未来編②
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「にゅ…動いてる……」
『あの子は…?』
白蘭の傍らで、ブルーベルが眉を寄せる。
檸檬も少しだけ目を丸くした。
「ユニが…自ら口をきいた…」
入江の口にした名を聞き、ツナは驚き声をあげる。
「えー!?あの娘がミルフィオーレのもう一人のボスー!?」
「やはりお前のことだったんだな。でかくなったな、ユニ。」
「はい、リボーンおじさま。」
ユニ光臨
『リボーン、知ってたの…?』
「っていうか…おじさまーー!!?この赤ん坊のことを、おじさまーー!?」
「うるせーぞ。」
叫びながらリボーンを差すツナの指を、リボーンはあらぬ方向に曲げようとする。
随分と痛そうな音がした。
「いっで~!!だ、誰だよあの子!?」
「俺の知り合いの孫だ。」
更に驚くツナだが、ふと彼女の胸元を見て気付く。
「あ…首におしゃぶりさげてる……赤ん坊でもないのに??」
『オレンジ……もしかして、大空のアルコバレーノ…?』
するとユニは、穏やかに笑いながら挨拶した。
「はじめまして、ボンゴレの皆さん。そして……カシスの力を継ぐ檸檬さん、蜜柑さん。」
『(カシス…?)』
檸檬は、ユニが自分と蜜柑に付けた形容詞に首を傾げる。
一方、ツナをはじめ獄寺、山本、了平やランボはその笑顔に頬を赤くした。
「…私は何かの力を継いだ覚えは無いわ。」
「待って蜜柑、」
ユニの言葉に反発し銃を向ける蜜柑にストップをかけたのは白蘭だった。
彼は変わらぬ笑顔でユニに話しかける。
「ハハハッ、これは一本取られたよ。いやあビックリしたなー。すっかり顔色も良くなっちゃって、元気を取り戻したみたいだね、ユニちゃん♪」
「……病気でもしていたのか?」
「違うよ……白蘭サンの手によって…魂を壊されていたんだ。」
「たっ、魂って!!」
入江によると、白蘭はブラックスペルもといジッリョネロファミリーの指揮権を手に入れるためにユニに劇薬を投与し、口利けぬ体にした。
サシの会談をした時から、ユニは既に操り人形とされていたのだ。
「そ、そんな…」
「でもその間、私の魂はずっと遠くへ避難していたので無事でした。」
「遠く…?」
疑問符を浮かべる全員に対し、ユニは言った。
白蘭と同じように、自分も他の世界へ飛べるようだと。
「話を戻します。私はミルフィオーレファミリーブラックスペルのボスとして、ボンゴレとの再戦に賛成です。」
入江が言っていた白蘭との最後のチョイス時の約束は、実際にあったから有効であると。
しかしユニの主張も白蘭によりねじ伏せられる。
全ての最終決定権は自分にあるから、口出しする権利はユニには無い、と。
「この話は終わりだよ。」
「……そうですね、分かりました……。では私は、ミルフィオーレファミリーを脱会します。」
きっぱりと宣言した後、ユニはツナに数歩近づき申し出る。
「沢田綱吉さん、お願いがあります。」
「え!?お…お願い!?」
「私を守ってください…」
「え……え”ぇーー!!?」
予想外の言葉にツナだけでなく守護者も各々の反応を示す。
檸檬も全貌が掴めないまま口をぽかんと開ける。
ミルフィオーレブラックスペルのボスであるユニが、何故ミルフィオーレの敵であるボンゴレに助けを求めるのか……
「私だけじゃありません。この……仲間のおしゃぶりと共に。」
「それって……アルコバレーノの!?」
『白蘭の手にあったんじゃ…』
「檸檬チャンの言う通り、それは僕のコレクションだ。勝手に持ち出さないでよ。」
「違います…これは私が預かったものです……それに貴方が持っていても73とは言えません。」
次の瞬間、ユニの両手に乗る4つのおしゃぶりが、凄まじい光を放った。
「わあ!」
「なぜなら……おしゃぶりは魂なくしては存在意義を示さないのです。」
「…あんなに……あんなに輝くものなのか!?」
入江やツナがその輝きに驚くように、白蘭も驚きを隠せなかった。
そして彼の中で、一つの答えが導き出される。
「すごいよユニちゃん!やればできるじゃない!!やはり僕には君が必要だ。さぁ仲直りしようユニちゃん。」
「来ないで!もう貴方には、私達の魂を預けるワケにはいきません。」
おしゃぶりの光を収め、ユニは歩み寄って来る白蘭を拒絶する。
しかし白蘭は眼光を鋭くして言う。
「なーに言ってんの?それ持って逃げるんなら世界の果てまで追いかけて奪うだけだよ。」
『ユニ…!』
「さぁ帰ろう。僕のところへ戻っておいで♪」
後退るユニの表情に、恐怖が映る。
白蘭が手を伸ばしたその時、京子が叫んだ。
「ツナ君!!助けてあげて!!」
「えっ、でっでも…」
ズガンッ!
