うちの本丸
「鶯丸さんってホラー系とか苦手なの?」
それは私の一言で始まった。他の本丸の鶯丸さんがホラー系等が苦手だという話を聞いて、うちの鶯丸さんもそうなのかと思って、ほんの少しの出来心で聞いてみる。すると鶯丸さんは一瞬目を見開いて吃驚した表情を見せるものの、直ぐに何言ってんだこいつと言いたげな目で私を見てくる。
「何なんだ、一体?」
「いやね、他の本丸の鶯丸さんはホラー系が苦手だって小耳に挟んだからうちの鶯丸さんはどうかなー?と思って聞いてみただけ」
「俺が幽霊の類を苦手そうに見えるのか、主?」
「ミエマセン」
何を隠そう、鶯丸さんは過去に冗談だからと言って私に呪詛をかけてきた張本人(※鶯と審神者参照)なので、そんな彼がホラーを苦手とするわけもなく、ほくそ笑む鶯丸さんに対して肯定することしか出来ない。まぁ、他の鶯丸さんがホラーを苦手としてもうちの鶯丸さんがホラーが苦手だとは限らない。それこそ個体差なのだ。だとしても、このままだと癪なので.......(本来はとても仲が良いです)。
「それじゃあ鶯丸さん。一緒にホラーゲームをしましょうか」
そんなこんなで鶯丸さんと私はホラーゲームをやることになった。意外にもその後鶯丸さんは呆気なく了承してくれて、ホラーゲームは自分が選んで、操作も自分がするから主はただ横で見ていてくれと言って、随分ルンルンでホラーゲームを選んでいた。なんか、ここまですんなりと事が運ぶと鶯丸さんが何かしら企んでいるように思えてしまう。怖いよー、幽霊じゃなくて鶯丸さんが怖いよー。この時、私は気付いていれば良かったのかもしれない、鶯丸さんは私が幽霊の類が苦手だと言うことに……。
「よし。それでは主、始めるぞ」
「いや、始めるって……なんで犬鳴トンネルなの?!いじめなの!?いじめだよね!!?」
まさかまさかの鶯丸さんが選んだホラーゲームは今話題?の『犬鳴トンネル』というホラーゲームだった。そ、そう言えば髭切さん(の中の人)がこのゲームを実況している動画を見て怖すぎて最終的に見れなかったのを鶯丸さんにこの間ついうっかりと話してしまっていたことを思い出した。そんな今更なことを思い出してももう遅い。意を決してレッツプレイ……。
「このゲームは探索ゲームらしいな。本当にこんなトンネルが実在しているのか?」
「あ、う、うん。実在してるけど、中はこんなに入り組んではないんだって。表の通行止めの所だけは実際にああなってるらしいけどね」
「へぇー、興味深いな」
何が興味深いんですか、何が。というか、鶯丸さん操作上手いなー。なんでそんなに上手いの?確かに私は鶯丸さんの前でゲームをしていることはあるけど、鶯丸さんほどプレイは上手くないのですが?後進むのに躊躇無さ過ぎでしょ……。なんでそんなにズンズン進んでいくの!怖いよ!怖過ぎるよ!私の願いに反して尚も鶯丸さんはズンズンと躊躇なく進んでいく。そんな中一軒家のような場所を見つけた後、中に入るとグラグラと家が揺れ、顔認証が反応していた。怖い怖い怖い怖い怖い!何これ怖過ぎる!家揺れるとか何やってんの?!こんなに古いのによく揺れに耐えたねこの家?!
「どうした、主?」
「ナンデモナイヨ」
不敵な笑みを絶やさない鶯丸さん。私が怖がってるのをみてこの人は絶対に楽しんでいるんだ。やめてよ、本当に怖いんだからな!鶯丸さんは尚も戸惑いもなく進んでいくのだけど、道中に公衆電話を見つけた。どうにも怪しいその公衆電話ボックスに何の躊躇いもなく入っていき、受話器を取ると女の子の「助けて……」という声が聞こえてきた。それだけでも十分怖いのにも関わらず、公衆電話ボックスから出られなくなった。ここでの私の恐怖は最高潮に達している。怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。すると、バァン!という大きな音を立てて電話ボックスのドアが開いた。その大きな音を聞いた瞬間、私の身体は驚きでビクン!と跳ねた。びっっっっくりしたぁー、怖いってより吃驚だよ!?この驚き要素は心臓に悪い。というか、吃驚し過ぎて心臓が痛い。別に心臓病等の類は持ち合わせていない筈なのだけれど。
「ははは、主。驚き過ぎだぞ?」
「怖いよ!」
笑いながら私の言葉はスルーされ、またどんどん進んでいく鶯丸さん。またもや公衆電話を見つけ、警察を呼ぶことになった。ふぅ、これで一件落着だと思い気や……。
「ぎゃああああああ!!」
「これは……」
黒い影というより、多分あれは犬だろうか。そんな何かに襲われて主人公は行方不明になったという。情けなく叫んでしまった私の声は本丸中に響いたという。私の叫び声を間近で聞いた鶯丸さんの顔を私は一生忘れない。
