未来編①
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匣兵器実験場にて、蜜柑は腰にある匣を1つ開匣した。
「キィーイッ!」
「チャージ式か。」
「今回は、遠距離チャージを搭載したわ。」
別の匣を開匣すると、蜜柑の手には二丁拳銃が握られる。
それは、以前檸檬を攻撃した、破壊の死ぬ気弾が装填されている銃だった。
「(銃によるチャージか…)」
蜜柑は、何の躊躇いも無く自分のアニマル匣に向かって引き金を引く。
ズガンズガン!
「キィーイ!!」
「これは…」
「不備やバグはなさそうね。」
一言呟いた後、蜜柑はそれぞれを匣に戻した。
そしてふと、天井を見上げる。
「どうかしたのか。」
「……まただわ。」
尋ねる幻騎士にも、微かに重量感のある音が聞こえて来た。
「基地移動か。」
「ええ……恐らく、誰か来る。」
ジェッソとジッリョネロ
自ら話し合いに行くと決めたユニ。
守護者と共に、ジェッソファミリーのアジトにやって来た。
10階の客間に通されたユニに、ボス同士での話をしようと白蘭が言う。
γを始め守護者達は反対したが、ユニは頷いた。
「姫!!」
「私の目を見て、γ。無謀に見える?」
「(目…?)」
ユニには、既に話し合いの結果が見えているのだろうか。
花開くような笑顔に、γはそう考えた。
「行ってきます。」
しゃがんで目線を会わせていたγに、ユニは抱きついて言った。
「ありがとう、γ。私、貴方のこと……………」
その言葉を最後に、ユニは部屋の中へと消えていった。
ユニの血圧・脈拍共に異常がないまま、話し合いは続いたようだ。
しかし…
「じゃあね、ユニちゃん。」
部屋から出て来たその瞬間、彼女は彼女でなくなっていた。
「皆、聞きなさい。我々ジッリョネロファミリーとジェッソファミリーは、合併をします。」
突然の衝撃的なボスの発言に、γ達は固まった。
ユニは淡々と続ける。
「合併後の母体はジェッソとし、ボスは白蘭様に………」
「姫!!何を言ってるんだ!!」
「気安く触れるな。」
肩を揺すろうと掴んだγの手を、撥ね除けるユニ。
「合併後、私はNO.2となる。触れて良いのは白蘭様だけだ。」
自分を見上げたその目を見て、γは気がついた。
話し合いの前と、明らかに違う。
「(ココには姫は…いない!!)」
その怒りの矛先は、真直ぐ白蘭に向く。
「白蘭!!!ユニ様に何をした!!!」
「さーて、何だったかな?」
「貴様ァァァァ!!!」
開匣し、2匹の電狐で攻撃をしようとしたγ。
しかし辺りには、別の血が飛び散った。
「白蘭様に手をあげるのならば、私を殺してからにしなさい。」
「姫!!」
白蘭を庇うように両手を広げたユニが、電狐の炎を浴びていくつもの傷を作っていた。
「いっ、いかん!!やめろγ!!」
「そんな……姫…」
ショックを隠せないγ達の表情と、残酷なその光景を、白蘭は貼付けたような笑顔で見つめていた。
「うぉおおお!!!白蘭んん!!!!」
押さえつけられながら発したγの悲痛な叫びが、辺りに響いた。
それから、γは白いアップデート匣をユニに預けた。
ジッリョネロの為にしか使いたくない、
ミルフィオーレにはいらない、と。
もう、合併の為の調印の日であった。
後戻りは出来ない。
「また再びジッリョネロの為に使う時が来るまで、預かってもらいたい。時は、必ず来ると信じている。」
---
------
------------
「時々、お前らの言うことが理解できねぇぜ……」
回想を終えたγは、獄寺の言葉に耳を傾ける。
2人共、ボロボロであった。
「白蘭も入江も同じファミリーだろうが!!」
「フ……ミルフィオーレに本当のファミリーになんて、何人いるんだろうな。」
『本当の…?』
「同じ黒い服に身を包んでいながら、ファミリーじゃねーヤツもいる。」
檸檬は、ハッとした。
---『{ジッリョネロの幻騎士には、何かある。}』
未来の自分が言っていた言葉は、確かなのかも知れない。
「(ブラックスペル同士で…?)」
「ヤツらはジッリョネロファミリーを売ったカスだ……中でも1番くえねーのは、幻騎士。」
『(幻騎士…!!)』
檸檬の中の推測は、確信に繋がった。
---
-----
------------
基地移動を察した蜜柑は、踵を返し去ろうとする。
「蜜柑?」
「私、行くわね。」
「自ら探しに行くのか、DARQを。」
「待機には不慣れだから。それに……」
立ち止まり、蜜柑は言った。
「私は姉しか標的にしないけど、その他のボンゴレは私を無視しない…………相手をするのは徒労だわ。」
「そうか。」
「相手をしたところで、死体が増えるだけ。」
「あぁ…そうだな。」
蜜柑の冷たい声に、幻騎士も変わらぬ声色で返した。
部屋には、蜜柑のヒールが遠ざかって行く音が響いた。
直後に幻騎士が感じたのは、新たな人の気配だった。
-「あれ、どーなってんだ?行き止まり?やっぱマップと実際のルートが一致してねーよ…。」
「(来たか…)」
ラルを背負って誘導されるがままに移動していた山本は、開いた壁の向こうにある一つの殺気を感じ取った。
刀を構えて前を見た山本は、目を見開いた。
「(コイツは…!!)」
その顔を、山本は知っていたのだ。
---
------
幻騎士の名前を挙げたγは、不満そうに彼について付け加える。
「ヤツはジッリョネロ最大の裏切り者にして、認めたかねーがこの時代における……最強の剣士。」
檸檬の中にある不安が、生温い風のように胸をざわつかせた。
.