銃声が響いたと同時に、白蘭とユニとの間に檸檬が現れる。
袖口から立ち上る煙に白蘭が気を取られている隙に、檸檬はユニの手をしっかりと握り空間移動でリボーンの傍に戻った。
『こっち!』
「おじさま!檸檬さん!」
「リボーン…!!」
煙を立ち上らせる銃を握るリボーンは、ハットを目深にかぶり表情を半分ほど隠していた。
しかし、隠し切れない白蘭に対する牽制の殺気が辺りに漂う。
「図に乗んなよ白蘭。てめーが誰でどんな状況だろうと……アルコバレーノのボスに手を出すんなら、俺が黙っちゃいねーぞ。」
ツナは再び驚き叫んでいたが、檸檬はおしゃぶりの色を見た時からユニが“護るべき存在”であると確信していた。
だからこそ空間移動でユニを白蘭から遠ざけたのだ。
一瞬だけ眉間に皺を寄せた白蘭は、すぐ笑顔に戻って。
「ナイト気取りかい?“最強の赤ん坊”リボーン。」
「白蘭様、ご安心ください。ユニ様は我々がすぐにお連れします。」
桔梗、ザクロ、トリカブトが一斉に飛躍し、空中から無数の雲桔梗が放たれる。
『(ユニが危ないっ…!!)』
咄嗟にユニを後ろに隠した檸檬だったが、その攻撃はボンゴレ側から放たれた火薬により相殺された。
『(アレって…!)』
「う”お”ぉいっ!!てめーの相手は俺だぁ!暴れたくてウズウズしてんだぁ!!」
「じゃまだよ。」
「スクアーロに……雲雀さん!!」
いつの間にか最前線に立っていたのは、異色のコンビ。
生き生きとした笑みを見せるスクアーロと、横からトンファーでぐいぐい押す雲雀。
『恭弥っ!アロちゃんっ!?』
「んだてめーは!?つつくなっ!」
「僕の獲物だ。」
『(け、ケンカしてるし……)』
思わず苦笑を零す檸檬。
桔梗は挑発的な瞳を見せ、ツナは頭を抱え込んだ。
「ハハン、懲りない連中だ。」
「ちょっ…みんな!!どうする気~~~!?」
『どうって…闘うしかないんじゃない?守ってって言われちゃったし。』
「で、でもさ…」
ツナに対する檸檬の言葉を聞き取ったのか、蜜柑が再び銃を手に取る。
「姉さんがその気なら…応戦するまで。」
『蜜柑…!』
「待って下さい檸檬さん!貴女たちは、交戦してはダメです…!」
銃を構え、あとは白蘭の指示待ち、という状態の蜜柑に対し、檸檬はナイフを握ろうとした。
しかしそれを引き止めたのは、檸檬が後ろに隠していたユニで。
『ユニ……でも今は…!』
「お2人はこれ以上は闘わないべきです。カシスの力の継承は、お2人になされているのですから。」
『カシス…?さっきも言ってたけど、カシスって、一体誰なの…!?』
問いかける檸檬に、ユニは少しだけ言葉を詰まらせた。
その存在が内密であったかのように、口にしてはいけない存在であるかのように。
だが、意を決したように口を開く。
「端的にお教えします。カシスという女性はお2人の直系先祖であり……初代ボンゴレファミリー繁栄に協力した能力者です。」
『あの子は…?』
白蘭の傍らで、ブルーベルが眉を寄せる。
檸檬も少しだけ目を丸くした。
「ユニが…自ら口をきいた…」
入江の口にした名を聞き、ツナは驚き声をあげる。
「えー!?あの娘がミルフィオーレのもう一人のボスー!?」
「やはりお前のことだったんだな。でかくなったな、ユニ。」
「はい、リボーンおじさま。」
ユニ光臨
『リボーン、知ってたの…?』
「っていうか…おじさまーー!!?この赤ん坊のことを、おじさまーー!?」
「うるせーぞ。」
叫びながらリボーンを差すツナの指を、リボーンはあらぬ方向に曲げようとする。
随分と痛そうな音がした。
「いっで~!!だ、誰だよあの子!?」
「俺の知り合いの孫だ。」
更に驚くツナだが、ふと彼女の胸元を見て気付く。
