with VARIA(昔話)
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まだ此処にいたかったのに
帰らなくちゃいけないなんて。
帰宅
『なっ、何!??』
「ボンゴレの雨宮檸檬さんですね?」
「インタビューにお答え頂きたいのですが。」
ディーノと喋ってたら、突然大勢の人に囲まれた。
どうやら、報道陣みたい。
『な、何であたし?』
混乱するあたしを、ディーノが自分の後ろに隠す。
「お引き取り願おうか。」
「ディーノさん、お願いしますよ。」
頭を下げる報道陣。あたしのインタビューなんかして、何が楽しいんだろう?
「雨宮さん!お願いします!!」
『あ、あの……』
あたしが断ろうとしたその時。
「おい………俺の部下に何してやがる…。」
報道陣の輪の後ろから覗いたのは、
ボスだった。
あたしもディーノも少し驚く。
「檸檬、帰るぞ。」
『え!?』
「早くしろ。置いてくぞ。」
『あ、待ってよボス!』
あたしはディーノの後ろから飛び出し、報道陣の中をするりと抜けて、ボスの後ろにくっついて行った。
『(あっ、)』
ふと思った。ディーノに挨拶してないじゃん。
くるっと振り返る。
『ディーノ!また今度ねっ!』
「あ、あぁ…」
ディーノの小さい声は、何とか耳がキャッチした。
それにしても、
何でボスは急に帰るなんて言い出したんだろう?
もっと楽しんでいたかったなぁ。
もっとお喋りもしたかったし。
そんな事を思っていると、
「おい。」
『え?』
ふと見ると、ぶっきらぼうに差し出された手。
ボスの、大きな手。
握って、いいのかな?
キュ、
試しにちょっとだけ握ってみる。
すると、その3倍くらいの力で握り返された。
それから、無言で歩き続ける。
『ボス、』
「あ?」
『何処向かってるの?』
「玄関だ。車は呼んである。」
そこでまた、会話が途切れる。
耐えきれなくなったあたしは、思い切ってボスに聞いた。
『どうして?』
「何がだ。」
『どうして急に帰るなんて…!』
そしたらボスは大きなため息をついた。
「檸檬がトロいからだろーが。」
『………え?』
「アホな取材陣どもに掴まりやがって、バカが。」
えーっとこれは、
もしかして…………
『あの……ありがとう。』
「何がだよ。」
ボスはこっちを向いてくれない。
あたしの手を引っ張って、歩き続けるだけ。
『(ま、いっか。)』
嬉しかったから。
ボスは、
気遣ってくれたんだね。
多分、
そうだとは認めないだろうけどね。(笑)
玄関前には、ヴァリアー専用の真っ黒な車が止まっていた。
その中にはすでに、他のメンバーが乗っている。
「檸檬、遅かったじゃない。」
「御苦労様です、ボス。」
「う"お"ぉい!早くしろぉ!!」
「もうちょっと何か食べたかったよ。」
『ごめんね、ちょっと取材陣に捕まっちゃって。って、あれ?ベル、寝てるの?』
「そうみたいだよ。」
リムジンの一番前の1人席で、ベルはじっと座っていた。
『だったら何か掛けてあげなよー。』
あたしは羽織っていた大きめのショールをベルにそうっと掛けた。
あ、そうだ。
『ベル、』
聞こえてないかもしれないけど、
言っておくね。
『さっきはごめんね。ベルと一緒に食べに行けなくて。』
綺麗な金髪をそっと撫でると、マーモンがあたしの肩に乗る。
「檸檬、寒くないのかい?」
『暖房きいてるから平気。だけど、眠ってる人には何か掛けておかないと。』
「ふぅん。」
その後、皆で色々お喋りをしてた。
(ボスは殆ど無口だったけど)
『ただいま、我らがアジト!』
「う"お"ぉい、それ変じゃねぇかぁ?」
「とにかく、楽しかったわねぇ。」
「そうだね。」
「ところで、ベルは誰が起こすのだ?」
あ、そっか。
「檸檬、やれ。」
『らじゃ♪』
皆がぞろぞろと車から降りる。
その中であたしは、ベルを揺さぶっていた。
『ベル、ベル、アジトに着いたよ。』
「……ん~…」
起きにくいのは、どうやったら直るんだろう??
『ベールーっ。』
「ん"~~~……」
『ベルってばぁ、』
疲れてるのか、ベルはなかなか起きてくれなかった。
寝てるなんて、嘘だよ。
最初から1秒も寝てねーし。
マーモンには口裏合わせて貰ったんだよ。
何でかって?
何でだろーね。
分かんねーや。
けど俺、1つだけ分かった事があるんだ。
俺ね、
檸檬が好きなんだ。
何でかわかんないけど、
気付いたら好きになってた。
欲しいってのは、好きって事なんだよ。
これは、さっき気付いた事。
自分で気付くなんて、天才だね。
ま、王子だし♪
そろそろ起きてあげようかな………
『ベル、疲れちゃったの?』
そうだね、
疲れた。
檸檬のせいだよ。
『もうちょっとしたら起こそうかなぁ……。』
檸檬は俺を揺さぶるのをやめた。
でも、車から出てく気配もない。
もしかして……
待っててくれてんの?
