未来編①
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まだ無事だと信じて、
揃って帰れると信じて、
俺は、進む。
最終防衛区画
「ボンゴレが第3防衛区画を突破しました。」
「いいさ、想定内だ。防衛区画は、これだけじゃない。」
入江の操作で、また基地が動く。
真っ直ぐその区画に進んだツナを待ち受けていたのは…
シュルルル…
壁から出て来た無数のミサイルだった。
「ツナ、左に入り込めるぞ。」
「分かってる。」
左側にあった広めの通路に入るツナ。
しかし、ミサイルは全て追尾機能を持っており、同じように左の通路に入って来た。
「追いつかれちまうぞ。」
「これ以上のスピードはスパナの体がもたない!」
急かすリボーンに、ツナはこれが可能な最高速度だと言う。
すると、後ろに繋がっていたスパナが徐にリュックをあさり始めた。
「心配するなボンゴレ、足手まといにはならない。」
パッと取りだしたのは、漢字で書かれた名前入りのお茶碗と箸。
「違う……」
もう一度あさってみるスパナ。
と、少し大きめの銃を取り出した。
「あった。」
それを一発撃つと……
いくつもの死ぬ気の炎が辺りに散らばり、ミサイルがそれに反応してコースを変えた。
それを見たリボーンが言う。
「戦闘機なんかが搭載してる、ミサイルを攪乱するチャフと火炎弾だな。」
「今の炎は……」
「チャージした死ぬ気の炎だ。このチャフ・フレア砲はウチが改良した特製で、最近の追尾タイプの兵器にも対応している。」
その様子をモニターで見ていた入江。
「スパナめ……やってくれる。つくづく僕は惜しい部下に裏切られたよ。」
言いながら、再び左手のコントロールボールを動かす。
「だがボンゴレについたのは間違いだったな。」
動かされたその区画には、ミルフィオーレの大きな紋章。
「ヤツの守護者とDARQはもういない……そして……最後の舞台は整った。」
入江が用意した防衛区画に、ツナは真っ直ぐ突っ込んでいく。
「沢田綱吉……お前たちを待つのは、最終にして最強の防衛区画。」
---
------
--------------
痛い……
痛いよ………
『うっ…』
あれ?真っ暗だ……
みんな、何処…?
足を動かそうとしても、無理だった。
あたしは独り、暗闇にうずくまっていた。
ダメ、だ……
独りじゃ、動けないよ……。
やっぱり、最後は一人ぼっちなんだ。
あたし……ここで死んでくのかな…
動けないところを、蜜柑に見つかったりして……
ずっとずっと、一人ぼっちだった。
アメリカで捨てられ、
イタリアに売られ、
そこで、あったかい光を知った。
人間の、信頼関係を知った。
日本に来て、更に知った。
『ツナ……』
凍っていたあたしの心を、溶かしてくれたね。
封じられてた人間性を、引っぱり出してくれた。
だけどね、あたしはいつだって一線引いてたつもりだったよ。
だって、知ってるから。
どんなに足掻いたって、所詮あたしは犯罪者の娘。
幸せになる権利なんて、平穏に過ごす意味なんて、無い。
いつかはまた、薄暗い闇の世界に堕ちる運命だって事、
ちゃんと分かってたハズだった。
なのに、ね……
ずっとずっと、あったかいままなんだもの。
ツナ達の光は、消えないんだもの。
---「檸檬も、大事な仲間だから…」
投げかけて貰ったあったかい言葉は、
思い出すだけで涙腺を刺激するの。
どんなに心を閉ざそうとしても、
驚くほど簡単にあたしをあっためる。
いつしかその温度が当たり前になって、
いけないと知りつつ、ぬるま湯につかり続けてた。
---「行かないでよ、檸檬。」
---「僕の側にいて。」
権利が無いと知りつつ、
側にいたいと願ってしまった。
『…恭弥……』
あたしは、
“闇”と呼ばれるあたしは……
罪深くも、貴方を愛してしまった……
一人ぼっちの寂しさと恐怖を、
忘れてしまうくらいに。
だから今、こんなに哀しいのかな。
だから今、こんなに苦しいのかな。
仲間の輪に入れて貰ったあたしは、
“愛する”ことを知ってしまったあたしは、
いつの間にか弱くなってた……
そーゆー事、なのかな…。
『{……違う…}』
『え…?』
『{違うわ、檸檬……}』
この、声…!
真っ暗闇の中を、見回す。
向こうの方に、ぼんやりとした人影。
『ど、どうして……』
どうして、ココに……!?
