うちには勇者くんが居ます
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うちには勇者がいる
Rボタンがぶち壊れた3DSを時オカを開きながら放置してたらいつの間にか小さい時の勇者が出てきていた
最初は夢かなんかかと思ってだけど、既に1ヶ月以上勇者が居るから流石に夢じゃないなと思った
「ただいまー」
「おかえり!なまえ!」
いつも帰ると必ず小さい勇者が出迎えに来てくれる、犬猫より小さいのにどうやってドア開けてるんだろうか?とも思ったけど触れちゃダメな気がしたから聞いてはいない
それに勇者が来てからおかしな事が多々起きるようになった、例えば
リビングのソファーで寝てたはずなのに自室で寝てたり、これだけだと不思議というか私が寝ぼけながら部屋に帰ってったっていうほうが信憑性あるけど、流石にこれだけじゃない
「ねーおかーさーん!私のスマホ知らないー?」
「知らないわよ、どうせまたどっかに無くしたんでしょ」
頻繁に物がなくなるようになる、スマホに限らず微妙に大事な物が無くなるようになった、私が元々物を無くしやすい人間だったかと言えば全然そんな事ないし、物を決まった場所に収納したりそもそも部屋が必要最低限の物しかおいていないから
ここ1ヶ月で既に色んな物無くしてるんだよ?おかしいと思わない?普通家でこんなに物なくすことなんてないでしょ
やっぱなんかやってる?いつの間にか自室で寝てる件は私の気のせいだと片付けといてさ、さすがにスマホ事件は許容できないよ?スマホ依存症からスマホを取ったらどうなるかわかりますか??????(おちつけ)
「なまえ僕の話聞いてる?」
「え、あぁ…聞いてるよ」
「もー絶対嘘だ!」
しまった、さっきから勇者と話してたの忘れてた、あちゃあ、怒ってるなこれ
すっごい頬膨らまして怒ってる、もうなんかさっきの物なくなる事件のことなんか忘れるくらいかわいいな、いや忘れちゃダメなんだけどね
ちいこい勇者は犬猫より小さいって言ったけど、3DSを縦に立てたくらいの大きさで3頭身ほど、黙って動かなきゃ人形だと勘違いするレベル
そんな大きさの勇者から怒ってぽかぽか叩かれても痛くないと思うじゃん?これがね、結構痛いんだよね、まだ猫に甘噛される方がマシ
「そういえばなまえ最近帰って来るの遅いけど外で何してるの?」
情緒不安定かよ怖いなもう、怒ったあといきなりスンってするのやめてよ軽くホラーだから
「もしかして彼氏?」
待って今この子なんて言いました?可愛い声でメンヘラか親みたいな事言いませんでした?彼氏?誰に?私に!?んなわけねぇだろ彼氏いたらもうちょっと服おしゃれにしてるわ
「なーんだ、違うんだ」
「何処をどう見て彼氏いると勘違いしたんだリンクさんよ」
「んー、帰り遅いから?」
「部活だよ部活…」
もう少しで県大会があるから結構時間ギリギリまでみんなで練習してるから帰りが遅いのは認めよう、彼氏は居ない、いいね?
ほんとさ、たまに爆弾発言するの辞めてほしいよほんとに親にだって聞かれたことないからね?てかさっきなんの話してたか脳内から飛んだんだけど
「何でそんな事聞くの?」
「……ヒミツ」
いや怖えよ、その頭身でその笑顔は恐怖しかないんだけど何この子、ほんとに純粋だった頃の時の勇者であってます?ムジュラ拾ってきたんじゃない?
「なまえー!ご飯できたわよー!」
「はーい」
よし、飯食ってもう色々と忘れよう、勇者は飯を食わないから私の部屋で待機
5分ちょっとで飯を食い終わった私は自分の部屋のドアに手をかけたんだけどさ、なんか、部屋の中から話し声が聞こえる
いつも聞いてる勇者の話し声じゃない、全然知らない男の人の声と女の人の声
もしかして泥棒!?だとしたら警察呼ばなきゃ、あ、あれ?そうだ!スマホ無くしたんだった!
仕方無いから一旦リビングに戻ってお母さんからスマホ借りて通報しないと_!?
戻ろうと体ごとゆっくり振り向いた所で勢い良く自室のドアが開いて、そのまま後ろ向きで口を押さえられながら部屋に引き込まれた、恐ろしく早い速度、俺でなきゃ見逃しちゃうね(震え)
じゃねぇよ、やばいやばいやばい、殺される!?嫌だまだ死にたくない!見たいアニメだってあるんだから!!!イヤー!!!!
「落ち着いて僕だから」
「え、は!?」
「すみません驚かせてしまって…」
待って理解が追いつかないお願いだから待ってくれ、脳の処理機能が停止してるからねぇ!
