00-1:Just because…
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目標の高校に入学しても、あたしの生活スタイルはさほど変わらない。
早速気安く話しかけて親睦を深めてこようとする同級生を、敵に回さない程度にやわらかくかわした。
どうせ友人なんて作っても、その場限り。
放課後や休日に遊びに行くことも、家に呼ぶこともできない。
席は窓際。
後ろから3番目。
使用する教科書に目を通しておく。
「夜戸明菜です。…よろしくお願いします」
「…え? おしまい? 趣味はないの?」
恒例のように行われたクラスの自己紹介に自分が回ってきて、済ませて着席しようとしたら、担任の女性教師に促された。
そう言われれば、ほとんどが趣味とか特技とか言ってた。
そっけなさすぎて目立つのも面倒だな。
「え…と…、読書…です…」
なんとなく。
それほど本が好きなわけではないが。
趣味と言えるほどたしなんできたものがひとつもないだけ。
『趣味はないの?』
持ってて当たり前のように言うのは、やめてほしい。
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