未来編②
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「そうそう、バトルを始める前に、公平にジャッジする審判を紹介しないとね。」
「我々にお任せを!」
タタンと降り立ったのは、チェルベッロ機関の2人だった。
バトルスタート!!
「正一の話じゃ、いつの間にかミルフィオーレにいたらしいな。一体お前ら何者だ?」
「我々はミルフィオーレ・チェルベッロ機関。それ以外の何者でもありません。」
「ミルフィオーレの…チェルベッロ…?」
「ざけんな!!どのみち敵の息のかかった審判じゃねーか!!」
つっかかる隼人に、白蘭は“公平こそ彼女達の取り柄だ”と言う。
「それより、ズルをしてるのは君達じゃないのかい?」
『ズル?』
「99.99%の殺気を消しているのは見事としか言いようがありませんが、僅かに0.001%貴方方の基地ユニットから人の気配を感じます。」
桔梗の指摘で、全員がボンゴレ基地ユニットに目を向ける。
と…
「…チッ、」
『アロちゃんっ!!』
「スクアーロいたのーー!?」
「なんだよ!来てたのかよ!!」
「来て悪いかぁ!!カスガキがぁ!!紛れ込んで暴れてやろうとしただけだぁ。」
ヤバい、全然気がつかなかった…
いつもならアロちゃんの分かりやすい気配は察知出来るのに……
「それに檸檬!」
『えっ、な、何?』
「てめー、気張り過ぎだぁ。気配も感じられなくてどーする。」
『あ、うん…』
あたし、思ってたより緊張してたんだ…。
蜜柑とまた交戦することは、目に見えてたのに。
『ありがとうアロちゃん、もう大丈夫♪』
「ったく、世話焼かせんなぁ。」
更に白蘭は、ココには非73線は無いから出てこいとリボーンにも言った。
「では、参加メンバー及びDARQ、LIGHT両者は基地ユニットにお入りください。」
参加メンバー以外のためには、観覧席も用意されているらしい。
観覧席から参加者への通信は不可、
観覧席に入る情報は、カメラの映像と審判の声、そして味方の音声のみ。
「なお、観覧席は完全防壁で出来ており、観覧席への攻撃は反則とし、負けとなります。」
『(京子達の安全は保障されてるみたいね、良かった…)』
とりあえず、チョイスバトルの間は非戦闘員が攻撃される心配はない。
「また、ダークとライトの戦いへの干渉は一切認めません。」
「逆も然りです。」
「それって…」
『あたしがツナ達を援護したら失格、逆も失格、ってコトね。』
「その通りです。」
ツナがまた心配そうな顔をする。
確かに、ツナ達を援護出来ないのはちょっと悔しいけど……
でも逆に、これはチャンス。
あたしは蜜柑との戦闘にのみ集中出来るんだから。
蜜柑がツナ達を傷つけることも、真6弔花があたしを攻撃してくることも、無い。
『大丈夫だよ、ツナ。』
「う、うん…」
「ダーク、ライト両者はスタート地点のみ、各ファミリーと共通とします。」
「開始は3分後です。用意して下さい。」
---
-------
ボンゴレ基地ユニット内。
獄寺が山本にネクタイの結び方を指導する。
「ったく、ネクタイの結び方くらい覚えろ野球バカ!」
「しゃーねーだろ、普段スーツなんて着ねーし。」
「俺も出来なかったんだけど…」
「てか、檸檬はスクアーロと同じような服なのな!」
『うん!ルッスーリアが作ってくれたの。軽くて動きやすいんだよ♪』
と、パソコンのディスプレイを見てスパナが言う。
「マップが送られてきた。どうやらココは南東の地点らしい。」
「そうか……悪くないな…」
返事をする入江は、やはり何処か苦しそうだ。
「入江君、大丈夫?」
「あぁ…心配ない……それより、僕らが作った基地はどうだい?」
