抜擢
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...と、いうことがあったのが一ヶ月前
「雲雀さん、お茶どうぞ」
「ありがとう」
実際、彼女はよく働いてくれている。最初は戸惑いがちだったが、すぐ仕事も覚え今や草壁に次ぐ雲雀の優秀な部下だ
「一旦お休みしませんか?」
「...そうだね、小腹も空いたし」
「草壁さんが買ってきた和菓子がありました。今もってきますね」
「うん」
容姿端麗、才色兼備
気がきいて優しい
ボンゴレ内部で密かに「嫁にしたいランキング」一位になっているのを雲雀は知っている
(だから沢田綱吉の所から引き抜いたんだけどね)
他の誰かに取られるなんて許さない
いつの間にか抱く仄かな好意
「引き抜いて正解だったよ」
多少無理やりだったし、今でもたまに綱吉から返還要請が来るが雲雀は全く応じない
だがやりかけだった仕事は、引き継ぐ人がいないため風紀財団のアジトに仕事を持ち帰ってこなしていた
「お待たせしました」
「ワオ、おいしそうだね」
「では、私はこれで」
「なに言ってるの、君も休憩しなよ。ずっと休んでいないじゃないか」
「でも書類が溜まって...」
「口開けて」
「へえ!?」
口元に運ばれる菓子
雲雀はニヤニヤ
観念した名無しは口に含んだ
「おいしい?」
コクコクと頷く名無しに満足感が湧く
上司と部下という間柄だが、雲雀はこのゆったりした空間が好きだった
ただ、誰にでも愛想良くするところや、誰彼構わず笑顔を向けて知らぬ間に男を引き寄せてしまう、彼女の長所とも呼べるところに対しては多少不満がある
まあ、諸々含めて全部自分だけのモノにする気ではいるのだが...
「楽しみだね」
「なにがですか?」
「いや、こっちの話だよ。はい、もう一つ」
「!? いいえ自分で食べれますから...ってちょっと、壁に追い込まないでくださいぃぃ」
「ワオ、誘っているのかい?僕は構わないよ」
「何の話ですかー!」
風紀財団が少し賑やかになりました
(失礼します、恭さん......あっ)
(く、草壁さん...助けて...)
(邪魔だよ、哲。出ていって)
(し、しかし沢田氏から緊急の報せが!)
(...沢田綱吉、咬み殺す)
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