毒を喰らわば、
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事の発端は二ヶ月前、裏社会に新進気鋭の製薬会社が現れたところまで遡る。それは、表向きはよくある、風邪薬や鎮痛剤などを開発して販売する製薬会社だが、裏の顔では尋問用の軽いレベルのものから、殺しに使われるレベルの劇薬まで幅広い毒物を開発、販売している研究所だった。
とはいえ、当時は裏の顔も言ってしまえば〝よくある〟で片付けられるものだったのだが、そうも言っていられなくなったのが二週間前。某国の首相が原因不明の心不全で亡くなったというニュースが世界中に駆け抜けた。
首相の突然死の背後に、件の研究所が絡んでいる可能性あり。という調査結果が、朝のティータイムを楽しむ夜桜家長男、夜桜凶一郎の黒手袋に収まっていた。
「お兄ちゃん、これ……」
リビングで共に調査書を読んでいた彼の最愛、妹であり夜桜家の十代目当主である夜桜六美が顔を上げる。六美と凶一郎の視線の先には、テーブルに置かれた一通の小綺麗な封筒があった。
一週間後、新作商品の発表会を開くとして、件の研究所が招待状を裏社会でその名を知らぬ者はいない、この夜桜家にも送ってきていた。招待状が届いたのは二週間前、首相暗殺と同時期だった。
「どんなバカでも暗殺と関連付けて考える。余程のバカか……」
「隠す気がない、か。だね」
顔の描かれたバケツを頭に被ったような風貌の大男がその見た目には似つかわしくない可愛らしい声で呟く。三メートルはある身体を折り曲げ、薬品のスペシャリストである末弟の七悪は興味深そうに招待状を見つめていた。
「僕もついて行って良い? 凶一郎兄ちゃん」
「あぁ。場合によっては、その場で毒の処理を頼まなければならなくなるかもしれんからな」
常人より優れた免疫機能を持つ七悪にかかれば、どんな劇薬だろうと無力化は造作もない。まして、最凶と名高い凶一郎が同行するとなればどんな任務であっても朝飯前同然だ。
「そうと決まれば早速……」
とはいえ、当時は裏の顔も言ってしまえば〝よくある〟で片付けられるものだったのだが、そうも言っていられなくなったのが二週間前。某国の首相が原因不明の心不全で亡くなったというニュースが世界中に駆け抜けた。
首相の突然死の背後に、件の研究所が絡んでいる可能性あり。という調査結果が、朝のティータイムを楽しむ夜桜家長男、夜桜凶一郎の黒手袋に収まっていた。
「お兄ちゃん、これ……」
リビングで共に調査書を読んでいた彼の最愛、妹であり夜桜家の十代目当主である夜桜六美が顔を上げる。六美と凶一郎の視線の先には、テーブルに置かれた一通の小綺麗な封筒があった。
一週間後、新作商品の発表会を開くとして、件の研究所が招待状を裏社会でその名を知らぬ者はいない、この夜桜家にも送ってきていた。招待状が届いたのは二週間前、首相暗殺と同時期だった。
「どんなバカでも暗殺と関連付けて考える。余程のバカか……」
「隠す気がない、か。だね」
顔の描かれたバケツを頭に被ったような風貌の大男がその見た目には似つかわしくない可愛らしい声で呟く。三メートルはある身体を折り曲げ、薬品のスペシャリストである末弟の七悪は興味深そうに招待状を見つめていた。
「僕もついて行って良い? 凶一郎兄ちゃん」
「あぁ。場合によっては、その場で毒の処理を頼まなければならなくなるかもしれんからな」
常人より優れた免疫機能を持つ七悪にかかれば、どんな劇薬だろうと無力化は造作もない。まして、最凶と名高い凶一郎が同行するとなればどんな任務であっても朝飯前同然だ。
「そうと決まれば早速……」
