日常編
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「ただいま~」
「『お帰りツナ(兄)』」
フゥ太は檸檬の膝に乗って、一緒に毛布にくるまっていた。
ところがツナは、何故か2人を無視する。
『ツナ?どうしたの?』
「どーもこーもないよ!フゥ太!!あちこち出現してーっ!!何か恨みでもあんのかよ~~~っ!!!」
どうやら、一日中フゥ太に付きまとわれていた様子。
檸檬は応接室にいる時間が長かった為、あまりよく知らない。
「だって、ツナ兄の側にいたかったんだ」
フゥ太は目を潤ませた。
「な!とりあえず学校に来ちゃダメ!!」
「え~っ…」
フゥ太の潤んだ目に、ツナは困った顔をする。
と、そこに、突如ぞろぞろと黒スーツの男達がやって来た。
そして、その中から知っている声。
「よぉ、ツナ!元気してたか?」
「ディーノさん!!!」
『ディーノっ!!』
ギュ-ッ
ちゅ、
「な、檸檬!お前なぁ!それはやめろって言ってんだろ?」
『だって、クセなんだもん♪会えて嬉しいしっ!』
そう言って檸檬が笑うとディーノは顔を真っ赤にする。
と同時に、微妙に変化した檸檬の雰囲気に気がついた。
「ま、元気なら何よりだけどな」
『へへっ♪』
「こんにちは、跳ね馬ディーノ」
「おう、そうだ!今日はこの星の王子様を探しに来たんだよ。宜しくな」
ディーノはフゥ太の頭を撫でた。
「こいつに慕われるたぁ大したもんだぜ、ツナ」
「へ…?」
『何でフゥ太君に…??』
ディーノの話だと、キャバッロ-ネの領域に、一般人を巻き込んで治安を乱すゴスペラファミリーが活動し始めたらしい。
そこで、そのファミリーの武器庫の規模ランキングを売って欲しいそうだ。
「(うわービジネスライクだー。やっぱりディーノさん、かっこいい!)」
「勿論金を用意した!」
同時にロマ-リオが開けたトランクの中には大量の札束が。
「こんなにーーー!!!」
驚き、目を丸くするツナ。
『(ディーノの所も大変なんだなぁ…)』
そう思いながら抱きついたままの檸檬。
ところがフゥ太は、
「お金はいらない。ディーノは住民を大事にしてるランキングで堂々の1位だからね!そーゆーボスは好きさ。それに、ツナ兄の兄貴分って事は、僕の兄貴分でもあるって事だろ?ディーノ兄は」
と言って、ランキングを書き写し始めた。
ディーノは目を丸くして、にっこり笑った。
「俺はいい弟分を持って幸せだぜ。感謝するぜ、フゥ太、ツナ!」
フゥ太はディーノにランキングのコピーを渡した。
「急いでるんだ。じゃぁまたな!」
『えっ!もう行っちゃうの?』
檸檬はディーノに巻き付けていた腕をほどき、寂しそうな顔をした。
それを見たディーノは少し戸惑う。
「(檸檬ってディーノさんの事が一番好きなのかな…?)」
そう思っていたツナ。
すると、
「檸檬姉って、ディーノ兄が一番好きなの?」
フゥ太が同じ事をストレートに檸檬に聞いた。
途端にディーノは顔を赤くする。
「んなっ…!」
『んー、ディーノの事は好きだけど、誰が一番とかはわかんないかも』
「フゥ太なら分かるんじゃねーか?」
リボーンが口を挟んだ。
『そうだね!ランキングしてみて!』
「「はぁっ!?」」
声を上げたのはツナとディーノ。
それは彼らにとってはとんでもない緊張の瞬間である。
「じゃあ、行くよ」
「「(い、いいのか!?これは聞くべきなのか?いや、聞いてショックを受けるのは嫌だけど…)」」