私の頭がおかしくなければここに居るのゼルダ姫ではなかろうか、だって金髪のピンキーなドレス着たおひぃさんは1人しか居な、あれ?某桃のおひぃさまもそうだっけ、
「落ち着いた?」
「ウィッス…」
3分ほど思考停止した私は目の前の美形2人が自分の部屋で地味にくつろいでるのを見てもう一度思考停止しかけた、てかした
な、何事なんだ?あんなに小ちゃかった勇者がこんなに大きくなってびっくり仰天ちょっと精神科に電話してくる、流石にこれは重症すぎるよ私が
「こほん…なまえさん、少しお話したい事があります。」
「え?は、ハイなんでしょうか」(なぜ敬語)
「実は…「ちょ、ちょっと待ってゼルダ!」」
ゼルダ姫が話そうとした瞬間つまらなさそうにあぐらかいて頬杖ついてた勇者が急に焦り出した、一体何だ?何で止めた?
「ちょっっ…言わないって約束したじゃん!」
「けれど黙ってたらなまえさんが後々びっくりするんじゃないですか?」
「そ…れはそう…だけど…」
なになになに、怖い、何の話してるの???何?後々びっくりするってなんなの?今も既にびっくりしてるんだけど、ねぇ、ん?あれ?無くしたと思ってたスマホがゼルダ様の真横にある、何故?
私の頭の中が?で埋め尽くされてる間二人はヒソヒソとちょーど私の耳に入らないレベルの声で話し合っていた、まじで、何?この、何…
「実はですね…「だー!!!!」往生際が悪いですよリンク!全く…本はと言えば貴方のワガママでこっちの世界にお連れして差し上げたのに…」
「…ぐうの音も出ない…」
「この人なまえさんに一目惚れして、どうしても会いたいって私にワガママ言ってきたんですよ」
what?一目惚れ?誰が誰に?
「けれど私達は所詮プログラムされたゲームの世界の人間、ずっとこの世界にいる事はできないのです。なのでもういっその事なまえさんをこちらの世界へ連れて行こうかなと」
「え、じょ、冗談ではなく?」
「えぇ、本気ですわ」
どうしよう、これ拒否権無い感じ?普通に嫌なんだけど逃げ出しちゃダメかな、絶対捕まるなこれだめだどうしよう?!どう考えてもこの2人から逃げ切れる気がしない、だって勇者と女神の生まれ変わりだよ?そんなん無理ゲーだって
「えっと、拒否権は…」
「無い」×2
よっしゃ逃げよう死ぬ気で、普通に魔物がはびこるスマホが無い場所に行きたくない、まだWi-Fiとか電波あるなら希望は持てるけどぜったいないじゃん
そんなわけでドアまで全力疾走
できる訳もなく、即勇者に捕まった、これが運動部の人間とフィジカルバケモンの勇者との差か…
「なんで逃げるの?」
「逆になんで逃げないと思った??」
「え、だってなまえ僕の事好きでしょ」
おっっっと、これは予想外の返答、否定はしないよ否定はさ、違うじゃんそういう好きじゃ無いじゃん、普通に推しとして好きって意味であって恋愛対象として好きなわけじゃないんだよ、言っても多分聞かないと思うから言わないけど
あと一つ良いか?さっきから掴まれてる腕が痛いんですけど悲鳴あげてもいいですか?あ、だめ?了解、いや無理です痛い痛い好きな子いじめるタイプか!?もう私が悲鳴あげるんじゃなくて腕の骨が悲鳴あげてっから!
「あの、離してもらって」
「無理、なまえ逃げるでしょ」
「当たり前では?というか痛いんですけど…」
「だって…抵抗する腕なんて要らないでしょ?」
やばい、推しにする人間違えたかもしれない、ゼルダ姫に助け求めようと思ったけどなんか悟った目してリンク見てる、助ける気0ですか了解
「だー!待ってほんとに折れる!好きな子いじめて楽しいか!?」
「楽しい」
悪魔かコイツ、ちょっと待ってほしい、本気で痛いし折れそ…『ボキッ』あ
痛々しい音を立てて明らかに力の入らなくなった腕、声ににならない悲鳴をあげてうずくまろうとしたけどそれを勇者は許してはくれなかった、もう痛すぎて息できないレベル
「ゼルダ」
「はぁ…これっきりですよ…」
「じゃあ行こっかなまえ」
真っ白な光に包まれた後、何故か気を失ってしまっていた私は風が頬をかすめる様な感覚で起きた
「おはよう」
「…お、おはよう?」
いつの間にか腕の痛みもすっかり消えていて動かせるようになってるから多分誰かが治してくれたのかな
辺りは人っ子1人居ない平原、つまりここがいわゆるハイラル平原だろう、ほんとにゲームの中の世界に来てしまった、もう家には帰れないしアニメも見れないしスマホも見れない
「ね、ねぇリンク…?ここから元の世界に帰れる方法って…」
「絶対帰すわけ無いじゃん」
ひえぇ
目が笑ってないんだよ目が、わかる?なんていうのかな、死んでるわけじゃないけど闇抱えてそうな目、これが俗に言うヤンデレというものなのかもしれない
「逃げようとしたら次は切断するから」
こっっわ…
「これからはずっと一緒だからね、なまえ」
在りし日の記憶
「あっ、またこんな所で寝てる!ちゃんとベットで寝ようって言ってるのに…まぁ、いっか"俺"が運んであげればいいしね」
やっぱりベットに運んでいたのはリンクであったとさ、え?なまえがどうなったのかって?さぁね…それはご想像にお任せします