うちの本丸
政府から直々に通達があった。何時もよりも妙に仰々しく重々しい感じだったので何事かと思いながら指令書を拝見すると書かれていたのは『特命調査』という4文字がデカデカとこれ冥加しに強調されており、隣には『聚楽第』という見慣れない文字が書かれていた。え、聚楽第ってなんぞや?歴史にそこまで詳しいわけではないから聚楽第って書かれても分からないんですが?もっと優しく、聚楽第とはみたいな感じで小さくでもいいから説明書きを書いて欲しかった政府の皆さん。でもまぁ、政府本部ってハチャメチャに忙しそうなのは知っているので、こういう所は手が回らないのだろう。しかも審神者不足はまだ改善されていないとこんのすけがこの間ボヤいていたことを思うと、尚のこと手が回っていないということが予想出来る。大丈夫なのか政府よ、そんな猫の手も借りたい状態で、色々と催し物とか開いてもらってますけど?大丈夫?政府のお役人さん達ちゃんと寝れてる?某ラップバトルの社畜の中の社畜と言っても過言ではない、常に目の下に隈が目立つ彼の様な感じの人が多いんじゃないの?と疑いつつもお疲れ様ですいつもありがとうございますと心の中で労いながら私は聚楽第について調べてみことにした。
調べてみた結果、どうも豊臣秀吉が内野という場所に建てた幻のお城のことらしい。しかしその歴史はとても浅く、建立後・約8年間という短い期間で豊臣さん本人の手によって取り壊されたみたいだ。その理由も豊臣さんは聚楽第を姉の息子である秀次に明け渡したにも関わらず、側室との間に儲けた秀頼の誕生を皮切りに秀次の職を全て奪い、自刃させた後に子女や妻妾もほぼ皆殺しにしており、そして聚楽第を徹底的に破却したと言われているようだ。聚楽第自体はまだまだ謎が多いようで詳細に書かれているわけではなく、どのサイトを読み漁っても殆ど書かれていることは同じ。というよりもウィキ〇ディア先生も不明点が多いと書いてあったので、つまりはそういうことなのだ。先生にも分からないのだから仕方ない。けれど一つだけ気になることがあって、それは謎の人物の介入。シルエットを見てみたものの、誰が誰だかさっぱりな私は何も深く考えずに考えるのをやめ、特命調査当日までのほほんと普段通りに過ごした。
あっという間に聚楽第当日になってしまった。歳をとる事に月日が経つのは早いというが、それを痛感させられているような気がする。つい先日まで聚楽第って何?特命調査?謎の人物って誰?とかってなってたじゃん。しかも目の前には謎の人物がうちの本丸のしかも客室に座っており、お茶を飲んでいらっしゃる。まんばくんを彷彿とさせるような感じで深くマントを被っており、顔がよく見えない。
「えーっと、この度はどのような御用でこちらへ?」
「ゴホンっ……放置された世界。歴史改変された聚楽第への経路を一時的に開く」
飲んでいたお茶を一旦置いて、咳払いをしながら本題に入る謎の人物基、監査官さん。淡々と聚楽第の説明をした後に、「不満なら反乱を起こしてもいいが……まぁ、無事ではすまないな」などと言って脅してくる辺り、私達には拒否権はないみたいだ。監査官さんはそう捨て台詞の様に言うだけ言って、またお茶を飲み始める。結局監査官さんはお茶をもう一杯おかわりして、お茶菓子も綺麗に食べて帰っていかれた。表情は一切見えなかったのであれだが、気に入ってくれたみたいで何より。監査官さんが帰ってから、本日の近侍である薬研くんが話しかけてくる。
「どうするよ、大将?あんな言われ方されたら、行くしかないよな?」
「そうだね、もうこれはうちの最強部隊でカチコミに行くっきゃない!」
ということで、うちの本丸最強極短刀部隊で出陣することが決定し、ほんの1時間足らずで聚楽第を攻略して帰ってきてくれた。しかも監査官さん、山姥切長義を連れて。まさか監査官さんが刀剣男士だったのは驚いた。確かに刀は携えてたけど護身用かと思っていたので、その護身用だと思っていたものが本体だったとは思わなかった。しかしながら、またうちの本丸も賑やかになってくれて良かった良かったと思ったけど、何かを忘れてしまっていることを私は気づかなかった。
調べてみた結果、どうも豊臣秀吉が内野という場所に建てた幻のお城のことらしい。しかしその歴史はとても浅く、建立後・約8年間という短い期間で豊臣さん本人の手によって取り壊されたみたいだ。その理由も豊臣さんは聚楽第を姉の息子である秀次に明け渡したにも関わらず、側室との間に儲けた秀頼の誕生を皮切りに秀次の職を全て奪い、自刃させた後に子女や妻妾もほぼ皆殺しにしており、そして聚楽第を徹底的に破却したと言われているようだ。聚楽第自体はまだまだ謎が多いようで詳細に書かれているわけではなく、どのサイトを読み漁っても殆ど書かれていることは同じ。というよりもウィキ〇ディア先生も不明点が多いと書いてあったので、つまりはそういうことなのだ。先生にも分からないのだから仕方ない。けれど一つだけ気になることがあって、それは謎の人物の介入。シルエットを見てみたものの、誰が誰だかさっぱりな私は何も深く考えずに考えるのをやめ、特命調査当日までのほほんと普段通りに過ごした。
あっという間に聚楽第当日になってしまった。歳をとる事に月日が経つのは早いというが、それを痛感させられているような気がする。つい先日まで聚楽第って何?特命調査?謎の人物って誰?とかってなってたじゃん。しかも目の前には謎の人物がうちの本丸のしかも客室に座っており、お茶を飲んでいらっしゃる。まんばくんを彷彿とさせるような感じで深くマントを被っており、顔がよく見えない。
「えーっと、この度はどのような御用でこちらへ?」
「ゴホンっ……放置された世界。歴史改変された聚楽第への経路を一時的に開く」
飲んでいたお茶を一旦置いて、咳払いをしながら本題に入る謎の人物基、監査官さん。淡々と聚楽第の説明をした後に、「不満なら反乱を起こしてもいいが……まぁ、無事ではすまないな」などと言って脅してくる辺り、私達には拒否権はないみたいだ。監査官さんはそう捨て台詞の様に言うだけ言って、またお茶を飲み始める。結局監査官さんはお茶をもう一杯おかわりして、お茶菓子も綺麗に食べて帰っていかれた。表情は一切見えなかったのであれだが、気に入ってくれたみたいで何より。監査官さんが帰ってから、本日の近侍である薬研くんが話しかけてくる。
「どうするよ、大将?あんな言われ方されたら、行くしかないよな?」
「そうだね、もうこれはうちの最強部隊でカチコミに行くっきゃない!」
ということで、うちの本丸最強極短刀部隊で出陣することが決定し、ほんの1時間足らずで聚楽第を攻略して帰ってきてくれた。しかも監査官さん、山姥切長義を連れて。まさか監査官さんが刀剣男士だったのは驚いた。確かに刀は携えてたけど護身用かと思っていたので、その護身用だと思っていたものが本体だったとは思わなかった。しかしながら、またうちの本丸も賑やかになってくれて良かった良かったと思ったけど、何かを忘れてしまっていることを私は気づかなかった。