男2人が心の中で葛藤しているうちに、フゥ太が口を開いた。
「檸檬姉の大好きな人、第1位は…」
「「(わぁ~~っ!!!)」」
『誰ー?』
「仲がいい人」
間。
「「え?」」
『わぁっ!凄い!確かにそうだよ、大当たり!』
きょとんとするツナとディーノ。
檸檬は1人で大はしゃぎ。
「第2位は…関わった事がある人」
「「は…?」」
『うんうん♪』
「第3位は…同じ星に生きている人で、父と毋以外の人」
「「何だそれ…」」
『すっごーい!言われてみればその通り!流石ランキングフゥ太君っ!』
「ありがとう、檸檬姉」
檸檬は思いっきりフゥ太を抱きしめた。
その間に、我にかえったディーノ。
「じゃ、じゃあまたな」
『バイバイ、ディーノ!また来てね!』
「頑張ってね、ディーノ兄~っ」
「さ、さようなら…」
1人ぽかんとしているツナ。
「(何だよ、今のランキング……全然ダメじゃん!ってか、檸檬の中では俺達みんな順位が同じって事なのーーー!?)」
『ツナ?』
「へっ!?な、何!?」
『大丈夫?』
「う、うん!フ、フゥ太って凄いんだな、ディーノさんにも一目置かれてるなんて」
ツナがそう言うと、リボーンが提案した。
「折角だからツナもいろいろランキングしてもらえばいーじゃねーか」
「うん、いいよ!」
すると、
「面白そーです!!新手の占いですか~?」
「『ハル!!』」
雨が降りそうだった為、洗濯物を取り込んだと言うハル。
フゥ太の事を、ツナの隠し弟だと一瞬勘違いしたが、知り合いだと聞き何か教えてもらう事にした。
「ハルのチャームポイントは何でしょう?」
「それクイズじゃん!!」
すかさず入るツナのツッコミ。
ハル曰く、占いを簡単に信じない為のお試しだとか。
「いいよ、ハルさんのチャームポイントランキングだね。いくよ……」
フゥ太がランキングモードに入ると、部屋の中のあらゆる物が宙に浮き始めた。
「凄い演出です~っ!」
「あーもー、誰が掃除すると思ってんだよ!!」
『奈々さん?』
檸檬が言うと、ツナは焦った顔をした。
どうやら図星らしい。
「ハルさんのチャームポイントランキング千パーツ中の第1位は…つむじだね」
「な!何で知ってるんですか!?さてはツナさんが…」
「俺がつむじなんて知るわけないだろ!!」
『(今日のツナ、ツッコミが忙しいなぁ…)』
檸檬はベッドに座ったままのほほんとしている。
「じゃぁ……はひーーーー!!フゥ太君すごいです!!天才占い師ですーーー!!」
ハルが大はしゃぎ。
その後、ハルのツナの好きな所ランキングベストスリーを発表され、ますますテンションが上がっていく。
「お前、ランキングの使い方変だよ!!」
ツナのツッコミも止まらない。
そんな中檸檬は、1人でぼーっとしていた。
「どした?檸檬」
『リボーン、何でもないよ』
「嘘つくな。俺は読心術が使えるんだぞ」
『ははっ、そう言えばそうだったね~』
ふざけ口調な檸檬だが、その表情は何処か哀しい。
『……さっきのランキング、信頼ランキングじゃなくて良かった…って、思ってた』
「まだ、怖いか?」
『ちょっとね』
「心配すんな、もしツナ達がお前を傷付けたら…そん時は俺がシメてやる」
リボーンの言葉に、檸檬はクスッと微笑する。
「それと、もう一つ言っておくぞ」
『え?』
「もしもあの時、なんて絶対ありゃしねーんだ。時間はそうやって動いてる」
『リボーン…』
「だから、つまらない事で悩むな」
