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「檸檬ーっ、デートしよっ♪」
その言葉が、
恐怖の始まりでした☆
トマト祭り
部屋でロックを聞きながら踊っていると、突然ドアが開いた。
入って来たのはいつも笑顔の王子様。
「檸檬ーっ、デートしよっ♪」
『デート??』
「ほら、天気いいし。今日は昼の任務ないし。」
『うん、いーよ♪』
久しぶりにベルとお出かけ。
ちょっと楽しみ。
久しぶりに檸檬とお出かけ。
すっげー楽しみ。
白いキャミソールに、薄茶色のキュロット。
ウエストポーチをくっつけて、ミュールを履いた。
「可愛いじゃん、檸檬♪」
『へへ、ありがと。///』
「んじゃ、行こっか。」
『うんっ!』
ベルと手を繋いで外に飛び出した。
『ねぇねぇ、あっちで何かやってるよ?』
「ホントだ。行ってみよっか。」
大騒ぎをしている大通りに、2人で足を運んだ。
それが、
あんな事になるなんて。
「ギャーッ!!」
「うわっ!てめーっ!!」
「いてっ!何しやがるっ!」
ホントに騒がしい。
しかも、何か投げ合っててるみたい。
『あれ、何だと思う?』
「知らねー。もっと近く行ってみよっか。」
『うん。』
近付いてみると…
ヒュッ、
『きゃぁっ!!』
ボトッ、
これは…
トマト??
何で?
『ねぇベル…』
あたしは隣にいるベルに話し掛けようとして、フリーズした。
ベルはすでにトマトまみれになっていたから。
『ベル…??』
「うしし……」
『え?』
ベルの口角がいつもより上がってる気がする。
少し吃驚していると、ベルが急に大きく笑い出した。
「うししししししし!!!」
『ベっ…ベル!!?』
あたしが呼んだのが聞こえたのか、ベルはこっちを向いた。
だけど、
いつもと顔つきが違う。
ちょっと恐怖を覚えたその瞬間だった。
シュッ、
『へ?』
あたしの頬を、何かがかする。
「うしししし♪あ"はぁ"~…」
『えーっ!!?』
ベルに対する違和感の正体が分かった。
まるで、本気で殺しにかかって来そうな感じ。
ヤバい、
直感でそう思った。
「遊んでくれる?」
『嘘でしょーっ!!』
何十本ものナイフが宙に浮く。
『(このままじゃ、一般の人が…!)』
どうしてベルが急に豹変したかは分からないけど、とにかく大通りから離れる事にした。
『-----俊足-----』
あたしは出来るだけ早く誰もいない小道に走った。
そして、携帯を手に取る。
『こんな時は、誰に聞けばいいのー!?』
とりあえず、マーモンに!!
何か、何でも知ってそう!
-「ム、誰だい?」
『あ、あたし!!』
-「檸檬、どうしたの?」
『べ、ベルが、ベルがぁーっ!!』
-「死んだ?」
『んなワケないでしょーっ!何か、急におかしくなっちゃった!!あたしの事殺そうと……』
そこまで言って、背後の殺気に気付く。
-「檸檬?どうしたんだい?」
『マーモン……あたし、戦わなくちゃダメ?』
振り向いた先には、ナイフを構えてにっこりと笑うベルが。
「誰と話してんのー?」
『べ、ベル……』
「遊ぼ♪」
『ちょっ、待って!』
「うしし♪待てなーい。」
『きゃーっ!!』
とりあえず投げられたナイフを避ける。
だけど…
スパッ、
『え?』
スパパッ、
『い、痛っ…!』
どーなってんの!?
避けたのに!!
『マーモン!マジで殺されるーっ!!』
-「ベル、暴走したんだね。自分の血でもみたのかい?」
『血!?見てない見てない!!トマト投げられただけ!!』
あたしが叫ぶと、マーモンは少し黙る。
『ま、マーモン!!?』
-「そのうち収まるよ。自分の血じゃないって気が付けば。」
『それまで収まらないのーっ!?』
-「多分。じゃ、切るよ。」
『えぇーっ!?』
プチッ、
嘘でしょ…
命もたないって!!!
