原作エンセレSSログ
『消えればいいのに(エンセレ)』
セレニティの額の三日月を見る度に現実を突き付けられる。
彼女が月の王国の血を引く姫で、愛し合う事は禁忌と言う現実にーー。
月の姫だとか、地球の王子だとか、そんなの関係無く出会い、恋に落ちて、愛し合いたかった。
きっと彼女がどんな低い身分であっても恋に落ちていたという確信がある。
彼女といると幸せな気持ちで胸が満たされる。
と、当時に切なくなり胸が張り裂けそうになる。
その気持ちを隠す為、額の三日月マークに唇を落とす。
チュッチュッと音を立てながら何度も何度も……。
消えることの無い印を、消えればいいのに……と消えた所で禁断の恋には変わらないのにーー。虚しい行為。
「んっ...///エンディミオン…くすぐったい」
夢中でキスを繰り返しているとセレニティから艶っぽい吐息混じりの声が漏れ、ハッと我に返る。
セレニティの顔を見ると色っぽい眼差しでこちらを見上げていた。
これ以上は抑えられそうにないと思い、セレニティの顔を隠すようにきつく抱き締めた。
今だけは何も言わずにこのままで……。
おわり
四姫)エンディミオンさまぁ~(≧∇≦)
王子)セ、セレニティが4人!?
四姫)いかが致しましたか?
王子)い、いや、別に?(…ハーレム最高!長らく引っ張ってきてかえって良かった!)
『嫉妬』※ヴィーナス視点のエンセレ
最近の姫と来たら口を開けば王子の事ばかり。
王子の事を話す姫の顔はとても幸せそうで恋する乙女そのもの。
だけど時折フッと見せる寂しそうな顔を見るととても辛いの。
プリンセスが幸せなら私だって何の文句も無いし応援するわ。
恋をするのも歓迎だし、いい事だと思ってる。
だけど問題なのが地球の王子が相手で、禁断の恋だという事。
地球と月は古から通じてはならない、恋をしてはいけない、それは神の掟、そう言い伝えられてきた。
何故かと言うとそもそも種族が違う。
加えて月の住人は1000年と言う時を生きる長寿の生命体、地球の住人は長く生きてもせいぜい50年と短命な生命体、流れる時の速さが違う。
それに私達月の住人は地球を見守る事が使命、地球の住人と、ましてや王子と恋愛何てありえない!
いつかはサヨナラしなくちゃいけない恋。
近い未来に確実にお別れする日が来てしまう。
決して結ばれることの無い恋。
関係が長く深くなる程きっととても傷が深くて辛く悲しくなる。
だからこそ私は姫の事を想い、王子とは会わないようリーダーとして口酸っぱく言ってきた。
なのに言葉はなんの威力もなくて、いつもプリンセスには口うるさいと思われるだけで、王子との逢瀬を繰り返す。
今は幸せでもきっと傷付き逢瀬の日々を後悔する日が来ると思うから。
悲しんで泣いている姫の顔なんて私は見たくないの。
だからお願い、もうこれ以上辛いだけの関係を続けるのは辞めて!
そんな私の想いとは裏腹に王子の話をする姫はとても幸せそうな笑顔で、心も満たされていて、これが許された恋であればと願ってしまう。
王子と会っている時の姫はいつもとても幸せな笑顔をしていて、私達に見せる笑顔とは違う恋する女性の顔をしている。
王子も姫を見る目はとても慈愛に満ちていて、とても愛おしそう。
完全に2人だけの世界。
悔しい!姫のあんな顔、見た事ないし見せてくれない、引き出せない。
なのに王子はすぐに引き出させてしまう。
ムカつく!誰よりも姫を愛して幸せに出来ると思っていそうな王子がとても憎い。
私だって姫の事を誰より想い、慕い、ずっと愛しているのに…。
私の気持ちも知らないで呑気なもんね?
おわり
『オー・マイ・ゴッド』
side EARTH
神様は無慈悲だ
こんなにも惹かれ合い、愛し合っているというのに
月と地球、別々の星に産まれ、互いにその一国の王位継承者という立場であると言うだけで
禁断の恋だと、未来の無い恋だと決め付ける神の掟が憎い
禁断の恋だと言うのならば、何故俺たちを引き合わせた?
運命の恋だからでは無いのか?
少なくとも俺は信じている
彼女との出会い、そして恋に落ち、愛し合った事に意味があったという事に……
side MOON
神様は慈悲深い
憧れの地球に降り立った地で、彼と出会わせてくれた
月から見ていた時から惹かれていた人に、同じ様に愛してもらえて
恋人として幸せな時間を過ごせるなんて
禁断の恋だと言うけれど、愛し合うって素敵だと思うの
きっと恋をする事が素晴らしい事だって体験して欲しかったんじゃないかと思うの
おわり