---
------
-------------
「やるじゃねーかスパナ。この戦いが終わったら、うちのメカニックと発明勝負をさせてみてーな。」
リボーンの言葉に、通信室のジャンニー二が意気込む。
-「望むところです!このジャンニーニ!!発明でミルフィオーレのメカニックなんかに負けません!!」
「発明…勝負……ウチも負けない。」
スパナも嬉しそうに笑った。
「お。そろそろ草壁から連絡があった地点だぞ。」
同時に、ツナのコンタクトに何かの反応が。
「何か来る……」
「でかいぞ!!」
それは、巨大なロケットだった。
「任せろボンゴレ、またウチがこいつでコースを逸らす。」
ツナは瞬時に減速してスパナを前に出す。
しかし、スパナがチャフ・フレア砲を撃った直後……
プッ、
ブワッ、
ミサイルは、いくつにも分かれて飛んできた。
それを見たツナは、咄嗟にロープを外す。
「スパナ、下がってろ!!」
「わっ、」
トビウオのような形をしたミサイル達を、ツナは炎の壁で相殺した。
そしてそのまま、直進する。
すると、行く先に人影が1つ。
「あれは…!」
爆風になびくのは、長く伸びたツインテール。
“彼女”は真っ直ぐに右手を伸ばし、ツナに狙いを定める。
ズガガガガンッ、
「くぅっ…!」
連射された全てを避けきれないと察したツナは、再び炎の壁を作る。
しかし……
ボウッ、
「なっ…!」
炎の壁に混ざって、別の炎がツナに襲いかかる。
「この弾は…まさか!」
「同じ手に引っ掛かるなんて、低能ね。」
「蜜柑さんっ!!」
蜜柑が先ほど撃ったのは、10年前にも苦戦させられた“油弾”。
銃弾の内部に仕込まれている油が、ツナの炎で熱せられて炎を上げるのだ。
その弾を警戒し、スピードを落としたツナ。
しかし蜜柑は、距離を詰めようとも広げようともせず、何処かにいる何者かに呼び掛ける。
「私は低能な獲物に興味は無いわ。」
-「ああ。」
「(誰だ…!?)」
聞こえて来た短い返事に、ツナが辺りを見回そうとした、その時。
-「死ね、ボンゴレ……」
「(……いる!!)」
左斜め後ろからの気配に、咄嗟に左手を盾にした。
グローブクリスタルにぶつかったのは、重みのある長剣。
そして…
聞こえて来た声の主が、姿を現した。
揃って帰れると信じて、
俺は、進む。
最終防衛区画
「ボンゴレが第3防衛区画を突破しました。」
「いいさ、想定内だ。防衛区画は、これだけじゃない。」
入江の操作で、また基地が動く。
真っ直ぐその区画に進んだツナを待ち受けていたのは…
シュルルル…
壁から出て来た無数のミサイルだった。
「ツナ、左に入り込めるぞ。」
「分かってる。」
左側にあった広めの通路に入るツナ。
しかし、ミサイルは全て追尾機能を持っており、同じように左の通路に入って来た。
「追いつかれちまうぞ。」
「これ以上のスピードはスパナの体がもたない!」
急かすリボーンに、ツナはこれが可能な最高速度だと言う。
すると、後ろに繋がっていたスパナが徐にリュックをあさり始めた。
「心配するなボンゴレ、足手まといにはならない。」
パッと取りだしたのは、漢字で書かれた名前入りのお茶碗と箸。
「違う……」
もう一度あさってみるスパナ。
と、少し大きめの銃を取り出した。
「あった。」
それを一発撃つと……
いくつもの死ぬ気の炎が辺りに散らばり、ミサイルがそれに反応してコースを変えた。
それを見たリボーンが言う。
「戦闘機なんかが搭載してる、ミサイルを攪乱するチャフと火炎弾だな。」
「今の炎は……」
「チャージした死ぬ気の炎だ。このチャフ・フレア砲はウチが改良した特製で、最近の追尾タイプの兵器にも対応している。」
その様子をモニターで見ていた入江。
「スパナめ……やってくれる。つくづく僕は惜しい部下に裏切られたよ。」
言いながら、再び左手のコントロールボールを動かす。
「だがボンゴレについたのは間違いだったな。」
動かされたその区画には、ミルフィオーレの大きな紋章。
「ヤツの守護者とDARQはもういない……そして……最後の舞台は整った。」
入江が用意した防衛区画に、ツナは真っ直ぐ突っ込んでいく。
「沢田綱吉……お前たちを待つのは、最終にして最強の防衛区画。」
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痛い……
痛いよ………
『うっ…』
あれ?真っ暗だ……
みんな、何処…?
