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元最強、小学生と仲良くなる

「こんにちは、2年B組担任の五条です。目隠ししてますけど、ご了承ください。本日はわざわざお時間を作っていただきありがとうございます」

工藤邸に招かれ、僕は工藤夫妻と話し合う場を設けてもらった。
もちろんコナンくんも呼んでる。

「五条先生、ですね。工藤優作です。こちらこそご丁寧にありがとうございます。それで・・・息子の新一のことですね」
「はい。ちなみにご両親は息子さんのことをどこまで存じて、」
「五条先生、両親にはすべて話したよ」
「・・・あれ?そうなの?」

てっきり話していないもんだと思ってたよ。でもま、話してるってことはこっちも話しやすいかな。

「うん、だから何も隠さなくていいから。父さんも。五条先生は俺の友人として協力してくれることになったんだ」
「協力・・・そこでまずは新ちゃんの高校での身の置き方をどうするのか、ということなんですか?」
「そうですね。息子さんの担任なのでそこらへんは上手くやれます。それとなーく濁すのも、ちょっと無理ありますでしょ」
「なるほど・・・それで学校側としてとれる方法はどのように?」
「息子さんがいつ元に戻れるのかはわからない・・・そうだよね、コナンくん」
「う、うん」
「それでしたら学校を休学、という形はとることができます。いろいろ書類は必要ですが」
「休学・・・」
「ただし休学するにも期間が決められていますし、単位は必須となりますから留年はほぼ確定。高校を中退するにしても休学後でも問題ありません」
「五条先生はどうしたらよいかとお考えでしょうか」

・・・さすが推理小説家、探偵としても高い推理力を持っているのがわかる。
この人は僕の様子を見ている。本当に息子に利益ある人かどうか。
僕なんかよりよっぽど頭の回転が早い。まあ、僕は前世から力でごり押すところはあったけど。

「僕個人としては無理に帝丹高校に通う必要はないかと思います。ああ、もう高校に来るなというわけではありません。今は通信制の高校だってありますし、息子さんならこのまま頑張って高卒認定試験に受かることだってできるでしょう。
ただ・・・彼の幼馴染である毛利さんのことを考えると中退はどうなのかと思うところはあります。今年は修学旅行がありますから。それが終わってからでも遅くないでしょう」
「そうですか。で、どうする?新一」
「・・・休学する。それで修学旅行が終わったら本格的にどうするか考える」
「それでお願いします、五条先生」
「ええ、ではそれで書類を準備しましょう。まずはこちらの書類を・・・」

僕が事前に用意しておいた休学届を机の上に出すと、3人に驚かれた。きっと工藤なら休学するだろうな、って思ってたからね。

「ありがとうございます。これで問題なく休学できると思います。明日、僕の方から校長先生に提出しておきますね」
「何から何までありがとうございます。五条先生なら安心ですね」


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Good!