元最強、たまには表舞台に出てみる
コナンside
「・・・あれ?あの女は捕まった感じ?」
「え・・・?誰?」
赤女が割った窓から急に別荘内に現れた大男。
でもその声には覚えがあった。
「もしかして、五条先生?」
「あれ、コナンくん。キミもいたの?」
「五条先生こそ、なんでここに?しかもびしょ濡れ・・・」
「ああ、さっきあの女がぶつかってきてさ。追いかけたらここだったってわけ。しかも傘はどっかに飛ばされるし、今日は災難だな」
「あ・・・」
赤女、もとい香川さんは五条先生に何か気づいたらしい。
「私、私・・・!」
「ええ、そこで泣くの?あれほど殺意出してたら、てっきり誰彼構わず殺すつもりだと思ってたよ」
そういえば、香川さんが持っている包丁には血がついている。
ここにいる人たちでその刃に触れたのは河名さんだけ・・・でも包丁についているのは乾いていなくて、まさに今流れたもの。
「五条先生、もしかして切られたの?」
「ん?・・・当たってないよ?言ったでしょ、ぶつかってきたってさ」
「・・・おい、そのポケットに入れている右腕を見せろ」
「あ、ちょ、世良?」
言うが早いか、世良の姉ちゃんは五条先生の右腕を強引に抜き取った。
そして、その拍子に新鮮な血が床に落ちる。
「やっぱり・・・!」
「・・・気づくのが早いよ、世良」
「きゅ、救急箱・・・!」
「ああ、いらない。痛くないし。勝手に止まる」
「そうやって手当てを疎かにしたから傷が残っているんだろう?!」
世良がイライラしたように五条先生の服の袖を思いっきり捲った。そこには火傷の痕やら切り傷の痕、世良のお姉ちゃんが言うようにろくに手当てをしてこなかったようで皮が引きつっていた。
蘭や園子が息をのむ音が聞こえた。
その傷痕は見ていて痛々しかった。
「ちゃんと手当てしろよ・・・!」
「はいはい」
っていうか、なんか違和感があるような。
由衣刑事に手当てされてる五条先生を観察する。どこか、どこか変なんだ。
どこだ?、そう思った時だった。
「五条?どこかで聞いたことがあるような・・・」
「そういえば、この声とあの高身長・・・」
「これくらいでいいです」
「え、でも・・・」
「被害届も何もいりません。この後、どうせまた濡れてしまうし・・・どうやらここを早く離れたほうが良さそうですから」
「この後?先生、この雨の中どこに行くんですか?」
「両親の墓参りにね。日付が変わる前に行かないと父に怒られるかも」
「あ、じゃあこの傘使ってください!」
「ありがとうございます。後で長野県警にお返しに行きます」
僕はこれで、と五条先生は行ってしまった。
犯人は刑事に連行されてしまったし。
結局、赤女の正体は愛人の人だということがわかった。やっぱりそうだったんだ。
その後、世良がわざと、それも巧妙に自分の携帯の待ち受けを見せてきた。
なぜだ?どうして俺にわざわざ見せた?
そう考えていた時だった。
「あ、思い出したわ!彼、私たちと同学年よ!ほら、〇組の・・・」
「ああ、彼か。フードしていたから気づかなかったよ」
「声全然変わってなかったから。そういえば当時から彼、室内関係なくサングラスだったもんね」
さっき五条先生を疑問に思っていた、世良のお兄さんの同級生がそう話し合っているのが聞こえた。
・・・!そうだ!
五条先生、室内に入って雨に濡れないのにフードをずっとおろしてたんだ。
顔を見られたくなかったのか?