リボーンには適わない。
ホントにあたしの心が全部お見通し。
そうだね、
もしもあの時こうしてたら、なんて、絶対無いんだよね。
けど、この幸せに浸り続けるのが怖いから、たまに考えちゃうの。
自分の不幸な行く末を。
もし強くならないで逃げていたら、
もしうずくまっているだけだったら、
もし9代目に拾われなかったら、
もし…皆に出会えなかったら。
こんな辛い事はないよ。
でも、“もし”なんて、何処にもない。
リボーンがそう言ってくれるなら、あたしは幸せに浸る事ができるよ。
あの辛い日々は、この幸せの為にあったんだって、納得出来るし、誇りに思えるよ。
『ありがとう、リボーン』
「元気になったか?」
『うん!』
ちゅ、
感謝の気持ちを込めて、あたしよりずっと“大人”な赤ん坊にキスをした。
あたしはまだ、幸せに浸りきる事は出来ないけど、嫌な事は忘れようと思う。
今、楽しいんだから。
「じゃぁ、次は檸檬姉のランキングね」
『えっ!?』
「檸檬姉は、前にも言った通り、優しくて強い女マフィアランキング1位だよ」
「はひ!凄いです!檸檬ちゃん!!」
『そんな事ないって~…』
檸檬は少し照れた。
「それと、可愛いマフィアランキングでも1位だ」
「(や、やっぱり…)」
妙に納得してしまうツナ。
『またまた~…』
「9代目から信頼されてるランキングでは、ディーノ兄と同じ第3位だ」
『そうなの!?嬉しい~っ!』
9代目からの信頼ランキングで上位に入れて喜ぶ檸檬。
するとそこに…
「10代目~!!なんで俺に教えてくれなかったんスか!?ランキング小僧が来てるって!」
「獄寺君!」
その後ろから、山本もやって来た。
「そこで偶然会ってな、面白そーだから俺も来たぜ」
『隼人っ!武っ!』
ちゅ ×2
『いらっしゃい♪』
「なっ、お前は~っ!!」
顔を真っ赤にする獄寺。
「よぉ、檸檬」
ちゅ、
相変わらずキスを返す山本。
そんな2人を放ったまま、階段を上りながら獄寺は言った。
「俺の聞きたい事はただ一つ……10代目の右腕にふさわしいランキングで、俺は何位なのか!!」
『えぇ~っ!?』
驚きつつ、ふと窓の外に目がいった檸檬。
『(雨…?確かフゥ太君って……)』
「隼人兄の順位は……圏外」
『(やっぱり…)』
間違いと知り、呆れつつも、獄寺の反応が面白い為黙っている檸檬。
「ランキング圏外じゃないよ。大気圏外だ」
「(地球の外ーー!!!)」
ツナも驚き、口をあんぐり開けている。
檸檬はそれも何だか面白いと思った。
さらに、フゥ太の間違いランキングによると、獄寺は実は子供が大好きで、保父さんに向いているランキングで1位なのだそうだ。
「俺…子供好きだったの…?」
自分の知らない好みに、青ざめていく獄寺。
『(ふふっ……面白過ぎる…!)』
笑いを堪えるのに必死な檸檬。
と、そこに…
「流石フゥ太だわ!見事なランキング裁き!!でも大事なのは愛よ」
「ヒィィィィィ!ビアンキーーー!!!」
いつの間にかツナの部屋に入り、フゥ太の力を使って天井に張り付いていたビアンキ。
四方八方に髪の毛が舞い、少しだけ怖い。
『ビアンキ姉さん!(凄い演出っ!)』
「かっこいいですー!」
「獄寺君がいろんなショックで石化しちゃったー!!?」
『ホントだ。面白ーい♪』
獄寺の頭をつつく檸檬。
「この際、愛のランキングを作って、誰が誰を愛してるかハッキリさせましょ」
「面白そーだな。フゥ太、やってくれ」
「じゃぁまず、ツナ兄が愛してる人ランキングいくよ」
