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JK探偵、恋人との甘い日々を過ごす

・・・ガチャガチャと音がする。
ママが何か作ってる・・・?
そういえばお腹空いたかも。
熱はどうかな・・・まだ体熱いけど。

「あ、真純。起きた?」
「へ・・・さとる、さん?」
「うん。マリちゃんから聞いてね。心配だから来ちゃった」
「ふむ、美味いな」
「それはよかった。まだおかわりありますから」
「敬語は無くせ。別に『マリ』じゃなくていい。私も好きなように話すからな」
「あ、じゃあメアリーさんで!」

・・・なんか仲良くなってる?
しかも『メアリーさん』って・・・

「さとるさん、ママだってしってたの・・・?」
「フフッ、教えたでしょ?僕のこの目はいろんなことを教えてくれるの」

・・・ということは大体把握してるわけね、納得。
ちょっとトイレに行きたくて起き上がろうとすると、悟さんがさりげなく体を支えてくれた。
ひとりで行ける?、とか聞かれたけど、大丈夫!、と返してベッドから下りた。

「なんか食べる?卵がゆ作ったけど・・・」
「・・・たべる」

悟さんの料理・・・めちゃくちゃ気になる。
テーブルで食べたくてそっちに歩くと、悟さんが腰を支えてくれてエスコートしてくれた。
・・・たった数歩歩いただけなのにわかってしまった、洗練された動きにちょっと嫉妬したのは内緒。

「はい、あーん♡」
「え?!///ま、ママが見て・・・」
「ああ、私のことは気にするな。いないものだと思ってくれ」

淡々としているママに助けを求めようとしても、ばっさりと切り捨てられる。
対して、悟さんはキラキラとしていてボクの世話を焼きたくてしょうがないみたい。
渋々口を開けると、嬉々として食べさせてくれた。
・・・!

「おいしい・・・!」
「ほんと?よかった~はい、次の一口どーぞ♡」

二口目はすんなりと口を開けた。
恥ずかしさはあったけど、自分で食べさせてもらえなそうだし。
そんなことよりも、もっと食べたかった。

「ふふ、もきゅもきゅしながら食べてるの可愛い♡」
「・・・うるさい///」
「でも食べられるなら良かった。食べ終わったら薬飲もうね?」
「あ、薬・・・」
「薬局で市販薬買って来たよ。それ飲んでよく寝ればすぐ治るよ」
「ありがとう・・・」
「どーいたしまして!」

至れり尽くせりな悟さんにたじたじになりながらも、甘えさせてもらった。
卵がゆは完食して、後片付けも全て悟さんにやってもらった。

「・・・ごめんね」
「んーごめんよりありがとうの方がうれしい」
「!そうだね。ありがとう」

そう言うと、わしゃわしゃと頭を撫でられた。
寝ようと思ってベッドに入ったけど、よく眠ったからか眠気が全然こない。

「寝れそうにない?」
「・・・うん」
「フフッ、そんな悲しそうな顔しなくても怒らないよ。じゃあ僕とお話する?」
「!うん!」
「何を話そうかな~」

悟さんに手招きをされて、ボクは悟さんの隣に座った。
体冷やさないようにね?、と毛布をかけてくれた。

「真純は何が聞きたい?」
「・・・何でもいいの?」
「もちろん。真純に隠し事しないよ。全部教える」
「じゃあ・・・悟さんの小さい頃のこと知りたい」

それは純粋な質問だった。
ボクと出会う前の悟さんはどう過ごしていたのか、どんな子供だったのか。
ずっと気になっていたから。

「小さい頃の話ね・・・」
「あ・・・」
「フフッ、そんな悲しそうな顔しないでよ。でもそうだね、寝物語だから今日はハッピーなお話にしよっか」

悟さんが慈愛に満ちた声で教えてくれたのは、悟さんの両親の話だった。


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