未来編①
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「リボーン!!」
「ちゃおっス。」
何の前触れも無く姿を現したリボーンに触れようとするも、透けている事に気がつくツナ。
「お化け!?」
「立体映像(ホログラム)だな。」
「当たりだぞ、スパナ。俺は本物じゃなくて3Dの映像なんだ。」
「え!?じゃあお前、本当はココにいないの?」
ツナのヘッドホンだけに、リボーンのホログラムが現れる機能がつけられている。
ボンゴレアジトで撮影された映像が映し出されているのだ。
「本当はもっと早くおどかそうと思ったんだが、電波が悪くてな。さっき急に良くなったんだが、何かあったか?」
「え…?ああ地震!!そっちもあったろ?」
「ん?無かったぞ。」
「え?じゃあ、そっちは……」
「ああ、今んとこ無事だ。」
リボーンの笑みと言葉に、ツナはホッと一安心した。
笹川了平VS.γ
「スパナ、X BURNERの完成までにどれくらいかかるんだ?」
「ん……」
フレンドリーなリボーンの語り口調に、疑問を抱いたツナが尋ねる。
「お前もしかして、この人のこと知ってんのか?」
「知らね。」
「そのわりにはさっきから慣れ慣れしーな!」
「お前が捕まってから音声は聞こえてたから、どんな奴かは分かってんぞ。」
「え、音声……って事は!」
「ああ、」
リボーンは少しだけ真剣な顔をした。
「蜜柑の話も聞いたぞ。10年後のアイツがどんな風なのかも、何となく分かった。」
「そ、そっか……」
「それは今は後回しだ、お前に任せとくと全部がもたついてラチがあかねーからな。」
そこで銃を取り出すリボーン。
「いつまでもチンタラしやがって。」
「ひいっ、待てリボーン!!たっ、タンマ!!」
「(ホロなのに怖がってる…)」
呆れるスパナを前に、リボーンは今分かってる事をツナに伝える。
「途切れ途切れの音声からだが、施設の破壊に向かった山本達は、2組に分断されちまったみてーだ。」
「ぶ…分断!?」
---
------
-----------
同じ頃コントロールルームでは、入江がモニターに映した基地の全体図を見ていた。
「成功だ。γと、ボンゴレ晴と嵐の守護者、及びダークが遭遇したな。」
「しかし入江様、ダークが戦いに干渉すればγが不利になるかと。」
「いや……あの様子ではしばらく力の発動は無いだろう。基地全体を包む僕の炎エネルギーが、思いの外ダークの体に影響しているようだ。」
最早、基地内の電気系統のコントロールも移行され、
監視カメラも復旧しつつある。
リング探知システムが使えないとは言っても、全体を映せるこの部屋のモニターが生きていれば支障は無い。
「あとは、連中とボンゴレリングを1つずつ摘んでいくだけだ。」
「恐れながら入江様、蜜柑様は今どちらに?」
「蜜柑さん…?確か、スパナに会いに行って…」
「特殊な状況においてのみとは言え、蜜柑様は我々にとって重要な戦力です。」
「せめて、位置把握だけでもしておいた方が宜しいかと。」
「あぁ、そうだな…」
復旧し始めた監視カメラの映像を、順にモニターに映して行く入江。
と、コントロールルームからそれほど離れていないブロックの廊下を歩く蜜柑を見つけた。
「一体、何処へ行こうとしてるんだ…?」
「あの方向は、恐らく蜜柑様の自室かと。」
「γ達のいるトレーニングルームからは結構距離があるな……。その前に、蜜柑さんへの無線は?」
「ありません。蜜柑様が手首に付けておられるのは、本部とのモニター通信機です。」
「本部………あぁ、白蘭サンか…」
「しかしそれも、電波障害を起こしている今は利用不可能かと。」
チェルベッロの言葉を聞き、入江は深い溜め息をつく。
そして、小さな声で数時間前と同じ事を呟いた。
「せめて、ダークが向こうで生け捕りのままだったら……」
---
-----
-----------