「はぁ!?マジで!!?(みんなに京子ちゃんが好きってバレちゃうじゃん!)」
『(ツナのあの慌てよう…可愛いなぁ♪)』
ランキングをやめさせようと近付いたツナは、フゥ太の力によって浮いてしまう。
「ツナ兄が愛してる人ランキング、第1位は……」
ツナはぎゅっと目をつぶる。
その側でハルが緊張しながら答えを待つ。
『(どうせ間違ってんのに…)』
「レオン!」
「う、うそーっ!」
ショックを受けるツナの側で、山本が笑う。
「ハハハ、ホントか?ツナ」
そして、ショックを受けた人物がもう1人。
「ハルはとんだ伏兵に負けました。ハルのハートは、この空と同じ大雨です」
「雨?」
フゥ太が我にかえる。
その途端、浮いていたランボとイーピン、ツナとビアンキが床に落ちる。
「ぐぴゃ」
「%&#’>+!」
「いで!」
「う」
フゥ太は、檸檬が座っているベッドの空いている所に、ごろんと寝っ転がった。
「んー…」
「どーしたんだ、フゥ太!!?」
『フゥ太君は、雨に弱いの』
「「「えぇっ!?」」」
檸檬の言葉に、ツナと獄寺とハルが驚く。
「雨なんか嫌いだよ。ランキングの能力がデタラメになっちゃうし……」
「い…っ、今なんて言ったーーー!!?」
『つまり、雨が降ってからのランキングは全部嘘って事だよ』
それを聞いて、ツナ達は喜んだりがっかりしたり。
「雨が降ると能力が乱れるのは、ランキング星との交信が乱れるからって説があるんだ」
「もう、説はいいよ!!」
『フゥ太君、気分悪いなら寝ちゃえば?』
「うん、そうするよ…」
フゥ太はすぐに眠りについた。
「(でも良かったー、無意識にレオンが好きなわけじゃなくて)」
『(今日は面白かったーっ。みんなの慌てる顔が見れて♪)』
それぞれ思う事がある1日でした。
「『お帰りツナ(兄)』」
フゥ太は檸檬の膝に乗って、一緒に毛布にくるまっていた。
ところがツナは、何故か2人を無視する。
『ツナ?どうしたの?』
「どーもこーもないよ!フゥ太!!あちこち出現してーっ!!何か恨みでもあんのかよ~~~っ!!!」
どうやら、一日中フゥ太に付きまとわれていた様子。
檸檬は応接室にいる時間が長かった為、あまりよく知らない。
「だって、ツナ兄の側にいたかったんだ」
フゥ太は目を潤ませた。
「な!とりあえず学校に来ちゃダメ!!」
「え~っ…」
フゥ太の潤んだ目に、ツナは困った顔をする。
と、そこに、突如ぞろぞろと黒スーツの男達がやって来た。
そして、その中から知っている声。
「よぉ、ツナ!元気してたか?」
「ディーノさん!!!」
『ディーノっ!!』
ギュ-ッ
ちゅ、
「な、檸檬!お前なぁ!それはやめろって言ってんだろ?」
『だって、クセなんだもん♪会えて嬉しいしっ!』
そう言って檸檬が笑うとディーノは顔を真っ赤にする。
と同時に、微妙に変化した檸檬の雰囲気に気がついた。
「ま、元気なら何よりだけどな」
『へへっ♪』
「こんにちは、跳ね馬ディーノ」
「おう、そうだ!今日はこの星の王子様を探しに来たんだよ。宜しくな」
ディーノはフゥ太の頭を撫でた。
「こいつに慕われるたぁ大したもんだぜ、ツナ」
「へ…?」
『何でフゥ太君に…??』
ディーノの話だと、キャバッロ-ネの領域に、一般人を巻き込んで治安を乱すゴスペラファミリーが活動し始めたらしい。
そこで、そのファミリーの武器庫の規模ランキングを売って欲しいそうだ。
「(うわービジネスライクだー。やっぱりディーノさん、かっこいい!)」
