原作まもうさSSログ


「うさ……」
「んっまもちゃっ」

甘い雰囲気になり、お互いどちらともなく求め合う。
初めて愛し合って以来、飽きること無く、それどころが益々魅了されて止まないうさぎの身体を堪能する。
面白いくらい今も反応をくれるうさぎに衛は溺れていく。

「そう言えばうさ、生理、遅れてるんじゃないか?」

何の抵抗もなく進んで行くが、ふとある事に気づき、衛はうさぎに問いかける。

「ん?あ、そう言えば……遅れてるかも?」

うさぎは衛と付き合ってから初潮を迎えた。
そこからうさぎの身体の管理、特に生理の周期は医者志望である衛が管理していた。
医者志望として、彼氏として、女性の身体を知っておきたかった。何よりうさぎの身体は熟知しておきたいと思った。

そんな事もあり、うさぎは衛に任せ切り。
元々無頓着で鈍感なうさぎは、益々自分の事は気にする事が無くなり、衛任せ。勿論、衛を信頼しているからこそだ。

「もしかして……?」
「妊娠、したのかな?」

お互いに思い当たる節があり、意見が合致する。

「妊娠検査薬、あるか?」
「ううん、無いよ?」
「じゃあ今から買いにドラッグストア行くか?」
「うん」

何はなくとも先ずは検査してみようと言う事に。2人でドラッグストアに妊娠検査薬を買いに出かける。

「使い方は分かるか?」
「うん、ここに尿をかければいいんだよね?トイレ、して来るね」

そう言って少し嬉しそうに、でも少し不安げにうさぎはトイレへと向かって行った。
待ってる間、衛は気が気では無く、ソワソワしていた。

「お待たせ」
「うさ、どうだった?」
「もう、まもちゃん!一分以上待たなきゃって説明に書いてあったじゃん」
「そっか……」

こういう時の男はダメだ。
その点、うさぎの方が冷静だった。
普段と逆転して、衛は少し落ち着きを取り戻した。
ジーッと妊娠検査薬を挟み、それ以上の会話をすること無く無言で2人で見つめる事三分。

「出た!」
「赤い線、出て……ないね?」
「あ、ああ……」
「妊娠、して無いって事でいいんだよね?」
「みたいだな」

てっきり出来ていると思っていた2人は、どこか残念そうだった。

「残念だな。まもちゃんの子、欲しかったのにな……」
「やっぱり、そう簡単なもんじゃ無いんだな。子供が出来るって、尊い事なんだよ」
「そう、だね」
「俺はうさがいれば幸せだから、気持ちだけで十分さ」
「まもちゃん!」

命の尊さ、2人にとっての幸せを改めて再確認した衛とうさぎだった。




おわり

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