「立派でビックリです!よくこれだけの…」
その時、チェルベッロからの放送が流れた。
-「3分経ちました。それでは……チョイスバトルスタート!!」
---
-------
ミルフィオーレの基地ユニットは、高層ビルの中部に設置されていた。
神殿の一角のような造りをしていて、標的であるデイジーが座るための椅子が置いてあるだけ。
「なんか落ち着かないな……明るい所でジッとしてるの…」
「デイジーは我々が守るべき“キング”なのですから、そこでのんびり待っていればいいのですよ。」
「うん…」
人形を抱えて、デイジーは椅子にちょこんと座る。
と、トリカブトの部下・猿が左手の甲につけてあるバーチャルマップを見て、言った。
「入江正一の“標的の炎”をレーダーがキャッチしましたぞ。ボンゴレの基地ユニットの位置もココかと。」
「ハハンッ、では行きましょう。蜜柑、ダークの始末は頼みましたよ。」
「言われなくても。」
Fシューズで飛びたつ桔梗、トリカブト、そして猿。
蜜柑は1人基地に残り、匣を1つ開けた。
「キィッ、」
「マー、姉さんを探して。」
「キィ!」
レンズの目と盗聴器の耳を持った小さい猿が、広いフィールドへと放たれた。
---
-------
「ボンゴレファイッ!!」
「「「『おおっ!』」」」
円陣を組んで気合いを入れ直すあたし達。
作戦は、入江さんが立ててくれた。
炎を感知することでしか敵の位置を把握できないフィールドだから、基地からデータ分析をして指示を送る…と。
ツナと武がオフェンス、隼人はディフェンスを担当することになった。
「よっしゃ、行こうぜ!」
「うん!」
バイクに乗るために別室へ移動するツナ達。
あたしも基地を出ようとした、その時。
「檸檬!」
『えっ?あ、スパナさん…』
「ウチ、蜜柑が心配なんだ。蜜柑は檸檬のこと嫌ってるみたいだけど、悪い奴じゃない。」
『スパナさん……』
「ウチは檸檬を仲間だと思ってるし、蜜柑も仲間だと思う。だから、何てゆーか……、」
『大丈夫、蜜柑のことは任せといて♪』
あたしは、蜜柑を殺さない。
たとえ向こうがそのつもりでも、あたしは絶対に。
「ありがとう、檸檬。」
『うん、行って来ます!』
あたしは基地ユニットを出て、一番近くのビルの屋上に上がった。
上からの方が蜜柑を見つけやすいだろうから。
『ミルフィオーレの基地ユニットは……あっちの方ね。』
走り出すと同時に、下の方でエンジン音が聞こえた。
ツナ達が、バイクでフィールドに繰り出したみたい。
-「発進!!」
観覧席にて、京子とハルはバイクに乗る3人の姿を見て目を丸くしていた。
ハルの腕の中ではランボが眠りこけている。
一方、その音を聞いたディーノがジャンニーニに言う。
「2サイクルエンジンだろ?電気バイク並に静かだな。」
「私の発明した超高性能サイレンサーですよ。」
ジャンニーニが仕上げたバイクは、音のみならず炎反応及び金属反応もしない設計。
敵のレーダーには決して映らない、謂わば忍者のようなステルスマシンだという。
ツナ達が移動を始めたと同時に、スパナが入江の炎を成分分析機にかけ、データを囮に送信した。
これで、ホバリングする空中用囮が完成する。
その目的は、敵の撹乱。
「桔梗様、入江正一の炎が複数に増え、散って行きます。恐らく囮かと。」
「ハハンッ、裏切り者とは言え白蘭様とチョイスを作った男……どうやら脳みそはついているようですね。」
桔梗は虱潰しにするよう指示し、3人は3方向に分かれた。
それをモニターで確認したスパナ。
虱潰し作戦だと判断した入江は、3人に指示を出す。