「勿論金を用意した!」
同時にロマ-リオが開けたトランクの中には大量の札束が。
「こんなにーーー!!!」
驚き、目を丸くするツナ。
『(ディーノの所も大変なんだなぁ…)』
そう思いながら抱きついたままの檸檬。
ところがフゥ太は、
「お金はいらない。ディーノは住民を大事にしてるランキングで堂々の1位だからね!そーゆーボスは好きさ。それに、ツナ兄の兄貴分って事は、僕の兄貴分でもあるって事だろ?ディーノ兄は」
と言って、ランキングを書き写し始めた。
ディーノは目を丸くして、にっこり笑った。
「俺はいい弟分を持って幸せだぜ。感謝するぜ、フゥ太、ツナ!」
フゥ太はディーノにランキングのコピーを渡した。
「急いでるんだ。じゃぁまたな!」
『えっ!もう行っちゃうの?』
檸檬はディーノに巻き付けていた腕をほどき、寂しそうな顔をした。
それを見たディーノは少し戸惑う。
「(檸檬ってディーノさんの事が一番好きなのかな…?)」
そう思っていたツナ。
すると、
「檸檬姉って、ディーノ兄が一番好きなの?」
フゥ太が同じ事をストレートに檸檬に聞いた。
途端にディーノは顔を赤くする。
「んなっ…!」
『んー、ディーノの事は好きだけど、誰が一番とかはわかんないかも』
「フゥ太なら分かるんじゃねーか?」
リボーンが口を挟んだ。
『そうだね!ランキングしてみて!』
「「はぁっ!?」」
声を上げたのはツナとディーノ。
それは彼らにとってはとんでもない緊張の瞬間である。
「じゃあ、行くよ」
「「(い、いいのか!?これは聞くべきなのか?いや、聞いてショックを受けるのは嫌だけど…)」」
男2人が心の中で葛藤しているうちに、フゥ太が口を開いた。
「檸檬姉の大好きな人、第1位は…」
「「(わぁ~~っ!!!)」」
『誰ー?』
「仲がいい人」
間。
「「え?」」
『わぁっ!凄い!確かにそうだよ、大当たり!』
きょとんとするツナとディーノ。
檸檬は1人で大はしゃぎ。
「第2位は…関わった事がある人」
「「は…?」」
『うんうん♪』
「第3位は…同じ星に生きている人で、父と毋以外の人」
「「何だそれ…」」
『すっごーい!言われてみればその通り!流石ランキングフゥ太君っ!』
「ありがとう、檸檬姉」
檸檬は思いっきりフゥ太を抱きしめた。
その間に、我にかえったディーノ。
「じゃ、じゃあまたな」
『バイバイ、ディーノ!また来てね!』
「頑張ってね、ディーノ兄~っ」
「さ、さようなら…」
1人ぽかんとしているツナ。
「(何だよ、今のランキング……全然ダメじゃん!ってか、檸檬の中では俺達みんな順位が同じって事なのーーー!?)」
『ツナ?』
「へっ!?な、何!?」
『大丈夫?』
「う、うん!フ、フゥ太って凄いんだな、ディーノさんにも一目置かれてるなんて」
ツナがそう言うと、リボーンが提案した。
「折角だからツナもいろいろランキングしてもらえばいーじゃねーか」
「うん、いいよ!」
すると、
「面白そーです!!新手の占いですか~?」
「『ハル!!』」
雨が降りそうだった為、洗濯物を取り込んだと言うハル。
フゥ太の事を、ツナの隠し弟だと一瞬勘違いしたが、知り合いだと聞き何か教えてもらう事にした。
「ハルのチャームポイントは何でしょう?」
「それクイズじゃん!!」
すかさず入るツナのツッコミ。
ハル曰く、占いを簡単に信じない為のお試しだとか。
「いいよ、ハルさんのチャームポイントランキングだね。いくよ……」
