キスマークの意味(ハロウィン)
それはある日の午後。寒い日が続くせいで悪くなっていた僕の体調が良い方向になりつつあった日のことだった。
「悟さん、悟さん」
「ん?どうしたの真純」
「トリックオアトリート!」
真純の言葉に、一瞬固まってしまう。
・・・そうか、今日はハロウィンか。
同棲を始めてから早半年。この半年間、真純には本当にお世話になった。そんなことを言ったら、きっと彼女は頼ってほしいの、と頬を膨らませてきそう。
「・・・ねえ、真純」
「ん?もしかしてお菓子ないの?」
「うーん、そうだね。持ってないね」
「じゃあイタズラしちゃお♪」
「ちょ、どこ触って・・・!」
前触れもなく真純が僕の脇腹を触ってくるものだから、思わず真純の肩を掴んでしまう。しかし、真純はそんな僕の手を気にせず、ついにはペロッと服を捲ってしまった。
「おお、腹筋がある」
「・・・なんだかんだ体は動かしてるからね。それよりもさ、なに。突然服なんか捲って」
「んー?お菓子をくれない悟さんにイタズラするの」
イタズラって。そんな突発的に。
真純なら何されてもいいや、僕は抵抗するのをやめた。そんな僕を、真純は嬉しそうに笑うのだ。
「・・・で、これはなに?」
「あれ、うまくいかない・・・なんでだ?」
僕の素肌に唇をつけている真純は、うまくいかないのが不思議なようで首を傾げる。
「何をしようとしたの?」
「んと、キスマークをつけようと思って」
「・・・はい?」
まさか真純の口から、そのような言葉が聞こえるとは。
はっきり言って、僕たちはまだ肌を重ねたことはない。僕の体調があまりよろしくないのもあるけど、真純の方から待ってほしいと言ってきたから。
だからこそ、心の準備が必要だと言った真純がこんな行動に出るとは。思いもしなかったなあ。
ちょっと待って、と言った真純は、僕の服を直さずにリビングを出て行った。すぐに戻ってきた彼女の手には口紅。・・・ああ、キスマークを色で付けようってわけね。
「・・・ん、よしできた!」
「フフフ、僕が真純のものって印つけられた?」
「な///!そんなこと、」
「あるでしょ?じゃあ僕もつけようか」
真純の鎖骨の下に、ちゅっとキスマークを付ける。痛くないように一瞬で終わらせたから、真純は不思議そうな顔をしている。
「え、できたの?」
「うん。よし、ちゃんと付いてるね。フフフ、真純は僕のものだ」
僕が笑うと、真純は悔しそうに顔を真っ赤にしていた。
え?ちゃんと服で隠れる位置にしてるよ?胸元が開いているやつはアウトだけど。
「・・・なんか悔しい。そんなすぐにできるなんて。・・・もしかして経験ある?」
「まさか。知識として知っているだけだよ。だから嫉妬する必要なんてないんだよ」
「嫉妬なんかしてないし///」
「フフフ、愛しいなあ」
真純を抱き上げて僕の膝の上にのせると、僕の肩にその真っ赤な顔を隠してしまった。相変わらずこの体勢は恥ずかしいのね。
「それよりもどうしたの?キスマークなんて」
「・・・恋人がするイタズラ、って調べたら出てきたから。コスプレとかもあったけど、あれは恥ずかしくてムリ」
「それはそれで見たかったなあ。でもなんで服なんか捲ったの?僕はあまり出かけないから首でも良かったのに」
そう、問題はそこだ。
どうして真純は僕の胸なんかに付けたのだろう。
「キスマークの意味って知ってる?」
「意味?どういうこと?」
「・・・それは自分で調べて。恥ずかしくてボクからは言えない」
「へぇーじゃあ今調べよ」
サッと調べて、一番上にあったのを見ると・・・
「・・・へぇー」
「なんかすごいニヤニヤしてる」
「いやあ、真純も僕のことを独占したいと思ってくれてるなんて、知らなかったなあ」
「・・・いじわる///」
「えー?」
そんな風にからかっていたら、その日の夜は別々で寝る、と言われてしまって、土下座して謝ることとなった。
え、一緒に寝てるのと思ったそこのキミ。あのね、真純を抱きしめながら眠ると本当に熟睡できるの。
