with VARIA(昔話)
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「じゃぁ、始めるぞ。」
審判はレヴィ。
敵はスクア-ロ。
さぁ、バトルスタート!
呼び名
「後悔させてやるぜぇ、俺に楯突いた事をなぁ!!」
『心配ご無用、後悔するのはスクア-ロだよ♪』
「けっ、カスがぁ!!」
思う存分睨み合った後、すっと構える。
『ま、あたしは踊るだけだし。』
誰にも聞こえないように呟いた。
「勝負、開始!」
「う"お"ぉい!!」
いきなり斬りかかって来るスクア-ロの剣をスッとかわす。
よし、大体のリズムは掴めた。
けど、スタミナ切れを待つのは大変そう。
(結構スタミナありそうだしね)
「何だぁ?避けてばっかかぁ!?」
『だって遅いんだもん。』
「舐めんなぁ!!」
少し速度が増す。避け続けてたけど、あっという間に追い付かれちゃった。
「ヤバくね?」
「こんなモノか。」
「あら~、残念だわ。」
ベル、マ-モン、ルッスーリアがそう言う中、ザンザスは黙って檸檬を見つめていた。
「終わりだぁ!!」
檸檬の目の前に回り込んだスクア-ロが、剣を振り降ろす。
一同は少しだけ緊張した。
すると…
キィンッ!
「「「!!?」」」
金属がぶつかり合う音がして、よく見てみる。
檸檬は、ナイフで剣を受け止めていた。
「ほぉ、てめぇも刃(ヤイバ)を使う者か。」
『んー、ちょっと違うかも。』
「何だとぉ?」
刃の押し合いが続く。普通なら檸檬が負けるはずだ。
それなのに、
『-----剛腕-----』
「何ぃっ!!?」
キィンッ!
次の瞬間、檸檬がスクア-ロを剣ごと押し返したのだ。
これには皆、驚いた。
「へぇ、なかなかやるね。」
「女の子なのにねぇん。」
「さっすが俺のお姫さま♪」
ザンザスも、少しだけ口角を上げていた。
だが、スクア-ロがそれで怯むはずがない。
すぐに体勢を立て直し、檸檬に向かって得意技を放つ。
「鮫の牙(ザンナ・ディ・スクアーロ)」
『ほぁっ!?』
まるで、鮫の口の中に引き込まれるよう。
鋭い牙がたくさんある空間。
『ふぅん……。』
檸檬はひょいっと下がり、右足の靴底でスクア-ロの剣を受け止めた。
「なっ…!」
『あげるよ、それ。』
剣が刺さった靴を、躊躇いもなく脱ぐ檸檬。当然、靴は剣にくっついたまま、スクア-ロの元へ。
そして、スクア-ロが靴に気を取られたほんの一瞬の隙に、檸檬は空中に舞った。
『こっちもあげるーっ!』
高く飛んでいる間に、檸檬はもう片方の靴を脱ぐ。
そして、
ビュッ、
スクア-ロに向かって投げ付けた。
「ふざけんなぁ!!」
難無くそれを避けるスクア-ロ。だが…
シュッ、
ドスドスッ、
「なっ……!」
その頬をかすったのは、先程檸檬の手にあったナイフ。
見ると、さっき投げられた靴の周りに円を描くようにナイフが刺さっていた。
「なるほど、檸檬はスクア-ロの動きを捉えているんだね。」
「どう言う事?」
「これだからヘンタイは。」
「失礼よ!ベルちゃん!」
マ-モンはため息をついてから話す。
「檸檬は元々、相手ののリズムを測って動きを読むんだ。だからスクア-ロの速さが分かってた。」
「んで、靴を避けてからスクア-ロがどの位動くか計算して、ナイフを投げといたのさ。」
「んまぁ!凄いのね!!」
ルッスーリアが感心している間に、檸檬はスタッと地面に降り立つ。
『避けられなかったなんて、意外。』
「うるせぇ!」
『まさか、あたしの武器が靴だとでも思った?』
にやりと笑い、ナイフを拾う檸檬。
完全にスクア-ロに背を向けている。
「バカがぁ!!」
スクア-ロがそのチャンスを見逃すはずがない。
トップスピードで檸檬に攻め寄る。