-「獄寺君はその地点で待機!山本君は1ブロック先を左折し、3ブロック先の交差点まで行ってくれ。綱吉君は速度維持で前進!!3秒後に停止だ。」
ツナが行く先には、敵の炎反応が1つ。
-「3…2…1……ストップ!!ダミーをあげろ、綱吉君!!回避パターンFを取りつつ攻撃!!」
「了解!」
入江の指示の通りに止まり、ダミーをあげるツナ。
ビルに沿って飛んでいたトリカブトは、そのダミーを見つけリングから炎を放った。
それは一直線にダミーを貫いたが、その直後。
-「トリカブト、後ろです!」
レーダーを見た桔梗からの通信に反応するトリカブト。
しかし、それを上回る速さでツナは既に後ろを取っていた。
「遅い。」
超死ぬ気化したツナが、ビルの陰から飛び出した。
---
--------
--------------
『ツナの炎の波長…』
1キロ程移動した所で、大空属性の大きな炎を感じ取った。
もう、チョイスの戦闘が始まったんだ…。
『蜜柑、何処にいるんだろ……』
さすがに、直径10キロのフィールド全体を視るのはキツくて、あたしはなるべくフィールドの中心部にあるビルへと向かった。
その方が蜜柑もあたしを見つけやすいだろうし。
---「蜜柑は檸檬のこと嫌ってるみたいだけど、悪い奴じゃない。」
『うん、分かってる。大丈夫。』
スパナの言葉が、あたしは何だか嬉しかった。
蜜柑も、周りと交流してるって分かったから。
蜜柑のことを大切に思ってくれてる人がいる……それが、あたしも嬉しくて。
だからこそ、あたしは和解したいと思うし、蜜柑にも心を取り戻して欲しいって思う。
『(きっと……きっと出来る。)』
あたしが9代目やツナ達に学んだこと、蜜柑にも分かって欲しいから。
人の繋がりは利害一致だけじゃないって、気付いて欲しいから。
そのためにあたしは、もう…逃げないって決めた。
ビル風の吹く音がする。
集中して、目を閉じて、
あたしはそこで、蜜柑が来るのをひたすら待った。
「我々にお任せを!」
タタンと降り立ったのは、チェルベッロ機関の2人だった。
バトルスタート!!
「正一の話じゃ、いつの間にかミルフィオーレにいたらしいな。一体お前ら何者だ?」
「我々はミルフィオーレ・チェルベッロ機関。それ以外の何者でもありません。」
「ミルフィオーレの…チェルベッロ…?」
「ざけんな!!どのみち敵の息のかかった審判じゃねーか!!」
つっかかる隼人に、白蘭は“公平こそ彼女達の取り柄だ”と言う。
「それより、ズルをしてるのは君達じゃないのかい?」
『ズル?』
「99.99%の殺気を消しているのは見事としか言いようがありませんが、僅かに0.001%貴方方の基地ユニットから人の気配を感じます。」
桔梗の指摘で、全員がボンゴレ基地ユニットに目を向ける。
と…
「…チッ、」
『アロちゃんっ!!』
「スクアーロいたのーー!?」
「なんだよ!来てたのかよ!!」
「来て悪いかぁ!!カスガキがぁ!!紛れ込んで暴れてやろうとしただけだぁ。」
ヤバい、全然気がつかなかった…
いつもならアロちゃんの分かりやすい気配は察知出来るのに……
「それに檸檬!」
『えっ、な、何?』
「てめー、気張り過ぎだぁ。気配も感じられなくてどーする。」
『あ、うん…』
あたし、思ってたより緊張してたんだ…。
蜜柑とまた交戦することは、目に見えてたのに。
『ありがとうアロちゃん、もう大丈夫♪』
「ったく、世話焼かせんなぁ。」
更に白蘭は、ココには非73線は無いから出てこいとリボーンにも言った。
「では、参加メンバー及びDARQ、LIGHT両者は基地ユニットにお入りください。」
参加メンバー以外のためには、観覧席も用意されているらしい。
観覧席から参加者への通信は不可、