「キィーイッ!」
「チャージ式か。」
「今回は、遠距離チャージを搭載したわ。」
別の匣を開匣すると、蜜柑の手には二丁拳銃が握られる。
それは、以前檸檬を攻撃した、破壊の死ぬ気弾が装填されている銃だった。
「(銃によるチャージか…)」
蜜柑は、何の躊躇いも無く自分のアニマル匣に向かって引き金を引く。
ズガンズガン!
「キィーイ!!」
「これは…」
「不備やバグはなさそうね。」
一言呟いた後、蜜柑はそれぞれを匣に戻した。
そしてふと、天井を見上げる。
「どうかしたのか。」
「……まただわ。」
尋ねる幻騎士にも、微かに重量感のある音が聞こえて来た。
「基地移動か。」
「ええ……恐らく、誰か来る。」
ジェッソとジッリョネロ
自ら話し合いに行くと決めたユニ。
守護者と共に、ジェッソファミリーのアジトにやって来た。
10階の客間に通されたユニに、ボス同士での話をしようと白蘭が言う。
γを始め守護者達は反対したが、ユニは頷いた。
「姫!!」
「私の目を見て、γ。無謀に見える?」
「(目…?)」
ユニには、既に話し合いの結果が見えているのだろうか。
花開くような笑顔に、γはそう考えた。
「行ってきます。」
しゃがんで目線を会わせていたγに、ユニは抱きついて言った。
「ありがとう、γ。私、貴方のこと……………」
その言葉を最後に、ユニは部屋の中へと消えていった。
ユニの血圧・脈拍共に異常がないまま、話し合いは続いたようだ。
しかし…
「じゃあね、ユニちゃん。」
部屋から出て来たその瞬間、彼女は彼女でなくなっていた。
「皆、聞きなさい。我々ジッリョネロファミリーとジェッソファミリーは、合併をします。」
突然の衝撃的なボスの発言に、γ達は固まった。
ユニは淡々と続ける。
「合併後の母体はジェッソとし、ボスは白蘭様に………」
「姫!!何を言ってるんだ!!」
「気安く触れるな。」
肩を揺すろうと掴んだγの手を、撥ね除けるユニ。
「合併後、私はNO.2となる。触れて良いのは白蘭様だけだ。」
自分を見上げたその目を見て、γは気がついた。
話し合いの前と、明らかに違う。
「(ココには姫は…いない!!)」
その怒りの矛先は、真直ぐ白蘭に向く。
「白蘭!!!ユニ様に何をした!!!」
「さーて、何だったかな?」
「貴様ァァァァ!!!」
開匣し、2匹の電狐で攻撃をしようとしたγ。
しかし辺りには、別の血が飛び散った。
「白蘭様に手をあげるのならば、私を殺してからにしなさい。」
「姫!!」
白蘭を庇うように両手を広げたユニが、電狐の炎を浴びていくつもの傷を作っていた。
「いっ、いかん!!やめろγ!!」
「そんな……姫…」
ショックを隠せないγ達の表情と、残酷なその光景を、白蘭は貼付けたような笑顔で見つめていた。
「うぉおおお!!!白蘭んん!!!!」
押さえつけられながら発したγの悲痛な叫びが、辺りに響いた。
それから、γは白いアップデート匣をユニに預けた。
ジッリョネロの為にしか使いたくない、
ミルフィオーレにはいらない、と。
もう、合併の為の調印の日であった。
後戻りは出来ない。
「また再びジッリョネロの為に使う時が来るまで、預かってもらいたい。時は、必ず来ると信じている。」
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「時々、お前らの言うことが理解できねぇぜ……」
回想を終えたγは、獄寺の言葉に耳を傾ける。
2人共、ボロボロであった。
「白蘭も入江も同じファミリーだろうが!!」
「フ……ミルフィオーレに本当のファミリーになんて、何人いるんだろうな。」
『本当の…?』
「同じ黒い服に身を包んでいながら、ファミリーじゃねーヤツもいる。」
檸檬は、ハッとした。
---『{ジッリョネロの幻騎士には、何かある。}』
未来の自分が言っていた言葉は、確かなのかも知れない。
「(ブラックスペル同士で…?)」
「ヤツらはジッリョネロファミリーを売ったカスだ……中でも1番くえねーのは、幻騎士。」
『(幻騎士…!!)』
檸檬の中の推測は、確信に繋がった。
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基地移動を察した蜜柑は、踵を返し去ろうとする。
「蜜柑?」
「私、行くわね。」
「自ら探しに行くのか、DARQを。」
「待機には不慣れだから。それに……」
立ち止まり、蜜柑は言った。
「私は姉しか標的にしないけど、その他のボンゴレは私を無視しない…………相手をするのは徒労だわ。」
「そうか。」
「相手をしたところで、死体が増えるだけ。」
「あぁ…そうだな。」
蜜柑の冷たい声に、幻騎士も変わらぬ声色で返した。
部屋には、蜜柑のヒールが遠ざかって行く音が響いた。
直後に幻騎士が感じたのは、新たな人の気配だった。
-「あれ、どーなってんだ?行き止まり?やっぱマップと実際のルートが一致してねーよ…。」
「(来たか…)」
ラルを背負って誘導されるがままに移動していた山本は、開いた壁の向こうにある一つの殺気を感じ取った。
刀を構えて前を見た山本は、目を見開いた。
「(コイツは…!!)」
その顔を、山本は知っていたのだ。
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幻騎士の名前を挙げたγは、不満そうに彼について付け加える。
「ヤツはジッリョネロ最大の裏切り者にして、認めたかねーがこの時代における……最強の剣士。」
檸檬の中にある不安が、生温い風のように胸をざわつかせた。
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