chapter.02
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「と、ところで雲雀さん。また風紀委員の書類が溜まってしまったんですか?」
「...うん、少しね」
「この前も少しとか言ってかなり溜まってましたよね。嘘はダメです」
「ワオ、君も言うようになったね」
「...お手伝いしましょうか?」
「うん」
即答
「...という訳だからツナ。後よろしくね」
「う、うん。気をつけてね」
雲雀に手を引かれるようにして教室を出ていった憂妃。雲雀が去ったことでようやく気が緩んだ生徒たちは息を吐き出した
「憂妃、すごいや。あんな堂々とヒバリさんと話せるなんて」
「ヒバリも、よっぽど憂妃を気に入ってんのな」
「んな訳あるか野球バカが!」
「と、とりあえずノートは後で返そう」
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「あの、雲雀さん?」
グイグイと手を引かれ連れ込まれた応接室。入ってすぐに扉に背を預けるような体勢になり、目の前には雲雀の端正な顔が近づく
「わ、ちょっ...雲雀さん?」
「君はもう少し男に対して警戒心を持ちなよ」
「へ?」
「草食動物たちと群れて、山本武に触れられそうになっていたじゃないか」
「あれはただ、今日の授業で当たるから勉強教えていただけです!」
「ずいぶん手のかかる草食動物だね」
あれ?これ今日三回も言われたような
「とにかく、あまり他の男に触れさせないこと。いいね」
「は、はぁ...でも、何故......?」
「.........」
雲雀は盛大に溜め息つきたかった
ここまで鈍いとは思わなかった
さらりと流れる髪を掬い己の口元に持っていく
「僕がイヤだから」
「え...」
「それ以外に理由なんてないよ」
雲雀の灰色の眼がまっすぐ彼女に向けられる
元々綺麗な顔をもつ雲雀に見つめられれば、さすがに恥ずかしくなり思わず視線をそらした
「ぜ、善処します...」
「しつこい草食動物がいるならすぐ教えなよ。咬み殺してあげる」
「暴力はダメです!」
ようやく離れた雲雀に、若干速い鼓動と、顔の熱を感じたまま風紀委員に寄せられた書類に手をつけた
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