フゥ太がランキングモードに入ると、部屋の中のあらゆる物が宙に浮き始めた。
「凄い演出です~っ!」
「あーもー、誰が掃除すると思ってんだよ!!」
『奈々さん?』
檸檬が言うと、ツナは焦った顔をした。
どうやら図星らしい。
「ハルさんのチャームポイントランキング千パーツ中の第1位は…つむじだね」
「な!何で知ってるんですか!?さてはツナさんが…」
「俺がつむじなんて知るわけないだろ!!」
『(今日のツナ、ツッコミが忙しいなぁ…)』
檸檬はベッドに座ったままのほほんとしている。
「じゃぁ……はひーーーー!!フゥ太君すごいです!!天才占い師ですーーー!!」
ハルが大はしゃぎ。
その後、ハルのツナの好きな所ランキングベストスリーを発表され、ますますテンションが上がっていく。
「お前、ランキングの使い方変だよ!!」
ツナのツッコミも止まらない。
そんな中檸檬は、1人でぼーっとしていた。
「どした?檸檬」
『リボーン、何でもないよ』
「嘘つくな。俺は読心術が使えるんだぞ」
『ははっ、そう言えばそうだったね~』
ふざけ口調な檸檬だが、その表情は何処か哀しい。
『……さっきのランキング、信頼ランキングじゃなくて良かった…って、思ってた』
「まだ、怖いか?」
『ちょっとね』
「心配すんな、もしツナ達がお前を傷付けたら…そん時は俺がシメてやる」
リボーンの言葉に、檸檬はクスッと微笑する。
「それと、もう一つ言っておくぞ」
『え?』
「もしもあの時、なんて絶対ありゃしねーんだ。時間はそうやって動いてる」
『リボーン…』
「だから、つまらない事で悩むな」
リボーンには適わない。
ホントにあたしの心が全部お見通し。
そうだね、
もしもあの時こうしてたら、なんて、絶対無いんだよね。
けど、この幸せに浸り続けるのが怖いから、たまに考えちゃうの。
自分の不幸な行く末を。
もし強くならないで逃げていたら、
もしうずくまっているだけだったら、
もし9代目に拾われなかったら、
もし…皆に出会えなかったら。
こんな辛い事はないよ。
でも、“もし”なんて、何処にもない。
リボーンがそう言ってくれるなら、あたしは幸せに浸る事ができるよ。
あの辛い日々は、この幸せの為にあったんだって、納得出来るし、誇りに思えるよ。
『ありがとう、リボーン』
「元気になったか?」
『うん!』
ちゅ、
感謝の気持ちを込めて、あたしよりずっと“大人”な赤ん坊にキスをした。
あたしはまだ、幸せに浸りきる事は出来ないけど、嫌な事は忘れようと思う。
今、楽しいんだから。
「じゃぁ、次は檸檬姉のランキングね」
『えっ!?』
「檸檬姉は、前にも言った通り、優しくて強い女マフィアランキング1位だよ」
「はひ!凄いです!檸檬ちゃん!!」
『そんな事ないって~…』
檸檬は少し照れた。
「それと、可愛いマフィアランキングでも1位だ」
「(や、やっぱり…)」
妙に納得してしまうツナ。
『またまた~…』
「9代目から信頼されてるランキングでは、ディーノ兄と同じ第3位だ」
『そうなの!?嬉しい~っ!』
9代目からの信頼ランキングで上位に入れて喜ぶ檸檬。
するとそこに…
「10代目~!!なんで俺に教えてくれなかったんスか!?ランキング小僧が来てるって!」
「獄寺君!」
その後ろから、山本もやって来た。
「そこで偶然会ってな、面白そーだから俺も来たぜ」
『隼人っ!武っ!』
ちゅ ×2
『いらっしゃい♪』
「なっ、お前は~っ!!」
