幼い女の子にプロポーズされてから早10年・・・ようやく一週間ほど前、その子と恋人同士になりました。
・・・まあその子は高校2年生、僕の教え子なんだけど。
そこ！未成年、しかも教え子に手出すとかありえんわー、とか引かない！！！
それは僕だって思ってるよ！
・・・でもこのままいけば、真純を失うかと思ったんだ。
真純にどんな過去があるのかはわからないけど、多分生きるのを諦めてしまうほどの辛いことを経験している。
前世と合わせて、いろんな経験が僕にもあるからね。あのままいけば、真純は死んでいた。身体的にも、精神は間違いなくやられてた。
だからこそ、この腕の中に閉じ込めてしまいたかった。
その視界に僕しか映らないように、僕が全てを与えたい。
・・・まあさすがに実行は今のところしないけど。今のところは、ね。

で、告白するときに結婚を前提に、と付けてしまったわけで。
できれば彼女の家族に挨拶したいわけ。
本当は、娘さんをお嫁さんにください！、といきたいところだけど、さすがに真純もそこまでいくと恥ずかしがっちゃうだろうから、なるべく内密に、穏便に事を済ませたい。

「・・・と、なるとアイツしかいないよなあ・・・」

今まで何度も助けてもらった唯一の相棒兼ライバル。
真純の兄にあたるアイツに僕は内心びくびくしながらメールを送信した。