巨頭
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「ね〜ぇ…リンク…ほんとに行くの…?やめようよ、絶対なんか出るって…」
「そんなに怖いならなまえは先宿に帰ってていいよ?」
「ぜったいイヤ!!」
何故私がここまで渋っているのか
実は先日たまたま寄った街の商人に聞いた話があってですね、その商人から聞いた話によると
«こっから東に見える山があんだろ?あそこの中腹部分に昔栄えてた村があってな。
ここ7年の間にすっかり錆びれて廃村になっちまったんだよ
なんで廃村になったかは知らねぇがな、最近になって変な噂が立つようになったんだ
興味本位で村に行った若造が朝になっても帰って来ねぇから心配した親が探しに行ったんだが……
見つかったのは頭が異様に膨れ上がった若造の死体だった
ってのが噂だ、嘘か真か俺には分からねぇが、今んとこそんな死体は見ちゃいねぇ»
という感じで
そんなどっかで聞いた事あるような噂話を確かめるためにわざわざ山を登ってるんだけどさぁ、今更先帰っていいよとか言われても一人で帰るなんて無理だし、もう廃村の目の前だし!
あーもう本当に嫌だ…なんでナビィは止めてくれなかったのよぉ…十中八九好奇心旺盛なリンクをいちいち止めるのが面倒になったとかだと思いますけどねぇぇ!(怒)
ゴンッ
「いったぁ!?」
『ダイジョウブ?ケガしてない?』
「うぅん、大丈夫多分…心配してくれてありがと…」
前見てなかったせいでなんかの看板に足引っ掛けてすっ転んだ…痛い、全然自分の不注意のせいでぶち当たったんだけど心配してくれるナビィ天使すぎない?あ、妖精か
というかこの看板なんて書いてあるんだ?いや、まぁ…ハイラル文字なんて読めやしないんだけど…
隣歩いてたリンクを振り返り際に見たけど、腕組んで何か考えてる様な顔してたから、なんだ?と首を傾げてみた
「きょとうお、?ってなんだろ…ナビィとなまえはしってる?」
『ウーン…知らないワ…』
きょとうお…巨頭オ?なんだっけ…どこかで聞いたことあるような…うーん…30GBくらいしかメモリがない頭で考えても分からないしなぁ…思い出せないってことはどうでもいい事だったんだと思うし大丈夫かな、気の所為だよ気の所為
でもなんか出そうな雰囲気には変わりないからぎゅっと目を半開き状態で道を歩く
チキン野郎とか言わないでください…
段々と霧が濃くなってきて、数m先程までしか見えないからリンクにべったりくっついて歩く
山を登り始めたのは朝で、今は昼過ぎで特に天気も悪く無かったはずなのに木々か建物で日が遮られてるのか、夜みたいに真っ暗ですごーく不気味…足元をちゃんと見ないと転けそう
暗闇に目が慣れて来て、辺りを見渡してみたけど廃村になったのがここ7年の間だと思えないほどに廃れてて、家に何かの草の蔓が絡まっていたりとかして壁もひび割れてる
「これなんだろ…人形?」
「だね…至って普通の可愛い人形だね、」
「この村に住んでた子のかな」
そう言って拾い上げた人形は、確かに薄汚れていたけど小さな手のひらサイズのワンピースを着た女の子の人形で、道のど真ん中に落ちてた
まぁなんとも不気味…怖すぎて逆ギレし…
ギィィ_
「うわぁぁあっ!?何何何!?おばけ!?」
「落ち着いてなまえ、ただ風でドアが開いただけだよ…」
「そ、そうだよね、風だよね、?今全然風とか吹いてないけど風だよねぇ…?」
風だって信じないともう泣きそう、いや泣きます。既に目尻に涙浮かんでますもん...しかも風とか今1ミリも吹いてですもん!?絶対なんか居るじゃないですかヤダー!
何故か風で開いた提の家のドアに真っ直ぐ進んでくリンク
しかも手には例の不気味な人形
そして宙を掴む行き場のない自分の手
「やっぱり何もいないよー」
ふ…安心、じゃ無いわ!もっと不気味じゃねーか!わざわざ確認しに行く必要性あった!?無いよね!?
