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「・・・はぁ、また喧嘩してる」
「真純ちゃんも大変だね。でも喧嘩するほどなんとやら、でしょ?」
「でも子供たち、みんな悟さんのことを嫌ってるというかなんというか・・・まあ、ゆうはパパっ子だからそういうことはないけど」

ため息をつきながらも真純ちゃんの顔つきは母親のもので、家族が大切なんだとすぐにわかる。
五条一家は五条先生、真純ちゃん、そして子ども三人・・・長女の野薔薇ちゃん、双子の兄の悠仁くん、そして末っ子の恵くんがいます。
そんな真純ちゃんと五条先生が結婚してからもう6年・・・あの強烈な卒業式の日からもうそんなに経った。

「・・・なに笑ってるの、蘭君」
「いや、私たちの卒業の日を思い出しちゃって・・・」
「ああ・・・悟さんが頑張った日だな?」
「うん。でもさすが五条先生だな、って思ったよ。なんか大人だな、って・・・ちゃんと責任を取るところとか、かっこいいって思ったもん」
「・・・ああ、そうだな」

・・・私は詳しく知らないけど、あの卒業式の日まで本当にいろいろあったみたい。
新一も真純ちゃんも教えてくれないからよくわからないけど、それでも11年前のニュースは衝撃だった。
この会場にいる、警察関係者のみんなはほとんど関わっていたみたい。
日本だけでなく、世界規模のその事件が報道されてから真純ちゃんが変わった。
どこか虚ろで、まさに生きる気力を失くしてしまったその姿に私と園子は心配した。
ちょうど新一が帰ってきたのもあって、新一にもたくさん相談した。
・・・今振り返ると、五条先生が病気を発症していた時期だったのかも。
死を彷徨っていたほどの状態ということは、真純ちゃんは覚悟していたのかもしれない。
それでも真純ちゃんは毎日お見舞いに行って、五条先生を支えていた。
五条先生が意識を取り戻してからもいろいろ問題はあったみたいで、そんな折のあの卒業式の日だったからこっちは大きな衝撃を受けた。
・・・何があったのかはまたにしようかな、あの日の話となると一から全部話したくなっちゃうから。


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