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JK探偵、恋人の態度に戸惑う*解説必読

『真純、大丈夫か!?』
「きち、にいちゃ・・・」
『今、病院に向かってるから!だから、もう少し待ってて!!』

吉兄ちゃんの声もどこか遠くに聞こえる。
ああ、真衣ちゃんが泣いてる。
お腹空いたのかな?
真希さんに頼まれたから、ボクがしなきゃ・・・あれ?真衣ちゃんがいない。
どうしよう、真希さんに言われたのに。
真衣ちゃんをどこかに置いてきてしまった?
外に出ようとしたボクを誰かが止める。
真衣ちゃんを探さなきゃ、真希さんの最後の願いだから。
だから・・・

「真純」
「あ・・・」
「大丈夫。真衣は今看護師さんが預かってるから。この後然るべきところに真衣は預けられることになった。だから、もういいんだよ」

その腕は、ボクのよく知っているもの。
この体温はさっき冷たくて・・・置いていかれるんじゃないか、って。

「真純」
「さとる、おにいちゃ・・・」
「うん。ここにいる」

よかった、さとるお兄ちゃんが生きてる・・・
よかった、悟さんがボクを抱きしめてくれてる・・・

「真純も休もう。・・・よく頑張ったね」

そう言われて、ボクはようやく目を閉じることができた。


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