『はぁーっ…』
檸檬がため息をついた。
俺はまだ寝たフリ。
檸檬、
今、何考えてんの?
俺の事?
それとも…
跳ね馬の事?
つーか今、車の中で2人きりじゃん。
やば、
何か緊張してきた。
『ベルー、』
何?檸檬。
『いっか!聞こえてないし!』
は?
それってすごく気になるんだけど。
しょうがない、起きるか。
「ふぁ~あ。」
『あ、ベル!おはようっ♪』
チュッ、
「ししし♪おはよう、檸檬。」
チュ、
さーて、どうやって聞こうかなぁ……
『あのね、ベル!』
「んー?」
『さっきベルが寝てる時に言おうと思ってたんだけど……』
お、ラッキー♪
檸檬は何処からか小さな箱を取り出した。
『これ、あたしのオススメのティラミス!どうしてもベルに食べて欲しくて、直前にくすねて来ちゃった☆』
「俺に…?」
うわ、
めっちゃ嬉しい♪
「檸檬ーっ、」
『ひょあっ!』
次の瞬間、
俺は檸檬をギューッと抱きしめていた。
やっぱりさ、お姫さまは檸檬しかいないよね。
『べ、ベル??』
「ありがとー、檸檬。すげー嬉しい♪♪」
『ホント!?良かったー!』
檸檬は輝くように笑う。
うん、
やっぱり、
俺は檸檬の笑顔が大好き。
檸檬のくれたティラミスを食べて、(勿論半分こ)俺達は車から出た。
車庫は真っ暗で、檸檬は俺の手をぎゅっと握ってきた。
ちょっと吃驚したな。
『ごめんね、暗いのは怖いんだ。』
「いいって。気にしないでよ。」
『ありがと、ベル。』
このまま、手を繋いでいたいんだ。
檸檬はまだまだガキだけど、俺は好きになっちゃったから、
待つよ。
檸檬が“特別”ってゆーのを理解する、その日まで。
ま、それまで猛アタックするけどね♪
ってか、そんな事しなくても、
姫を手に入れるのは王子だけどね♪
部屋の前で、一旦お別れ。
自室でお風呂入るんだって。
その後は、マーモン連れて俺の部屋にやって来る。
すっごく楽しみ♪
その日から、
1日の終わりが、
俺の最高の時間になった。
帰らなくちゃいけないなんて。
帰宅
『なっ、何!??』
「ボンゴレの雨宮檸檬さんですね?」
「インタビューにお答え頂きたいのですが。」
ディーノと喋ってたら、突然大勢の人に囲まれた。
どうやら、報道陣みたい。
『な、何であたし?』
混乱するあたしを、ディーノが自分の後ろに隠す。
「お引き取り願おうか。」
「ディーノさん、お願いしますよ。」
頭を下げる報道陣。あたしのインタビューなんかして、何が楽しいんだろう?
「雨宮さん!お願いします!!」
『あ、あの……』
あたしが断ろうとしたその時。
「おい………俺の部下に何してやがる…。」
報道陣の輪の後ろから覗いたのは、
ボスだった。
あたしもディーノも少し驚く。
「檸檬、帰るぞ。」
『え!?』
「早くしろ。置いてくぞ。」
『あ、待ってよボス!』
あたしはディーノの後ろから飛び出し、報道陣の中をするりと抜けて、ボスの後ろにくっついて行った。
『(あっ、)』
ふと思った。ディーノに挨拶してないじゃん。
くるっと振り返る。
『ディーノ!また今度ねっ!』
「あ、あぁ…」
ディーノの小さい声は、何とか耳がキャッチした。
それにしても、
何でボスは急に帰るなんて言い出したんだろう?
もっと楽しんでいたかったなぁ。
もっとお喋りもしたかったし。
そんな事を思っていると、
「おい。」
『え?』
ふと見ると、ぶっきらぼうに差し出された手。
ボスの、大きな手。
握って、いいのかな?
