Welcome to the Villains' world
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朝の日差しがカーテンから少し漏れている。カーテンも古いし所々穴が空いてしまっているので最早カーテンの意味をなしていない。そういえば今日から学園長に命じられた学内の美化活動をしなければならないんだったけ……。
「あの〜、ユウ様。起きてらっしゃいますか?……そろそろ起きて頂かないと学園内の清掃の時間が……」
「嗚呼、起きている。わざわざ起こしにきてくれてすまないね」
昨日散々自分にビビっていたゴーストの1人が気を使って声をかけてくれた。何故だか昨日のことを境に彼らから自分だけ様付けで呼ばれるようになった。ただ少しだけ強く言っただけでここまで丸くなってしまうとは……。学園長もこの様子を見て「やはり貴方には調教師や猛獣使い的な素質がありますね!」と喜んでいた。この人自身のカンとやらが合っていたのがそんなに嬉しかったのか……。そんなことよりも未だ自分の横で大の字で寝ているグリムを起こさないと。というかお前猫のくせに丸まって寝ないんだな。
「おいグリム、起きろ」
「う〜ん…むにゃ……あと5分……」
「グリム、起きないとゴーストたちにゴーストにされるぞー」
「ふぎゃっ!?それだけは絶対いやなんだゾ!」
自分が冗談で言ったことを真に受けたのか、グリムは先ほどとは打って変わって光の速さで起き上がる。部屋に居たゴーストを見るなり目を大きくさせて自分の背後に隠れて頭を抱えだした。お前本当に幽霊とか苦手なんだな、モンスターなのに……。
「おはようございます、2人とも。よく眠れましたか?」
すると学園長が呑気に登場した。朝一でこの人の顔を拝まなければならないなんて、今日一日なにか良からぬことが起きそうだとげんなりする。昨日の時点で分かったが学園長とグリムはトラブルメーカーだ、彼らがなにかしらの厄介事を起こして自分もそれに巻き込まれてしまう。全く前途多難とはまさにこの事だな。なんて考えていたらグリムは学園長になにか文句があったようで抗議している、また懲りずに。
「ほとんどのベッドに寝そべったら底が抜けてびっくりしたんだゾ!どんだけオンボロのまま放置してたんだ?朝もゴーストに起こされるし最悪なんだゾ!」
嗚呼、なるほど。グリムがわざわざ自分と一緒に寝ているのが不思議だったが寮のベッドのほとんどが使い物にならなかったらしい。自分はあらかじめ魔法で直したので問題はないのだけれど、昨日は自分に散々なことを言いつつベッドの1つも直せないようだ。
「ユウさん、貴方はいかがでしたか?」
「自分はぐっすり眠ることが出来ましたよ、グリムが居なかったらもっと快適でした」
「異世界に飛ばされたというのに図太くて大変よろしい!さて、そんなわけで本日のお仕事についてお話があります。」
グリムのことは全面的にスルーのようだが可愛そうだとか思うほど自分は優しい性格をしていない。学園長は談話室に向かったようで、自分たちもあとに続いて談話室へと向かう。談話室に着くと自分たちは昨日自分が掃除したソファーに腰掛けた。それを合図に学園長は口を開いて今日のことについて説明しだす。
「今日のお仕事は学内の清掃です。……といっても学園内はとても広い。魔法なしで全てを掃除し終えることは無理でしょう。ですので、本日は正門から図書館までのメインストリートの清掃をお願いします。いいですか、ユウさん。昨日のような騒ぎを起こさないよう、グリムくんをしっかり見張っていてくださいね」
「はぁ……分かりました……」
「頼みましたよ。昼食は学食で摂ることを許可します。では、しっかり業務に励むように」
そう言って学園長はさっさと談話室から立ち去る。その姿を見送り学園長が居なくなったことを確認したグリムは直ぐに文句を垂れ流す。
「ちぇっ……掃除なんてやってられねぇんだゾ。オレ様も魔法の授業で、バーン!ドドドーン!ってカッケー魔法打ちまくりたいんだゾ〜」
「……とりあえず学園へ行って学園長に言われたようにメインストリートの掃除をする、いいな?」
「ぶつぶつ……」