「あ」
「え、なに!?あ、って何!?」
「なまえ、後ろ」
う、後ろ…?
恐る恐る後ろを振り向く
振り向いてもそこには私の周りを飛んでいるナビィの姿しか見えず、無駄に怖がらせやがってあんにゃろうとリンクの方へと視界を戻し
た……
………
「い……いやぁぁああ!!!!!」
「なまえー!?」
何あれ何あれ…!!
まさかホラーおなじみの後ろ向いたら居なくて視線元の位置に戻すと居るってパターンを体験するとは思わなかったね
リンクがいると思って見たのに、目の前にいたのは赤ん坊みたいな頭の赤黒い色した何かだったんだから
もう…怖すぎて肺がはち切れるんじゃないかってくらい廃村中を逃げ回ってる
というか、何処かで聞いたことあるなと思ってたけど巨頭オってとあるネット掲示板で掲載されてた実際の怪異じゃなかったっけ、いやでもここハイラルだぞ…冷静に考えて別物だろうよ
別物…だよね、別物だとしてもヤバそうなやつには変わりない
もうなんであの好奇心旺盛9歳児(中身)はこう、ヤバそうな奴がいる場所に来るかなぁ!?こっちの命がいくつあっても足りないったらありゃしない…勝手についてきたの私だケド
「なまえ!ストップ!もう追ってきてないよ!」
「え、あ、本当?」
いつの間にか後ろを追って走ってたリンクに呼び止められて、ちょうどこの村で一番デカそうな建物の前で立ち止まる
「ねぇ、もういいでしょ…帰ろうよ…」
「えー…」
えーってなんだ
何やら渋った顔して、何考えてるんだか知らないけど
「あいつ倒せるかやってみてからでいい?」
とかなんとかぬかしやがって、
馬鹿なの?阿呆なの?死ぬの??いくら勇者だとはいえ、こんなどうでもいい場所で怪異退治って…もし物理攻撃効かなかったらどうするんだよ、誰が世界救うんだよ
そう言っても聞かないのがお約束
もうナビィも諦めて無言で私の頭に乗ってるし
半開きになった口からため息が出て行って、今やリンクに対してのツッコミが勝ってしまって恐怖値がほぼなくなってしまった
「はぁ…もういいよ、お好きにどうぞ…」
「よっしゃ!」
よっしゃじゃねぇんだよな
そうと決まれば怪異退治
来た道を引き返して、例の人形が落ちていた場所まで歩きだす
道中巨頭は見かけなかったからまだあの辺りにいるんじゃないかなと、もう会いたくないけど倒してみたいとかぬかした緑が言うもんだから行くしかない…
別に?別行動すればいいんじゃないかって思うかもしれないけどさ、私一人で何ができる訳でもないから、それに方向音痴だからリンクかナビィが居ないと宿にすら帰れない
つまりついていくしか無いんだよ
「居た」
「はいどうぞ行ってきてください私ら待ってるんで」
『ガンバッテー』
まるで遠足にでも行く子供かってくらいの軽い足取りで巨頭オまで向かってくリンク
よくあんなのか倒そうと思えるよね…軽く尊敬するよ
案外呆気なくマッソ1一振りでやられた巨頭オ
いやいやいやいや、仮にでも怪異なのに当たり判定あるの?それ言ったらポゥもか…
「うーん…なんか手応え無い気が…」
「リンクが強いってことで解散でいいんじゃない?もう帰ろうよ、この辺ただでさえ不気味だし…」
『2人とも、逃げたほうがいいカモ…』
「え?」
ドシン!っと地響きが鳴って
それで
誰も居なかったはずの廃屋からぞろぞろとゴキブリかのように巨頭達が這い出てくる
流石に逃げようよと、リンクの方を向けば目をキラキラさせてるリンクが
こいつマジか…いつから戦闘狂になったんだ
「なまえ」
「はいはい行ってらっしゃい、どうせ止めても行くんでしょ」
『先帰りまショ…』
「だね…」
ナビィと共に戦闘狂を置いて先に宿へ帰って速攻寝た
リンクが帰ってきたのは夜中で、帰ってきてからしばらくの間はすごくテンションが高かった
もう…リンクに噂話を聞かせるの辞めよう…