それは私の一言で始まった。他の本丸の鶯丸さんがホラー系等が苦手だという話を聞いて、うちの鶯丸さんもそうなのかと思って、ほんの少しの出来心で聞いてみる。すると鶯丸さんは一瞬目を見開いて吃驚した表情を見せるものの、直ぐに何言ってんだこいつと言いたげな目で私を見てくる。
「何なんだ、一体?」
「いやね、他の本丸の鶯丸さんはホラー系が苦手だって小耳に挟んだからうちの鶯丸さんはどうかなー?と思って聞いてみただけ」
「俺が幽霊の類を苦手そうに見えるのか、主?」
「ミエマセン」
何を隠そう、鶯丸さんは過去に冗談だからと言って私に呪詛をかけてきた張本人(※鶯と審神者参照)なので、そんな彼がホラーを苦手とするわけもなく、ほくそ笑む鶯丸さんに対して肯定することしか出来ない。まぁ、他の鶯丸さんがホラーを苦手としてもうちの鶯丸さんがホラーが苦手だとは限らない。それこそ個体差なのだ。だとしても、このままだと癪なので.......(本来はとても仲が良いです)。
「それじゃあ鶯丸さん。一緒にホラーゲームをしましょうか」
そんなこんなで鶯丸さんと私はホラーゲームをやることになった。意外にもその後鶯丸さんは呆気なく了承してくれて、ホラーゲームは自分が選んで、操作も自分がするから主はただ横で見ていてくれと言って、随分ルンルンでホラーゲームを選んでいた。なんか、ここまですんなりと事が運ぶと鶯丸さんが何かしら企んでいるように思えてしまう。怖いよー、幽霊じゃなくて鶯丸さんが怖いよー。この時、私は気付いていれば良かったのかもしれない、鶯丸さんは私が幽霊の類が苦手だと言うことに……。
「よし。それでは主、始めるぞ」
「いや、始めるって……なんで犬鳴トンネルなの?!いじめなの!?いじめだよね!!?」
まさかまさかの鶯丸さんが選んだホラーゲームは今話題?の『犬鳴トンネル』というホラーゲームだった。そ、そう言えば髭切さん(の中の人)がこのゲームを実況している動画を見て怖すぎて最終的に見れなかったのを鶯丸さんにこの間ついうっかりと話してしまっていたことを思い出した。そんな今更なことを思い出してももう遅い。意を決してレッツプレイ……。
「このゲームは探索ゲームらしいな。本当にこんなトンネルが実在しているのか?」
「あ、う、うん。実在してるけど、中はこんなに入り組んではないんだって。表の通行止めの所だけは実際にああなってるらしいけどね」
「へぇー、興味深いな」
何が興味深いんですか、何が。というか、鶯丸さん操作上手いなー。なんでそんなに上手いの?確かに私は鶯丸さんの前でゲームをしていることはあるけど、鶯丸さんほどプレイは上手くないのですが?後進むのに躊躇無さ過ぎでしょ……。なんでそんなにズンズン進んでいくの!怖いよ!怖過ぎるよ!私の願いに反して尚も鶯丸さんはズンズンと躊躇なく進んでいく。そんな中一軒家のような場所を見つけた後、中に入るとグラグラと家が揺れ、顔認証が反応していた。怖い怖い怖い怖い怖い!何これ怖過ぎる!家揺れるとか何やってんの?!こんなに古いのによく揺れに耐えたねこの家?!
「どうした、主?」
「ナンデモナイヨ」
不敵な笑みを絶やさない鶯丸さん。私が怖がってるのをみてこの人は絶対に楽しんでいるんだ。やめてよ、本当に怖いんだからな!鶯丸さんは尚も戸惑いもなく進んでいくのだけど、道中に公衆電話を見つけた。どうにも怪しいその公衆電話ボックスに何の躊躇いもなく入っていき、受話器を取ると女の子の「助けて……」という声が聞こえてきた。それだけでも十分怖いのにも関わらず、公衆電話ボックスから出られなくなった。ここでの私の恐怖は最高潮に達している。怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。すると、バァン!という大きな音を立てて電話ボックスのドアが開いた。その大きな音を聞いた瞬間、私の身体は驚きでビクン!と跳ねた。びっっっっくりしたぁー、怖いってより吃驚だよ!?この驚き要素は心臓に悪い。というか、吃驚し過ぎて心臓が痛い。別に心臓病等の類は持ち合わせていない筈なのだけれど。
「ははは、主。驚き過ぎだぞ?」
「怖いよ!」
笑いながら私の言葉はスルーされ、またどんどん進んでいく鶯丸さん。またもや公衆電話を見つけ、警察を呼ぶことになった。ふぅ、これで一件落着だと思い気や……。
「ぎゃああああああ!!」
「これは……」
黒い影というより、多分あれは犬だろうか。そんな何かに襲われて主人公は行方不明になったという。情けなく叫んでしまった私の声は本丸中に響いたという。私の叫び声を間近で聞いた鶯丸さんの顔を私は一生忘れない。