そういえば、さっき五条先生に話しかけられたとき、フードの中・・・五条先生の銀色の髪が見えた。・・・それも多分、俺の見間違いじゃなきゃおろしていた。
世良が近づいたとき、五条先生は確かにフードをより深くかぶった。
そこまで考えたとき、沖矢さん・・・赤井さんが言っていたことを思い出す。
『ボウヤ・・・あの五条とかいう教師は何者だ?』
『え?どうして?』
『ミステリートレインを降りたあと・・・偶然かはわからないが、ベルモットにハンカチを渡していた。その後、ハグするほど近づいたんだ。その後は気にするほど不自然ではなかったが』
『(え?五条先生が?)』
五条先生には何か秘密がある。
「・・・あれ?あの女は捕まった感じ?」
「え・・・?誰?」
赤女が割った窓から急に別荘内に現れた大男。
でもその声には覚えがあった。
「もしかして、五条先生?」
「あれ、コナンくん。キミもいたの?」
「五条先生こそ、なんでここに?しかもびしょ濡れ・・・」
「ああ、さっきあの女がぶつかってきてさ。追いかけたらここだったってわけ。しかも傘はどっかに飛ばされるし、今日は災難だな」
「あ・・・」
赤女、もとい香川さんは五条先生に何か気づいたらしい。
「私、私・・・!」
「ええ、そこで泣くの?あれほど殺意出してたら、てっきり誰彼構わず殺すつもりだと思ってたよ」
そういえば、香川さんが持っている包丁には血がついている。
ここにいる人たちでその刃に触れたのは河名さんだけ・・・でも包丁についているのは乾いていなくて、まさに今流れたもの。
「五条先生、もしかして切られたの?」
「ん?・・・当たってないよ?言ったでしょ、ぶつかってきたってさ」
「・・・おい、そのポケットに入れている右腕を見せろ」
「あ、ちょ、世良?」
言うが早いか、世良の姉ちゃんは五条先生の右腕を強引に抜き取った。
そして、その拍子に新鮮な血が床に落ちる。
「やっぱり・・・!」
「・・・気づくのが早いよ、世良」
「きゅ、救急箱・・・!」
「ああ、いらない。痛くないし。勝手に止まる」
「そうやって手当てを疎かにしたから傷が残っているんだろう?!」
世良がイライラしたように五条先生の服の袖を思いっきり捲った。そこには火傷の痕やら切り傷の痕、世良のお姉ちゃんが言うようにろくに手当てをしてこなかったようで皮が引きつっていた。
蘭や園子が息をのむ音が聞こえた。
その傷痕は見ていて痛々しかった。
「ちゃんと手当てしろよ・・・!」
「はいはい」
っていうか、なんか違和感があるような。
由衣刑事に手当てされてる五条先生を観察する。どこか、どこか変なんだ。
どこだ?、そう思った時だった。
「五条?どこかで聞いたことがあるような・・・」
「そういえば、この声とあの高身長・・・」
「これくらいでいいです」
「え、でも・・・」
「被害届も何もいりません。この後、どうせまた濡れてしまうし・・・どうやらここを早く離れたほうが良さそうですから」
「この後?先生、この雨の中どこに行くんですか?」
「両親の墓参りにね。日付が変わる前に行かないと父に怒られるかも」
「あ、じゃあこの傘使ってください!」
「ありがとうございます。後で長野県警にお返しに行きます」
僕はこれで、と五条先生は行ってしまった。
犯人は刑事に連行されてしまったし。
結局、赤女の正体は愛人の人だということがわかった。やっぱりそうだったんだ。
その後、世良がわざと、それも巧妙に自分の携帯の待ち受けを見せてきた。
なぜだ?どうして俺にわざわざ見せた?
そう考えていた時だった。
「あ、思い出したわ!彼、私たちと同学年よ!ほら、〇組の・・・」
「ああ、彼か。フードしていたから気づかなかったよ」
「声全然変わってなかったから。そういえば当時から彼、室内関係なくサングラスだったもんね」
さっき五条先生を疑問に思っていた、世良のお兄さんの同級生がそう話し合っているのが聞こえた。
・・・!そうだ!
五条先生、室内に入って雨に濡れないのにフードをずっとおろしてたんだ。
顔を見られたくなかったのか?
そういえば、さっき五条先生に話しかけられたとき、フードの中・・・五条先生の銀色の髪が見えた。・・・それも多分、俺の見間違いじゃなきゃおろしていた。
世良が近づいたとき、五条先生は確かにフードをより深くかぶった。
そこまで考えたとき、沖矢さん・・・赤井さんが言っていたことを思い出す。
『ボウヤ・・・あの五条とかいう教師は何者だ?』
『え?どうして?』
『ミステリートレインを降りたあと・・・偶然かはわからないが、ベルモットにハンカチを渡していた。その後、ハグするほど近づいたんだ。その後は気にするほど不自然ではなかったが』
『(え?五条先生が?)』
五条先生には何か秘密がある。