だって、
どんどんあたし、切り刻まれてるしーっ!!
やぱい、やばいよ!!
『(こうなったら…)』
本気でいくしかなさそうだね♪
『five six seven and eight...』
.リズムに乗って、
ベルの動きを読んで、
『-----超五感-----』
そのナイフのからくり、暴かせてもらうよ♪
「あ"はぁ"~。」
シュシュッ、
『(見えた!!)』
ナイフの先に、ワイヤー!!
『なるほどね♪』
だったら…
「うしししっ♪」
『わっ……と!』
キキンッ、キンッ!
全部打ち落とす。
『ベル!ねぇ、目を覚まして!!ベル!!』
「あ"~~?」
『ベルっ!!』
それもこれも、トマトのせい!!
そう言えば、イタリアってトマト祭りやるんだよね。
忘れてたよ。
ってか、
ベルがこんな事になるなんてーっ!!
どうにかしてトマトを落としてあげなくちゃ!
『(よしっ!)』
あたしは池の方に走った。
「追いかけっこ~??」
『そうだよっ!捕まえてごらんっ♪』
「うししっ♪楽勝~。」
うまくベルを誘導する。
池に飛び込んじゃえばいいんだ。
そうすればベルに付いたトマトは落ちるから。
んで、血じゃないって理解してくれればそれで良し。
池の柵の前に立った。
『さぁて、決着付けましょうか♪』
「あ"はぁ"~。」
ベルはナイフを投げて来る。
全部打ち落とすのはもう面倒臭い。
だから…
グイッ、
ナイフに付いてるワイヤーを引っ張る。
それは、ベルの手に繋がってるから。
『つっ…!』
鋭利なワイヤーだから、手の平に多少切れ込みが入るけど、そんなの関係ない。
ベルを、止めなくちゃ!
「あ"~??」
『一緒に飛び込むよっ!!』
ナイフのワイヤーを持ったまま、あたしは池の中にダイビング。
そしたら、ベルも少し遅れて引き込まれる。
ザバァン…
物凄い水音がした。
プカーッ…
『ぷはぁっ!!』
あたしは水をきる為に頭を振る。
隣には、気を失ったベルが。
『ベル……?』
呼んでも起きないから、池から引き上げてベンチに寝かせた。
幸い、暑い夏の日。
太陽のおかげで、水分はすぐに蒸発する。
『ベル……ベル……』
「ん~…」
返事が聞こえて、ホッとした。
『ベル、起きて。』
「ん………檸檬?」
『あー、良かったぁ。』
ベルはスッと起き上がった。あたしはその隣に座る。
「あれ?俺、どうしてた?」
『吃驚したよー、急にナイフ投げて来るんだもん。』
「マジで!?檸檬に!?」
『そうだよー、一般人じゃなくて良かったぁ。』
ベルはちょっと凹んだみたいだった。
『ベル?』
「俺さー、」
ベルは青い空を見上げる。
その金髪からは、まだ雫が数滴滴っている。
「檸檬には見られたくなかったなぁー……。」
『ベル……』
「おかしかったっしょ?俺。」
空を見上げたまま、あたしに問うベル。
正直、返答に困った。
確かに、ちょっと怖かったから。
「ごめんね、檸檬。」
でも、
ベルの寂しそうな声を聞いて、あたしも寂しくなったから。
『大丈夫だよ、ベル。』
「え?」
寂しい時は、誰かの笑顔が必要だから。
『ベルと真剣勝負出来て、嬉しかったよ♪』
「檸檬…」
それにね、
