「やいこらてめぇ、オレ達じゃ憂妃さんを守れねぇって言うのか!?」

「そうではありません！相手はあのヴァリアーです。争奪戦の間、憂妃殿に危険が及ばない保証はないと言うことで、親方様が拙者を遣わせてくれたのです！」

「たしかに今オレ達は修業中だし、憂妃に何かあったら困るしな」

「や、山本...」

「ご安心を。憂妃殿は必ずお守りします！」

「う、うん。ありがとうバジルくん」


やる気満々なバジルに少し引く双子
ただ学校があるときは送り迎えだけで、他は情報収集や綱吉の修業にあてることにするとの話になった






















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「では、拙者はここまでで」

「うん、ありがとうバジルくん。じゃ、また」



校門前でバジルと分かれて教室に向かう

綱吉たちが修業中の間は家光が「風邪を引いた」と学校側に伝えていた



「おはよう、憂妃」

「花、おはよ！」

「あんた可愛い顔してけっこうやるわね」

「？ なにを？」

「とぼけちゃって...今朝一緒に来たあの見知らぬ男の子のことよ」


(ああ、バジルくんのことか)


「バジルくんはただ...」


「あの、ツナ君、憂妃...ちょっといいかな」


「き、京子ちゃん！」

「おはよ。どうしたの、元気ないね」

「うん。実は...」



不安そうな面持ちで京子は言う

兄の笹川了平が最近ボクシング以外のことに夢中で様子が変だと。そこで何か心当たりがないか綱吉たちに聞いてきたらしい







(お兄さん今回のこと京子ちゃんに言ってないんだ!!)





命を賭けた戦いが始まろうとしていることなんて妹の京子に話せるわけがない。しかし京子をこんなに不安にさせているのは自分だと綱吉が責任を感じ、ちゃんと話そうと口を開きかけたとき......





「相撲大会だ！！」



「お兄ちゃん!!」


「え......はあっ!!?」


「獄寺や山本たちと相撲勝負をするから特訓をしているだけだ。沢田も出場するんだ！」




さあ！シコを踏みにいくぞ！と綱吉を連れて教室を出ていく了平。心配させないためとはいえ相撲大会って.........憂妃は小さく溜め息をつく