BAR Endymion
現代パロディ設定
・まもちゃんが経営するBARのマスター
・四天王はまもちゃんの古くからの友人でとっくに成人済でBARの常連
・内部は22歳位でうさこと親友(細かな設定はそれぞれ本文で)
・うさこはまもちゃんの彼女(出てくるかは未定)
・四天王の名前は短編集と同じ
※まもちゃんが前世で四天王に“マスター”と呼ばれていたところから妄想したギャグ設定ですが、中身は大人っぽい雰囲気(但しエロでは無い)でお送り致します。
※色んな形の四四があっても良いじゃないか!何でも美味しく頂くぜ!をコンセプトに別次元の四四パラレル・ワールド。1話完結のオムニバス形式。
ジェダレイ
久々に仕事を早く切り上げ、静かに仕事の疲れを癒そうと親友が経営している行きつけのバーへ親友の顔を見がてら来ていた。
「久々だな?最近忙しかったのか?」
「ああ、まぁな。スピード出世して課長になってさぁ、部下の尻拭いとか色々な…」
「そりゃーめでたいな!ワーカホリックのお前にはピッタリだな」
「ありがとう。真面目に頑張った結果だよ。頑張るしか脳ないから…」
「いやぁー頑張るって中々難しいし誰にも出来る事じゃない。凄いことだよ」
「そうなのか?頑張るのって当たり前だと思ってたけど…」
「誰にも出来る事じゃないよ。はい、これは俺からの昇進祝いだ」
昇進したという親友の為に衛は和永が好んで飲んでいるブルーキュラソーを作ってあげた。
「うわぁ~サンキュ〜衛!流石、俺の好み熟知してくれてる。持つべきものは親友だな♪」
「んな大袈裟な」
近況報告しながら談笑していると赤いワンピースを着た女性が近くに座るのを気配で感じていた。
カクテルを飲みながらその女性を改めてチラッと見ると、とても美しい顔立ちに一瞬にして心奪われる。
1人なのか、それとも待ち人がいるのか…?
「マスター、あそこの美女に合ったカクテルを作って上げてくれ」
「了解!」
なる程、和永の好きなタイプだと瞬時に理解した衛は言われた通り美女の為に合うカクテルを作って恋のアシストをする。
「あちらのお客様から」
ごく普通に定番のベタなセリフでカクテルを出すと、明らかに嫌そうな顔が返ってきて驚く。美人の顔が台無しだ。
「いりませんわ」
「まぁそう言わずに、カクテルは悪くないので」
「では、マスターがお飲みになって」
「貴方をイメージして作ったので…」
「はぁー…仕方ありませんわね。これっきりだけですわ」
根負けして、カクテルを飲む美女。
それを満足そうに見る和永の視線を感じた美女は飲み終えると会釈した。
「美味しかったですわ」
「良かった」
「でも金輪際にして頂きたいですわ」
「何故?」
「そんな事される義理無いですもの」
「俺は君に一目惚れした。それだけの事だから気にしないでくれ」
ストレートに告白され、照れるがまた外見か…中身は見て貰えないと嫌悪感を示し席を立って帰ろうとする。
すかさず和永は手を取り引き止める。
「君の名は?せめてそれだけでも聞かせて欲しい…俺の事は嫌いでも、せめて名前だけでも知りたい!」
「…レイですわ」
手を振り解き去っていくレイ。
迷った末、追いかける事にした。
「悪い衛、ツケで頼む!」
「了解!その代わり絶対落とせよ?」
「持ち前の根性でものにしてくるよ!」
そう言い残し、和永は慌てて追いかけて行った。
その後、2人がどうなったかは誰も知らない。