JK探偵、恋人の態度に戸惑う*解説必読
「さーて、何食べよっかな~あ、真希。お前の好きなフライドポテトあるよ~」
「・・・おい、なんでジャンクフードなんだよ」
「え、だって真希好きでしょ?あれ、違った?」
「・・・まあいいけど。それに悟のおごりだろ?」
「しょうーがないなあ~ここは僕が払いましょう!!」
「うるせえ」
ポンポンと進んでいく会話に、ますます疑いが深まる。
ボクは悟さんの隣に座って、ハンバーガーを食べることにしたけど・・・悟さんの向かい側が真希さんという女の人。
その腕の中にはまだ生まれてから一年も経っていないだろう赤ちゃんがいる。
「気になるか?」
「あ、えと・・・」
「フッ、抱っこしてみるか。ほらこっち来いよ」
手招きされて、その人の隣に座るとそっと腕に赤ちゃんを載せられた。
こことここを持って・・・、と説明されたが、なにせ赤ちゃんを抱っこするのは初めてで変に力が入ってしまう。
「そんな緊張すんな、そういう緊張は赤ん坊にも伝わるんだよ。こう、どしっとしておけば何とかなる」
「うわ出たよ。真希の横暴さ」
「はぁ?それを言うならお前もだろ。お前には散々振り回されたからな」
「それも信頼してこそでしょ。・・・で、本題に入るけど、その赤ん坊って真衣だよね?」
ピリッと空気が変わったのを感じた。
なんだろ・・・悟さんも心なしか冷たい空気を纏ったような。
王者のオーラにも似たそれにボクは何も口にできなくなってしまった。
「そうだよ。・・・なあ、お前に頼みがあるんだが」
「わかってるよ。真衣を頼む、でしょ?で、お前は?これからどうすんの?」
「・・・私はなんとかする。でも真衣には迷惑かけたくないから。少しの間、預かっててほしい」
「よく言うよ、そうやって旦那に立ち向かったところで痛い目に遭うのはわかってるでしょ」
「・・・大丈夫だ、なんとかする」
「だからその無鉄砲な横暴さはやめろって。お前がこのまま警察に言えば、確実に証拠充分でできると思うけど。・・・DVは証拠がなければ警察は動かない」
「駄目だ。そんなことしたら真衣が・・・一人になっちまうだろ」
「じゃあこのままでいいの?」
悟さんが真希さんの右の袖を捲って見えたのは、痛々しい無数の痣。
・・・どうやら真希さんは自分の夫にDVを受けているらしい。
「おいおい・・・これ、化膿してるじゃん。まずは手当からか・・・これから病院に、」
「GPSつけられてるから、そんなところに行ったらまたあの家に逆戻りだ。いいんだよ、真衣が傷つけられなきゃ」
「・・・あのね、自分の身も大事にしろって。そんなろくでなしの夫は論外として、母親の真希までいなくなったら誰が真衣を助けるんだよ」
「・・・そこをなんとか頼む、悟」
二人の睨み合いは数十秒にも及んだ。
それに負けたのは悟さん。
悟さんは重く長い溜息をついて、どこか電話をかけた。
「知り合いに相談してみる。ちょっと待ってろ」
そう言って店の外に向かった悟さんは、酷く苦渋の表情をしていた。
「・・・おい、なんでジャンクフードなんだよ」
「え、だって真希好きでしょ?あれ、違った?」
「・・・まあいいけど。それに悟のおごりだろ?」
「しょうーがないなあ~ここは僕が払いましょう!!」
「うるせえ」
ポンポンと進んでいく会話に、ますます疑いが深まる。
ボクは悟さんの隣に座って、ハンバーガーを食べることにしたけど・・・悟さんの向かい側が真希さんという女の人。
その腕の中にはまだ生まれてから一年も経っていないだろう赤ちゃんがいる。
「気になるか?」
「あ、えと・・・」
「フッ、抱っこしてみるか。ほらこっち来いよ」
手招きされて、その人の隣に座るとそっと腕に赤ちゃんを載せられた。
こことここを持って・・・、と説明されたが、なにせ赤ちゃんを抱っこするのは初めてで変に力が入ってしまう。
「そんな緊張すんな、そういう緊張は赤ん坊にも伝わるんだよ。こう、どしっとしておけば何とかなる」
「うわ出たよ。真希の横暴さ」
「はぁ?それを言うならお前もだろ。お前には散々振り回されたからな」
「それも信頼してこそでしょ。・・・で、本題に入るけど、その赤ん坊って真衣だよね?」
ピリッと空気が変わったのを感じた。
なんだろ・・・悟さんも心なしか冷たい空気を纏ったような。
王者のオーラにも似たそれにボクは何も口にできなくなってしまった。
「そうだよ。・・・なあ、お前に頼みがあるんだが」
「わかってるよ。真衣を頼む、でしょ?で、お前は?これからどうすんの?」
「・・・私はなんとかする。でも真衣には迷惑かけたくないから。少しの間、預かっててほしい」
「よく言うよ、そうやって旦那に立ち向かったところで痛い目に遭うのはわかってるでしょ」
「・・・大丈夫だ、なんとかする」
「だからその無鉄砲な横暴さはやめろって。お前がこのまま警察に言えば、確実に証拠充分でできると思うけど。・・・DVは証拠がなければ警察は動かない」
「駄目だ。そんなことしたら真衣が・・・一人になっちまうだろ」
「じゃあこのままでいいの?」
悟さんが真希さんの右の袖を捲って見えたのは、痛々しい無数の痣。
・・・どうやら真希さんは自分の夫にDVを受けているらしい。
「おいおい・・・これ、化膿してるじゃん。まずは手当からか・・・これから病院に、」
「GPSつけられてるから、そんなところに行ったらまたあの家に逆戻りだ。いいんだよ、真衣が傷つけられなきゃ」
「・・・あのね、自分の身も大事にしろって。そんなろくでなしの夫は論外として、母親の真希までいなくなったら誰が真衣を助けるんだよ」
「・・・そこをなんとか頼む、悟」
二人の睨み合いは数十秒にも及んだ。
それに負けたのは悟さん。
悟さんは重く長い溜息をついて、どこか電話をかけた。
「知り合いに相談してみる。ちょっと待ってろ」
そう言って店の外に向かった悟さんは、酷く苦渋の表情をしていた。