっと抱きしめるように庇った。
「よくぞここまで生き延びてきましたね。クローム…いや、凪……」
「…骸……様…」
その声は、ずっと思念として頭に響いていた声。
現実では決して聞くことの叶わなかった、自分の支え。
「おや?怪我をしている。」
「……よかっ…た……」
長い間、会いたいと願っていた人物が目の前にいる。
常に繋がっていた思念が途切れ、チョイスで姿を見て以来、僅かな気配しか感じ取れなかった存在が。
実体で、対面できている。
その事実が彼女の中に、溢れんばかりの安堵を生み、そして……
「おやおや、こんな時に気を失うとは……困った娘ですね…」
「師匠の場合、存在自体がスプラッタだから気を失うのも無理はないですー。」
言いながら、匣兵器を使ってGHOSTの光線から骸とクロームを庇うフラン。
しかし…
「すんごい勢いで炎吸われてツラいですー。師匠、オタスケー。」
「ふむ…問題はアレが何なのか、です。ムクロウ、形態変化(カンビオ・フォルマ)…」
骸の指示で霧フクロウはD・スペードの魔レンズへと変化する。
それによってGHOSTの正体と弱点を暴けるはずだったのだが……
「(…何ということだ……これは生物というより…“現象”に近い!!)」
その場に存在している事実はあるが、生命活動をしている物体ではない。
さながら幽霊のような存在。
「(白蘭め……この切り札を使い何を企んでいる……)」
---
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「さーてと、着替えよっかな♪」
森の奥では、白蘭が戦闘準備を始めていた。
GHOSTを使う本当の意味を、知らしめるための戦闘準備を。
「(僕は約束するよ。だから…君にも守ってほしいな、約束。)」
---
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『(F?…ってことは霧属性!)』
蜜柑の小さな声をかろうじて聞き取った檸檬だったが、同時に、先ほどの雲尾刃による攻撃は全てかわされたことも察した。
『(あたし達は、蜜柑の作った幻覚空間に閉じ込められたってことね…)』
「知ってるでしょう?攻撃には、多彩さが必要だと。」
『…そうだね。』
チョイスの時にもあった、ピグの炎変換による幻覚空間。
前は結局、蜜柑が幻騎士の最期を見に行くための時間稼ぎだった。
だとしたら今回も、白蘭の戦闘を見るために…?
そこまで考えて檸檬は深呼吸する。
それはあり得ない、と。
『(同じ目的のために同じ手法は用いない……それがお父さんに叩き込まれたあたしの、ううん、あたし達の戦闘理念……)』
すなわち、一時離脱のために幻覚空間を使うことはもうない。
その証拠に…蜜柑およびピグの波動は間違いなく、まだ近くに存在している。
「コァァ…」
『大丈夫だよ、セレネ。あたし達は負けない。』
---「君が死なない限り、僕は死なない。」
雲雀の言葉を思い出し、尾羽の刃を握り直した。
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クロームが骸の元に辿り着いた頃、ツナに了平からの通信が入る。
「炎を吸い取る真6弔花…?」
-「そーだ!!奴にはリングの炎も匣兵器も通用しない!!危険すぎる敵だ!!一刻も早くユニを連れて逃げろ!!」
「リングも匣兵器も通用しないなんて…」
「(みんなが死んじゃう……でも、俺がここを離れるワケには…!)」
「沢田さん、」
歯を食いしばるツナに、ユニが呼びかけた。
「行ってください。私にはリボーンおじさまがついています。」
「ユニ……ありがとう。」
心配するフゥ太と、「自分で決めろ」と促すリボーン。
ツナはふと、背後を振り返る。
先程までそこに見えていた檸檬の姿を探すが、蜜柑が幻覚空間を作ったせいで、おおよその位置しか分からない。
だが、そこにいることは確かだった。
「(ユニにはリボーンがついてる。怪我してる正一くんは京子ちゃんとハルが見ててくれてるし……檸檬は、もう無茶なことしない、よな…)」
覚悟を決めて、死ぬ気丸を一粒。
「待ってろ、みんな!」
その現象に違和感を抱いた次の瞬間、ボンゴレ・ミルフィオーレの面々は戦う動きが止まってしまうほどに驚愕した。
半透明の巨人、GHOSTの出現によって。
GHOST
白蘭と瓜二つの様相だが、目の下のあざが逆の位置にあった。
やや青ざめたブルーベルの表情に、ザンザスと骸は疑問を持つ。
「(GHOST…?)」
「(味方までが動揺している…?)」
「だがヤツはミルフィオーレであり敵だ!見ろ、マーレリングだ!!」
