Prologue
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「行こうか、エポナ」
こんな天気の良い日はあの日のことを思い出す
あの繰り返す3日間を
あの日も確か、オースン隊長の居る騎士隊に稽古しに行った日の翌日だった
朝、珍しく早くに起きたオレは隊長の所で朝食を取った後、外で待っていたエポナに乗って、まだ見たことのない地を目指して走り出した
終わりのない旅
前までは相棒のナビィを探しに出た旅だったけど、フィローネ地方で楽しく暮らしてるのを見つけて、そこでナビィ探しの旅は終わった
ナビィにはナビィの暮らしがあるから無理には連れ出せなかった。でもいつでも会いに行けるから寂しくはない、エポナだっているし
「ブルルル…」
「どうした?…あ」
エポナの見つめる先には、森の木々の間から差し込む光が淡く照らしてる切り株。その切り株には何処かで見たことのある絵が
「これ、スタルキッドの絵だ」
オレとスタルキッドにチャットとトレイルの絵が切り株に描かれてる
まさかここに戻ってくるとは思もわなかったな…
スタルキッド達は今も元気にしているだろうか
また…会いたいな
「ヒヒィーン!!!!」
「うわっ!?どうしたエポナ?!」
どうしよう、物凄く嫌な予感がする
オレがまた会いたいと言ったからなのだろうか、エポナが変な方向にオレを乗せて走って行く
こういう時の嫌な予感っていうのは的中するものだ
下から何かが崩れる様な音がした次の瞬間、オレは宙へと投げ出され
深い深い穴へと落とされた
ドスン!
「いてて…ここ…は、」
落っこちた先の足元には何処かで見たことのあるでかい花、目の前にはいろんな柄が浮かぶスポットライト
やっぱり此処は…
落ちてしまったものは仕方が無い、いつの間にか消えてしまっていたエポナも探しに行かなくては
もしあの頃と同じならいる場所の見当はつく
まずはクロックタウンに行かないと
昔はデクナッツじゃないと行けなかった場所も、今じゃジャンプで届くから人の成長って早いよね
カチ…コチ…カチ…コチ…カチッ
歩いていたはずなのに、時計の時を刻む音が鳴ったらいつの間にか時計塔の中で座り込んでいた
その場から立ち上がって辺りを見渡せば、見慣れた時計塔
強いて違う所があるとすればお面屋が居ないことだろう
階段を1つ登って木の扉を開ければ其処は
前と変わらずカーニバルの三日前
タルミナはムジュラの仮面で作られた世界なのに、仮面が無い今どうして存在しているんだろうか
前来た時のタルミナと違う点は、月が無くて時の歌を吹いても時間が戻らないという事と
誰もオレの事を覚えていないという事
皆口を揃えて
「はじめまして」
なんて言ってくる
忘れられるのは慣れっこだし、何と無く予想はついていた
それでも何か、此処にオレが居たんだっていう事実があって欲しくて銀行のお兄さんに会って残高確認してきたら、ちゃんと預けていたルピーはあった
つまりはここにはちゃんとオレが居た事実は存在している
だけど不思議だ、オレは成長しているのにここにあるものは殆ど変わりない
ただそれだけ
やっぱり何も変わらないんだ