檸檬と獄寺からは見えないコンテナの裏で、了平は夥しい出血をしながら座り込んだ。
先ほどのエレクトリック・タワーはそれ相応の効果があったようだ。
「芝生頭!!」
『了平さんっ…!』
了平の匣兵器により身動きが取れない獄寺と、流れ込む強い波長に苦しみ続ける檸檬が叫ぶ。
が、聞こえて来るのはγの言葉のみで。
「なかなかしぶといな。今、天国の扉を見せてやるぜ。」
『や…めて……』
「待ちやがれ!!」
γが了平にキューを向けた、その時。
漢我流がγに向かって突っ込んでいった。
「あいつ!!」
『我流、ちゃんっ…!?』
しかし、γは即座に了平から漢我流へとターゲットを変更し、球を打つ。
物凄い威力の電流に、漢我流の悲痛な鳴き声が響く。
『あっ…!』
「おい、お前!!」
「焼き加減はレアだ。」
「くっそぉ!!てめー!!!」
何とかして縄を切ろうとする獄寺。
しかし、自分で暴れてもどうにもならない。
「おい檸檬!コレをナイフで切れねぇか!!?」
『えっ…?』
「早くしねーと芝生がっ…!!」
『分かっ…た……今、そっち行く…………うっ…、』
「檸檬っ!?」
獄寺の数メートル横で、倒れ込んだ檸檬。
その顔色は悪く、苦しそうに浅く早い呼吸を繰り返していた。
「なっ…おい!檸檬!!」
『頭、が……割れ、る…』
「檸檬っ!!!」
駆け寄りたいのに、それも出来ない。
獄寺は歯を食いしばりながら、最終手段に走った。
「出て来い!瓜!!」
縛られている手では、その位置にある匣しか開けられなかった。
だが、もしかしたら瓜が縄を噛み切れるかもしれないと考えたのだ。
しかし、瓜は相変わらず獄寺の言葉に耳を貸さず、毛繕いをしている。
そしてふと、空中にいるγの凄まじい炎を感じ取ったのか、そちらを向いて毛を逆立てた。
「おお?」
「シャーッ!」
「お…おいっ!!何処行くんだ瓜!!まさか…戦う気か!?」
獄寺の背中から飛び降り、瓜はγに向かって走り出す。
必至に引き止める獄寺だがそれは届かず、γは容赦なく瓜にキューを向ける。
「お前はミディアムレアにしてやる。」
「瓜ィ!!」
「下がっておれ!!」
飛びかかろうとした瓜を獄寺の方へと弾き返したのは、起き上がった了平の拳だった。
漢我流の方へと勢い良く吹っ飛ばされる瓜。
獄寺はハッとして正面を見た。
「高速治癒全開!!」
そこには確かに了平が立っていたのだが、回復しきった様子は微塵もなく。
「芝生!!」
「ほう……思ったより頑張るなぁ、晴の守護者。だが諦めな、俺とお前では何かと差があり過ぎる。リング1つとってもな。」
γのマーレリングがより純度の高い大きな炎を出せば出す程、了平へ流れるダメージは増す。
それに耐えながら、了平は獄寺に告げた。
「い…いいか獄寺……俺が倒されればその縄は解ける。」
突然の遺言のような語り口調に、獄寺は眉を動かす。
了平は続けた。
「俺と同じで、すぐ頭に血を上らせるのが、お前の悪いクセだ………慌てるなよ。」
「芝生…!」
「慌てずに……守りたいモノを守れ。」
「(守りたい、モノ……!)」
「召されな。」
血を流しながら、了平が一瞬だけ自分の方を見たのが獄寺には分かった。
そして、その直後にγによる大きな一撃が放たれたのも。
「芝生ーーーー!!!」
強力なスパーク音の中、獄寺の叫びが響いた。
倒れていた檸檬も、うっすら目に映る悲惨な光景に、涙を流す。
『…了平、さん……』
今度こそ意識を失った了平に、γはなおもキューを向けて。
「ダメ押しだ。」
『い…や…』
空間移動で了平を回避させようと手を伸ばした檸檬の前に、2本の足。
そして、次の瞬間放たれたビリヤード球は、嵐の炎を帯びた兵器に遮られていて。
「ん……!?」
驚き視線を移したγ。
そこには、腰にある複数の匣を開匣し、
何種ものリングを付け、
見た事の無い兵器に囲まれ、
檸檬を庇うように立つ獄寺の姿が。
『はや、と……?』
「そこにいろ、檸檬。」
