oh!my sister


「どこの子?」
「どこのこ?」
「名前は?」
「なまえは?」

5歳くらいかな?私やママ、おねーちゃんと同じかみがたの子。ハート型にゆわれたツインテールが可愛い女の子。
その子のパパやママがいるのかと周りを見渡す。私とこの子以外公園にはいなかった。
1人でここまで来たのかな?
どこに住んでるのか聞いても、名前を聞いても質問を繰り返されるだけ……。どぉしよお?

「パパやママは?」
「パパとママは?」
「1人?」
「ひとり?」
「いくつ?」
「いくつ?」

あーん、もう!なんなの?私も大概バカで会話になんないけど。わたし以上に会話になんない。どぉしたらいいの?

「あなたのお名前は?」
「ちびちび♪」
「ちびちびってゆーの?」
「ってゆーの♪」
「そっかぁ~、ちびちびちゃんなんだね♪」
「ちびちび~♪」

やっと名前が分かってホッとした。
だけど名前以外が聞き出せない。
とにかく繰り返すか、ちびちびしか言わない。
可愛いんだけど、会話にならなくてつらい。
私もほかのひとからするとそうなのかな?
なんてちょっとこの子と一緒にいてそう思った。すこしはんせー。

「おうちはどこ?」
「ちびちび?」

えーん、まただぁ。ちびちびしか言わない。
可愛いんだけど、会話がなりたたないからちょっとシンドい。
私といる時のおねーちゃんってこんなかんじなのかな?
よく相手してくれてるなぁ。えらいなぁ、おねーちゃんって。そんけーしちゃう♪
私もしっかりしなくっちゃ!
私にもいもーとかおとーとが出来たらもっとしっかりするのかな?なんて思ったり。

ちびちびかぁいいし、いもーといいかも!
私にもいもーとほしい!おねーちゃんになりたい!しっかりしたい!

「ちびちび~♪」

そんなことかんがえてたら気持ちがまえむきになっていた。
クヨクヨおちこむな!ってそー言いたいの?
会話はできないからあきらめてるけど、なんかふしぎな子だな。
元気をもらえる。そんな子だった。
しっかりしろ!って言われてるみたい。

「ちびちび、ありがとね♪」
「ありがとね♪」
「行こっか?」
「ちびちび?」

どこのだれだかわかんないからもう私のできることは残ってなくて。
だからこーばんに行くことにした。

「じゃあね、ちびちび♪楽しかったよ」
「ちびちび~」

ちょっぴりなごりおしかったけど。
うしろがみひかれたけれど。
こーばんのおじさんにちびちびをあずけた。
ちびちびに見送られながら、私はいえへとかえって行った。

「ただいま~」
「おかえりなさい、早かったんだね?」
「どうせ結局遅れて置いてきぼり食らっちゃったんでしょ?」
「そうなのか?こうさぎ?」

相変わらずおねーちゃんはするどい。

「……うん」

かんねんしてほんとうのことを言う。

「ほらね?もっと自覚して直した方がいいわよ」
「私もおねーちゃんになったらしっかりするかな?」
「さぁ?性格じゃない?」
「ママ、パパ、私、いもーとがほしい!」

ママもパパもおどろいてかおをみあわせてる。あたし、そんなに変なこといったのかな?

「急にどうした?」
「うん、公園でふしぎな子にあったの!」

さっき公園で会った女の子のはなしをすると3人とも聞いてくれた。

「あのね、こうさぎ、ちびうさも」

ママが優しい顔で話しはじめた。

「実はママね、赤ちゃん出来たのよ。こうさぎはおねーちゃんになるの♪」
「こうさぎ、おねーちゃんになれるの?いもーとが出来るの?」
「妹かはまだ分かんないけどね」
「わーい♪」
「ちびうさは余り驚かないのね?」
「何となくそうじゃないかって気づいてたから」

そっかぁ~私、おねーちゃんになるんだ!
しっかりできるようになるんだね!
ちびちびみたいな子だといいな♪
早く会いたいな♪

もしかしたらちびちびがコウノトリさんだったんじゃないかな?なんて。ふしぎな出会いにそんな風におもっていた。




おわり

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