顔を真っ赤にする獄寺。
「よぉ、檸檬」
ちゅ、
相変わらずキスを返す山本。
そんな2人を放ったまま、階段を上りながら獄寺は言った。
「俺の聞きたい事はただ一つ……10代目の右腕にふさわしいランキングで、俺は何位なのか!!」
『えぇ~っ!?』
驚きつつ、ふと窓の外に目がいった檸檬。
『(雨…?確かフゥ太君って……)』
「隼人兄の順位は……圏外」
『(やっぱり…)』
間違いと知り、呆れつつも、獄寺の反応が面白い為黙っている檸檬。
「ランキング圏外じゃないよ。大気圏外だ」
「(地球の外ーー!!!)」
ツナも驚き、口をあんぐり開けている。
檸檬はそれも何だか面白いと思った。
さらに、フゥ太の間違いランキングによると、獄寺は実は子供が大好きで、保父さんに向いているランキングで1位なのだそうだ。
「俺…子供好きだったの…?」
自分の知らない好みに、青ざめていく獄寺。
『(ふふっ……面白過ぎる…!)』
笑いを堪えるのに必死な檸檬。
と、そこに…
「流石フゥ太だわ!見事なランキング裁き!!でも大事なのは愛よ」
「ヒィィィィィ!ビアンキーーー!!!」
いつの間にかツナの部屋に入り、フゥ太の力を使って天井に張り付いていたビアンキ。
四方八方に髪の毛が舞い、少しだけ怖い。
『ビアンキ姉さん!(凄い演出っ!)』
「かっこいいですー!」
「獄寺君がいろんなショックで石化しちゃったー!!?」
『ホントだ。面白ーい♪』
獄寺の頭をつつく檸檬。
「この際、愛のランキングを作って、誰が誰を愛してるかハッキリさせましょ」
「面白そーだな。フゥ太、やってくれ」
「じゃぁまず、ツナ兄が愛してる人ランキングいくよ」
「はぁ!?マジで!!?(みんなに京子ちゃんが好きってバレちゃうじゃん!)」
『(ツナのあの慌てよう…可愛いなぁ♪)』
ランキングをやめさせようと近付いたツナは、フゥ太の力によって浮いてしまう。
「ツナ兄が愛してる人ランキング、第1位は……」
ツナはぎゅっと目をつぶる。
その側でハルが緊張しながら答えを待つ。
『(どうせ間違ってんのに…)』
「レオン!」
「う、うそーっ!」
ショックを受けるツナの側で、山本が笑う。
「ハハハ、ホントか?ツナ」
そして、ショックを受けた人物がもう1人。
「ハルはとんだ伏兵に負けました。ハルのハートは、この空と同じ大雨です」
「雨?」
フゥ太が我にかえる。
その途端、浮いていたランボとイーピン、ツナとビアンキが床に落ちる。
「ぐぴゃ」
「%&#’>+!」
「いで!」
「う」
フゥ太は、檸檬が座っているベッドの空いている所に、ごろんと寝っ転がった。
「んー…」
「どーしたんだ、フゥ太!!?」
『フゥ太君は、雨に弱いの』
「「「えぇっ!?」」」
檸檬の言葉に、ツナと獄寺とハルが驚く。
「雨なんか嫌いだよ。ランキングの能力がデタラメになっちゃうし……」
「い…っ、今なんて言ったーーー!!?」
『つまり、雨が降ってからのランキングは全部嘘って事だよ』
それを聞いて、ツナ達は喜んだりがっかりしたり。
「雨が降ると能力が乱れるのは、ランキング星との交信が乱れるからって説があるんだ」
「もう、説はいいよ!!」
『フゥ太君、気分悪いなら寝ちゃえば?』
「うん、そうするよ…」
フゥ太はすぐに眠りについた。
「(でも良かったー、無意識にレオンが好きなわけじゃなくて)」
『(今日は面白かったーっ。みんなの慌てる顔が見れて♪)』
それぞれ思う事がある1日でした。