コキリのヒスイ
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コツ……コツ……
2人分の足音がデクの樹サマの中で響き渡る
あの後3人で急いでデクの樹サマの口から中に入ってきたのだけれども
何も説明やら何やら聞かされなかった私は今現在も何もわからないままここでリンクと暗がりの中を歩いている
まぁ、大体これから何が起こるのかは見当がついているのだが
要はさっきのGがデクの樹サマに呪いかけたからそれを解きに来たけど、道中私がいたから連れてきたとかなんかだろうなと思っている
「わぷっ!?」
『リンク!?モウ!ちゃんと前見ないと…』
「えへへ、ごめん…」
『ダイジョウブ?蜘蛛の巣から出てこれる?』
「あー、う、うーん?」
私がほぼ無い脳みそで色々と考えている間に蜘蛛の巣に捕まってしまっているリンク
中々出られず困っている様で、その背中にある剣はお飾りなのだろうかという視線を向けた
決して助言などはしない
なぜなら勝手につれてこられたから
ジタバタしているリンクをよそ目に、デクの樹サマの中を色々と見て回ってボス部屋の入口を探すも怪しい大きめの宝箱しか見つからず、頭を悩ませた
はて、こんなわかりやすく怪しい宝箱なんてあっただろうか?
私の記憶の中には存在しない、まぁそれか覚えてないかのどちらかだけれど
何も見つからないならこの宝箱開けてみる他ないなと知能指数3歳児程度の私は思ったので
開けようと宝箱に手を伸ばして、ちょんと触れる
「ミ、ミミックだったりして…」
「ミミック?なにそれ」
「うわっ!びっくりした…いつの間に後ろに…」
先程まで蜘蛛の巣に捕まっていたリンクに、後ろから何事もなかったかのようなトーンで話しかけられて、軽く肩が跳ねる
いつの間にか剣をちゃんと手に持っていて、それで脱出したんだなということが分かった
「開けないの?」
「あ…開けるよ?でもなんか魔物だったりしたら嫌だなーって」
「ふーん…じゃあオレが開けるよ」
あらやだイケメン惚れた(嘘)
ガチ
「あれ、開かないや」
鍵穴もついてない宝箱が開かないはずがないと、もっと力を入れて開けようとしているが
開く気配が微塵もない
そんな宝箱に少し苛立ったのか分からないけど、だいぶ強い力で宝箱を足蹴りにした
おい嘘だろ開いたぞ
まさかの蹴り一撃で宝箱が開くとは
恐ろしい子
箱の中身はなんじゃらほい、と箱の中身を覗くと
中には箱の大きさにそぐわぬ大きさの地図一枚
しけてやがるとは言わないけど割に合わない気がするのは私だけかな
『Hey!リンク。それはデクの樹サマの中の地図だよ!』
「なんでデクの樹サマの中にデクの樹サマの地図があるの?」
「リンク…それは聞いちゃ駄目だよ…」
リンクとナビィと共に地図を見ながら現在地を確認する
どうやらここの下の階がボス部屋だった様で
察しが良い方はお気づきでしょう
蜘蛛の巣落下からの水にダイブです
バッシャーン
「あーもう最&悪だ…びっしょびしょ…」
「歩いてたらそのうち乾くよ」
水も滴るいい女ってか、笑えないぞ
水を吸って重たくなった服を絞りながら先に進むと
ボス部屋の目の前という所で出ましたデクナッツ三兄弟
そんでもって倒し順は「にいさんいちばん」もちろんこれですよね
2……3……1っと
「どーしてオイラたちのヒミツ知ってるッピー!?くやしーッピ!」
「なまえすごいね。どうして分かったの?」
「ゑ、え、ええっと…企業ヒミツ!」
「きぎょうってなに?」
「あーもうほら行くよ!はーやーくー!」
「わわっ、押さないでよー」
ボス部屋の前で渋るリンクの背中を押して無理やり一緒に部屋に入る
中は案の定暗いしジメジメしてそうな雰囲気で、こっちの気分まで暗くなりそう
ガシャン
3人揃ってボス部屋に入った瞬間
後ろの鉄格子が降りて、後戻りできないような状況になった
元より呪いの権化倒さないといけないし別に構わないのだけれどもね
いや、なんで私がここにいるんだよ、関係無いじゃん私だけ帰してくれよ
そんな私の心の中の声は誰にも届かなかった