Welcome to the Villains' world
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東校舎へと辿り着いた自分たちの目の前には呑気に歩くエースがあった。
「窓拭き100枚なんかやってられるかっての。さっさと帰って……」
「こーーーらーーーーー!!!」
「げっ!!見つかった!」
「テメー!!待つんだゾ!!1人だけ抜け駆けはさせねーんだゾ!」
エースの姿を見た途端、グリムは大声でエースを怒鳴り散らす。本当に馬鹿だな、それじゃ相手に逃げられるだろ……。自分の予想した通りエースはグリムの静止も聞かず逃げ出そうとする。
「待てって言われて待つわけないっしょ!お先!」
「1人だけずるいんだゾ〜!オレ様だってサボりたいんだゾ!」
エースが向かっていく方向には青い髪色をしたスペードのマークのフェイスペイントをした青年が歩いていた。その青年は自分たちの様子をみて首を傾げた。当たり前だろう、はたから見ればなんの追いかけごっこだと思われても仕方ない。しかしエースはお構いなしにその青年に突っ込んでいく。
「どいたどいた!」
「えっ、お、おうっ!?」
「そこの君!彼を捕まえてくれ!」
通りすがりの青年には悪いが今はエースを捕まえるのが最優先だ。自分が魔法を使えば一発なのだが魔法が使えないと思われている以上、こんな人の目があるところでは使ってしまえば面倒なこと間違えなし。それにそこまでの緊急事態でもないので使う必要もないからな。そうこうしている内に自分の言葉を聞いて動揺を隠せないでいる青年は慌てた様子のようだ。
「人を捕まえる魔法!?足を止める、いや、縄で拘束する?それとも……えぇっと……」
「なんでもいいからぶちかますんだゾ!早く!」
「なんでも!?なんでも、なん……ええい!なんでもいいか、いでよ!重たいもの!」
そう青年が口にすると大釜がどこからともなくエース目掛けて降ってきた。おお!これまたユニークな魔法だ、こんな状況で大釜を召喚するなんてなんと愉快なことだろうか。やはりこの世界の魔法は面白いな。エースは重たい大釜の下敷きになった所為でカエルが潰れたような声をしながら何やら言っているみたいだ。
「ぐえぇっ!ナンダコレ!?鍋!?」
「ぎゃははは!見てみろ、ユウ!エースのヤツ、でっけぇ釜の下敷きになってペッタンコになってるんだゾ!だっせーゾ!」
「まさか大釜が出るとは。ちょっとやりすぎたか……?」
「いやむしろ助かった、すまないね。あれは自業自得だから君が気にする必要はないよ」
大釜を出してくれた青年に礼をいうと「いや、大したことは!」といって謙遜していたがこちらからすればとても助かった。エースも痛い目を見たことだし自業自得だ。
「あいたた……いーじゃんかよ、窓拭き100枚くらいパパっとやっといてくれたってさー」
「学園長命令を無視するつもりか?まぁこちらとしてはお前がサボったって、別にいいけどな?あとで学園長にお前がサボったことがバレたらどうなるか、見物だな」
「ぐっ……」
自分の言葉を聞いて悔しそうな顔をするエース。どうせ学園長にバレるのにそこまで頭が回らないのかこの馬鹿共は。自分が学園長に言わないと思ってるのか?言うに決まっているだろ?それにあの学園長のことだ、自分は報告しなくても案外気付いていそうだけどな。
「罰で窓拭き100枚って……一体君たちはなにをやったんだ?」
「今朝、そこの毛玉とじゃれてたらハートの女王の像がちょーっと焦げちゃっただけ」
「グレート・セブンの石像に傷を付けたのか!?それは怒られるに決まってるだろう。せっかく名門校に入学できたっていうのに初日からなにをしてるんだか……」
青髪青年の言い分にも一理ある。この学園が名門校ってのはなんだか胡散臭いところではあるが、入学初日で問題を起こすなんて学園長に目をつけられても仕方ないと思うけどな。何度も言うようだが窓拭き100枚なんて軽過ぎるんだ、エースの態度もグリムの態度も全く反省している様子がない。一度痛い目にあった方がいいんじゃないかな?
