コツッ…コツ…


誰も居ない廊下に私の足音だけが響く。当たり前の話なのだけれど、今の時間は真夜中で、人がいる方がおかしい


それなのに何故起きているかというと、何故か寝付けなかったから。意味が分からない？私も分かってないから大丈夫。寝付けないから修練場にでも行って鍛練してこようかなっておもって、教団内を歩いてる


真夜中だから誰も修練場になんて居ない、と思ってたんだけどさ…ベンチで寝てるモヤシが居るわ。なにしてんの？結構ガチ目に。そういや最近ずっと鍛練してるの見かけてたけど、ここで寝泊まりしてんの？いや怖ぁ…こんな所で寝て体痛めないんだろうか


まぁいいか、白髪モヤシなんて置いておいて自分も鍛練しよう。とは言っても私がやることなんて素振りや腹筋etc.なんだけどさ









「っ"いっってぇ」


け、腱鞘炎かなんかかな、右手が使い物にならない。か弱い体で無茶しちゃったかな、か弱くないだろとか言った人はしばき倒すので教団までおこしください。素振りをしていた木刀が手から落ちて、バカでかい音が響く。やっべぇ近所迷惑だなんて思いながらも左手で木刀を拾った


はーぁ、私エクソシスト向いてないんじゃないかなぁぁぁ、こんな鍛練してるだけで体痛めるとか、ちゃんとAKUMAと戦えんの？いや戦ってんだけど。もう小さい子供みたいに地面に寝そべってやだやだっつって暴れまわりたい気分だわ、右手痛いからやらないけど


てかあのモヤシずっとうるさくしてるのに全然起きないな…死んでる？（不謹慎）なわけないか、にしてもマジで起きないな、いつもなら話し声で起きるのに、疲れて爆睡でもしてるのかな。顔覗き込んでも起き、


「夜這いですか？」


ぎ、ぎぁぁぁ！！！おもっきし起きてんじゃねぇかふざけんな！！ビビらせやがって！てか夜這いじゃねぇよ、する理由がないだろうが！


冗談ですよ的な感じで言って、ベンチから起き上がったモヤシ。


「なんでそんなに焦ってんですか？まさかほんとに夜這い…」


「んなわけあるかぁ！」


全く年下のくせに…年上をからかって楽しいかこの野郎。と言っても年の差なんて1くらいでほぼないんだけどさ


ツッコミをした時に右手を強く握っちゃってバカ痛い。マジで腱鞘炎かも。あちゃーとか思いながら左手に持った木刀を元の場所に戻して、右手にテーピングでも巻こうかな的な事考えて振り向いたら、なんと視界は真っ白。わぁなんて言う悪夢かな？じゃないわ一体どうしたこのモヤシ…なんかおかしいぞ


もし、この壁ドンしてきたのが正統派イケメン（高身長）ならトゥンクしてたんだけど、今ここ修練場だし、アレン別に高身長でもないし…いや私より高いけど、イケメンじゃないから特にトキメキは無い。逆に不安と心配で動悸がする


壁ドンしてきたはいいけど目の前のモヤシ何も話さないから、横から逃げようと思ってしゃがんだら股下に足突っ込まれて逃げられなかった。もう何なんだよ…なんかあるならはっきり言えよ男だろ。おぁ…なになになになに…こいつの心情が1ミリもわからん、耳元までアレンの顔が来てて、なんか、息遣い聞こえるし、髪が当たってくすぐってぇよ、あと心臓に悪い


「逃げないでくださいよ」


いやいや、無理無理、普通逃げるって、何？怖っ、肩押してもびくともしねぇや駄目だ、物理的に逃げられないやつだ。もうマジで何！？右手ジンジンしていたいし、目の前のモヤシは様子がおかしいし…今日厄日かなんかなの？


ひぃっ…！？


ま、まてまて、やばい、みっ、耳が、死んじゃう。リップ音とか直接耳ぱくってしてる感じしてやばい死ぬ？（落ち着け）ぐっと力込めてアレンのこと引き離そうとすればする事にちょっとした声が近くで聞こえてきて、力抜けるしぞわぞわするしで頭ん中爆散しそう


「ね、ぇ！なんで、どうし、」


………？？？


う、うん？私今何されてる？真っ暗で何も見えないんだけど、手で目塞がれてるのは分かる。ただ、今何で口塞がれてるのかはちょっと考えたら脳破壊されそうで考えられない。わかってる、わかってるんだよ、、もしこれがライトなキスなら脳破壊されないけど、ディープはあかん、される、し、息継ぎのした方分からなくて溺れ死にそう。誰か助けて…








溺れる寸前で、唇を離して、アレンはクスリと笑った。



「ねぇ、なまえ。僕の事愛して」





なんか前も言った気がしますけど…0か100でしか書けないんです許してください。