だが、檸檬は相変わらずナイフを回収している。
「(取った!)」
スクア-ロが確信し、剣を振り降ろしたその時。
『遅いよ♪』
「何ぃっ!!?」
スクア-ロが振り向いた先に、檸檬はいた。
『終ーわり♪』
ヒュンッ、
ナイフが振り降ろされた。
「(………何だぁ?)」
いつまで経っても痛みを感じない。
見ると、檸檬のナイフは俺の眼球スレスレで止まっていた。
寸止め…
斬られるよりも屈辱だ。
『これで、あたしの勝ちだよね?』
「勝者、檸檬!!」
『やったーっ!』
レヴィの判定を聞くと、檸檬は俺の前から退き、飛び跳ねた。
何つーか………変な奴だ。
だが、何故だか俺の口角は上がる。
見ると、檸檬はベル達に囲まれていた。
「すげーじゃん、檸檬。」
「流石だね。」
「可愛くて強いなんて、最高よん!」
「檸檬、綺麗だったぞ。」
「「「黙れ、ムッツリ。」」」
『へへっ、ありがとう!皆!!』
檸檬は奴らに笑顔で返すと、俺に近寄って来た。
『さっき、』
「あ?」
『手、抜いたでしょ。』
「え!?マジで!?」
「スクア-ロ、酷い事するんだね。」
「自分から喧嘩売ったくせに~。」
「バカだな……。」
皆に責められて、俺は何も言えなくなった。
『ま、お互い様って事で!』
「…………はぁ!?」
まさか、コイツも……
『ごめんね、スクア-ロ。』
軽く謝り、檸檬は舌を出す。
俺は、何だか気が抜けちまった。
「別にいい、お互い様ならなぁ。」
『ありがとう。』
何で礼を言われるのか分からなかった。
だが、
礼を言った檸檬の笑顔は、
すごく、
綺麗だと思った…
「(完敗か。それでも……)」
それでもいい、
そう思い始めてる自分がいる。
檸檬が突然幹部になったのも納得出来た。
改めて、「宜しくな」とか言おうと思ったその時。
『あ。スクア-ロって長いからさ、今度から“アロちゃん”って呼ぶね。』
「なっ………!!」
『あたしが勝ったら言う事聞いてもらうって言ったもん。だから、アロちゃんって呼ばせてもらう♪』
「ざっ、ざけんなーっ!!」
「ししし♪アロちゃんだってぇ。」
「超絶笑えるね。」
「あら、可愛いじゃない。」
「間抜けた名だな。」
『宜しくね、アロちゃんっ!』
チュッ、
「なっ、おい!」
やっぱコイツ、苦手だ。
なのに、
俺の顔は熱くなっていくばかりだった……。
審判はレヴィ。
敵はスクア-ロ。
さぁ、バトルスタート!
呼び名
「後悔させてやるぜぇ、俺に楯突いた事をなぁ!!」
『心配ご無用、後悔するのはスクア-ロだよ♪』
「けっ、カスがぁ!!」
思う存分睨み合った後、すっと構える。
『ま、あたしは踊るだけだし。』
誰にも聞こえないように呟いた。
「勝負、開始!」
「う"お"ぉい!!」
いきなり斬りかかって来るスクア-ロの剣をスッとかわす。
よし、大体のリズムは掴めた。
けど、スタミナ切れを待つのは大変そう。
(結構スタミナありそうだしね)
「何だぁ?避けてばっかかぁ!?」
『だって遅いんだもん。』
「舐めんなぁ!!」
少し速度が増す。避け続けてたけど、あっという間に追い付かれちゃった。
「ヤバくね?」
「こんなモノか。」
「あら~、残念だわ。」
ベル、マ-モン、ルッスーリアがそう言う中、ザンザスは黙って檸檬を見つめていた。
「終わりだぁ!!」
檸檬の目の前に回り込んだスクア-ロが、剣を振り降ろす。
一同は少しだけ緊張した。
すると…
キィンッ!
「「「!!?」」」
金属がぶつかり合う音がして、よく見てみる。
檸檬は、ナイフで剣を受け止めていた。
「ほぉ、てめぇも刃(ヤイバ)を使う者か。」
『んー、ちょっと違うかも。』
「何だとぉ?」
刃の押し合いが続く。普通なら檸檬が負けるはずだ。
それなのに、
『-----剛腕-----』
「何ぃっ!!?」
キィンッ!
