「あれ？もしかして、お前・・・悟か？」
「は？・・・あ、真希？」

悟さんと束の間のお買い物をしていたとき。
急に声をかけてきたその人は、悟さんを名前で呼んだ。
しかも悟さんも、その女性を名前で呼ぶ。
それはボクにとって、とても大きなことで。
一体、どんな関係なんだと気になってしまうのは仕方のないことだった。
だって、悟さんは例え唯一の親友である安室っていうやつにも、名前で呼ばないし呼ばせないんだから。
だから、余計にその女性と深い繋がりがあるのかと勘ぐってしまう。

「あ、悪い・・・取り込み中だったか」
「いいよ。ちょっとどっか店入ろっか。いろいろ話すこともあるだろうし。・・・真純、ごめんね。ちょっと早いけど、お昼ご飯食べよっか」
「おいおい、彼女を困らせるんじゃねえよ」
「うん、でもそれよりもお前のことも気になるよ。その赤ん坊とか、こんな暑い日なのに露出を一切していないところとかね」
「・・・わかったよ」

その人は悟さんに負けて、3人で早めの昼食を摂ることになった。