振り向かないままそう言った獄寺は、γを強く睨んだ。
「てめぇだけは、許さねぇ!!」
「ちゃおっス。」
何の前触れも無く姿を現したリボーンに触れようとするも、透けている事に気がつくツナ。
「お化け!?」
「立体映像(ホログラム)だな。」
「当たりだぞ、スパナ。俺は本物じゃなくて3Dの映像なんだ。」
「え!?じゃあお前、本当はココにいないの?」
ツナのヘッドホンだけに、リボーンのホログラムが現れる機能がつけられている。
ボンゴレアジトで撮影された映像が映し出されているのだ。
「本当はもっと早くおどかそうと思ったんだが、電波が悪くてな。さっき急に良くなったんだが、何かあったか?」
「え…?ああ地震!!そっちもあったろ?」
「ん?無かったぞ。」
「え?じゃあ、そっちは……」
「ああ、今んとこ無事だ。」
リボーンの笑みと言葉に、ツナはホッと一安心した。
笹川了平VS.γ
「スパナ、X BURNERの完成までにどれくらいかかるんだ?」
「ん……」
フレンドリーなリボーンの語り口調に、疑問を抱いたツナが尋ねる。
「お前もしかして、この人のこと知ってんのか?」
「知らね。」
「そのわりにはさっきから慣れ慣れしーな!」
「お前が捕まってから音声は聞こえてたから、どんな奴かは分かってんぞ。」
「え、音声……って事は!」
「ああ、」
リボーンは少しだけ真剣な顔をした。
「蜜柑の話も聞いたぞ。10年後のアイツがどんな風なのかも、何となく分かった。」
「そ、そっか……」
「それは今は後回しだ、お前に任せとくと全部がもたついてラチがあかねーからな。」
そこで銃を取り出すリボーン。
「いつまでもチンタラしやがって。」
「ひいっ、待てリボーン!!たっ、タンマ!!」
「(ホロなのに怖がってる…)」
呆れるスパナを前に、リボーンは今分かってる事をツナに伝える。
「途切れ途切れの音声からだが、施設の破壊に向かった山本達は、2組に分断されちまったみてーだ。」
「ぶ…分断!?」
---
------
-----------
同じ頃コントロールルームでは、入江がモニターに映した基地の全体図を見ていた。
「成功だ。γと、ボンゴレ晴と嵐の守護者、及びダークが遭遇したな。」
「しかし入江様、ダークが戦いに干渉すればγが不利になるかと。」
「いや……あの様子ではしばらく力の発動は無いだろう。基地全体を包む僕の炎エネルギーが、思いの外ダークの体に影響しているようだ。」
最早、基地内の電気系統のコントロールも移行され、
監視カメラも復旧しつつある。
リング探知システムが使えないとは言っても、全体を映せるこの部屋のモニターが生きていれば支障は無い。
「あとは、連中とボンゴレリングを1つずつ摘んでいくだけだ。」
「恐れながら入江様、蜜柑様は今どちらに?」
「蜜柑さん…?確か、スパナに会いに行って…」
「特殊な状況においてのみとは言え、蜜柑様は我々にとって重要な戦力です。」
「せめて、位置把握だけでもしておいた方が宜しいかと。」
「あぁ、そうだな…」
復旧し始めた監視カメラの映像を、順にモニターに映して行く入江。
と、コントロールルームからそれほど離れていないブロックの廊下を歩く蜜柑を見つけた。
「一体、何処へ行こうとしてるんだ…?」
「あの方向は、恐らく蜜柑様の自室かと。」
「γ達のいるトレーニングルームからは結構距離があるな……。その前に、蜜柑さんへの無線は?」
「ありません。蜜柑様が手首に付けておられるのは、本部とのモニター通信機です。」
「本部………あぁ、白蘭サンか…」
「しかしそれも、電波障害を起こしている今は利用不可能かと。」
チェルベッロの言葉を聞き、入江は深い溜め息をつく。
そして、小さな声で数時間前と同じ事を呟いた。
「せめて、ダークが向こうで生け捕りのままだったら……」
---
-----
-----------
檸檬と獄寺からは見えないコンテナの裏で、了平は夥しい出血をしながら座り込んだ。