不服そうなグリムを無視して自分は身支度をし学園のメインストリートという場所へと向かう。何だかんだでグリムも自分の後ろを着いてきているので自身の立場を理解したのだろう。これが自分たちがここへ住ませてもらっている対価なのだから仕方がないのだ。
「あの〜、ユウ様。起きてらっしゃいますか?……そろそろ起きて頂かないと学園内の清掃の時間が……」
「嗚呼、起きている。わざわざ起こしにきてくれてすまないね」
昨日散々自分にビビっていたゴーストの1人が気を使って声をかけてくれた。何故だか昨日のことを境に彼らから自分だけ様付けで呼ばれるようになった。ただ少しだけ強く言っただけでここまで丸くなってしまうとは……。学園長もこの様子を見て「やはり貴方には調教師や猛獣使い的な素質がありますね!」と喜んでいた。この人自身のカンとやらが合っていたのがそんなに嬉しかったのか……。そんなことよりも未だ自分の横で大の字で寝ているグリムを起こさないと。というかお前猫のくせに丸まって寝ないんだな。
「おいグリム、起きろ」
「う〜ん…むにゃ……あと5分……」
「グリム、起きないとゴーストたちにゴーストにされるぞー」
「ふぎゃっ!?それだけは絶対いやなんだゾ!」
自分が冗談で言ったことを真に受けたのか、グリムは先ほどとは打って変わって光の速さで起き上がる。部屋に居たゴーストを見るなり目を大きくさせて自分の背後に隠れて頭を抱えだした。お前本当に幽霊とか苦手なんだな、モンスターなのに……。
「おはようございます、2人とも。よく眠れましたか?」
すると学園長が呑気に登場した。朝一でこの人の顔を拝まなければならないなんて、今日一日なにか良からぬことが起きそうだとげんなりする。昨日の時点で分かったが学園長とグリムはトラブルメーカーだ、彼らがなにかしらの厄介事を起こして自分もそれに巻き込まれてしまう。全く前途多難とはまさにこの事だな。なんて考えていたらグリムは学園長になにか文句があったようで抗議している、また懲りずに。
「ほとんどのベッドに寝そべったら底が抜けてびっくりしたんだゾ!どんだけオンボロのまま放置してたんだ?朝もゴーストに起こされるし最悪なんだゾ!」
嗚呼、なるほど。グリムがわざわざ自分と一緒に寝ているのが不思議だったが寮のベッドのほとんどが使い物にならなかったらしい。自分はあらかじめ魔法で直したので問題はないのだけれど、昨日は自分に散々なことを言いつつベッドの1つも直せないようだ。
「ユウさん、貴方はいかがでしたか?」
「自分はぐっすり眠ることが出来ましたよ、グリムが居なかったらもっと快適でした」
「異世界に飛ばされたというのに図太くて大変よろしい!さて、そんなわけで本日のお仕事についてお話があります。」
グリムのことは全面的にスルーのようだが可愛そうだとか思うほど自分は優しい性格をしていない。学園長は談話室に向かったようで、自分たちもあとに続いて談話室へと向かう。談話室に着くと自分たちは昨日自分が掃除したソファーに腰掛けた。それを合図に学園長は口を開いて今日のことについて説明しだす。
「今日のお仕事は学内の清掃です。……といっても学園内はとても広い。魔法なしで全てを掃除し終えることは無理でしょう。ですので、本日は正門から図書館までのメインストリートの清掃をお願いします。いいですか、ユウさん。昨日のような騒ぎを起こさないよう、グリムくんをしっかり見張っていてくださいね」
「はぁ……分かりました……」
「頼みましたよ。昼食は学食で摂ることを許可します。では、しっかり業務に励むように」
そう言って学園長はさっさと談話室から立ち去る。その姿を見送り学園長が居なくなったことを確認したグリムは直ぐに文句を垂れ流す。
「ちぇっ……掃除なんてやってられねぇんだゾ。オレ様も魔法の授業で、バーン!ドドドーン!ってカッケー魔法打ちまくりたいんだゾ〜」
「……とりあえず学園へ行って学園長に言われたようにメインストリートの掃除をする、いいな?」
「ぶつぶつ……」
不服そうなグリムを無視して自分は身支度をし学園のメインストリートという場所へと向かう。何だかんだでグリムも自分の後ろを着いてきているので自身の立場を理解したのだろう。これが自分たちがここへ住ませてもらっている対価なのだから仕方がないのだ。