『あたし、さっきのベルのリズム、好きだよ。』
「リズム……って?」
『少し早いテンポのワルツ。流石王子様って感じ♪』
そう言って、笑顔を見せた。
ベルには、笑顔が似合うから。
笑顔でいて欲しいから。
ベルのリズムが好きなのは本当。
踊ってて楽しかったのも本当。
ちょっと吃驚しただけだよ、ベル。
『もう、いいじゃん!あたし、お腹空いちゃった。何か食べに行こうよ!』
立ち上がろうとしたら、ベルに手を引っ張られた。
『え?』
ギュッ、
気が付けば、そのままベルの腕の中。
『べ、ベル……??』
「檸檬………俺、檸檬の事大好き。」
『え?』
強く、強く抱き締められて。
ベルからは、軽くトマトの匂いがした。
「檸檬……」
小さく小さくあたしを呼ぶベル。
あたしはその頭を軽く撫でた。
『あたしも、ベルの事大好きだよ♪ナイフ投げられたくらいで、嫌いになったりしないって!』
「うん…」
予想はしてた事だけど、
やっぱ伝わらなかった。
ホント、檸檬って鈍感。
けど、嬉しかったよ。
本気になった俺を見て、受け入れてくれた人、初めてだったから。
「大好き」って言ってくれた人、初めてだったよ。
「檸檬、ありがとう。」
『んーん♪ほら、お昼食べようよ!』
「オッケー♪」
やっぱ俺、
檸檬の事好きだよ。
ホントにホントに、
誰よりも好き。
「今日は王子が奢ってあげるよ。」
『えっ!?でも…』
「止めてくれたお礼♪」
俺がそう言って笑えば、檸檬も瞳を輝かせて。
『ありがとうっ!』
チュッ、
綺麗に笑ってくれるんだ。
「何食べる?」
『カルボナーラ!ベルは?』
「ししし♪おんなじ。」
『あーっ、真似したーっ。』
「いいじゃん。だって俺、王子だもん♪」
こんな他愛もない会話が、
すっげー嬉しい。
やっぱり檸檬は、
俺のお姫さま♪
俺、檸檬の鈍さなんかに負けないから。
絶対檸檬は俺のだから。
トマト祭りはもうごめんだけど、
また檸檬とお出かけってか、デートしたいな♪
その言葉が、
恐怖の始まりでした☆
トマト祭り
部屋でロックを聞きながら踊っていると、突然ドアが開いた。
入って来たのはいつも笑顔の王子様。
「檸檬ーっ、デートしよっ♪」
『デート??』
「ほら、天気いいし。今日は昼の任務ないし。」
『うん、いーよ♪』
久しぶりにベルとお出かけ。
ちょっと楽しみ。
久しぶりに檸檬とお出かけ。
すっげー楽しみ。
白いキャミソールに、薄茶色のキュロット。
ウエストポーチをくっつけて、ミュールを履いた。
「可愛いじゃん、檸檬♪」
『へへ、ありがと。///』
「んじゃ、行こっか。」
『うんっ!』
ベルと手を繋いで外に飛び出した。
『ねぇねぇ、あっちで何かやってるよ?』
「ホントだ。行ってみよっか。」
大騒ぎをしている大通りに、2人で足を運んだ。
それが、
あんな事になるなんて。
「ギャーッ!!」
「うわっ!てめーっ!!」
「いてっ!何しやがるっ!」
ホントに騒がしい。
しかも、何か投げ合っててるみたい。
『あれ、何だと思う?』
「知らねー。もっと近く行ってみよっか。」
『うん。』
近付いてみると…
ヒュッ、
『きゃぁっ!!』
ボトッ、
これは…
トマト??
何で?