「雷の真6弔花……」
「ししっ、ってことなら……先手必勝♪」
嵐の炎を纏わせたベルのナイフは……全てGHOSTの身体を通り抜けた。
幻覚かと疑うボンゴレ勢だったが、骸とフランがそれを否定する。
しかし、レヴィと雷エイのSUPER・LEVI・VOLTAも、同様に受け流されダメージにはならなかった。
それを見て桔梗だけが奇妙に思う。
「(炎を受け流すだと?聞いていた話と違うが…一体……)」
いずれにせよ、ダメージを与える術を編み出そうと、バジルがある提案をした。
「複合属性の炎なら聞くかも知れません!獄寺殿、笹川殿、匣コンビネーションです!!」
「だがあの技はコントロールに難があるぞ!」
「奴はのんびり歩いてるんだ。試してみる価値はあるぜ。」
「…よし分かった!」
了平が我流を、獄寺が瓜を、バジルがアルフィンを開匣する。
GHOSTに向かって走り出す瓜に向け、我流の活性弾とアルフィンのドルフィンエッジが放たれた。
「「「大炎嵐空牙!!!」」」
活性化した瓜は晴・雨・嵐の炎を纏いながらGHOSTへと突進する。
ザクロと桔梗も凄まじい威力をを察知し、安否を危惧した。
ギョキャアアア…
衝突音と、風圧が周囲にいる全員を襲う。
「当たったのか!?」
「わからねえっ…」
次の瞬間、彼らの視界に映ったのは、光に包まれるGHOSTと……
黒こげになって飛ばされる瓜の姿。
「瓜ィイ!!」
「待て!何か来るぞ!!」
「(炎が…なびく……まさか、始まったのか!?)」
桔梗が予感は的中し、GHOSTを包む光の中から無数の光線が放射線状に出現する。
「避けるびょん!」
犬と千種、ルッスーリアが避けたその先、視界が悪くなっていたブルーベルが反応を遅らせた。
そんな彼女にGHOSTから発せられた光線が当たり……
ズギュルッ…
一瞬にしてその身体は干からびてしまった。
「なにっ…!」
「味方を!」
この無差別兵器のような所業こそが、桔梗が聞いていたGHOSTの覚醒だった。
ザンザスが放つ憤怒の炎による銃撃も、まるで餌のように吸収してしまう。
更に…
「リングの炎が……」
「何もしてねーのにダダ漏れだぜ!これじゃスタミナ全部持ってかれちまう!」
「リングはつけてちゃヤバいわ!匣兵器もダメ!炎が効かないのよ!!」
炎…すなわち生命エネルギーを吸い尽くすのがGHOSTの覚醒。
よって、全身匣兵器と化した修羅開匣状態のザクロ・桔梗は、最も危険な状況にあった。
「こうなったら敵も味方もねぇ……全滅だ!!!」
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一方、莫大な量の炎の流れは、檸檬の第六感もキャッチしていた。
『(これは……何が起こってるの?)』
炎の劇的な放出や変動は、それだけ大きな波長となって檸檬の脳に押し寄せる。
それは距離の遠近に関係なく、波長の乱れとして脳に負荷をかけるのだ。
『(恭弥……大丈夫、よね…)』
過る不安を振り払った檸檬は、前方の蜜柑の様子の変化に気付いた。
正しくは、蜜柑の匣兵器、ピグの様子であるが。
「ガァ…」
「ピグ…?」
蜜柑のオリジナル匣であるピグは、今でこそ“炎変換プログラム”と“チャージ式肥大化プログラム”を搭載されている戦闘用の匣だが、
元々は現在“マー”と呼ばれている方と同じ、蜜柑の五感をサポートするためのレーダーを搭載している匣だった。
書き換えられたそのレーダー機能が、強い炎の影響で反応しているようだ。
「(まさかGHOSTの力で……ということは、そろそろ白蘭が動くのね。)」
それは、蜜柑にとって謎に包まれた興味の対象であった。
雇われてからこれまで一度たりとも、白蘭本人が戦闘するところを見たことがなかったからである。
恐ろしいほどの実力があることは、直感で分かった。
人心掌握だけでは、ミルフィオーレほどの規模の組織をまとめあげ、増して反抗心を抱くブラックスペルを黙らせ続けることなど為しえなかっただろう。
「悪いわね、姉さん。急ぐ理由が出来たわ。」
『奇遇だね、あたしもだよ。』
そう返した檸檬は、セレネの尾羽を一枚手に取る。
チョイスの時のこともあり、蜜柑は警戒心を強めた。
『行くよ、セレネ。』
「コアッ!」
一方の蜜柑は二丁拳銃を匣に戻したきり、再び開けようとはしない。
「ピグ、いいわね。」
「ガアッ!」
炎の影響によるバグから立ち直ったピグは、一声鳴いて蜜柑の前に立った。
『お利口だけど、そのポジショニングは無駄だよ。』
手に取ったセレネの尾羽に、自らの雲の波動を乗せる檸檬。
途端に、蜜柑とピグを無数の尾羽が囲む。