そこに邪な気持ちは一切ありません!・・・今はね。
「悟さん、悟さん」
「ん?どうしたの真純」
「トリックオアトリート!」
真純の言葉に、一瞬固まってしまう。
・・・そうか、今日はハロウィンか。
同棲を始めてから早半年。この半年間、真純には本当にお世話になった。そんなことを言ったら、きっと彼女は頼ってほしいの、と頬を膨らませてきそう。
「・・・ねえ、真純」
「ん?もしかしてお菓子ないの?」
「うーん、そうだね。持ってないね」
「じゃあイタズラしちゃお♪」
「ちょ、どこ触って・・・!」
前触れもなく真純が僕の脇腹を触ってくるものだから、思わず真純の肩を掴んでしまう。しかし、真純はそんな僕の手を気にせず、ついにはペロッと服を捲ってしまった。
「おお、腹筋がある」
「・・・なんだかんだ体は動かしてるからね。それよりもさ、なに。突然服なんか捲って」
「んー?お菓子をくれない悟さんにイタズラするの」
イタズラって。そんな突発的に。
真純なら何されてもいいや、僕は抵抗するのをやめた。そんな僕を、真純は嬉しそうに笑うのだ。
「・・・で、これはなに?」
「あれ、うまくいかない・・・なんでだ?」
僕の素肌に唇をつけている真純は、うまくいかないのが不思議なようで首を傾げる。
「何をしようとしたの?」
「んと、キスマークをつけようと思って」
「・・・はい?」
まさか真純の口から、そのような言葉が聞こえるとは。
はっきり言って、僕たちはまだ肌を重ねたことはない。僕の体調があまりよろしくないのもあるけど、真純の方から待ってほしいと言ってきたから。
だからこそ、心の準備が必要だと言った真純がこんな行動に出るとは。思いもしなかったなあ。
ちょっと待って、と言った真純は、僕の服を直さずにリビングを出て行った。すぐに戻ってきた彼女の手には口紅。・・・ああ、キスマークを色で付けようってわけね。
「・・・ん、よしできた!」
「フフフ、僕が真純のものって印つけられた?」
「な///!そんなこと、」
「あるでしょ?じゃあ僕もつけようか」
真純の鎖骨の下に、ちゅっとキスマークを付ける。痛くないように一瞬で終わらせたから、真純は不思議そうな顔をしている。
「え、できたの?」
「うん。よし、ちゃんと付いてるね。フフフ、真純は僕のものだ」
僕が笑うと、真純は悔しそうに顔を真っ赤にしていた。
え?ちゃんと服で隠れる位置にしてるよ?胸元が開いているやつはアウトだけど。
「・・・なんか悔しい。そんなすぐにできるなんて。・・・もしかして経験ある?」
「まさか。知識として知っているだけだよ。だから嫉妬する必要なんてないんだよ」
「嫉妬なんかしてないし///」
「フフフ、愛しいなあ」
真純を抱き上げて僕の膝の上にのせると、僕の肩にその真っ赤な顔を隠してしまった。相変わらずこの体勢は恥ずかしいのね。
「それよりもどうしたの?キスマークなんて」
「・・・恋人がするイタズラ、って調べたら出てきたから。コスプレとかもあったけど、あれは恥ずかしくてムリ」
「それはそれで見たかったなあ。でもなんで服なんか捲ったの?僕はあまり出かけないから首でも良かったのに」
そう、問題はそこだ。
どうして真純は僕の胸なんかに付けたのだろう。
「キスマークの意味って知ってる?」
「意味?どういうこと?」
「・・・それは自分で調べて。恥ずかしくてボクからは言えない」
「へぇーじゃあ今調べよ」
サッと調べて、一番上にあったのを見ると・・・
「・・・へぇー」
「なんかすごいニヤニヤしてる」
「いやあ、真純も僕のことを独占したいと思ってくれてるなんて、知らなかったなあ」
「・・・いじわる///」
「えー?」
そんな風にからかっていたら、その日の夜は別々で寝る、と言われてしまって、土下座して謝ることとなった。
え、一緒に寝てるのと思ったそこのキミ。あのね、真純を抱きしめながら眠ると本当に熟睡できるの。
そこに邪な気持ちは一切ありません!・・・今はね。