次の瞬間、檸檬がスクア-ロを剣ごと押し返したのだ。
これには皆、驚いた。
「へぇ、なかなかやるね。」
「女の子なのにねぇん。」
「さっすが俺のお姫さま♪」
ザンザスも、少しだけ口角を上げていた。
だが、スクア-ロがそれで怯むはずがない。
すぐに体勢を立て直し、檸檬に向かって得意技を放つ。
「鮫の牙(ザンナ・ディ・スクアーロ)」
『ほぁっ!?』
まるで、鮫の口の中に引き込まれるよう。
鋭い牙がたくさんある空間。
『ふぅん……。』
檸檬はひょいっと下がり、右足の靴底でスクア-ロの剣を受け止めた。
「なっ…!」
『あげるよ、それ。』
剣が刺さった靴を、躊躇いもなく脱ぐ檸檬。当然、靴は剣にくっついたまま、スクア-ロの元へ。
そして、スクア-ロが靴に気を取られたほんの一瞬の隙に、檸檬は空中に舞った。
『こっちもあげるーっ!』
高く飛んでいる間に、檸檬はもう片方の靴を脱ぐ。
そして、
ビュッ、
スクア-ロに向かって投げ付けた。
「ふざけんなぁ!!」
難無くそれを避けるスクア-ロ。だが…
シュッ、
ドスドスッ、
「なっ……!」
その頬をかすったのは、先程檸檬の手にあったナイフ。
見ると、さっき投げられた靴の周りに円を描くようにナイフが刺さっていた。
「なるほど、檸檬はスクア-ロの動きを捉えているんだね。」
「どう言う事?」
「これだからヘンタイは。」
「失礼よ!ベルちゃん!」
マ-モンはため息をついてから話す。
「檸檬は元々、相手ののリズムを測って動きを読むんだ。だからスクア-ロの速さが分かってた。」
「んで、靴を避けてからスクア-ロがどの位動くか計算して、ナイフを投げといたのさ。」
「んまぁ!凄いのね!!」
ルッスーリアが感心している間に、檸檬はスタッと地面に降り立つ。
『避けられなかったなんて、意外。』
「うるせぇ!」
『まさか、あたしの武器が靴だとでも思った?』
にやりと笑い、ナイフを拾う檸檬。
完全にスクア-ロに背を向けている。
「バカがぁ!!」
スクア-ロがそのチャンスを見逃すはずがない。
トップスピードで檸檬に攻め寄る。
だが、檸檬は相変わらずナイフを回収している。
「(取った!)」
スクア-ロが確信し、剣を振り降ろしたその時。
『遅いよ♪』
「何ぃっ!!?」
スクア-ロが振り向いた先に、檸檬はいた。
『終ーわり♪』
ヒュンッ、
ナイフが振り降ろされた。
「(………何だぁ?)」
いつまで経っても痛みを感じない。
見ると、檸檬のナイフは俺の眼球スレスレで止まっていた。
寸止め…
斬られるよりも屈辱だ。
『これで、あたしの勝ちだよね?』
「勝者、檸檬!!」
『やったーっ!』
レヴィの判定を聞くと、檸檬は俺の前から退き、飛び跳ねた。
何つーか………変な奴だ。
だが、何故だか俺の口角は上がる。
見ると、檸檬はベル達に囲まれていた。
「すげーじゃん、檸檬。」
「流石だね。」
「可愛くて強いなんて、最高よん!」
「檸檬、綺麗だったぞ。」
「「「黙れ、ムッツリ。」」」
『へへっ、ありがとう!皆!!』
檸檬は奴らに笑顔で返すと、俺に近寄って来た。
『さっき、』
「あ?」
『手、抜いたでしょ。』
「え!?マジで!?」
「スクア-ロ、酷い事するんだね。」
「自分から喧嘩売ったくせに~。」
「バカだな……。」
皆に責められて、俺は何も言えなくなった。
『ま、お互い様って事で!』
「…………はぁ!?」
まさか、コイツも……
『ごめんね、スクア-ロ。』
軽く謝り、檸檬は舌を出す。
俺は、何だか気が抜けちまった。
「別にいい、お互い様ならなぁ。」
『ありがとう。』
何で礼を言われるのか分からなかった。
だが、
礼を言った檸檬の笑顔は、
すごく、
綺麗だと思った…
「(完敗か。それでも……)」
それでもいい、
そう思い始めてる自分がいる。
檸檬が突然幹部になったのも納得出来た。
改めて、「宜しくな」とか言おうと思ったその時。
『あ。スクア-ロって長いからさ、今度から“アロちゃん”って呼ぶね。』
「なっ………!!」
『あたしが勝ったら言う事聞いてもらうって言ったもん。だから、アロちゃんって呼ばせてもらう♪』
「ざっ、ざけんなーっ!!」
「ししし♪アロちゃんだってぇ。」
「超絶笑えるね。」
「あら、可愛いじゃない。」
「間抜けた名だな。」
『宜しくね、アロちゃんっ!』
チュッ、
「なっ、おい!」
やっぱコイツ、苦手だ。
なのに、
俺の顔は熱くなっていくばかりだった……。