「あ…首におしゃぶりさげてる……赤ん坊でもないのに??」
『オレンジ……もしかして、大空のアルコバレーノ…?』
するとユニは、穏やかに笑いながら挨拶した。
「はじめまして、ボンゴレの皆さん。そして……カシスの力を継ぐ檸檬さん、蜜柑さん。」
『(カシス…?)』
檸檬は、ユニが自分と蜜柑に付けた形容詞に首を傾げる。
一方、ツナをはじめ獄寺、山本、了平やランボはその笑顔に頬を赤くした。
「…私は何かの力を継いだ覚えは無いわ。」
「待って蜜柑、」
ユニの言葉に反発し銃を向ける蜜柑にストップをかけたのは白蘭だった。
彼は変わらぬ笑顔でユニに話しかける。
「ハハハッ、これは一本取られたよ。いやあビックリしたなー。すっかり顔色も良くなっちゃって、元気を取り戻したみたいだね、ユニちゃん♪」
「……病気でもしていたのか?」
「違うよ……白蘭サンの手によって…魂を壊されていたんだ。」
「たっ、魂って!!」
入江によると、白蘭はブラックスペルもといジッリョネロファミリーの指揮権を手に入れるためにユニに劇薬を投与し、口利けぬ体にした。
サシの会談をした時から、ユニは既に操り人形とされていたのだ。
「そ、そんな…」
「でもその間、私の魂はずっと遠くへ避難していたので無事でした。」
「遠く…?」
疑問符を浮かべる全員に対し、ユニは言った。
白蘭と同じように、自分も他の世界へ飛べるようだと。
「話を戻します。私はミルフィオーレファミリーブラックスペルのボスとして、ボンゴレとの再戦に賛成です。」
入江が言っていた白蘭との最後のチョイス時の約束は、実際にあったから有効であると。
しかしユニの主張も白蘭によりねじ伏せられる。
全ての最終決定権は自分にあるから、口出しする権利はユニには無い、と。
「この話は終わりだよ。」
「……そうですね、分かりました……。では私は、ミルフィオーレファミリーを脱会します。」
きっぱりと宣言した後、ユニはツナに数歩近づき申し出る。
「沢田綱吉さん、お願いがあります。」
「え!?お…お願い!?」
「私を守ってください…」
「え……え”ぇーー!!?」
予想外の言葉にツナだけでなく守護者も各々の反応を示す。
檸檬も全貌が掴めないまま口をぽかんと開ける。
ミルフィオーレブラックスペルのボスであるユニが、何故ミルフィオーレの敵であるボンゴレに助けを求めるのか……
「私だけじゃありません。この……仲間のおしゃぶりと共に。」
「それって……アルコバレーノの!?」
『白蘭の手にあったんじゃ…』
「檸檬チャンの言う通り、それは僕のコレクションだ。勝手に持ち出さないでよ。」
「違います…これは私が預かったものです……それに貴方が持っていても73とは言えません。」
次の瞬間、ユニの両手に乗る4つのおしゃぶりが、凄まじい光を放った。
「わあ!」
「なぜなら……おしゃぶりは魂なくしては存在意義を示さないのです。」
「…あんなに……あんなに輝くものなのか!?」
入江やツナがその輝きに驚くように、白蘭も驚きを隠せなかった。
そして彼の中で、一つの答えが導き出される。
「すごいよユニちゃん!やればできるじゃない!!やはり僕には君が必要だ。さぁ仲直りしようユニちゃん。」
「来ないで!もう貴方には、私達の魂を預けるワケにはいきません。」
おしゃぶりの光を収め、ユニは歩み寄って来る白蘭を拒絶する。
しかし白蘭は眼光を鋭くして言う。
「なーに言ってんの?それ持って逃げるんなら世界の果てまで追いかけて奪うだけだよ。」
『ユニ…!』
「さぁ帰ろう。僕のところへ戻っておいで♪」
後退るユニの表情に、恐怖が映る。
白蘭が手を伸ばしたその時、京子が叫んだ。
「ツナ君!!助けてあげて!!」
「えっ、でっでも…」
ズガンッ!
