うちの本丸
特命調査・天保江戸が無事に終了して、うちの本丸には水心子くんと清麿くんがやって来てくれた。水心子くんはツンデレ気質みたいだったけど、上手くみんなと打ち解けることができ、清麿くんもマイペースな所があるものの、柔らかい物腰で直ぐにみんなと仲良くなっていた。けど、私は少し気になっていることがある。それは蜂須賀さんと長曽祢さんのことだ。この間、清麿くんに話を聞いたのだけれど、清麿くんと長曽祢さんは同じ刀派らしい。なので虎徹の刀派ではある長曽祢さんだけど、蜂須賀さんが言う所の贋作なってしまうため、実際の刀派違うようだ。更に長曽祢さんは、蜂須賀さんよりも年下ということも明らかになり、私はここに一層驚いた。蜂須賀さんは新刀と呼ばれる、まさにヤング刀。新々刀の水心子くんや清麿くん、南海先生は子供とするならば、長曽祢さんや兼さんは赤ちゃんと言った所のよう(清麿くんが馬鹿な私にも分かりやすいように丁寧に教えてくれた)で、長曽祢さんは実は蜂須賀さんや浦島くんよりも年下ということなのだ。こんな話を聞かされれば、何故知っている蜂須賀さんは長曽祢さんを兄として(本人は余り認めたがらない)接しているのだろうか?
「そこん所はどうなの?蜂須賀さんや」
「いきなりだな、主」
「いやぁー、一度気になったら解決しないと気が済まない質だからね」
ということで、独りで色々考えても埒が明かないので当人である蜂須賀さんに聞いてみることにした。その蜂須賀さんは、ついにこのことを主が知ってしまったか、みたいな顔をしながら溜息をついている。ごめんよー、気になったままだと何だかモヤモヤして寝れないし、仕事にも集中出来ないからそんな私を許しておくれ。
「はぁああ。……いつかはこの事を主辺りが聞いてくるとは思っていたんだ。どうせ、清麿に聞いたんだろ?」
「うっかりと聞いてしまいました……」
「……う……だったら……」
「え?」
「……弟だったら、無条件に愛してしまうかもしれないだろ?!あれは贋作だ、虎徹の名を汚しているんだ!そんなのでも弟として接していたら浦島のように愛でてしまう気しかしない!」
「あ、うん。……蜂須賀さんも大変だね」
蜂須賀さんもいち兄に負けず劣らずのお兄ちゃん気質だよね。ただ長曽祢さんに対して贋作とかそういうややこしい事が重ならなければ、良い兄弟関係を築けていたはずなのに。でもまぁ、うちの蜂須賀さんと長曽祢さんは最初からそこまで犬猿の仲って言うわけでもないし、それにお互い極になってからは考え方に変化が現れたのか、蜂須賀さんは少しだけドライだけど普通に接しているけどね。
「……ん?長曽祢さん?」
縁側で話していた所為か、長曽祢さんが通りかかった?というか何か固まってるけど、ま、まさか長曽祢さん、さっきの話聞いてた?いや、でもこの固まってて色々とぐるぐる思考整理してる感じは聞いてたっぽいよなぁ?どうしよ?
「い、いつから聞いていた……?」
「……蜂須賀兄さん?」
蜂須賀さんも長曽祢さんが聞いていたことを察したようで、長曽祢さんに恐る恐る聞いてみると、長曽祢さんは少し考える素振りを見せて、蜂須賀さんを兄と呼んだ。長曽祢さん、それ絶対好奇心で蜂須賀さんを兄と呼んでみた感じだよね?それを聞いた蜂須賀さんはポカーンっとしたあとに悶えながら長曽祢さんに茶菓子で餌付けしていた。
「蜂須賀さん、嬉しかったんだね」
「主、この事は誰にも言わないでくれ……」
「任せといて」
「そこん所はどうなの?蜂須賀さんや」
「いきなりだな、主」
「いやぁー、一度気になったら解決しないと気が済まない質だからね」
ということで、独りで色々考えても埒が明かないので当人である蜂須賀さんに聞いてみることにした。その蜂須賀さんは、ついにこのことを主が知ってしまったか、みたいな顔をしながら溜息をついている。ごめんよー、気になったままだと何だかモヤモヤして寝れないし、仕事にも集中出来ないからそんな私を許しておくれ。
「はぁああ。……いつかはこの事を主辺りが聞いてくるとは思っていたんだ。どうせ、清麿に聞いたんだろ?」
「うっかりと聞いてしまいました……」
「……う……だったら……」
「え?」
「……弟だったら、無条件に愛してしまうかもしれないだろ?!あれは贋作だ、虎徹の名を汚しているんだ!そんなのでも弟として接していたら浦島のように愛でてしまう気しかしない!」
「あ、うん。……蜂須賀さんも大変だね」
蜂須賀さんもいち兄に負けず劣らずのお兄ちゃん気質だよね。ただ長曽祢さんに対して贋作とかそういうややこしい事が重ならなければ、良い兄弟関係を築けていたはずなのに。でもまぁ、うちの蜂須賀さんと長曽祢さんは最初からそこまで犬猿の仲って言うわけでもないし、それにお互い極になってからは考え方に変化が現れたのか、蜂須賀さんは少しだけドライだけど普通に接しているけどね。
「……ん?長曽祢さん?」
縁側で話していた所為か、長曽祢さんが通りかかった?というか何か固まってるけど、ま、まさか長曽祢さん、さっきの話聞いてた?いや、でもこの固まってて色々とぐるぐる思考整理してる感じは聞いてたっぽいよなぁ?どうしよ?
「い、いつから聞いていた……?」
「……蜂須賀兄さん?」
蜂須賀さんも長曽祢さんが聞いていたことを察したようで、長曽祢さんに恐る恐る聞いてみると、長曽祢さんは少し考える素振りを見せて、蜂須賀さんを兄と呼んだ。長曽祢さん、それ絶対好奇心で蜂須賀さんを兄と呼んでみた感じだよね?それを聞いた蜂須賀さんはポカーンっとしたあとに悶えながら長曽祢さんに茶菓子で餌付けしていた。
「蜂須賀さん、嬉しかったんだね」
「主、この事は誰にも言わないでくれ……」
「任せといて」