「これはチョイスで見たわ。」
『じゃあ攻略できる?』
挑発的な言葉と共に、ナイフのように鋭利な無数の尾羽が蜜柑とピグを襲う。
しかし蜜柑は一切動じることなく、緩く口角を上げて呟いた。
「C to ”F”。」
---
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M・Mに示された方向へと駆け抜けてきたクロームは、巨大な光を見つけた。
「何?あれ…」
その正体を知らぬ彼女に、炎を吸い尽くす光線が迫る。
と、その時。
「ここは危険です。」
「……え…」
誰かが彼女の腕を引き、ぎゅっと抱きしめるように庇った。
「よくぞここまで生き延びてきましたね。クローム…いや、凪……」
「…骸……様…」
その声は、ずっと思念として頭に響いていた声。
現実では決して聞くことの叶わなかった、自分の支え。
「おや?怪我をしている。」
「……よかっ…た……」
長い間、会いたいと願っていた人物が目の前にいる。
常に繋がっていた思念が途切れ、チョイスで姿を見て以来、僅かな気配しか感じ取れなかった存在が。
実体で、対面できている。
その事実が彼女の中に、溢れんばかりの安堵を生み、そして……
「おやおや、こんな時に気を失うとは……困った娘ですね…」
「師匠の場合、存在自体がスプラッタだから気を失うのも無理はないですー。」
言いながら、匣兵器を使ってGHOSTの光線から骸とクロームを庇うフラン。
しかし…
「すんごい勢いで炎吸われてツラいですー。師匠、オタスケー。」
「ふむ…問題はアレが何なのか、です。ムクロウ、形態変化(カンビオ・フォルマ)…」
骸の指示で霧フクロウはD・スペードの魔レンズへと変化する。
それによってGHOSTの正体と弱点を暴けるはずだったのだが……
「(…何ということだ……これは生物というより…“現象”に近い!!)」
その場に存在している事実はあるが、生命活動をしている物体ではない。
さながら幽霊のような存在。
「(白蘭め……この切り札を使い何を企んでいる……)」
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-------
「さーてと、着替えよっかな♪」
森の奥では、白蘭が戦闘準備を始めていた。
GHOSTを使う本当の意味を、知らしめるための戦闘準備を。
「(僕は約束するよ。だから…君にも守ってほしいな、約束。)」
---
------
『(F?…ってことは霧属性!)』
蜜柑の小さな声をかろうじて聞き取った檸檬だったが、同時に、先ほどの雲尾刃による攻撃は全てかわされたことも察した。
『(あたし達は、蜜柑の作った幻覚空間に閉じ込められたってことね…)』
「知ってるでしょう?攻撃には、多彩さが必要だと。」
『…そうだね。』
チョイスの時にもあった、ピグの炎変換による幻覚空間。
前は結局、蜜柑が幻騎士の最期を見に行くための時間稼ぎだった。
だとしたら今回も、白蘭の戦闘を見るために…?
そこまで考えて檸檬は深呼吸する。
それはあり得ない、と。
『(同じ目的のために同じ手法は用いない……それがお父さんに叩き込まれたあたしの、ううん、あたし達の戦闘理念……)』
すなわち、一時離脱のために幻覚空間を使うことはもうない。
その証拠に…蜜柑およびピグの波動は間違いなく、まだ近くに存在している。
「コァァ…」
『大丈夫だよ、セレネ。あたし達は負けない。』
---「君が死なない限り、僕は死なない。」
雲雀の言葉を思い出し、尾羽の刃を握り直した。
---
------
クロームが骸の元に辿り着いた頃、ツナに了平からの通信が入る。
「炎を吸い取る真6弔花…?」
-「そーだ!!奴にはリングの炎も匣兵器も通用しない!!危険すぎる敵だ!!一刻も早くユニを連れて逃げろ!!」
「リングも匣兵器も通用しないなんて…」
「(みんなが死んじゃう……でも、俺がここを離れるワケには…!)」
「沢田さん、」
歯を食いしばるツナに、ユニが呼びかけた。
「行ってください。私にはリボーンおじさまがついています。」
「ユニ……ありがとう。」
心配するフゥ太と、「自分で決めろ」と促すリボーン。
ツナはふと、背後を振り返る。
先程までそこに見えていた檸檬の姿を探すが、蜜柑が幻覚空間を作ったせいで、おおよその位置しか分からない。
だが、そこにいることは確かだった。
「(ユニにはリボーンがついてる。怪我してる正一くんは京子ちゃんとハルが見ててくれてるし……檸檬は、もう無茶なことしない、よな…)」
覚悟を決めて、死ぬ気丸を一粒。
「待ってろ、みんな!」