先ほどのエレクトリック・タワーはそれ相応の効果があったようだ。
「芝生頭!!」
『了平さんっ…!』
了平の匣兵器により身動きが取れない獄寺と、流れ込む強い波長に苦しみ続ける檸檬が叫ぶ。
が、聞こえて来るのはγの言葉のみで。
「なかなかしぶといな。今、天国の扉を見せてやるぜ。」
『や…めて……』
「待ちやがれ!!」
γが了平にキューを向けた、その時。
漢我流がγに向かって突っ込んでいった。
「あいつ!!」
『我流、ちゃんっ…!?』
しかし、γは即座に了平から漢我流へとターゲットを変更し、球を打つ。
物凄い威力の電流に、漢我流の悲痛な鳴き声が響く。
『あっ…!』
「おい、お前!!」
「焼き加減はレアだ。」
「くっそぉ!!てめー!!!」
何とかして縄を切ろうとする獄寺。
しかし、自分で暴れてもどうにもならない。
「おい檸檬!コレをナイフで切れねぇか!!?」
『えっ…?』
「早くしねーと芝生がっ…!!」
『分かっ…た……今、そっち行く…………うっ…、』
「檸檬っ!?」
獄寺の数メートル横で、倒れ込んだ檸檬。
その顔色は悪く、苦しそうに浅く早い呼吸を繰り返していた。
「なっ…おい!檸檬!!」
『頭、が……割れ、る…』
「檸檬っ!!!」
駆け寄りたいのに、それも出来ない。
獄寺は歯を食いしばりながら、最終手段に走った。
「出て来い!瓜!!」
縛られている手では、その位置にある匣しか開けられなかった。
だが、もしかしたら瓜が縄を噛み切れるかもしれないと考えたのだ。
しかし、瓜は相変わらず獄寺の言葉に耳を貸さず、毛繕いをしている。
そしてふと、空中にいるγの凄まじい炎を感じ取ったのか、そちらを向いて毛を逆立てた。
「おお?」
「シャーッ!」
「お…おいっ!!何処行くんだ瓜!!まさか…戦う気か!?」
獄寺の背中から飛び降り、瓜はγに向かって走り出す。
必至に引き止める獄寺だがそれは届かず、γは容赦なく瓜にキューを向ける。
「お前はミディアムレアにしてやる。」
「瓜ィ!!」
「下がっておれ!!」
飛びかかろうとした瓜を獄寺の方へと弾き返したのは、起き上がった了平の拳だった。
漢我流の方へと勢い良く吹っ飛ばされる瓜。
獄寺はハッとして正面を見た。
「高速治癒全開!!」
そこには確かに了平が立っていたのだが、回復しきった様子は微塵もなく。
「芝生!!」
「ほう……思ったより頑張るなぁ、晴の守護者。だが諦めな、俺とお前では何かと差があり過ぎる。リング1つとってもな。」
γのマーレリングがより純度の高い大きな炎を出せば出す程、了平へ流れるダメージは増す。
それに耐えながら、了平は獄寺に告げた。
「い…いいか獄寺……俺が倒されればその縄は解ける。」
突然の遺言のような語り口調に、獄寺は眉を動かす。
了平は続けた。
「俺と同じで、すぐ頭に血を上らせるのが、お前の悪いクセだ………慌てるなよ。」
「芝生…!」
「慌てずに……守りたいモノを守れ。」
「(守りたい、モノ……!)」
「召されな。」
血を流しながら、了平が一瞬だけ自分の方を見たのが獄寺には分かった。
そして、その直後にγによる大きな一撃が放たれたのも。
「芝生ーーーー!!!」
強力なスパーク音の中、獄寺の叫びが響いた。
倒れていた檸檬も、うっすら目に映る悲惨な光景に、涙を流す。
『…了平、さん……』
今度こそ意識を失った了平に、γはなおもキューを向けて。
「ダメ押しだ。」
『い…や…』
空間移動で了平を回避させようと手を伸ばした檸檬の前に、2本の足。
そして、次の瞬間放たれたビリヤード球は、嵐の炎を帯びた兵器に遮られていて。
「ん……!?」
驚き視線を移したγ。
そこには、腰にある複数の匣を開匣し、
何種ものリングを付け、
見た事の無い兵器に囲まれ、
檸檬を庇うように立つ獄寺の姿が。
『はや、と……?』
「そこにいろ、檸檬。」
振り向かないままそう言った獄寺は、γを強く睨んだ。
「てめぇだけは、許さねぇ!!」