キュ、
試しにちょっとだけ握ってみる。
すると、その3倍くらいの力で握り返された。
それから、無言で歩き続ける。
『ボス、』
「あ?」
『何処向かってるの?』
「玄関だ。車は呼んである。」
そこでまた、会話が途切れる。
耐えきれなくなったあたしは、思い切ってボスに聞いた。
『どうして?』
「何がだ。」
『どうして急に帰るなんて…!』
そしたらボスは大きなため息をついた。
「檸檬がトロいからだろーが。」
『………え?』
「アホな取材陣どもに掴まりやがって、バカが。」
えーっとこれは、
もしかして…………
『あの……ありがとう。』
「何がだよ。」
ボスはこっちを向いてくれない。
あたしの手を引っ張って、歩き続けるだけ。
『(ま、いっか。)』
嬉しかったから。
ボスは、
気遣ってくれたんだね。
多分、
そうだとは認めないだろうけどね。(笑)
玄関前には、ヴァリアー専用の真っ黒な車が止まっていた。
その中にはすでに、他のメンバーが乗っている。
「檸檬、遅かったじゃない。」
「御苦労様です、ボス。」
「う"お"ぉい!早くしろぉ!!」
「もうちょっと何か食べたかったよ。」
『ごめんね、ちょっと取材陣に捕まっちゃって。って、あれ?ベル、寝てるの?』
「そうみたいだよ。」
リムジンの一番前の1人席で、ベルはじっと座っていた。
『だったら何か掛けてあげなよー。』
あたしは羽織っていた大きめのショールをベルにそうっと掛けた。
あ、そうだ。
『ベル、』
聞こえてないかもしれないけど、
言っておくね。
『さっきはごめんね。ベルと一緒に食べに行けなくて。』
綺麗な金髪をそっと撫でると、マーモンがあたしの肩に乗る。
「檸檬、寒くないのかい?」
『暖房きいてるから平気。だけど、眠ってる人には何か掛けておかないと。』
「ふぅん。」
その後、皆で色々お喋りをしてた。
(ボスは殆ど無口だったけど)
『ただいま、我らがアジト!』
「う"お"ぉい、それ変じゃねぇかぁ?」
「とにかく、楽しかったわねぇ。」
「そうだね。」
「ところで、ベルは誰が起こすのだ?」
あ、そっか。
「檸檬、やれ。」
『らじゃ♪』
皆がぞろぞろと車から降りる。
その中であたしは、ベルを揺さぶっていた。
『ベル、ベル、アジトに着いたよ。』
「……ん~…」
起きにくいのは、どうやったら直るんだろう??
『ベールーっ。』
「ん"~~~……」
『ベルってばぁ、』
疲れてるのか、ベルはなかなか起きてくれなかった。
寝てるなんて、嘘だよ。
最初から1秒も寝てねーし。
マーモンには口裏合わせて貰ったんだよ。
何でかって?
何でだろーね。
分かんねーや。
けど俺、1つだけ分かった事があるんだ。
俺ね、
檸檬が好きなんだ。
何でかわかんないけど、
気付いたら好きになってた。
欲しいってのは、好きって事なんだよ。
これは、さっき気付いた事。
自分で気付くなんて、天才だね。
ま、王子だし♪
そろそろ起きてあげようかな………
『ベル、疲れちゃったの?』
そうだね、
疲れた。
檸檬のせいだよ。
『もうちょっとしたら起こそうかなぁ……。』
檸檬は俺を揺さぶるのをやめた。
でも、車から出てく気配もない。
もしかして……
待っててくれてんの?
『はぁーっ…』
檸檬がため息をついた。
俺はまだ寝たフリ。
檸檬、
今、何考えてんの?
俺の事?
それとも…
跳ね馬の事?
つーか今、車の中で2人きりじゃん。
やば、
何か緊張してきた。
『ベルー、』
何?檸檬。
『いっか!聞こえてないし!』
は?
それってすごく気になるんだけど。
しょうがない、起きるか。
「ふぁ~あ。」
『あ、ベル!おはようっ♪』
チュッ、
「ししし♪おはよう、檸檬。」
チュ、
さーて、どうやって聞こうかなぁ……
『あのね、ベル!』
「んー?」
『さっきベルが寝てる時に言おうと思ってたんだけど……』
お、ラッキー♪
檸檬は何処からか小さな箱を取り出した。
『これ、あたしのオススメのティラミス!どうしてもベルに食べて欲しくて、直前にくすねて来ちゃった☆』
「俺に…?」
うわ、
めっちゃ嬉しい♪
「檸檬ーっ、」
『ひょあっ!』
次の瞬間、
俺は檸檬をギューッと抱きしめていた。
やっぱりさ、お姫さまは檸檬しかいないよね。
『べ、ベル??』
「ありがとー、檸檬。すげー嬉しい♪♪」
『ホント!?良かったー!』
檸檬は輝くように笑う。
うん、
やっぱり、
俺は檸檬の笑顔が大好き。
檸檬のくれたティラミスを食べて、(勿論半分こ)俺達は車から出た。
車庫は真っ暗で、檸檬は俺の手をぎゅっと握ってきた。
ちょっと吃驚したな。
『ごめんね、暗いのは怖いんだ。』
「いいって。気にしないでよ。」
『ありがと、ベル。』
このまま、手を繋いでいたいんだ。
檸檬はまだまだガキだけど、俺は好きになっちゃったから、
待つよ。
檸檬が“特別”ってゆーのを理解する、その日まで。
ま、それまで猛アタックするけどね♪
ってか、そんな事しなくても、
姫を手に入れるのは王子だけどね♪
部屋の前で、一旦お別れ。
自室でお風呂入るんだって。
その後は、マーモン連れて俺の部屋にやって来る。
すっごく楽しみ♪
その日から、
1日の終わりが、
俺の最高の時間になった。