メインストリートの掃除を終えて自分たちは学園長の指示通り大食堂へとやってきた。グリムはブツブツと文句を垂れながらも今朝の学園長の愛の鞭が効いたのか意外なほど一生懸命掃除をしていた。まぁそれが普通だったりするんだけどな、この学園に置いてもらっている以上は学園長の指示はそれなりに従う義務なやけだし、これぞギブアンドテイクってヤツだな。


「1日中掃除してもうクタクタなんだゾ〜……それなのに、これから窓拭き100枚だなんて……」

「そうだな、3人分として1人頭34枚ぐらいか……」

「うげぇ、具体的な数字を出すなよな」

「これに懲りたら大人しくしてればいいだろ、誰がお前の尻拭いすると思ってんだか」

「……それにしてもあのエースってヤツ、遅いんだゾ。オレ様を待たせるとはいい度胸だ！イライラ！」


コイツ、都合が悪くなったからって話を逸らしやがって……。しかしグリムの言う通り遅い、もうとっくに授業は終わっているはずなのに何をちんたらやっているんだが……。ずる賢いそうなヤツだったしバックれたかもしれないな、アイツならやりかねない。何せ自分に対してのエースの信用度は0に等しいのだから、いわば信用すらしていない。学園長に言われていた時点でサボろうと思ったんだろう。全くいい度胸じゃないか。


「いくらなんでも遅すぎるんだゾ！？まさかアイツ、逃げたんじゃないだろーな！」

「最初から逃げるつもりだったんだろ」

「罰をオレ様たちだけに任せて逃げるなんて許さないんだゾ！行くぞユウ！エースをとっ捕まえて窓掃除させてやるんだゾ！」


それから自分たちはエースを捕まえて窓拭き掃除をさせるためにエースの場所を探る。ルフたちがエースの場所を教えてくれたおかげで案外早く捕まりそうだが早くしないとエースに逃げられてしまうな。


「グリム、早く追いかけるぞ。でないとエースに逃げられる」

「にゃにー！早く行くんだゾ！」


自分たちは急いで東校舎がある場所へと急いだ。