銃声が響いたと同時に、白蘭とユニとの間に檸檬が現れる。
袖口から立ち上る煙に白蘭が気を取られている隙に、檸檬はユニの手をしっかりと握り空間移動でリボーンの傍に戻った。
『こっち!』
「おじさま!檸檬さん!」
「リボーン…!!」
煙を立ち上らせる銃を握るリボーンは、ハットを目深にかぶり表情を半分ほど隠していた。
しかし、隠し切れない白蘭に対する牽制の殺気が辺りに漂う。
「図に乗んなよ白蘭。てめーが誰でどんな状況だろうと……アルコバレーノのボスに手を出すんなら、俺が黙っちゃいねーぞ。」
ツナは再び驚き叫んでいたが、檸檬はおしゃぶりの色を見た時からユニが“護るべき存在”であると確信していた。
だからこそ空間移動でユニを白蘭から遠ざけたのだ。
一瞬だけ眉間に皺を寄せた白蘭は、すぐ笑顔に戻って。
「ナイト気取りかい?“最強の赤ん坊”リボーン。」
「白蘭様、ご安心ください。ユニ様は我々がすぐにお連れします。」
桔梗、ザクロ、トリカブトが一斉に飛躍し、空中から無数の雲桔梗が放たれる。
『(ユニが危ないっ…!!)』
咄嗟にユニを後ろに隠した檸檬だったが、その攻撃はボンゴレ側から放たれた火薬により相殺された。
『(アレって…!)』
「う”お”ぉいっ!!てめーの相手は俺だぁ!暴れたくてウズウズしてんだぁ!!」
「じゃまだよ。」
「スクアーロに……雲雀さん!!」
いつの間にか最前線に立っていたのは、異色のコンビ。
生き生きとした笑みを見せるスクアーロと、横からトンファーでぐいぐい押す雲雀。
『恭弥っ!アロちゃんっ!?』
「んだてめーは!?つつくなっ!」
「僕の獲物だ。」
『(け、ケンカしてるし……)』
思わず苦笑を零す檸檬。
桔梗は挑発的な瞳を見せ、ツナは頭を抱え込んだ。
「ハハン、懲りない連中だ。」
「ちょっ…みんな!!どうする気~~~!?」
『どうって…闘うしかないんじゃない?守ってって言われちゃったし。』
「で、でもさ…」
ツナに対する檸檬の言葉を聞き取ったのか、蜜柑が再び銃を手に取る。
「姉さんがその気なら…応戦するまで。」
『蜜柑…!』
「待って下さい檸檬さん!貴女たちは、交戦してはダメです…!」
銃を構え、あとは白蘭の指示待ち、という状態の蜜柑に対し、檸檬はナイフを握ろうとした。
しかしそれを引き止めたのは、檸檬が後ろに隠していたユニで。
『ユニ……でも今は…!』
「お2人はこれ以上は闘わないべきです。カシスの力の継承は、お2人になされているのですから。」
『カシス…?さっきも言ってたけど、カシスって、一体誰なの…!?』
問いかける檸檬に、ユニは少しだけ言葉を詰まらせた。
その存在が内密であったかのように、口にしてはいけない存在であるかのように。
だが、意を決したように口を開く。
「端的にお教えします。カシスという女性はお2人の直系先祖であり……初代ボンゴレファミリー繁栄に協力した能力者です。」