観覧席に入る情報は、カメラの映像と審判の声、そして味方の音声のみ。
「なお、観覧席は完全防壁で出来ており、観覧席への攻撃は反則とし、負けとなります。」
『(京子達の安全は保障されてるみたいね、良かった…)』
とりあえず、チョイスバトルの間は非戦闘員が攻撃される心配はない。
「また、ダークとライトの戦いへの干渉は一切認めません。」
「逆も然りです。」
「それって…」
『あたしがツナ達を援護したら失格、逆も失格、ってコトね。』
「その通りです。」
ツナがまた心配そうな顔をする。
確かに、ツナ達を援護出来ないのはちょっと悔しいけど……
でも逆に、これはチャンス。
あたしは蜜柑との戦闘にのみ集中出来るんだから。
蜜柑がツナ達を傷つけることも、真6弔花があたしを攻撃してくることも、無い。
『大丈夫だよ、ツナ。』
「う、うん…」
「ダーク、ライト両者はスタート地点のみ、各ファミリーと共通とします。」
「開始は3分後です。用意して下さい。」
---
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ボンゴレ基地ユニット内。
獄寺が山本にネクタイの結び方を指導する。
「ったく、ネクタイの結び方くらい覚えろ野球バカ!」
「しゃーねーだろ、普段スーツなんて着ねーし。」
「俺も出来なかったんだけど…」
「てか、檸檬はスクアーロと同じような服なのな!」
『うん!ルッスーリアが作ってくれたの。軽くて動きやすいんだよ♪』
と、パソコンのディスプレイを見てスパナが言う。
「マップが送られてきた。どうやらココは南東の地点らしい。」
「そうか……悪くないな…」
返事をする入江は、やはり何処か苦しそうだ。
「入江君、大丈夫?」
「あぁ…心配ない……それより、僕らが作った基地はどうだい?」
「立派でビックリです!よくこれだけの…」
その時、チェルベッロからの放送が流れた。
-「3分経ちました。それでは……チョイスバトルスタート!!」
---
-------
ミルフィオーレの基地ユニットは、高層ビルの中部に設置されていた。
神殿の一角のような造りをしていて、標的であるデイジーが座るための椅子が置いてあるだけ。
「なんか落ち着かないな……明るい所でジッとしてるの…」
「デイジーは我々が守るべき“キング”なのですから、そこでのんびり待っていればいいのですよ。」
「うん…」
人形を抱えて、デイジーは椅子にちょこんと座る。
と、トリカブトの部下・猿が左手の甲につけてあるバーチャルマップを見て、言った。
「入江正一の“標的の炎”をレーダーがキャッチしましたぞ。ボンゴレの基地ユニットの位置もココかと。」
「ハハンッ、では行きましょう。蜜柑、ダークの始末は頼みましたよ。」
「言われなくても。」
Fシューズで飛びたつ桔梗、トリカブト、そして猿。
蜜柑は1人基地に残り、匣を1つ開けた。
「キィッ、」
「マー、姉さんを探して。」
「キィ!」
レンズの目と盗聴器の耳を持った小さい猿が、広いフィールドへと放たれた。
---
-------
「ボンゴレファイッ!!」
「「「『おおっ!』」」」
円陣を組んで気合いを入れ直すあたし達。
作戦は、入江さんが立ててくれた。
炎を感知することでしか敵の位置を把握できないフィールドだから、基地からデータ分析をして指示を送る…と。
ツナと武がオフェンス、隼人はディフェンスを担当することになった。
「よっしゃ、行こうぜ!」
「うん!」
バイクに乗るために別室へ移動するツナ達。
あたしも基地を出ようとした、その時。
「檸檬!」
『えっ?あ、スパナさん…』
「ウチ、蜜柑が心配なんだ。蜜柑は檸檬のこと嫌ってるみたいだけど、悪い奴じゃない。」