足を動かそうとしても、無理だった。
あたしは独り、暗闇にうずくまっていた。
ダメ、だ……
独りじゃ、動けないよ……。
やっぱり、最後は一人ぼっちなんだ。
あたし……ここで死んでくのかな…
動けないところを、蜜柑に見つかったりして……
ずっとずっと、一人ぼっちだった。
アメリカで捨てられ、
イタリアに売られ、
そこで、あったかい光を知った。
人間の、信頼関係を知った。
日本に来て、更に知った。
『ツナ……』
凍っていたあたしの心を、溶かしてくれたね。
封じられてた人間性を、引っぱり出してくれた。
だけどね、あたしはいつだって一線引いてたつもりだったよ。
だって、知ってるから。
どんなに足掻いたって、所詮あたしは犯罪者の娘。
幸せになる権利なんて、平穏に過ごす意味なんて、無い。
いつかはまた、薄暗い闇の世界に堕ちる運命だって事、
ちゃんと分かってたハズだった。
なのに、ね……
ずっとずっと、あったかいままなんだもの。
ツナ達の光は、消えないんだもの。
---「檸檬も、大事な仲間だから…」
投げかけて貰ったあったかい言葉は、
思い出すだけで涙腺を刺激するの。
どんなに心を閉ざそうとしても、
驚くほど簡単にあたしをあっためる。
いつしかその温度が当たり前になって、
いけないと知りつつ、ぬるま湯につかり続けてた。
---「行かないでよ、檸檬。」
---「僕の側にいて。」
権利が無いと知りつつ、
側にいたいと願ってしまった。
『…恭弥……』
あたしは、
“闇”と呼ばれるあたしは……
罪深くも、貴方を愛してしまった……
一人ぼっちの寂しさと恐怖を、
忘れてしまうくらいに。
だから今、こんなに哀しいのかな。
だから今、こんなに苦しいのかな。
仲間の輪に入れて貰ったあたしは、
“愛する”ことを知ってしまったあたしは、
いつの間にか弱くなってた……
そーゆー事、なのかな…。
『{……違う…}』
『え…?』
『{違うわ、檸檬……}』
この、声…!
真っ暗闇の中を、見回す。
向こうの方に、ぼんやりとした人影。
『ど、どうして……』
どうして、ココに……!?
---
------
-------------
「やるじゃねーかスパナ。この戦いが終わったら、うちのメカニックと発明勝負をさせてみてーな。」
リボーンの言葉に、通信室のジャンニー二が意気込む。
-「望むところです!このジャンニーニ!!発明でミルフィオーレのメカニックなんかに負けません!!」
「発明…勝負……ウチも負けない。」
スパナも嬉しそうに笑った。
「お。そろそろ草壁から連絡があった地点だぞ。」
同時に、ツナのコンタクトに何かの反応が。
「何か来る……」
「でかいぞ!!」
それは、巨大なロケットだった。
「任せろボンゴレ、またウチがこいつでコースを逸らす。」
ツナは瞬時に減速してスパナを前に出す。
しかし、スパナがチャフ・フレア砲を撃った直後……
プッ、
ブワッ、
ミサイルは、いくつにも分かれて飛んできた。
それを見たツナは、咄嗟にロープを外す。
「スパナ、下がってろ!!」
「わっ、」
トビウオのような形をしたミサイル達を、ツナは炎の壁で相殺した。
そしてそのまま、直進する。
すると、行く先に人影が1つ。
「あれは…!」
爆風になびくのは、長く伸びたツインテール。
“彼女”は真っ直ぐに右手を伸ばし、ツナに狙いを定める。
ズガガガガンッ、
「くぅっ…!」
連射された全てを避けきれないと察したツナは、再び炎の壁を作る。
しかし……
ボウッ、
「なっ…!」
炎の壁に混ざって、別の炎がツナに襲いかかる。
「この弾は…まさか!」
「同じ手に引っ掛かるなんて、低能ね。」
「蜜柑さんっ!!」
蜜柑が先ほど撃ったのは、10年前にも苦戦させられた“油弾”。
銃弾の内部に仕込まれている油が、ツナの炎で熱せられて炎を上げるのだ。
その弾を警戒し、スピードを落としたツナ。
しかし蜜柑は、距離を詰めようとも広げようともせず、何処かにいる何者かに呼び掛ける。
「私は低能な獲物に興味は無いわ。」
-「ああ。」
「(誰だ…!?)」
聞こえて来た短い返事に、ツナが辺りを見回そうとした、その時。
-「死ね、ボンゴレ……」
「(……いる!!)」
左斜め後ろからの気配に、咄嗟に左手を盾にした。
グローブクリスタルにぶつかったのは、重みのある長剣。
そして…
聞こえて来た声の主が、姿を現した。