『ねぇベル…』
あたしは隣にいるベルに話し掛けようとして、フリーズした。
ベルはすでにトマトまみれになっていたから。
『ベル…??』
「うしし……」
『え?』
ベルの口角がいつもより上がってる気がする。
少し吃驚していると、ベルが急に大きく笑い出した。
「うししししししし!!!」
『ベっ…ベル!!?』
あたしが呼んだのが聞こえたのか、ベルはこっちを向いた。
だけど、
いつもと顔つきが違う。
ちょっと恐怖を覚えたその瞬間だった。
シュッ、
『へ?』
あたしの頬を、何かがかする。
「うしししし♪あ"はぁ"~…」
『えーっ!!?』
ベルに対する違和感の正体が分かった。
まるで、本気で殺しにかかって来そうな感じ。
ヤバい、
直感でそう思った。
「遊んでくれる?」
『嘘でしょーっ!!』
何十本ものナイフが宙に浮く。
『(このままじゃ、一般の人が…!)』
どうしてベルが急に豹変したかは分からないけど、とにかく大通りから離れる事にした。
『-----俊足-----』
あたしは出来るだけ早く誰もいない小道に走った。
そして、携帯を手に取る。
『こんな時は、誰に聞けばいいのー!?』
とりあえず、マーモンに!!
何か、何でも知ってそう!
-「ム、誰だい?」
『あ、あたし!!』
-「檸檬、どうしたの?」
『べ、ベルが、ベルがぁーっ!!』
-「死んだ?」
『んなワケないでしょーっ!何か、急におかしくなっちゃった!!あたしの事殺そうと……』
そこまで言って、背後の殺気に気付く。
-「檸檬?どうしたんだい?」
『マーモン……あたし、戦わなくちゃダメ?』
振り向いた先には、ナイフを構えてにっこりと笑うベルが。
「誰と話してんのー?」
『べ、ベル……』
「遊ぼ♪」
『ちょっ、待って!』
「うしし♪待てなーい。」
『きゃーっ!!』
とりあえず投げられたナイフを避ける。
だけど…
スパッ、
『え?』
スパパッ、
『い、痛っ…!』
どーなってんの!?
避けたのに!!
『マーモン!マジで殺されるーっ!!』
-「ベル、暴走したんだね。自分の血でもみたのかい?」
『血!?見てない見てない!!トマト投げられただけ!!』
あたしが叫ぶと、マーモンは少し黙る。
『ま、マーモン!!?』
-「そのうち収まるよ。自分の血じゃないって気が付けば。」
『それまで収まらないのーっ!?』
-「多分。じゃ、切るよ。」
『えぇーっ!?』
プチッ、
嘘でしょ…
命もたないって!!!
だって、
どんどんあたし、切り刻まれてるしーっ!!
やぱい、やばいよ!!
『(こうなったら…)』
本気でいくしかなさそうだね♪
『five six seven and eight...』
.リズムに乗って、
ベルの動きを読んで、
『-----超五感-----』
そのナイフのからくり、暴かせてもらうよ♪
「あ"はぁ"~。」
シュシュッ、
『(見えた!!)』
ナイフの先に、ワイヤー!!
『なるほどね♪』
だったら…
「うしししっ♪」
『わっ……と!』
キキンッ、キンッ!
全部打ち落とす。
『ベル!ねぇ、目を覚まして!!ベル!!』
「あ"~~?」
『ベルっ!!』
それもこれも、トマトのせい!!
そう言えば、イタリアってトマト祭りやるんだよね。
忘れてたよ。
ってか、
ベルがこんな事になるなんてーっ!!
どうにかしてトマトを落としてあげなくちゃ!
『(よしっ!)』
あたしは池の方に走った。
「追いかけっこ~??」
『そうだよっ!捕まえてごらんっ♪』
「うししっ♪楽勝~。」
うまくベルを誘導する。
池に飛び込んじゃえばいいんだ。
そうすればベルに付いたトマトは落ちるから。
んで、血じゃないって理解してくれればそれで良し。
池の柵の前に立った。
『さぁて、決着付けましょうか♪』
「あ"はぁ"~。」
ベルはナイフを投げて来る。
全部打ち落とすのはもう面倒臭い。
だから…
グイッ、
ナイフに付いてるワイヤーを引っ張る。
それは、ベルの手に繋がってるから。
『つっ…!』
鋭利なワイヤーだから、手の平に多少切れ込みが入るけど、そんなの関係ない。
ベルを、止めなくちゃ!
