chapter.10
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
雲雀は痛くないよう注意しながら、腫れた箇所に丁寧に手当てを施してくれた
「すごい、痛くない」
「当然だよ」
「雲雀さんって何でもできますよね」
「そうでもないよ」
「雲雀さんにできないことなんてあるんですか?」
「君は僕のこと何だと思ってるの。咬み殺すよ」
「ごめんなさい」
言葉では謝りつつ笑いがこみ上げてくる。雲雀の表情もいつもより柔らかく、彼とこうして二人でゆっくり話すのは久しぶりだ
「言いそびれてたけど。その浴衣、似合ってるよ」
「本当ですかっ」
「馬子にも衣装」
「なんですと」
「冗談だよ。...かわいい」
「っ!」
のしかかるような体勢の雲雀の顔がすぐそこに
「雲雀さん...なにを...!?」
「君が悪いんだよ」
僕を......煽るから
「ん......ひっ、あ!?」
「ん...」
首すじに唇を押し当てる雲雀
舐め上げられ変な声が出てしまった
「ワオ、いいねその声。もっと聞きたいな」
「雲雀さ、だ、だめっ...」
「欲しい......憂妃」
「いやっ、だめっ」
下肢に伸びてきた雲雀の大きな手が太ももに置かれたとき
ドーン!!
「あ、花火!」
「ん?」
「雲雀さん見て見て花火!」
すっかり花火に彼女をとられた雲雀。しぶしぶ起き上がり、振り向いて花火を見る
「...ワオ」
次々上がる色とりどりな花火
祭りの夜空を彩る風物詩
「きれいー」
「......」
隣に座る雲雀の横顔をチラッと見やる
(雲雀さん、どうして...あんなこと)
心臓が早鐘をうつ。うるさいくらいに
(雲雀さん、私のこと...どう思ってるんだろう。さっきみたいなこと誰にでもやる人じゃないし)
強引だったが、本当に愛しいものに触れるかのように手つきは優しくて嫌悪感はまったく感じなかった
(あのままだったら私、雲雀さんに..................いやいやいや何考えてんの!付き合ってもいない人にそんな!)
(憂妃が一人で百面相してる...)
赤い顔の彼女の首すじには
これまた赤い痕が残されていた
.
6/6ページ