『スパナさん……』
「ウチは檸檬を仲間だと思ってるし、蜜柑も仲間だと思う。だから、何てゆーか……、」
『大丈夫、蜜柑のことは任せといて♪』
あたしは、蜜柑を殺さない。
たとえ向こうがそのつもりでも、あたしは絶対に。
「ありがとう、檸檬。」
『うん、行って来ます!』
あたしは基地ユニットを出て、一番近くのビルの屋上に上がった。
上からの方が蜜柑を見つけやすいだろうから。
『ミルフィオーレの基地ユニットは……あっちの方ね。』
走り出すと同時に、下の方でエンジン音が聞こえた。
ツナ達が、バイクでフィールドに繰り出したみたい。
-「発進!!」
観覧席にて、京子とハルはバイクに乗る3人の姿を見て目を丸くしていた。
ハルの腕の中ではランボが眠りこけている。
一方、その音を聞いたディーノがジャンニーニに言う。
「2サイクルエンジンだろ?電気バイク並に静かだな。」
「私の発明した超高性能サイレンサーですよ。」
ジャンニーニが仕上げたバイクは、音のみならず炎反応及び金属反応もしない設計。
敵のレーダーには決して映らない、謂わば忍者のようなステルスマシンだという。
ツナ達が移動を始めたと同時に、スパナが入江の炎を成分分析機にかけ、データを囮に送信した。
これで、ホバリングする空中用囮が完成する。
その目的は、敵の撹乱。
「桔梗様、入江正一の炎が複数に増え、散って行きます。恐らく囮かと。」
「ハハンッ、裏切り者とは言え白蘭様とチョイスを作った男……どうやら脳みそはついているようですね。」
桔梗は虱潰しにするよう指示し、3人は3方向に分かれた。
それをモニターで確認したスパナ。
虱潰し作戦だと判断した入江は、3人に指示を出す。
-「獄寺君はその地点で待機!山本君は1ブロック先を左折し、3ブロック先の交差点まで行ってくれ。綱吉君は速度維持で前進!!3秒後に停止だ。」
ツナが行く先には、敵の炎反応が1つ。
-「3…2…1……ストップ!!ダミーをあげろ、綱吉君!!回避パターンFを取りつつ攻撃!!」
「了解!」
入江の指示の通りに止まり、ダミーをあげるツナ。
ビルに沿って飛んでいたトリカブトは、そのダミーを見つけリングから炎を放った。
それは一直線にダミーを貫いたが、その直後。
-「トリカブト、後ろです!」
レーダーを見た桔梗からの通信に反応するトリカブト。
しかし、それを上回る速さでツナは既に後ろを取っていた。
「遅い。」
超死ぬ気化したツナが、ビルの陰から飛び出した。
---
--------
--------------
『ツナの炎の波長…』
1キロ程移動した所で、大空属性の大きな炎を感じ取った。
もう、チョイスの戦闘が始まったんだ…。
『蜜柑、何処にいるんだろ……』
さすがに、直径10キロのフィールド全体を視るのはキツくて、あたしはなるべくフィールドの中心部にあるビルへと向かった。
その方が蜜柑もあたしを見つけやすいだろうし。
---「蜜柑は檸檬のこと嫌ってるみたいだけど、悪い奴じゃない。」
『うん、分かってる。大丈夫。』
スパナの言葉が、あたしは何だか嬉しかった。
蜜柑も、周りと交流してるって分かったから。
蜜柑のことを大切に思ってくれてる人がいる……それが、あたしも嬉しくて。
だからこそ、あたしは和解したいと思うし、蜜柑にも心を取り戻して欲しいって思う。
『(きっと……きっと出来る。)』
あたしが9代目やツナ達に学んだこと、蜜柑にも分かって欲しいから。
人の繋がりは利害一致だけじゃないって、気付いて欲しいから。
そのためにあたしは、もう…逃げないって決めた。
ビル風の吹く音がする。
集中して、目を閉じて、
あたしはそこで、蜜柑が来るのをひたすら待った。