「あ"~??」
『一緒に飛び込むよっ!!』
ナイフのワイヤーを持ったまま、あたしは池の中にダイビング。
そしたら、ベルも少し遅れて引き込まれる。
ザバァン…
物凄い水音がした。
プカーッ…
『ぷはぁっ!!』
あたしは水をきる為に頭を振る。
隣には、気を失ったベルが。
『ベル……?』
呼んでも起きないから、池から引き上げてベンチに寝かせた。
幸い、暑い夏の日。
太陽のおかげで、水分はすぐに蒸発する。
『ベル……ベル……』
「ん~…」
返事が聞こえて、ホッとした。
『ベル、起きて。』
「ん………檸檬?」
『あー、良かったぁ。』
ベルはスッと起き上がった。あたしはその隣に座る。
「あれ?俺、どうしてた?」
『吃驚したよー、急にナイフ投げて来るんだもん。』
「マジで!?檸檬に!?」
『そうだよー、一般人じゃなくて良かったぁ。』
ベルはちょっと凹んだみたいだった。
『ベル?』
「俺さー、」
ベルは青い空を見上げる。
その金髪からは、まだ雫が数滴滴っている。
「檸檬には見られたくなかったなぁー……。」
『ベル……』
「おかしかったっしょ?俺。」
空を見上げたまま、あたしに問うベル。
正直、返答に困った。
確かに、ちょっと怖かったから。
「ごめんね、檸檬。」
でも、
ベルの寂しそうな声を聞いて、あたしも寂しくなったから。
『大丈夫だよ、ベル。』
「え?」
寂しい時は、誰かの笑顔が必要だから。
『ベルと真剣勝負出来て、嬉しかったよ♪』
「檸檬…」
それにね、
『あたし、さっきのベルのリズム、好きだよ。』
「リズム……って?」
『少し早いテンポのワルツ。流石王子様って感じ♪』
そう言って、笑顔を見せた。
ベルには、笑顔が似合うから。
笑顔でいて欲しいから。
ベルのリズムが好きなのは本当。
踊ってて楽しかったのも本当。
ちょっと吃驚しただけだよ、ベル。
『もう、いいじゃん!あたし、お腹空いちゃった。何か食べに行こうよ!』
立ち上がろうとしたら、ベルに手を引っ張られた。
『え?』
ギュッ、
気が付けば、そのままベルの腕の中。
『べ、ベル……??』
「檸檬………俺、檸檬の事大好き。」
『え?』
強く、強く抱き締められて。
ベルからは、軽くトマトの匂いがした。
「檸檬……」
小さく小さくあたしを呼ぶベル。
あたしはその頭を軽く撫でた。
『あたしも、ベルの事大好きだよ♪ナイフ投げられたくらいで、嫌いになったりしないって!』
「うん…」
予想はしてた事だけど、
やっぱ伝わらなかった。
ホント、檸檬って鈍感。
けど、嬉しかったよ。
本気になった俺を見て、受け入れてくれた人、初めてだったから。
「大好き」って言ってくれた人、初めてだったよ。
「檸檬、ありがとう。」
『んーん♪ほら、お昼食べようよ!』
「オッケー♪」
やっぱ俺、
檸檬の事好きだよ。
ホントにホントに、
誰よりも好き。
「今日は王子が奢ってあげるよ。」
『えっ!?でも…』
「止めてくれたお礼♪」
俺がそう言って笑えば、檸檬も瞳を輝かせて。
『ありがとうっ!』
チュッ、
綺麗に笑ってくれるんだ。
「何食べる?」
『カルボナーラ!ベルは?』
「ししし♪おんなじ。」
『あーっ、真似したーっ。』
「いいじゃん。だって俺、王子だもん♪」
こんな他愛もない会話が、
すっげー嬉しい。
やっぱり檸檬は、
俺のお姫さま♪
俺、檸檬の鈍さなんかに負けないから。
絶対檸檬は俺のだから。
トマト祭りはもうごめんだけど、
また檸檬とお出かけってか、デートしたいな♪