「……るせーなぁ。つーかお前、誰?」
「僕はデュース。デュース・スペード。クラスメイトの顔くらい覚えたらどうだ?えーと……」
「お前も覚えてねーじゃん」
D・スペードなんてどこかで聞き覚えがありまくる名前だな、しかもフェイスペイントもスペードのマークだしもしかして自分の苗字とそのスペードをかけているのか?彼は真面目そうだが少し……いやだいぶ抜けているところがあるようだ。
「とっ、とにかく!学園長からの命令なら、真面目に取り組むことだ」
「はいはい、わかりましたよ〜っと……。んじゃ、パパッと始めますか」
「そういえば、おいグリム。一体どこへ行くつもりだ」
「ギクッ!あとはオマエらに任せるんだゾ!ばいばーい!」
グリムはそう言って駆け足でこの場を去っていく。やっぱり懲りていないみたいだのあの馬鹿猫は。エースといいグリムいい、この学園には馬鹿しかいないのか?と思いたくなるのは仕方ないだろう。
「あんにゃろ〜オレを身代わりにしたな!?おい!えーっと、ジュース?」
「なっ、ジュースじゃない。デュースだ!でゅっ!」
「お前にも責任あんだから、あの毛玉捕まえるの手伝えよ!」
「なんで僕が!?」
「そっちの奴は魔法が使えないから戦力外!行くぞ!」
誰が戦力外だ、勝手なことばっかり言ってくれるなよ。そう思いつつも自分は今魔法を使えないことになっているのでエースを睨み付けながらグリムのあとを追いかけた。元はと言えばエースの所為なんだけどな。
「窓拭き100枚なんかやってられるかっての。さっさと帰って……」
「こーーーらーーーーー!!!」
「げっ!!見つかった!」
「テメー!!待つんだゾ!!1人だけ抜け駆けはさせねーんだゾ!」
エースの姿を見た途端、グリムは大声でエースを怒鳴り散らす。本当に馬鹿だな、それじゃ相手に逃げられるだろ……。自分の予想した通りエースはグリムの静止も聞かず逃げ出そうとする。
「待てって言われて待つわけないっしょ!お先!」
「1人だけずるいんだゾ〜!オレ様だってサボりたいんだゾ!」
エースが向かっていく方向には青い髪色をしたスペードのマークのフェイスペイントをした青年が歩いていた。その青年は自分たちの様子をみて首を傾げた。当たり前だろう、はたから見ればなんの追いかけごっこだと思われても仕方ない。しかしエースはお構いなしにその青年に突っ込んでいく。
「どいたどいた!」
「えっ、お、おうっ!?」
「そこの君!彼を捕まえてくれ!」
通りすがりの青年には悪いが今はエースを捕まえるのが最優先だ。自分が魔法を使えば一発なのだが魔法が使えないと思われている以上、こんな人の目があるところでは使ってしまえば面倒なこと間違えなし。それにそこまでの緊急事態でもないので使う必要もないからな。そうこうしている内に自分の言葉を聞いて動揺を隠せないでいる青年は慌てた様子のようだ。
「人を捕まえる魔法!?足を止める、いや、縄で拘束する?それとも……えぇっと……」
「なんでもいいからぶちかますんだゾ!早く!」
「なんでも!?なんでも、なん……ええい!なんでもいいか、いでよ!重たいもの!」
そう青年が口にすると大釜がどこからともなくエース目掛けて降ってきた。おお!これまたユニークな魔法だ、こんな状況で大釜を召喚するなんてなんと愉快なことだろうか。やはりこの世界の魔法は面白いな。エースは重たい大釜の下敷きになった所為でカエルが潰れたような声をしながら何やら言っているみたいだ。
「ぐえぇっ!ナンダコレ!?鍋!?」
「ぎゃははは!見てみろ、ユウ!エースのヤツ、でっけぇ釜の下敷きになってペッタンコになってるんだゾ!だっせーゾ!」
「まさか大釜が出るとは。ちょっとやりすぎたか……?」
「いやむしろ助かった、すまないね。あれは自業自得だから君が気にする必要はないよ」
大釜を出してくれた青年に礼をいうと「いや、大したことは!」といって謙遜していたがこちらからすればとても助かった。エースも痛い目を見たことだし自業自得だ。
「あいたた……いーじゃんかよ、窓拭き100枚くらいパパっとやっといてくれたってさー」
「学園長命令を無視するつもりか?まぁこちらとしてはお前がサボったって、別にいいけどな?あとで学園長にお前がサボったことがバレたらどうなるか、見物だな」
「ぐっ……」
自分の言葉を聞いて悔しそうな顔をするエース。どうせ学園長にバレるのにそこまで頭が回らないのかこの馬鹿共は。自分が学園長に言わないと思ってるのか?言うに決まっているだろ?それにあの学園長のことだ、自分は報告しなくても案外気付いていそうだけどな。
「罰で窓拭き100枚って……一体君たちはなにをやったんだ?」
「今朝、そこの毛玉とじゃれてたらハートの女王の像がちょーっと焦げちゃっただけ」
「グレート・セブンの石像に傷を付けたのか!?それは怒られるに決まってるだろう。せっかく名門校に入学できたっていうのに初日からなにをしてるんだか……」
青髪青年の言い分にも一理ある。この学園が名門校ってのはなんだか胡散臭いところではあるが、入学初日で問題を起こすなんて学園長に目をつけられても仕方ないと思うけどな。何度も言うようだが窓拭き100枚なんて軽過ぎるんだ、エースの態度もグリムの態度も全く反省している様子がない。一度痛い目にあった方がいいんじゃないかな?
「……るせーなぁ。つーかお前、誰?」
「僕はデュース。デュース・スペード。クラスメイトの顔くらい覚えたらどうだ?えーと……」
「お前も覚えてねーじゃん」
D・スペードなんてどこかで聞き覚えがありまくる名前だな、しかもフェイスペイントもスペードのマークだしもしかして自分の苗字とそのスペードをかけているのか?彼は真面目そうだが少し……いやだいぶ抜けているところがあるようだ。
「とっ、とにかく!学園長からの命令なら、真面目に取り組むことだ」
「はいはい、わかりましたよ〜っと……。んじゃ、パパッと始めますか」
「そういえば、おいグリム。一体どこへ行くつもりだ」
「ギクッ!あとはオマエらに任せるんだゾ!ばいばーい!」
グリムはそう言って駆け足でこの場を去っていく。やっぱり懲りていないみたいだのあの馬鹿猫は。エースといいグリムいい、この学園には馬鹿しかいないのか?と思いたくなるのは仕方ないだろう。
「あんにゃろ〜オレを身代わりにしたな!?おい!えーっと、ジュース?」
「なっ、ジュースじゃない。デュースだ!でゅっ!」
「お前にも責任あんだから、あの毛玉捕まえるの手伝えよ!」
「なんで僕が!?」
「そっちの奴は魔法が使えないから戦力外!行くぞ!」
誰が戦力外だ、勝手なことばっかり言ってくれるなよ。そう思いつつも自分は今魔法を使えないことになっているのでエースを睨み付けながらグリムのあとを追いかけた。元はと言えばエースの所為なんだけどな。